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2010年6月3日(木)

オンラインゲーム業界で久しぶりの新パブリッシャー、Sankandoインタビュー

文:電撃オンライン

■オンラインゲーム業界に、もっとベンチャー的な流れを

──少し話は変わりますが、寺本さんと言えばケイブさんの『真・女神転生IMAGINE』の元ディレクターとして、オンラインゲームのプレイヤーにはそれなりに知られた存在ですよね。ディレクターを務めて現在は社長、つまり企業経営者です。仕事の内容が変わったと思うのですが、何かお考えがあって今のポジションを選ばれたのですか?

寺本氏:経営者は、もともとずっと抱いていた目標の一つでした。でも、根本はゲームプロデューサーも経営者も一緒だと思うんですよ。どちらも、どうお客様が幸せになることを提供できるか考えるという部分では。でも、究極的に自分のやりたいことをやろうとした時に、やっぱり経営者でないとできないことがある。どうしても成し遂げたいことがあって、それに対する選択肢が会社を立ち上げるということでした。

 例えば、24時間動いているオンラインゲームで、目の前で問題が発生しているのに、決裁に時間がかかってユーザーを待たせるような事態は避けたいですし、IT系は、スピード感を持っていかないとダメだと思うんです。流れは今後ますます加速していくでしょうし、その対処にもどんどん決めてどんどん次の手を打っていくようにならないと。

『オンラインゲーム業界で久しぶりの新パブリッシャー、Sankandoインタビュー』 『オンラインゲーム業界で久しぶりの新パブリッシャー、Sankandoインタビュー』

──今の業界や市場についてどう読んでいますか? その中で狙うポジションは?

寺本氏:市場は拡大すると思いますよ。クライアント型のオンラインゲームが大半だったのが、ブラウザゲームやmixiアプリなどのアプリゲームがボコボコ出てきたことで、PCでゲームをプレイする文化を持たない方々がゲームに触れるようになった。直近ではヤフーとモバゲーで提携したというニュースもありました。で、そのユーザーがそこで満足するかというと、しない人もいると僕らはみていて、プレイヤーが育って次に手を出すものがきっとあると思うんです。

──うーん、育つでしょうか。mixiアプリのプレイヤー層とは異なる気がして、育つプレイヤー数というのも少ないのではないかという気もするですが……。

寺本氏:少ないとしても、全体が巨大なので、何割かでも入れば広がるはずです。ですからウチはノウハウを活かして、例えば古いものを持ってくる場合は、単にそのまま復活するのではなく、新しい要素とどう化学反応させておもしろいものができるか、ということを戦術として考えております。

 業界に関しては我々よりも優れた方が大勢いらっしゃるので、偉そうなことを言える立場ではないのですが、もっと無茶なチャレンジ精神を持った人がどんどん現れてきてくれないかな、と個人的に思います。もちろんベンチャーにとって厳しい状況ですけど……今、学生の安定志向が強まってきているというデータが出ているでしょう。それだともう絶対日本がダメになっちゃうので、僕らみたいなバカな連中が(笑)、もっと出てくるべきですよ。それでこそ業界が活性化すると思うんです。

 オンラインゲーム業界も、ちょっと成長が鈍化しているという見方をされてますけど、それでもまだまだ未熟な業界なので、チャレンジできる余白はいくらでもあると思っているんです。弊社でもリクルートに力を入れようとしていて。オンラインゲーム運営できる人、サーバーやWebの技術者に良い環境を用意するので、野望のある方はぜひ(笑)。

『オンラインゲーム業界で久しぶりの新パブリッシャー、Sankandoインタビュー』

長谷川氏:ゲームの会社というよりはエンターテイメントの会社だと思っていますので、お客様に対して自分で何かを提供したいという方はぜひ。「ゲームを作りたい」止まりの希望者が多いですが、ゲームというのはエンターテインメントの中の一つでしかないので、単純にゲームを作りたいというよりは、お客様のために今までにないもの、新しいものを生み出していきたい、という方がよいかもしれませんね。

寺本氏:緊張感をもちつつ、同じ方向を向いてモチベーション高くやっているので。おもしろい環境だと思います。間違いなく密度の濃い仕事ができることをお約束します。

 ■ブラウザゲー『Earth Eternal』も年内サービス開始予定

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