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2013年3月8日(金)

邪馬台国の探索をひと足先に体験! “普通の女性”ララ・クロフトが描かれる 『トゥームレイダー』プレイレポート&開発インタビュー!

文:イトヤン

■“スカベンジャー”に襲われたララの、怒りの反撃が始まる!

 両腕を拘束されたまま“スカベンジャー”たちから逃げ出したララだが、物陰に隠れていたところを男の1人に見つかってしまう。襲いかかってくる男と揉み合いになり、相手からピストルを奪ったララは、自分の身を守るために銃の引き金を引くことになる。

『トゥームレイダー』

 ララの最初の“戦闘”となるこの場面は、アクションもさることながら、襲われるララの怯えた表情や、男を撃った後の茫然自失とした様子など、実に緻密に表現されており、開発スタッフがいかにこの場面を重要なものと考えているのかがよくわかる。そしてこの場面を境目に、ララは“スカベンジャー”に対して反撃を開始する。敵から奪ったピストルや、狩りのための弓矢などを駆使して、たった1人で武装した集団に立ち向かうのだ。

 ピストルの威力は強いが、発砲音で敵に気づかれてしまうし、銃弾も少ないために使いどころが難しい。それに対して弓矢は音もなく敵を倒せるだけでなく、敵の近くに矢を射ることで、相手の注意をそちらに向けることもできる。たった1人で複数の敵に対峙するララとしては、ステルス状態を保って敵の裏をかくことが必要になってくるだろう。

『トゥームレイダー』

 また、周囲の環境をうまく利用すれば、より安全に敵を倒すことも可能だ。ランプを撃ち落として下にいる敵に引火させたり、崖のそばに立つ敵を谷底に突き落としたりと、プレイヤーのアイデア次第でいろいろな戦法を生み出すことができる。過去の『トゥームレイダー』で重要だった、状況をよく観察して自分なりの解決方法を見つけ出すというプレイスタイルが、こうした戦闘の局面でも生かされていると言えるだろう。

 今回の先行プレイで体験できたのはここまでだが、プレイ全体を通して感じたのは、サバイバルACTとして非常に洗練された内容になっているという点だ。『トゥームレイダー』と言えば、ハリウッドで2度も映画化されたトリプルAクラスのタイトルだが、そのネームバリューにふさわしい、実に遊び応えのあるゲームになっている。今回プレイした範囲は、ゲーム序盤につきあまり実感できなかったが、プレイが進んで行動可能なエリアが広がっていくと、オープンワールド的な要素として島の各地を探索する楽しみもより深く味わえるだろう。次は製品版で、そのあたりをじっくりと体験してみたいところだ。

 そしてなにより、21歳の若きヒロインとして生まれ変わった、“ララ・クロフト”のキャラクターが素晴らしい。極限状態に置かれた1人の女性として説得力のある表情やアクションが、主人公としての魅力を強く感じさせてくれる。今回のプレイでは、怯えて逃げる女性から、“戦う女性”へとようやく変化し始めたところで終了してしまったので、この先、彼女がどのような成長を遂げるのか、続きをぜひプレイしてみたいと思った。

『トゥームレイダー』

→ララ・クロフトとは何者なのか?(4ページ目)

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データ

▼『トゥームレイダー』
■メーカー:スクウェア・エニックス
■対応機種:PC
■ジャンル:ACT
■発売日:2013年4月25日
■価格:オープン価格

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