2012年5月21日(月)
バナージやオードリー、リディらの心情を朗読と演奏でつづったライブ&上映イベント“機動戦士ガンダムUC FILM&LIVE 2012”をレポ!
5月13日、東京・渋谷にあるBunkamura オーチャードホール渋谷公会堂において、アニメ『機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)(以下、ガンダムUC)』のライブ&上映イベント“GUNDAM LIVE ENTERTAINMENT 機動戦士ガンダムUC FILM&LIVE 2012 Reader's Theater hand in hand”が開催された。
このイベントは、『ガンダムUC』のシリーズ最新作となるepisode 5“黒いユニコーン”の世界最速上映に加え、音楽・映像・朗読劇で本作の世界観をより深く味わおうという“ハイブリッドライブイベント”。ドラマは原作小説を執筆した福井晴敏さんが構成したもので、内山昂輝さんをはじめとする声優陣が演じた。さらに、ドラマの朗読に合わせて『ガンダムUC』で音楽を担当する澤野弘之さんとサポートメンバーによる生演奏を挿入。迫力ある劇中音楽に彩られながら、バナージ、ミネバ(オードリー)、リディ、フロンタルの心情が語られていった。それでは、朗読劇の模様を中心にイベントをレポートしていこう。
▲藤村歩さん |
まず劇場に流されたのは、『機動戦士ガンダム』よりギレン・ザビの演説。そして『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』でのシャア・アズナブルの演説。さらにスクリーンでは、一年戦争に端を発する戦いの歴史が流され、それをバックにフル・フロンタル(CV:池田秀一さん)とミネバ・ザビ(CV:藤村歩さん)が宇宙世紀の移民について持論をぶつけ合った。
これはepisode 1の前日譚で、この対話を通してミネバが独断で行動する決意を固めたことが語られた。さらに、ミネバの視点からハマーンやシャアとの思い出が語られた。ハマーンに操り人形のように扱われていた時に、シャアが怒ってみせたことが自分の頭でものを考える契機になったという。ミネバは、そんなシャアと似ているのに、フロンタルの考えには危ういものがあると感じ、“ラプラスの箱”がフロンタルの手に渡らないよう1人で動くことを選んだようだ。
最後にepisode 1でバナージに手を握られた思い出が語られた。少年ならではのうかつさを持っていると思いつつも、他意も打算もなく自分を見つめる彼に触れあったことで、その熱に引き込まれつつある心情が明かされた。
▲内山昂輝さん |
ここでCyuaさんがepisode 1の挿入歌『A LETTER』を歌い上げ、バナージ・リンクス(CV:内山昂輝さん)の独白へ。父親であるカーディアスからユニコーンガンダムを託される印象的なシーンが流された。その後、死ぬ間際の父が冷たい手でバナージのほおに触ったことや、その手のひらを熱く感じたことが語られる。そして母に語りかける形で、ユニコーンを動かした理由がビスト家とは関係なく、自分が何者なのか実感させてくれた女の子――オードリーを救うためであることだと、母への思いを交えて明かしていた。
episode 4までの映像とともに、これまでにつないだ手、つなげなかった手が自分を形成していったと振り返るバナージ。なぜカーディアスが最期にガンダムを自分に託したのか、その思いを推察する。そして最期は、自分を旅へと踏み出させたオードリーへの思いで独白を締めくくった。
再びライブパートに入り、今度は小林未郁さんが『EGO』を披露。そのままリディ・マーセナス(CV:浪川大輔さん)の朗読パートへと流れていった。
(C)創通・サンライズ
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