2013年5月27日(月)
本来的にゲームの遊び方は人それぞれで、特に『デジモンワールド リ:デジタイズ デコード』は自由度が高いゲームなので、あまり決めつけはしたくないんですけど……あえてここでは、遊び方の例を紹介しようと思います。
と言うのも、自分自身、最初に『デジモンワールド』シリーズ1作目を遊んだ時は、何をどうすればいいのかわからずに、プレイを投げかけたことがあるからです(苦笑)。あ、ここで言う『デジモンワールド』シリーズ1作目とは、1999年にPSで発売された『デジモンワールド』のことです。PSP版『デジモンワールド リ:デジタイズ』以降はチュートリアルが充実したので、初めてプレイしてもチンプンカンプンにならずにすむとは思いますが、それでもなかなか特殊なゲームですので。
そんなわけで、おせっかいながら我流のアドバイスです。普通、RPGといえば、ザコ敵とのバトルを繰り返して成長していきますよね。でも『デジモンワールド リ:デジタイズ デコード』でそんなことをやっていたら、育成の効率が悪すぎます。
では、どうするのか。トレーニングジムやコロシアムの中にある機器を使って、ミニゲーム形式のトレーニングで各能力を鍛えていくんです。
基本的にフィールドでのバトルは、お金稼ぎと技の習得(一定確率で、敵から受けた技を習得する仕組み)の意味しかありません(厳密には、バトル回数などにも意味がありますけど)。極端な話、成熟期や完全体に進化するまでは街から出ずにトレーニングをして過ごし、十分に育成を終えてから、メインストーリーを進めるために街を出て冒険をするようなサイクルでもクリアできます。シンボルエンカウント形式だから、戦いたくない敵を避けて進めるので、なおさらザコと戦わなくてもいいんです。
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▲トレーニングはミニゲーム形式で展開。デジモンにまかせて自動的にトレーニングすることもできますが、基本的には自分でちゃんとプレイするほうが効率がよいです。 |
とにかくトレーニングが重要だと覚えておくと、ゲームを進めやすくなると思います。お恥ずかしい話、初めてPS版を遊んだ時は、“敵とのバトル中心でちょっとずつデジモンを強くしていく”→“何時間もかけて育成したデジモンがボスとのバトル直前で寿命になる”→“育て直し……”の繰り返しで、いつまでたっても先に進めず、ふて腐れたものです。トレーニング中心の育成にした場合、1時間も遊べば完全体にできるので、圧倒的に効率が違うんですよね。
ここから、さらにもう一歩踏み込むと、トレーニングの効果が上昇する食べ物や特殊なアイテムをどう使うか、寿命を最大限延ばすために“ほめる”コマンドや病院をどう活用するか、お金に物を言わせたレストランの食事でのステータスアップをどう組み込むかなど、最強デジモンの育成理論はどんどん複雑になっていきますけど、語り始めると長くなるので、今回はこのくらいで。
かわりと言ってはなんですが、もう1つ知っておくと便利なのが、進化の条件にはバトルの回数や習得している技の数が影響する場合があることです。特に完全体や究極体へ進化する条件はシビアなので、序盤に育成する場合は条件を満たせないことが多いです。
バトルの回数は意識すれば増やせますが、習得している技の種類は、何度も転生をしないと増えていきません。より強力なデジモンを目指す場合は、とにかく何度もデジモンを育て直して、じっくりプレイすることがオススメです。
てなわけで、駆け足ながら本作のプレイ感覚をレビューしてきましたが、デジモン育成やストーリーの感想に寄りすぎてしまった気がするので、ちょっと別角度からの感想もお届けしようかと。
『デジモンワールド リ:デジタイズ デコード』の舞台となるファイル島のフィールドやダンジョンには、さまざまなデジモンが暮らしています。主にサブイベントをクリアすることで、そんなデジモンを街に招くことができ、街の繁栄度が上がっていきます。まだ弱い幼年期や成長期のデジモンを招いても繁栄度はあまり上がりませんが、完全体のように強力なデジモンを招くとグンと繁栄度が上がる仕組みです。
ゲームシステム的にも、便利な施設がオープンしたり、ショップの品ぞろえが充実したりと、さまざまなメリットがありますが、単純に街で暮らすデジモンの数が増えていくのが楽しいんですよね。
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▲島の各所にいるデジモンを招くと、街が繁栄していきます。ついつい本編そっちのけでサブイベントを探しまくっちゃうことも。 |
ちなみに3DS版では、街の住人に住んでもらって家賃やアイテムをもらえるドレミファ荘という新要素が登場しています。PSP版では街に招いた後はほとんど出番がなかったデジモンもいましたが、ドレミファ荘のおかげで存在感が強くなったのもポイントです。
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▲お金やアイテム稼ぎにも便利なドレミファ荘。この新要素のおかげで、ゲーム全体が遊びやすくなりました。 |
余談ですが、PS版の初代『デジモンワールド』は、街の繁栄に応じて街の外観や広さもグレードアップしていったんですよね。なつかしい。そんなPS時代からのファンにとっては、PSP版や3DS版も同じような仕組みにしてほしかったと思わなくもありませんが、よくよく思い返すと、街の広さがちょこちょこと変わって覚えにくかった部分も……。逆にPSP版や3DS版のほうが施設の場所が整理されていて遊びやすくなったと思います。
主にサブイベントをクリアすることで、デジモンが装備できる特殊なアクセサリを入手できます。これがまた、かなりの種類が用意されているので、自分好みにデジモンを着飾らせることが可能です。
同時に装備できるアクセサリは3種類までで、デジモンの種類によって装備できるアクセサリの種類が異なるなど、ある程度の制約はありますが、比較的自由にアクセサリを装備できるので、オシャレの幅は広いほうかと。メガネとか旗とか、ぱっと見ただけでも大きく印象が変わるアクセサリも多いので、いろいろと試したくなっちゃいますね。
本作は友だちとの通信プレイも用意されているので、こういうオシャレができる要素はうれしい限りです。
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▲同じデジモンでも、アクセサリによって見た目がこんなに変化します。 |
最近のゲームでは当たり前かもしれませんが、『デジモンワールド リ:デジタイズ デコード』にもたっぷりとやり込み要素が用意されています。進化させたデジモンの歴史を残す進化図、さまざまな条件を満たすことで獲得できる称号のようなメダル、デジモンの美麗イラスト&プロフィールが書かれたカードなど、さまざまな形でのコレクション要素が用意されています。
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▲移動した距離やバトル回数など、非常に細かい部分までプレイ記録が残ります。その他、カード集めや進化図のコンプリートなど、とにかくやり込み要素が大充実! |
そしてもちろん、普通にプレイした場合の最終ボスよりも強い強敵が待ち構えるサブイベントや特殊なダンジョンも用意されています。……正直、回復アイテム×99を使い果たす覚悟が必要なほどの強敵がいたのには困りましたが(苦笑)。強敵相手には、10分以上の長期戦となることもありますけど、そんな激戦を制した時の喜びはたまらんです!
ストーリーの区切りとなるエンディングを見る分には、そこまでやり込まなくても大丈夫ですが、逆に言うと本作は、最終的にストーリーよりもシステムが楽しいスルメゲー。時には心が折れるくらい高いハードルにぶち当たることもありますが、だからこそ、やり込みがいがあるというものですな。
→第2部:PSP版をプレイした人へ伝えたいこと(5ページ目へ)
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