今年最泣の青春純愛小説。綾崎隼先生の新刊『盤上に君はもういない』本日発売

そみん
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 10~20代女性読者から多くの支持を集める恋愛青春小説の書き手として知られる綾崎隼先生。

 メディアワークス文庫『花鳥風月』『ノーブルチルドレン』『レッドスワンサーガ』シリーズなどを手掛けた綾崎隼先生の新刊『盤上に君はもういない』(装画:さとま、装丁:大原由衣)が、KADOKAWAより本日9月30日に発売されます。
※初出:カドブンノベル 2020年2月号~2020年6月号

 定価は1,500円+税で、四六判とともに電子書籍版も同時発売。なお、電子書籍版特典として、書き下ろしショートストーリー“諏訪飛鳥と竹森稜太の原初的邂逅”が収録されています。

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 三年前の真冬に、私は愛としか形容出来ない何かのために仕事を辞めている。
 水曜日の朝、午前五時。
 一人暮らしのアパートで目覚めると、愛猫が床で血を吐き、苦しそうに震えていた。
 実家での六年間と、一人暮らしを始めてからの七年間、病める時も、健やかなる時も、彼女は私の味方だった。苦しい朝も、投げ出しそうな夜も、充満した不幸に知らんぷりをして、一緒にいてくれた。
 私は人間で、彼女は猫だったけれど、間違いなく大切な家族だった。
 一刻も早く動物病院に連れて行かなければならない。焦る一方で、今日だけは絶対に仕事を休めないことも分かっていた。

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 そんな書き出しで始まる本作は、記者である佐竹亜弓を通じて将棋界の物語が描かれていきます。

 この佐竹亜弓からして、家族である猫を看取るために大事なインタビューをキャンセルして新聞社を退職したという逸話の持ち主。

 ですが、物語の中心となる2人も女性棋士がまた、濃い!

 永世飛王を祖父に持ち、“将棋の子”と呼ばれる天才少女・諏訪飛鳥。そして、病による欠場でプロ棋士への年齢制限が迫る薄幸の将棋指し・千桜夕妃。

 そこに、将棋ソフトと同じ手を指す天才少年・竹森稜太もからんできて……。

 将棋と聞くとちょっと専門的な印象も受けますが、そこは綾崎隼先生の物語。将棋を知らない佐竹亜弓の視点を通じて自然と将棋界の面白さを感じられますし、しっかりとした心理描写で描かれる人間ドラマにぐいぐいと引き込まれてしまうこと請け合いです。

 将棋界初の女性プロ棋士を目指す二人の天才を描く、今年最泣の青春純愛小説にご注目ください!

『盤上に君はもういない』内容紹介

 将棋のプロ棋士を目指す者たちにとっての最後の難関、奨励会三段リーグ。観戦記者の佐竹亜弓は、そこですべてを賭けて戦う二人の女性と出会う。

 永世飛王を祖父に持つ天才少女・諏訪飛鳥と、病弱ながら年齢制限間際で挑戦する千桜夕妃。歴史に残る激戦の末、リーグを勝ち抜き史上初の女性棋士となったのはどちらか?

 そして二人に導かれる、哀しき運命とは?

【著者紹介】綾崎隼(あやさき しゅん)

 1981年新潟県生まれ。第16回電撃小説大賞〈選考委員奨励賞〉受賞作の『蒼空時雨』でメディアワークス文庫よりデビュー。

 受賞作を含む『花鳥風月』シリーズ、『ノーブルチルドレン』シリーズ、『レッドスワンの絶命』から始まる『レッドスワンサーガ』、『君と時計』シリーズなど著作多数。恋愛青春小説の書き手として10~20代女性読者から多くの支持を集めている。

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