『チェンクロ』ディレクター陣が運営について語る! 永久保存版の酒井D卒業記念動画も大公開!!

マスクド・イマイチ
公開日時
最終更新

 セガが配信するiOS/Android用RPG『チェインクロニクル3(チェンクロ3)』。本作で運営チームのディレクターを長い間務めた酒井祐太さんと、総合ディレクターを務める松永純さんにインタビューを行いました。

 今回は酒井さんが『チェンクロ』の運営チームから卒業するということで、セガに入ってから今までのこと、運営の難しさ、そして『チェンクロ』ユーザーさんとの絆について、いつもの生放送のように熱く語ってもらいました!

 ディレクター対談の他にも酒井さんの一問一答コーナーや、永久保存版と言える酒井さんの熱いプレゼン&メッセージ動画もご用意したので、ぜひお楽しみください!!(※インタビュー中は敬称略)

  • ▲酒井祐太さん
  • ▲松永純さん

『チェンクロ』の運営ってどんなお仕事?

――『チェンクロ』において“運営”とは、どういったお仕事なのでしょうか?

酒井:お客さまにサービスを安定的に届ける仕事です。わかりやすい部分では、「絆の生放送」やTwitter、ゲーム内外の告知で情報をお伝えすること。そして、開発チームや社内のカスタマーサービス、インフラチーム、プロモーションに関してはマーケティング・PRチーム含めて、あらゆる部署と調整して、総合的にサービスとゲームを安定して届けられるよう広く動いています。

 「総合的に安定して」とお話したのは、ゲームが問題なくプレイできることはもちろん、アップデートやプロモーションのスケジュールを整えたり、誤解を招かないようお知らせや情報をお伝えしたりといった部分と、会社から見た場合は事業として、そのすべてを包括して“安定的”にという意味です。タイトルや個人によって運営と言っても違うところもあるかと思いますが、個人的にはそうだと思います。

――いろいろな部署の間をつないだり、ユーザーとゲームをつなぐ役割ですね。

酒井:そうですね。明確に社内としても「運営はこういうことをやります」というのが型として決まっているわけではなく、タイトルによって、開発チームやマーケティング・PR部署とどう連携していくか、ゲーム内に実装するコンテンツを考えたり、かなり幅は広いです。どちらかというと“縁の下の力持ち”の言葉が近いと思います。

――酒井さんが『チェンクロ』の運営に携わることになったきっかけは?

酒井:セガに入ったのが2014年なのですが、「『チェンクロ』を担当したいです」と入社前の面接でお話して、そのまま『チェンクロ』運営チームに配属されました。

 『チェンクロ』は入社する前から遊んでいましたね。その頃、スマートフォンでできるゲームで、キャラクターの魅力をストーリーを通して伝えるという部分でここまでグッとくるタイトルが他になかったんです。

 いろいろなゲームをやっていくなかで、ユーザーさんに向けてサービス以外にこれだけの物量のストーリーやキャラクターをしっかり届けているところに関して携わりたいなと思いました。当初から認知度は高いゲームだったと思いますが、個人的に1人のファンとして『チェンクロ』をさらに広げていくことに、もっと自分ができることがあるんじゃないかと思ったんです。

――サービスインのときはいちユーザーだったんですね。

酒井:プレイ開始はチェンクロがサービス開始した2013年ですが、入社のタイミングは第2部『絆の新大陸』が始まったあとになります。2014年7月に第2部が始まって、その直後ぐらいに入社しました。

 プレイはサービスイン当日からではないのですが、当時からニュースサイトなどで『チェンクロ』に関しては「何万ダウンロード突破!」「コラボ決定!」などさまざまな情報が出ていたり、周囲でもプレイしている人が多かったり、そういったところから知りました。

酒井さんがセガに入ったきっかけは?

――それまではどのようなお仕事をされていたのですか? セガに入ったことは念願叶ったりというところなのでしょうか。

酒井:それまでもずっとゲーム業界にはいて、開発などに携わっていました。入社した時は「セガ好きだから」というところよりも、『チェンクロ』が好きだからというのが大きかったです。入る会社がどこかよりも、自分がどのタイトルで何ができるかということのほうが、仕事を続けていくうえでモチベーションとして重要なんだろうなと思っていました

 その前にいた会社でも、ストーリーでユーザーさんに楽しんでいただく、驚いていただくというタイトルに関わっていたんです。お話っていろいろな面で普遍的なもので、ゲームを遊ぶ媒体がどう変わっていっても残り続ける要素だと思っていまして。そこでスマートフォンという当時の最新のデバイスで、最新の届け方というのが出てきたというのもありました。

――松永さんと酒井さんの出会いはどちらだったのでしょうか?

酒井:当時、運営チームとは物理的にも別の場所だったので、最初にご挨拶させてもらったのは飲み会で、「今回から参加させていただきます!」みたいな感じでしたね。

松永:ですね。その場でチェンクロとセガへの熱いパッションをもらって、「こちらこそよろしくお願いしますね!」というのが2014年のことでした。そのときに、以前関わってたタイトルの話とかも聞いて、自分も好きなタイトルだったので、めっちゃ頼もしいって思った記憶があります。

 しかしセガ愛より『チェンクロ』愛が上で来てくれたというのは、今日初めて聞いたのですごいうれしいですね。酒井さんのチェンクロ愛は普段もずっと感じていましたが、セガ愛も凄いなって思ってたから。生放送のときとかも(笑)。あのセガ愛を超えて『チェンクロ』が好きで来てくれたというのが。

――ちなみに、酒井さんがユーザーとして最初に好きになったキャラクターは誰ですか?

酒井:ロレッタですね。やはり副都の3人娘ということで。どちらかというと『チェンクロ』を遊んでいた時もメインのストーリーを追いたいというだけでなく、キャラクターの次のストーリーを読みたいというところが自分のプレイモチベーションとして大きかったです。

――『チェンクロ』の運営を実際にやってみて大変だったことはなんですか? 最初は急にディレクターというポジションでもなかったですよね。

酒井:前任の方が運営ディレクターとしていらっしゃって、そこに運営チームの一員として入りました。スマートフォンのゲームに携わるというのはセガに入ってからが初めてだったので、コンテンツの更新頻度とか、お客さんからの反応の速さに驚きました。

 いいものはいいというのはすぐ返ってきますし、同時にここはこう困っていますというのもすぐ返ってくるので、最初はそのスピード感に追いつく、もしくは追いつける体制をチームとしてちゃんと作れるようにするのが一番大変でした。

 特にユーザーさんからのご意見やご要望に対し、運営側が何も発信しないというのが一番ダメだと思うので、「これはこういう風にします」だったり、さまざまな制約から実現できない場合は「こういう事情があってできません」も合わせて、それを丁寧に伝えていかないといけない。そしてそれを「伝える場」を含めてきちんと作らないといけないなというのが、最初苦労しながらやったところです。

――逆にうれしかったところや楽しかったことはなんですか?

酒井:直接的にユーザーさんとオフラインイベントでお会いしたり、生放送も含めてコメントをいただいたり、カスタマーサポートにご意見としていただいたり、直にお客さんの感想や楽しかったみたいな、「感情がこう動きました!」というのを知ることができたところが一番大きいですね。

運営と開発ってどういう関係?

――運営チームと開発チームのやり取りはどのように行われていたのでしょうか。

酒井:もともと運営側のオフィスは六本木にあって、開発チームは大鳥居という場所にいて、物理的に離れていたんです。基本的には時間を合わせて会議をするというのが週何回かあって、それ以外はチャットツールやWeb会議を通じてやりとりを行っていました。実際に会うとき以上にコミュニケーションに誤解が出ないようにするというのが最初は大変だったかなと。

松永:ぶっちゃけ、もめることもありましたね(笑)。

酒井:そうですね(笑)。

――それはどんな仕事でもありますよね(笑)。どういうところでもめたりしたんですか?

松永:当然のことかと思うんですが、運営はユーザーさんに対して「どう、ものを見せていくか」、「作ったものをちゃんと届ける」、先に酒井さんが言ったことがまさにそうで。一方で開発チームは「今、自分たちができることのなかで、どこまでおもしろいものを作れるか」ということになる。

 「おもしろいものを作れたら、普通におもしろく見せられるんじゃないの」って思われるかもしれないですが、違うんですよね、意外と。「そんなことしたらユーザーさんに変に見られちゃいますよ」って運営さんが言うときもあって。

 すごく極端な例で言うと、たとえば開発は新ストーリーを10話作ったら、一気に全部出したいんですよね。だって一気読みしたほうがおもしろいので。でも運営の視点だと、ユーザーさんに来週以降のことも楽しみに思ってほしいから、何度かに分けて配信したい。そのほうが疲れて途中でやめちゃうユーザーさんも、最後までやってくれるかもしれない、みたいな。

 情報出すにしても、できれば開発はあらすじを1行たりともネタバレしたくない。でもさすがにこれくらいはアピールしないと、そもそも興味持ってもらえないですよ、が運営の視点で。

 逆に運営として「こう伝えたらおもしろそうに見える」という提案も、「それだとユーザーさんが誤解しちゃう」みたいなのとか……。見ているものが微妙に違うことが齟齬になって、当時は結構もめたりしましたね。

酒井:運営は売上の計画も同時に考えているので、いわゆる商売とクリエイティブのような衝突もありましたが、意外と難しいのはこっちの微妙な違いのほうだった気がしますね。

松永:最近は会社が同じ場所になったので、それでいろいろと変わったこともありますが、個人的に大きかったのは、やはり酒井さんがフロントに出てきてくれたことでした。ちょうど酒井さんが運営ディレクターになるタイミングぐらいまで、僕も現場から離れた立場で関わる時期が続いてたんですが、ちょうどその頃、前のディレクターが卒業したこともあって、また開発の現場で指揮を取ることになって。それもあって、そこで酒井さんと二人三脚で運営開発を見直すことができたんですけど、それがすごく大きかったなと。

酒井:そうですね。すごく根本のやり方のところから、これはどう伝えるべきか、これはなぜこういう仕組みになっているのか、一緒にひとつひとつ確認をさせて頂いて、それをチームの皆さんと共有していくことからやらせていただきました。

松永:そうすることで、お互いが何を大事にしているのか、それを大事にしてもらうためにお互いが何を譲れるのか、というのがだんだん見えるようになって。結果、運営チームは「ユーザーさんにどう届けるか、どうしたら安定的な状況を作れるか」に集中できるし、開発チームも「ユーザーさんに向けてこうおもしろくしたい」という点に集中できる、集中してもすれ違いの生まれない開発・運営ができるようになりました。それが一番よかったなぁと。

――一般的なユーザーの目線で言うと、「運営さんはお金のことしか考えていない!」という意見を見ますし、開発は「モノづくりの人の集まり」。でも実際には売り上げというのはどちらの部署も考えていることなんでしょうか。

松永:もちろんタイトルによると思うのですが、ウチはそういった様々な要素を、お互いが気にできるようになって、円滑に進むようになったなと思います。お互いが同じだけ考えるというよりは、心遣いというか、尊重する気持ちですね。

 それぞれが「ここは俺がやる、でも全体としてもちゃんとしないとユーザーさんは喜んでくれないんだ」というのをわかった上で、それぞれが特化して考えて開発・運営を進めていけているというのが、すごくいいチームだなと思います。

――それぞれが自分の範疇に責任を持ちつつ、全体に対しても意識を向けているという感じですね。

松永:そうですね。開発のスケジュールなんかも、おもしろくするためにこれだけ必要だ、ってだけではなく、いつユーザーさんにお伝えしたいからここまでに作ろうって意識が生まれてきました。「生放送がこのタイミングであるから、このタイミングでイベント置いて、そうしたらユーザーさんにちゃんとお伝えできるんで」って酒井さんたちが言ってくれるから、じゃあそういう予定でやりましょうか、と。

 そういうのって大事だなと思います。ユーザーさんに知ってもらえるタイミングがないときにすごい頑張るより、生放送で期待してもらえたり、広告が出てユーザーさんが増えているときのほうがいいとか、絶対あるので。いいもの用意したから、うまくやってくれ、だけだとそれは成立しませんから。

――開発と情報出しのスケジュールの調整が運営にとって大事なんですね。

酒井:そこは全体の開発スケジュールはもちろんですが、生放送やちぇんらじ、CMやWeb広告などあらゆるものをトータルで見て、きちんとユーザーさんに伝えられる場所、もの、タイミングを様々な部署とお話していくことが大事だなと思います。ただスケジュールを切って「これでお願いします!」ということはなくて、互いに意見を出し合い相談して進めていくことが多いです。

ユーザーとの距離感は近すぎず遠すぎず

――『チェンクロ』ならではの大変さというと、とくに『チェンクロ3』になってからシナリオが5本走り出したことだと思いますが。

酒井: 『チェンクロ3』以前から実施していた“踏破”や“魔神襲来”とのように変わらずお届けするものと、そちらに並行して新しいものも作っていかなきゃいけないということで、開発チームが大変だったと思います。加えて、お客さんにお届けするなかでどうしてもボリューム的に全部は遊びきれない部分や、ずっと遊んでくれているユーザーさんと新しくはじめられたユーザーさんとで当然求めるものも変わってきますので、お伝えのし方などは大変になったところだなと思います。

――ユーザーさんの幅も新規の方と古参の方で分かれていきますよね。

酒井:プロジェクト全体として、キャラクターも増えて、所属も増えていってとなると、全部を均等に考えてキャラクターを増やしていくというのは相当難しくなっていきました。そういう意味では、どういうキャラクターをどのタイミングで追加するというのは運営を続けていくうえで大変ではあります。

――少し話は変わりますが、ユーザーさんと運営の距離感ってどう考えていますか?

酒井:ここは松永さんと考えが近いところだとも思うんですが、生放送や「ちぇんらじ」を通じて、ユーザーさんに直接伝えられる場、あとはオフラインイベントのように直接対話する場を意識的に設けて、あくまでも「運営としてこうあるべき!」ではなく、ユーザーさんとの対話のなかで「こうやっていきましょう」と考えていくという、なるべくそういう風にしていきたいというのが、年数が経過していくなかで少しずつ整っていったと思います。

 距離感に関しては、近すぎるのでもなく遠すぎるのでもなくといったところだと思っています。もちろんタイトルによって異なるので、どれが正しいかというのはないものとして。まず『チェンクロ』は物語があって、キャラクターがあってというなかで、どこまでお話を読んだとかどこまでキャラを知っているかということによって、相当ユーザーさんの情報の受け取り方も変わると思っています。

 なので、即レスで「このキャラはこうです」と返答することは、『チェンクロ』としては正しくないんだろうなと個人的には思っています。しっかりちゃんと伝えられるタイミングで、誤解のないように丁寧にお伝えするというところを心がけしていくというのが目標としていたところです。

運営スケジュールを作る大変さ

――イベントやガチャのスケジュールは運営チームが決めているんですか? 7周年の前後でもたくさんのストーリー更新やガチャが発表されました。

酒井:運営と開発で相談して決めている部分ですね。

松永:今回、コロナ禍の影響もあって、細かいところで変わっていった部分はありますが、もともと酒井さんと一緒に去年から大きな計画を立てていて、そのなかで7周年までの方針は話していました。

――計画は以前から決まっているんですね。そういえば以前は月間更新予定表みたいなのを公開されていましたが、廃止された理由というのは?

酒井:先にお話した「お客さんに誤解なく伝える」という意味で、スケジュールだけポンとお伝えして「フェスにこういうキャラが追加されます」だけだと、いわゆるサービスとしての文字情報でしかないので、例えば「九領でこういうストーリーが追加されて、こういうキャラの活躍があります。その上でこうしたアップデートがあり、フェスでこのキャラクターが追加されます」といった説明をしっかりして、ユーザーさんにも納得して楽しんでもらえたらと思っております。

 1カ月の予定を教えてほしい、というご要望があることは理解しております。その中でサービス情報だけをポンとお伝えすることが必ずしも『チェンクロ』では正しくない部分もあるんだろうなと悩んだ部分です。その代わりというわけではないのですが、生放送や「ちぇんらじ」を含め、1週間単位で頻度を高く、より詳しくご説明させていただく形に変わっていきました。

松永:酒井さんと一緒にやってできたことの1つですけど、やはり運営も含めてのストーリーなんですよね。魔神イベントや踏破イベントがメインストーリーと絡むとかって、以前の運営ではあまり上手くできてなかったんですが、それができるようになった。それは内容だけではなく、情報を出すタイミングをきちんと計画していることも大切だと思っています。

 とくに酒井さんが意識してくれているのが、「ここまで説明しないとユーザーさんに伝わらないですよ」というのを、何か計画するときは考えてくれていて。そういう意味では生放送や「ちぇんらじ」ってすごい大事なんですよね。きちんとユーザーさんにまとめて情報をお伝えできるタイミングはすごく貴重で。急に「このキャラ出ます」とだけ情報出ても、なんのこっちゃってなっちゃいますし。こんなシステム追加しますとかも1行書いてあるだけだと逆に不安になってしまうと思うので。

 それと、放送だと素直な気持ちをユーザーさんに伝えられるのも大きいと思っています。酒井さんや僕が何かを説明するときもそうですし、キャストさん達の反応とかもそうです。チェンクロ生放送やラジオの際、新情報の内容って、キャストさんは事前に見ないんです。昔は見てたんですが、最近は「生の反応を返したい」ということで、リハのときはあえて見ないようになっていて。ちょっとガチすぎるやり方ですが、でもそれによってユーザーさんと共感できる流れが作れてるなと。そういう点も含めて、パッションというか、想いを伝えるのは口頭のほうがいいなと、何年もやっていてそう感じました。

生放送での酒井さんの語りも見納め!?

――パッションと言えば、生放送でおなじみとなった酒井さんのコーナーですが、あのコーナーはご自身からやろうと思ったのか、それとも放送作家さんに言われて始めたものなのでしょうか?

酒井:完全に勝手にやらせてもらっています(苦笑)。最初は、松永さんに生放送の配信当日に了承を取ったりしていました。事前にお伝えできず突然やったりも……。

――キララネについて熱く語っていらっしゃった姿がすごく印象に残っています。

酒井:その少し前には、クリスマスのロレッタやレジェンドのリーアについても話させてもらいました。もちろん彼女たちの登場を紹介するコーナーはあるんですけど、このキャラのエフェクトやお話が楽しいですよというのを、放送時間にちょっと余裕があったらやろうかなという感じでやっていました。

――いつしかスライドを用意されたり、自分の家から持ち込んできたドリームキャストのソフトも登場しましたね。

酒井:それも「こういうコーナーをやってほしい」というのがちゃんと決まっているというよりは、どちらかというと「こういうお話をしたいと思っています」と相談して、あとは内容とかは勝手に話させていただくみたいな。

松永:だいたい当日だもんね(笑)。

酒井:はい(笑)。狙って突然やっているというよりは、当然放送で伝えるべき情報がメインとしてあるので、そこを最後まで調整したうえで、少しお話する時間的な余裕がありそうだな……みたいなときにしています。あくまでも最新情報がメインなので、少しの時間に思いっきり詰め込んでます。なのでいつも早口になりがちで申し訳ないです……。

――「7th Anniversary ユグド祭 2020」での“あたい/アタイ”のプレゼンは熱かったですね……!

酒井:あのときは後任の方に引き継いでいたタイミングなので、いつもみたいに勝手にやって……というのは迷惑でしかないので、事前にちゃんと共有はしていました(笑)。

  • ※記事の最後に完全版の動画を掲載していますので、ぜひご覧ください!

――酒井さんが熱く語られるとき、新情報の発表と同じでTwitterのタイムラインの流れがすごく速くなるんですよ。ユーザーさんに愛されているなぁと!

酒井:そう言っていただけるのは本当にありがたいですね。

――個人的にアプリゲームの運営担当の方で、ここまで愛されている方はなかなかいないんじゃないかなと。やはり酒井さんのキャラクターなんですかね?

酒井:いや、そこは『チェンクロ』のユーザーさんたちの心の広さだと思います。

 生放送を見てくださっている方も、キャラクターの性能だけを知りたい!というよりは、ストーリーとか3Dモデルとかイラストとか……それらを含めて色々な情報を求めてくれているなと思っています。

 開発をしていくうえでも、エフェクトとか武器とかにいろんな力や時間を割くなかでどれもが重要で、どれもが1つのキャラとして大きいものになってきたなかで、やっぱりそこを運営都合で実装情報だけ伝えるというところに違和感があったというのがきっかけでした。

 「こういうところにもちゃんと力を入れているんです!」というのをアピールしたかったのがきっかけです。暴走していたのは自分の好きなキャラクターだからというのももちろんあるんですけど、だから紹介したいというわけではなくて、元はそういうところからですね。

――酒井さんはタンボリルもお好きでしたよね。

酒井:タンボリルが実装されたのはまだセガに入社する前で、1ユーザーとしてプレイしていく中で、ロレッタやタンボリルをだんだん好きになっていきました。

 タンボリルってチョウチンアンコウの祝福を受けていてすごいキャラで、飲んだくれで、過去に少し事件があって、今はこう生きているという……。しかも声が石田彰さんですし、チョウチンアンコウで暴走族というので、「後々とんでもない強さになるんじゃないかな……?」と思いながら地道に育てあげていたのです。

 当時タンボリルのプレゼン動画を作ったのですが、理由は認知度があまりに低かったからですね。人気投票企画の結果を見たあと、「人気に差があるのは仕方がない。でも知られていないというのは違うのではないか。これは大変だ!」と。自分的に「それはないな!」と思ったので作りました。

――生放送などゲームの新情報を伝える場面で、発表後のユーザーさんの反応を見られたりすることはありますか?

酒井:見ています。常に松永さんとお話しているのは、僕らとしては十分お話できたなと思っていても、全部を口頭の説明だけでお伝えするのは難しいので、「ここどうなっているんだろう」というのが、その場でコメントをいただいたり、一緒に共演していただいている声優さんから聞いていただいたり。

――生放送でも伝えきれなかった場合、実装時のお知らせとかもありますしね。

酒井:はい。あと毎週「ちぇんらじ」があるので、そこで情報をお伝えできるのが大きいですね。『チェンクロ』が恵まれているなと思うのは、ちぇんらじの緑川さん、今井さん、内田さん。そして絆の生放送の柳田さんや高木さんをはじめとした声優さんたちがすごくプレイしてくださっているので。

――イベントを本気で走られたりしていますよね(笑)。

松永:本当に控室でもずっとやられていますからね!

酒井:「ちぇんらじ」の収録って月に何度かあるのですが、毎回放送前に必ず緑川光さんから、「これどうなんですか?」とか「こういうことなんですか?」とか質問いただけるので、みなさんもそういう部分が疑問に思うんだなって「ちぇんらじ」の告知内容を少し変えることもあります。そこまで遊んでいただけていて、ユーザーさんと同じ目線で本当にありがたいと思っています。

エンディングありきの物語について

――『チェンクロ』も7周年を迎えましたが、アプリゲームでストーリーに力を入れているタイトルのなかでも、他にないほどサービスが長期になっていますよね。スマートフォンのゲームでストーリーがあり、かつエンディングがあるというのはユーザーが減ってしまう機会を作ることにもなってしまうようで勇気がいると思うのですが、運営としてその辺りはどうご覧になっていましたか?

酒井:『チェンクロ』の1部が完結したときはユーザーとして遊んでいたので、サービス型のタイトルでエンディングがあるというのは、みなさんと同じで当時衝撃的でした。とはいえお話を楽しんでいくなかで、起承転結の転までで終わっているというのは、ストーリーしては成り立たないと思っているので、これはこれで正解なんだなと思いましたね。

 そういう意味では『チェンクロ』チームに入った時点ではエンディングを体験していたので、2部や『チェンクロ3』を含めて、エンディングを迎えていくことに関しては自分としては違和感はなかったです。ですが、楽しんでいるユーザーさんにそれですべてが終わってしまうという風に伝わってはいけないので、その先の展開や「エンディングに至る過程でこういう盛り上がりもありますよ」というところをちゃんとお伝えするべきところはするし、用意するべきものはしなきゃね、という話は松永さんとしていました。

――1部から2部になった時はストーリーとして地続きの印象が強かったのですが、『チェンクロ3』になったときは、主人公・視点を含めて大きく変わりました。変えるときに開発と運営でもめたり意見交換はありましたか?

酒井:もちろん開発チームの作っていく物量とかは大変だったと思います。当時は前任のディレクターもいたんですが、『チェンクロ3』の第一報を聞いたユーザーさんに対して、その実装を前にある程度誤解がないように情報を伝えていかないとなと思いました。

 そこに関しては事前に運営チーム内でも話していくなかで同じように不安に思ったり疑問に思ったりというのはあったので、開発チームと話していくなかで解決していった部分が大きかったです。

松永:「それはやめろ!」とか「大丈夫なんですか?」とは言われなかったですね。そこは本当に信頼してもらえていた部分で。逆にそこまで変わるんだったら、ちゃんと「変わるということをどうユーザーさんに伝えるかという戦略を練りましょう」みたいな話をしてくれたのを覚えていますね。

――では、物語を終えること自体への不安というよりは、何をどう伝えるかという前向きな感覚だったんですね。

松永:2部が完結するというのをお伝えすると同時に、第3部をやりますというのは同時に言おうねと運営とは話をしていて。ただ情報の出し方とかはすごく気を使ってもらったと思います。

――第4部の発表もかなり突発的だった印象がありましたが、あれは狙ってあのタイミングだったのでしょうか。

松永:はい。フライング気味でもちょっと早く出そうと話していました。

酒井:こちらが『チェンクロ3』が完結しますとお伝えする前から、ユーザーさんがストーリーを読むなかで「終わりに向かっているのでは?」と感じる部分があったと思うので。

 本来、順を追って進めていくべきところを、いま不安に思われている部分があるのであれば、それは避けないといけないと松永さんとお話しました。

松永:そういう意味では、あのときまだ会社の許可が下りてませんでした(苦笑)。

――え、そうだったんですか!?

松永:もともとの予定では、今の12章シリーズが終わって、本当の最終章に入ったタイミングで発表しようという計画でした。でも11章をやっているぐらいのタイミングで、「もう完結するんじゃないの」って話題が出始めて。でも「ここで発表する?」といってもここから12章シリーズが半年以上あって、そこから最終章があって、そのあと第4部だからとんでもなく先だし、もともと続けていく予定だから企画書はできてるものの、まだ会社の許可もとっていない。

 だけど、今のユーザーさんの反応を見て酒井さんと話して、フライングでも言わなきゃって思ったんです。リスク負っても、まずはユーザーの皆さんに安心してもらおうと。

酒井:そうですね。あの時は意気込みみたいなものだけでしたからね。

松永:やるよ! 俺たちは作る覚悟だよっていう。

酒井:会社からなんとしても許可取るぞという意気込みも含めて、でしたね。

松永:パッションだけです(笑)。

――ゲームというのは区切りを作るとそこでユーザーが離れてしまうので、そういうタイミングは少ないほうがいいのかなと思っていたのですが、長く『チェンクロ』を遊んでいるユーザーさんは特殊で、区切りを付けられ慣れていると言いますか……。ユーザーさんの信頼感もあると思います。

松永:今回はそれをすごく感じました。2部が終わると言ったときと反応が違って。先を作りますというのがあったとしても「主人公とフィーナの物語終わっちゃった…」、「ちょっと疲れたわ…」みたいな声は当時もたくさんいただいたし、終わってしまう感覚みたいなのはあって。それは満足感の裏返しでもあるなと思うから仕方ないし、そういうものを作っていきたいと思っていたからそれでいいんですけど。

 今年は第4部の情報ももうちょっとユーザーさんに伝わるビジュアルを、主人公のメインビジュアル以外にも用意できればと思っていたんですが、いろんな事情でそれも間に合わなくて。続報と言いつつ、今回もパッションがメインになっちゃったなと。

 でもその発表内容でも、ユーザーさんから「第4部やるなら絶対やるわ」というコメントをたくさんもらえたのは、以前とユーザーさんとの距離が変わったからだと思っていて。今の関係性じゃなかったとき、「次作ると言われても、終わっちゃうは終わっちゃう」という感覚がユーザーさんにあったのは、当時僕らも感じていたので。

 そこが今回こうできたのは、やっぱり酒井さんたち運営チームがユーザーとの関係性を作っていってくれていたからで。そのできあがった信頼感が『チェンクロ』7年の成果なんだろうなと思います。

『チェンクロ』がユーザーと築いた財産

――今のアプリ業界全体についてどう思われますか? 一緒の時期に始まったタイトルや、『チェンクロ』のようにストーリーを重視していても終わってしまうタイトルも増えてきていますが。

松永:そうですね。チェンクロ以降、ストーリー重視のタイトルは増えましたが、今はもう1回、ストーリー型より昔のシンプルに快感を得られるゲームというのが再評価されているのかもなと思います。揺り戻しというか。遊びやすさとか気持ちよさって大事だよなって思う時期なのかもしれません。そんな中で、チェンクロがこれだけのユーザーさんに続けて頂けているのは、本当にありがたいことだと思っています。

酒井:僕も誤解を招かない表現がうまく浮かばないのですが、『チェンクロ』のお話を読むというのはものすごく体力と時間を使いますよね。いろんなアプリをかけもちしてすべての話を追うというのが時間的にも自分の気持ち的には全部はできないという風になっていると思うんです。

 そうなったときにどれを自分のメインのアプリにするかとなって、当然気持ちいいとか楽しいとかもあると思うんですけど、「このアプリがまだまだ続きそうだな」とか、「このアプリに時間をかけるべき価値があるな」という風に、どこかでユーザーさんに思っていただかないと、なかなか数あるアプリのなかでの一番になれないんだろうなというのは感じています。

 そのうえでお話を読んでもらってというのにやっとつながると思うので。そこは『チェンクロ』はお話を重視している以上時間もかかりますし、ユーザーさんの気持ちもいっぱい要求するよというなかで、そこへの信頼度はとくに大事だと思います。

――『チェンクロ』は比較的少しゲームから離れていても戻ってきやすい体制を作っていると思いますが、それが長く続く秘訣なのでしょうか。

松永:そうですね。縛るものが少ないゲームだと思うので、いつでも戻ってきやすいですし、他のユーザーさんとの関係性だったりとか、対戦ゲームのように下手になってしまって勝てなくなってやらなくなる、ということはないですし。

 それは大きいメリットでもありますけど、やらなくなったらやらなくていいというものにもなりうるので、難しいポイントだと思ってはいます。同時にそういうゲームも存在すべきだと思うし、そういうのが好きなユーザーさんはいると思うので、そのなかで続けられているのはうれしいですよね。でもやっぱり7年続けていて思うのは、体制や仕組みがどうというのを超えての、ユーザーの皆さんの愛のおかげだということです。

酒井:はい、そうですね。

松永:酒井さんの愛もそうだし(笑)。これだけ長く続いてくると、今まで積み重ねてきた物語やキャラクターが好きだから続けたいっていうファンの皆さんの気持ちを、開発する僕らは本当に大切にしなければいけないと思っています。

 それはパッションの話としてももちろんですが、具体的な制作の柱とする意味でもそうです。今の『チェンクロ』の運営が続けられて、新しいストーリーが作れるのは、みんながこれだけいるキャラクターを好きでいてくれて、知ってくれているからだと思っています。

 「じゃあ次のシナリオは、このキャラがこんな冒険をしたら熱いのでは?」「このキャラとこのキャラがここで絡んだらおもしろいのでは?」というクエストや物語の作り方が、今のチェンクロの中心です。伝承篇などがそのど真ん中ですが、それってユーザーさんが今までのチェンクロを楽しんでくれた7年間の時間があるからこそですよね。そこにはゼロから用意された物語を体験するのとは、ぜんぜん違うおもしろさがあって、積み重ねたキャラクターへの愛着があるほど熱くなれるものだと思います。それが長く続く秘訣と言えるかもしれませんし、それがあるから『チェンクロ』の物語はまだまだ進んでいけると思っています。

――電撃オンラインでの人気投票で今年もたくさんの投票をいただきました。これだけいろいろなキャラに票が集まるタイトルってそんなにないと思います。

酒井:あくまでも内部データのお話なのですが、『チェンクロ』はシナリオのスキップ率が低いんです。時間をかけてきちんと読んでいただいている率が高い。運営系のタイトルではとても光栄な数字なので、ちゃんとストーリーを読んでくれて、キャラクターを知ってくれているのはうれしいですね。

 人気投票だけでなく愛の聖人の日(バレンタイン)でもたくさんの贈り物をいただいて、贈ってくれる対象のキャラクターもすごい幅広くて、これだけ多くの方がいろんなキャラクターを愛してくれているのは、本当にありがたいなと毎年思います。

――それは『チェンクロ』の運営・開発の人からのお礼の大きさもあったと思います。キャラからメッセージのお返しがあると思っていなかった人も、あの年まで多かったと思います。

松永:だんだん引き返せなくなってきているところですね(苦笑)。

――もちろんその人のメインのアプリになってもらうのが一番だと思いますが、たとえそうならなくても、サブとしていつでも戻ってきやすい。そんなゲームとして続いていくといいですね。

松永:いつでもまた楽しめるゲームではあり続けたいですね。酒井さんも卒業しちゃいますが、「いつでも戻ってこられる」と酒井さんにも思っていてもらえたらうれしいな(笑)。次のタイトルも頑張ってほしいですが、チェンクロも10年続けていくので、ぜひそれまでに帰ってきてください(笑)。

酒井:次のタイトルもしっかり頑張りつつ、お力を貸せるタイミングがあればぜひ!(笑)

 今回はすでに卒業させていただいたにもかかわらず、こうしたお話できる場をいただき本当にありがとうございました。そして記事をお読みになった皆様も本当にありがとうございました。

――酒井さん、長い間お疲れ様でした! では、ユーザーさんへのメッセージと最後のプレゼンは動画でお届けしたいと思います!

酒井さんに一問一答!

①初めて『チェンクロ』に触れた時の思い出を教えてください。

 まだセガに入社する前、2013年の秋頃にプレイをはじめました。ストーリーの重厚さや、たくさんのキャラクター1人1人にお話がついている、など周囲でもすごく話題になっており、最初はお話、メインストーリーやこのキャラクターの会話は次いつ見れるんだろう?というところから、のめりこんでいきました。

 と同時に、当時別の会社で働いていた際、「これだけの物量をいったいどうやって作っているんだろう」と思ったことも覚えています。

②『チェンクロ』に出会ったきっかけは何ですか? やはりセガだからですか? また、『チェンクロ』にハマった、好きになったエピソードがあればぜひお聞きしたいです。

 プレイ開始やはまるきっかけに、セガは関係ありませんでした。

 プレイ後に周囲の人におすすめしたり、イベントや新登場キャラクターのことなどを話し合っているうちに、バトルの楽しさや、BGM・イラストのよさなど、少しずついろいろな魅力に気付いていったのがきっかけです。

③『チェンクロ』キャラを家族にするなら父、母、姉、兄、妹、弟は誰がいいですか?

父:主人公
母:とある市民おばさん
姉:リヴェラ
兄:メルティオール
妹:セレステ
弟:トビアス

 それぞれ個別にというよりは、家族として全員一緒に住むなら、という観点で妄想してみました。とにかく毎日がわちゃわちゃ楽しそうですが、なにか安定してる家庭になりそうです。

④『チェンクロ』の中で職業ごと(戦騎魔弓僧)に好きなキャラが知りたいです。

戦:破壊魔人ロレッタ
騎:百戦の勇士スレイ
魔:精霊の導きミニモ
弓:慈悲の商人パトリシア
僧:秘薬師メルヴィナ

 この5キャラクターは、『チェンクロ』をはじめてすぐの頃に仲間にし、ずっとパーティの主軸を担っていたキャラクターたちです。個人的な思い入れがとても強いという理由で選ばせていただきました。

⑤『チェンクロ』でお気に入りのシーンやイベントを教えてください。

 感動したり楽しかったりはたくさんありますが、感情の揺れ幅がもっとも大きかったお話だと、伝承篇の黒騎士伝です。

⑥『チェンクロ』のキャラクターでお気に入りの必殺技はありますか?

 海原駆ける魚の使いペイシェの、『真セイレーネスインパクト』です。「ざっぱ~ん!」を聞くと本当に癒やされます。

 特に「ざっぱ~ん!」は『Battle In Another Dimension』(深淵の渦 通常バトルBGM)との相性が抜群で、自分の中のBGM超絶盛り上がりタイミングでスキルを打つことを繰り返していた時期もあります。

⑦『チェンクロ学園』のようなパラレルワールド的展開、もし他に好きにやれるとしたらどんな世界を見てみたいですか?

 美少女になってしまった主人公やカインがいたり、イケメンになったフィーナやマリナ、ミシディアがいるパラレルワールドを見てみたいです。

 見てみたいだけなので、実際見てしまったら自分の中のさまざまなものが倒錯してしまうと思うので、見てみたいまでで留めたいです。

⑧もしもチェインクロニクルに異世界転生してしまったら、やりたいことは? 行きたい大陸は? 会いたい人は? 自分の職業と武器種は?

 とても義勇軍にお力添えできる能力があると思えないので、ケ者の大陸で余生を過ごしたいと思います。

⑨年代記の塔何階まで登れましたか?

 クリアしています。黄昏の間は今でも気合と集中が必要です。

⑩酒井さんが結婚したい『チェンクロ』キャラは?

 ロレッタ、リーア、キララネ、リンセ、ソーニャ、ユニ、リヴェラ、テリリア、ノエル、フリージア、ケーテ、レミラ、マレーナ、シヴァーニ、ヨシノ、シェギギム……きりがありませんが、随時増えます。

⑪主人公の名前を何にしているのか知りたいです!

 ずっと『ユーリ』にしています。

⑫『チェンクロ』開発チームの印象は?

 鬼才と奇才の集団。みんなそれぞれがユーザーさんへの想いや、こだわり、信念をもってぶつけている印象。

 そしてこれは個人的な想いですが、チームの結構な人がまだ開けていない引き出しがあり、今後それがどう『チェンクロ』に活かされたり、関わってくるのか楽しみでもあります。

⑬運営ディレクターとして具体的にどのような作業を担当されていたのでしょうか?

 今後のイベントやアップデートについて開発チームと協議したり、マーケティングやPRチームと今後の展開を相談したり、会社の偉い方へ説明や報告をしたり、カスタマーサポート、インフラ、海外事業部、Webチームなど、社内のあらゆるセクションと連携をします。

 その他、コラボやグッズ展開で他社様と打ち合わせをしたり、生放送やラジオでお話させていただいたりなど、「『チェンクロ』」を安定的に届ける上で必要な様々なことを担当していました。自分で作業をする以上に、様々な方にご協力をお願いすることが多かったと思います。

⑭運営ディレクターをしていて、楽しかったこと、うれしかったこと、精神的にキツかったことなどの影に隠れたお話が聞きたいです。

 イベントが楽しい、ストーリーに感動したなど、直接、またはすぐに感想をいただけることが、素直にうれしいです。

 逆にトラブルでプレイいただけない状況が起こった際は、やはり心苦しく思います。

⑮いつかは実現したいと考えてたシステムやイベントがありましたら教えてください。

 もう『チェンクロ』チームからは離れてしまいましたが、まだ今後実装されるかもしれないので、今は秘密にさせてください!

⑯運営を担当する前と後で、『チェンクロ』のイメージがどんな風に変わったのか気になります!

 実はそんなに変わっていません。担当前は「これだけの物量をいったいどうやって作っているんだろう、すごい」とぼんやり思っていたのが、「これだけの人がこれだけの時間をかけて作ってるのか、すごい」というように、外からの見方が内からの見方に変わりました。

⑰個人的に『チェンクロ』でやってみたかったコラボはありますか?

 「『チェンクロ』で」というのと少し異なりますが、2019年にメガドライブミニのコラボクエストを実施した際、メガドライブ版の『チェインクロニクル』とか作れたら、すごく楽しいだろうなぁと思いふけっていました。16ビット版『チェインクロニクル』を夢見ています。

⑱ゲームのディレクターを目指す上で大切だと思うことは?

 ゲームを作りサービスをお届けするには、とても自分1人でできる範囲は少なく、⑬の回答で書かせていただいた通り、「とにかく多くの方にご協力をお願いする」必要があります。

 それは目標が同じであるチームメンバーはもちろんですが、ときには立場や環境、目指すところが異なる方にもきちんとご納得いただき、協力を得る必要もあり、その目的も「新しいものを作る」「予算を確保する」「新しく人を採用する」など多種多様です。

 そのいずれにも大切なことは、「目指すゴールを、わかりやすく説明できること」と、「それぞれへの敬意」だと思います。

⑲次の担当のゲームはなんでしょうか? もちろん『チェンクロ』とのコラボもしますよね!?

 皆様にお届けできるよう、鋭意準備中です。こちらはごめんなさい。お話できることはございません……。

⑳どんなゲームが好きですか? ジャンルの傾向や好きなものの共通点、プレイヤーとして重視する要素などがあれば聞きたいです。

 RPGや推理・サスペンス系のアドベンチャーゲームが好きです。お話や登場人物の会話が楽しいと、より好きになります。

㉑『チェンクロ』(ゲーム)以外の趣味はありますか?

 鉄道旅です。だいたい全国の半分くらい乗りました。道半ばです。

㉒好きなお菓子は?

 あんこが入ってるものが大好きです。大福、どら焼き、ようかん、シベリアなど。こしあんだとさらにうれしくなります。

㉓初めて遊んだセガのゲームは?

 1985年にセガから発売されたマークIII用ソフト、『青春スキャンダル』。幼少期に友人の家で遊ばせてもらったのが、最初の出会いです。

㉔セガのハードやソフトをどのくらい所有しているのか知りたいです。生放送などでちょくちょく私物のソフトが出てきていたので気になりました。

 ドリームキャストのソフトだけで500本近くあります。セガ以外にもファミコン~最新ハード、海外のものを含めると、もっとたくさんあります。一時期はアーケード基盤やゲームウォッチなども持っていたことがあり、たぶん6,000本くらいあると思います。

㉕これから酒井さんはどこへ向かうのでしょうか?

 これからも、がんばってたくさん仕事をします。

㉖酒井さんの野望、ぜひ教えてください!(セガでも何でも)

 全国のみなさんとゲームをしたり、『チェンクロ』の話をしたいです。ずっと言っています!

©SEGA

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

チェインクロニクル 第4部 ―新世界の呼び声―

  • メーカー: セガ
  • 対応端末: iOS
  • ジャンル: RPG
  • 配信日: 2013年8月1日
  • 価格: 基本無料/アイテム課金

チェインクロニクル 第4部 ―新世界の呼び声―

  • メーカー: セガ
  • 対応端末: Android
  • ジャンル: RPG
  • 配信日: 2013年7月26日
  • 価格: 基本無料/アイテム課金

関連する記事一覧はこちら