邪馬台国の探索をひと足先に体験！ “普通の女性”ララ・クロフトが描かれる 『トゥームレイダー』プレイレポート＆開発インタビュー！

文：イトヤン

■生きるために野生動物を狩る！　弓矢を手にしたララのサバイバル

　崖の岩陰で火を起こして夜を明かしたララは、島の内陸にある森へと向かう。この森でララは、自らが生き延びるために食料を確保しなければならない。遭難者の死体から弓矢を手に入れたララは、この弓矢を使ってシカやウサギといった野生動物を狩ることになる。野生動物の狩りは、最近の海外ゲームですっかり定番となっているが、本作では標的のシカがこちらの様子をじっと伺ってから逃げ出したりと、野生動物の動きが実にリアルだ。また、シカを射た後に思わず「ごめんなさい」とつぶやいてしまう、ララの女の子らしさにも要注目だ。

　森の中には野生動物の他にも、“トーテム”と呼ばれるオブジェクトを発見することもできた。こうしたオブジェクト探しは、メインストーリーとは別のチャレンジ要素として用意されているものだ。こうした隠し要素を含め、何かある場所の近くを通るとララがそちらの方向を注視するので、その顔の動きが探索のヒントになる（ちなみにこれは、シリーズ伝統の要素である）。

　また、マップ上で焚き火の跡を見つけると、ここを“ベースキャンプ”として利用できる。焚き火を起こして腰を落ち着けるというのが、いかにもサバイバルの合間の休憩といった感じで、プレイヤー自身もホッとした気分を味わえる瞬間だ。ベースキャンプでは、アイテムの発見や野生動物の狩り、そして後述する敵との戦闘によって獲得した経験値を使って、サバイバルや戦闘に役立つ新たなスキルを獲得できる。さらに、マップ上に落ちている“サルベージ”を回収して、弓矢などの武器をアップグレードすることも可能だ。島の探索を続けて、行動可能なエリアが広がると、別のエリアのベースキャンプと“ファストトラベル”で瞬時に行き来することも可能になるとのことだ。

　野生のオオカミと戦いながら、森を進んでいったララは、ついに仲間と合流できた。ところが、ララの同級生で今回の航海に同行していた女性、サマンサの姿が見当たらない。考古学者のホイットマンとともに、サマンサを捜索していたララは、東洋風の建物を発見する。その扉に描かれていた絵文字のような図形は、ララが探し求めていた“邪馬台国”を指し示すものだった！

■衝撃！　“邪馬台国”は太平洋の海の上にあった!?

　実は、大学を卒業したばかりの若き考古学者であるララ・クロフトは、日本の古代史に登場する邪馬台国が、このドラゴントライアングルの中にあったという説を唱えており、その説を実証するため、エンデュランス号による航海に出発したという。そして海の難所であるドラゴントライアングルの内側へあえて進んだところで、エンデュランス号は嵐に遭い、この島に漂着することとなったわけだ。

　邪馬台国と言えば、その存在した場所を巡って今なお論争が続いている日本古代史最大のミステリーだが、海外のスタッフによって作られたゲームの中にこの名前が出てきたのには、正直言って驚いた。また、探索を続けていると“レリック”と呼ばれる歴史上の遺物を発見できるのだが、このレリックも扇子だったり般若のお面だったりと、思いっきり和風なアイテムになっている。

　さらに島の中の建物も、日本のお寺や神社を思わせる木造建築となっており、中には仏像が安置されているといった具合だ。日本人としてはなんだか奇妙というか、ちょっと不思議な気分になってしまうが、こうしたゲームで日本が舞台になることは今までなかっただけに、どこか新鮮でワクワクする気持ちになるのも確かだ。この先、日本的な文化がどのように表現されているか見てみたいというのも、このゲームでプレイヤーの興味を惹きつける要素の1つだと言えるだろう。

　東洋風の建物の扉を開き、その敷地の内部に入ったところで、ララとホイットマンは武装した男たちに出くわして、彼らに拘束されてしまう。国籍も人種もバラバラな、この謎の集団“スカベンジャー”と出会ったことで、ララのサバイバルは“敵との対決”という、新たな段階に踏み出すことになる！

→ララの“戦いの本能”が目覚める……（3ページ目）

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データ

関連サイト

• 『トゥームレイダー』公式サイト