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2014年5月26日(月)

竜騎士07氏の新作カードゲーム『右代宮邸連続殺人事件』をご本人とプレイ!【アナログゲームでガチバトル!】

文:梅津爆発

『右代宮邸連続殺人事件』
▲竜騎士07さん

 アナログゲームの制作者と、その人が作ったゲームを一緒に遊んで戦略やテクニックを勉強させていただく企画“制作者は本当にゲームが上手いのか?”が、タイトルをリニューアルしてここに復活!

 復活1回目に取り上げるゲームは、竜騎士07さん率いる07th Expansionが制作したカードゲーム第2弾『右代宮邸連続殺人事件』です。6月1日開催のアナログゲームイベント“ゲームマーケット”の07th Expansionブースで初販売される本作を、テスト版を使ってひと足先に竜騎士07さんと遊ばせていただきました!!(※リプレイ中は敬称略)

【リプレイ参加者(敬称略)】

竜騎士07(以下、竜騎士):『なく頃に』シリーズや『ローズ ガンズ デイズ』などを手がけるクリエイター。今年の夏には新作の『ひぐらしのなく頃に奉』を、冬にはさらなる新作を頒布予定。本作ではゲームデザインを担当した。

07th Expansionスタッフ(以下、07thスタッフ):07th Expansionのスタッフ。今回はゲーム進行のサポートをしていただいた。

KEIYA:考察サイト“PARADOX”の管理人で、フリーランスのライター。代表作は『最終考察 ひぐらしのなく頃に』『最終考察 うみねこのなく頃に』など。今回は『うみねこ』を題材にしたゲームということでお呼びした。

BakaFire(以下、BF):アナログゲームのゲームデザイナー。『ひぐらし』に大きな影響を受け、ループものを題材にしたボードゲーム『惨劇RoopeR』を制作。『うみねこ』も全編プレイ済みということで参加していただくことに。

梅津爆発(以下、爆発):アナログゲームをこよなく愛するフリーランスの編集者。1つのゲームを何度も遊ぶより、未経験のゲームをどんどん遊びたいタイプ。最近は『ブルームーン:レジェンド』や『カシュガル』をプレイ。このリプレイは梅津爆発の視点で書かれています。

『右代宮邸連続殺人事件』
▲今回プレイした『右代宮邸連続殺人事件』のパッケージはこちら。

■ルール説明

竜騎士:今回のゲームは、『人狼』を少人数かつ短時間で遊べるようにした『ワンナイト人狼』と、『レジスタンス』という疑心暗鬼系ゲームに感銘を受けて作りました。4人でプレイする疑心暗鬼系のゲームです。プレイヤーは殺人事件が起きた洋館に残された生存者と犯人になり、夜が明けて警察が来るまでの10時間を生き延びれば生存者たちの勝ち。逆に10時間の経過を阻止し、事件を闇に閉ざせば犯人の勝利となります。

『右代宮邸連続殺人事件』 『右代宮邸連続殺人事件』
▲この役割カードをプレイヤー全員に配り、秘密裏に犯人1人と生存者3人を決めます。

BF:時間はどのように経過させるんですか?

竜騎士:時間経過にはイベントカードを使います。まず手番プレイヤーが場にある中から好きなイベントカードを選びます。イベントカードには数字が書かれていて、その数字と同じ人数が必ずイベントに参加しなければなりません。

『右代宮邸連続殺人事件』 『右代宮邸連続殺人事件』
▲イベントカードにはミステリーのお約束セリフと、参加人数兼ポイントを表す数字が書かれています。

竜騎士:イベントに参加したプレイヤーには○のカードと×のカードが配られるので、どちらか1枚を裏向きで出します。そうして出されたカードに、さらにランダムに選ばれた1枚のカードを追加。それらすべてのカードが○だったら、イベント成功で数字の分だけ時間が経過します。×があったらイベントカードは無効になり、時間を経過させることはできません。

『右代宮邸連続殺人事件』 『右代宮邸連続殺人事件』
▲顛末カードは○と×の2種類が配られます。同じ○や×でも絵柄は全部違います。

爆発:○と×の投票部分にランダム要素が混じるのは珍しいですね。

竜騎士:それがこのゲームの肝ですね。イベント参加者は全員生存者で○を出しているのに、ときどき×が出て生存者たちは疑心暗鬼に陥る。このランダムに出される×は、犯人が手を下した訳ではないので“事故死”と私は呼んでいます。

BF:事故死で冤罪が起きるわけですね。恐ろしいゲームだ(笑)。

竜騎士:普通の人狼ですと一度疑われるとなかなか疑いを晴らせないのですが、このゲームなら「事故死だよ! 冤罪だよ!」と言えば、一応可能性のある言い訳ができるんです。ただ、カードの出方次第では、犯人は何もしなくても連続殺人ならぬ連続事故死で勝てちゃう場合もあります。その場合は、1プレイ15分程度ですので笑ってもう一度遊んでいただければと。

KEIYA:事故死が出る確率はどれくらいでしょうか?

竜騎士:最初は5分の1の確率です。一度でもイベントが失敗した後は確率が4分の1にアップします。このゲームの犯人は事故死を待っているほうが安全なのですが、その確率を上げるために自らの手で早くイベントを失敗させたほうがいい、というジレンマを与えるためのルールですね。バランス的には犯人が有利になっています。事故が1、2度起こるだけで生存者たちはかなりの疑心暗鬼に陥りますから。

 なお生存者側は最終的に犯人を見つける必要はありません。10時間経てば警察が科学捜査で明らかにしてくれるという設定なので。大体は、最終的に犯人が誰かわかりますけどね。では、実際にプレイして見ましょう。一度遊べば、ルールはすぐにわかると思います。

■1st game

 全員が役割カードを受け取り、ジャンケンで“爆発→KEIYA→竜騎士→BF”というプレイ順に決定。

竜騎士:では今回使用するイベントカード7枚を場にオープンします。残りのイベントカードは、今回は使用しません。

『右代宮邸連続殺人事件』
▲1st gameのイベントカードは3が2枚で2が5枚。これからどのような惨劇が紡がれるのか……。(※今回使用したテスト版カードは実際の製品とは異なります)

竜騎士:3を2枚取れば4枚でクリアできますね。もしくは2を5枚取るか。『人狼』系のゲームがとても苦手な方は、この時点で犯人だとバレてしまうこともありますよね。不思議な笑みを浮かべたり、今までしゃべっていたのに急に黙り込んだり。

BF:ありますね~(笑)。

07thスタッフ:今のところ、誰が犯人かまだわかりませんね(笑)。

竜騎士:今回は初回プレイなので私がたくさん喋りますけど、だからって疑わないでくださいね。『人狼』系ゲームはよく喋るプレイヤーも疑われやすいですけど、私は生存者ですから(いい笑顔で)。

爆発:竜騎士さんがいきなり高度な情報戦を仕掛けてきてるような(笑)。

竜騎士:いやいや、そんなつもりないですよ! では最初のプレイヤーの爆発さんからゲームを始めましょう。『人狼』系ゲームなので、手番に関係なくプレイヤーはいつでも自由に議論していただいて結構です。手番プレイヤーはイベントカードの選択や、イベント参加者の選定に最終決定権を持つだけですので。

爆発:初手はどういうプレイがオススメですか?

竜騎士:最初は情報がないので、犯人が混ざる可能性が高い3のカードより、2のカードを選ぶほうが無難ですね。

BF:犯人は事故死率を上げたいと思うので、最初に3のイベントへ参加できたら、喜んで×を出す気がします。犯人候補は3人もいますからね。

KEIYA:最初はムリしなくてよさそうですね。

爆発:では皆さんの意見も踏まえて2のイベントカード“私のわけがないでしょ”を選びます。

竜騎士:これなら犯人が「いきなり2択にされたくないから○出しとくかー」と判断するかもしれませんね。手番プレイヤーはイベントに強制参加なので、もう1人の参加者を選んでください。

爆発:そうですね、次のプレイヤーのKEIYAさんにします。

KEIYA:わかりました。

竜騎士:ではお二人に○と×の顛末カードを1枚ずつお渡しします。生存者は×を出す理由がないので必ず○を出さなければいけないのですが、犯人は○と×のどちらを出してもOKです。

 爆発とKEIYAが裏向きにしてカードを提出。

竜騎士:今お二人が提出した2枚のカードに、ランダム要素の1枚を加えて合計3枚になりました。これをよくシャッフルしてから1枚ずつ公開します。×が出た時点で残りのカードは公開されなくなります。×が2枚見えてしまうと、その時イベントに参加した中に必ず犯人がいるとバレてしまうので。

07thスタッフ:では1枚ずつ公開します! 1枚目“哄笑”で○。2枚目“嘘泣き”で○。3枚目は……。

『右代宮邸連続殺人事件』
▲3枚目も“激高”で○で、最初のイベントは無事に成功。2時間経過。

全員:おー!

竜騎士:幸先いいですね。無事に2時間経過して、KEIYAさんの手番になります。今の2人が無事に成功したので、今回もKEIYAさんと爆発さんでいいかもしれませんね。あるいは私を含めた3人というのもアリかもしれない。

BF:さりげなく僕が省かれてますね。やめてくださいよ~、今のは竜騎士さんの巧妙なミスリードじゃないですかぁ?(笑)

KEIYA:先ほど成功した2人だけで行くのが、やはり安全な気がしますね。

爆発:もう一度成功したら、客観的に見ても我々2人の信頼度はかなり高まるんじゃないですか?

竜騎士:ここで成功したら、私の手番では喜んで3人でイベントに挑戦しますね!

BF:いやいや、皆さん落ち着いて考えましょう。僕は生存者ですから、僕以外の3人で挑戦したら必ず失敗しますよ! ただ、KEIYAさんと爆発さんが挑戦する案は僕もアリだと思います。お二人が成功したことは確実ですが、僕と竜騎士さんの発言が正しいかどうかは不確実ですし。

竜騎士:ふははは(哄笑)!

KEIYA:2のイベントカードはもう少し消化しないとクリアできないので、今の状況に合っている気がする“貴方だけは信じてる”を選んで爆発さんと2人で挑戦したいと思います。

梅津:いいカードありましたね(笑)。

 2人は顛末カードを提出し、そこにランダムで1枚のカードが加えられた。そしてオープンされたカードは……。

『右代宮邸連続殺人事件』
▲“冷笑”、“論争”、“哄笑”ですべて○。2連続成功で4時間経過。

KEIYA:おっ、これで4時間経過ですね。

BF:お二人は生存者っぽいですね。これは勝ったも同然かな! 竜騎士さんの手番は軽く流しちゃってください(笑)。

竜騎士:私の番ですが、先ほど言った通り3人参加の“不毛な喧嘩はやめて”を選び、KEIYAさんと爆発さんを選びます。

BF:騙されちゃいけませんよ! 竜騎士さんのワナですからね!!

爆発:もしこれで×が出てしまうと、竜騎士さんが途端に怪しくなりますねぇ。

KEIYA:そうなりますね。

竜騎士:僕が犯人だったら、自分だけに嫌疑がかからないようにBFさんもイベントに参加させますよ。若干露骨ですが、KEIYAさんと爆発さんと一緒に挑戦して×を出すよりは、まだごまかせるんじゃないかな。まあ、結果を見ればわかります(ニヤニヤ)。

 3人は顛末カードを提出し、そこにランダムで1枚のカードが加えられた。そしてオープンされたカードは……。

『右代宮邸連続殺人事件』
▲“激高”、“嘘泣き”、“恐慌”と3連続○だったが、最後の1枚が“服毒死”で×……。

竜騎士:アーッ!

BF:犯人の竜騎士さん、ただいまの心境は?(笑)

竜騎士:そんなバカなー! おかしいなぁ(笑)。2人のどちらかが混ぜたのか、事故なのか……。

爆発:これはさすがに竜騎士さんが怪しいですねぇ。

KEIYA:そうですね。

爆発:もちろん、僕かKEIYAさんのどちらかが、今まで生存者のフリをしていた犯人という可能性もありますが。

竜騎士:2ではなく3のイベントカードを失敗させたいから、今まで潜伏していたのかもしれない。

BF:今の結末は、僕から見たら至極当然の結果でした。100%こうなるだろうと思ってましたよ(笑)。

竜騎士:このような局面で一番やってはいけないプレイングはふて腐れることですね。「そんなに怪しいと思うなら勝手にやってください」なんてのは、生存者側の勝利に貢献しないので。こんな時こそ冷静になって、身の潔白を証明しますよ!

BF:次は僕の手番ですね。僕視点だと竜騎士さんが70%怪しくて、KEIYAさんと爆発さんもまだ15%ずつくらいは怪しい印象です。そしてもう3は1枚しか残っていないので、成功しても10時間経過には5枚のカードが必要。ですのでムリに3は選ばず、2の“早く警察に電話を”にします。一緒に挑戦するのは、KEIYAさんか爆発さんか。

KEIYA:この曇りなき目を見てください!(キラキラした瞳で)

BF:僕はまだ、目を見て人を判断できるスキルは身につけていないので! ただ、なんとなく2回目に1回目の成功チームをそのまま選んだKEIYAさんのほうが若干信頼度が上な気がするのでKEIYAさんにします。

竜騎士:では顛末カードを配りましょう。また一度イベントが失敗してしまったので、これからは事故死の確率が5分の1から4分の1にアップします。

 2人は顛末カードを提出し、そこにランダムで1枚のカードが加えられた。そしてオープンされたカードは……。

『右代宮邸連続殺人事件』
▲“哄笑”、“平手”、“恐慌”ですべて○。3枚目の成功で6時間経過。

BF:素晴らしい! KEIYAさんを信じて正解でした。

爆発:これでまた少し、竜騎士さんの怪しい度が上がりましたね。

竜騎士:じゃあ予告します。次は私を入れなくても失敗しますよ(ニヤリ)。

爆発:そして1周回って僕の手番に戻ってきました。イベントカードは2の“これ、犯人のでは?”で。竜騎士さんのイベント結果と発言がことごとく怪しいので、KEIYAさんでもBFさんでも大丈夫な気がするけど、今回はBFさんかな? まだ一度もイベント参加時に失敗していないので。

BF:僕視点では全然アリですね。ありがとうございます。

KEIYA:あれ、私のこと信用してないんですか?

竜騎士:KEIYAさん、今いいところに気付きましたね! KEIYAさんと爆発さんは2度も成功しているのに、なぜこの局面で爆発さんはKEIYAさんを選ばなかったのか。答えはつまり、ここで×が出るからですよ!! KEIYAさんは今かなり信頼度を高めてますから、2人が組んで×が出たら爆発さんが疑われちゃいますからね、フフフ。

爆発:ここで僕への不信感を煽っている竜騎士さんはやっぱり怪しいなぁ。まあやってみればわかりますよ。事故死しないといいな!

BF:今の話を聞いていたら、竜騎士さん70%、爆発さん30%くらいの怪しさに感じてきましたね。KEIYAさんは大丈夫な気が。

竜騎士:では顛末カードを配りますね。

BF:僕は生存者なのでこれを出しま~す。

爆発:僕も生存者なので、考えるまでもなくこれを出しま~す。

竜騎士:予告します。絶対に失敗します!

 2人は顛末カードを提出し、そこにランダムで1枚のカードが加えられた。そしてオープンされたカードは……。

『右代宮邸連続殺人事件』
▲“論争”の次に×の“転落死”が出てイベント失敗! 3枚目は公開されず闇に葬られます。

竜騎士:ほらねぇ!

BF:爆発さん何やってるんですか~。

KEIYA:ここで失敗ですか……。

爆発:おかしいなぁ。事故っちゃったかな? これでもう残り2つのイベントをどちらも失敗できなくなっちゃいましたか……。

BF:今ので僕の中での疑わしさが、竜騎士さん40%で爆発さん60%に逆転しちゃいましたよ!

竜騎士:これはもう、爆発さんが犯人だったってことですね!

爆発:こんなクリティカルなタイミングで事故っちゃうなんて、生存者側はついてなかったですねぇ!

竜騎士:最初の2手で信用させて、3手目で私に罪をなすりつけたところまでは見事でした。しかしKEIYAさんを選ばず、BFさんを選んだのは失敗でしたね!

爆発:僕は生存者なので犯人の気持ちはわかりませんが、仮に僕が犯人ならKEIYAさんを選んで×を出しますよ~。だって僕とKEIYAさんと竜騎士さんで×が出て、僕とBFさんで×が出たら、両方にかかわってる僕が一番怪しく見えると思うので。実際、今疑われてますしねぇ。

BF:僕の視点では、竜騎士さんの推理のほうが信憑性があるかなぁ。

竜騎士:KEIYAさん、残っているイベントカードは2と3ですが、もう両方とも成功しないと勝てません。ここで爆発さんを抜いた3人でイベントを行って勝負を決めちゃいましょう!

BF:犯人の竜騎士さんの甘言に乗せられている気も若干しますが、それで行きますか。

爆発:おかしいなぁ。それじゃ負けちゃいますよ! 僕は生存者ですから。

KEIYA:もう失敗できないということは、竜騎士さんが犯人だとしたら、最終手番で必ず×を出されてしまうので絶対に勝てません。だからもう、竜騎士さんのことは信用するしかないですね。

竜騎士:いいところに気付きましたね! 賢い犯人は、最初にプレイ順が決まった時に、そのへんも把握していると思いますよ。

爆発:その理論で行くなら、竜騎士さんに現状疑われている僕を犯人にするしかないですね……。う~ん、さっき事故っちゃったのが致命的だったなぁ。生存者の皆さんすみません!

BF:必死の言い訳に聞こえますね(笑)。

KEIYA:では2の“12年前の事を教えて”を選んで、竜騎士さんとイベントをします。これが成功したら、最後は竜騎士さんに決めてもらいましょう。

竜騎士:了解しました! 推理は完璧だと思うので、あとの問題は4分の1で発生する事故死だけですね。こればかりは祈るしかないです。タノム!

 2人は顛末カードを提出し、そこにランダムで1枚のカードが加えられた。そしてオープンされたカードは……。

『右代宮邸連続殺人事件』
▲“論争”“平手”“哄笑”と出てイベントは成功! 8時間経過で最終ターンに。

全員:うぉおおおおおおおおお!!

爆発:これは竜騎士さんが一瞬だけ我々生存者に夢を見せて、最後に×でトドメを刺すというシナリオかなぁ?

BF:いやでも竜騎士さんが犯人なら、せめてもの優しさで、ここで×を出したと思いますよ(笑)。

竜騎士:では最後のイベントカード“全員のアリバイが知りたいの”を選びます。ここで華麗に勝ちたいなぁ。今まで2度失敗してますから、我々以外の誰かが殺されるか事故死してしまったんでしょう。

爆発:郷田さんと熊沢さん辺りですかね(笑)。

竜騎士:園芸倉庫に閉じ込められちゃったかもしれません。という訳で、もちろんBFさんとKEIYAさんに参加してもらいます。

 3人は顛末カードを提出し、そこにランダムで1枚のカードが加えられた。そしてオープンされたカードは……。

『右代宮邸連続殺人事件』
▲2枚目に“転落死”が出て犯人の勝利! うみねこのなくころに、生き残れた者はなし。

全員:うわあああぁあああああ!!

KEIYA:失敗でしたね……。

07thスタッフ:誰が犯人だったのか、役割カードをオープンしてください!

BF:すみません僕でした! 3手目の竜騎士さんのところで事故が起きなかったら詰んだな~、と思ってましたが、まさか本当に事故るとは(楽しそうに)。

爆発:BFさんが犯人ってことは生存者側は詰んでなかったんですね。うわぁ、もっと生存者アピールすればよかったかぁ。でも竜騎士さんが犯人だと思い込んでしまったので、その努力を怠ってしまいましたね……。

KEIYA:自分の中では、BFさんより爆発さんの信用度のほうが上だったので、私の手番でBFさん抜きの3人でイベントに参加してれば勝てたかもしれません。

竜騎士:だったらそこは他人の意見に惑わされず、3を選んでもよかったですね。

爆発:挽回はできたかもしれませんが、やはり僕の2巡目のタイミングで、KEIYAさんとBFさんのどっちが安全かを読み間違えたのが敗因ですねぇ。残念!

BF:僕はKEIYAさんと組んで成功させることで竜騎士さんの怪しさを上げ、爆発さんが竜騎士さんを選ばないように狙いました。あとは僕のことを選んでくれればと思っていたら、選んでもらえましたね(笑)。

爆発:見事に策にハマってしまいましたね~。

■2nd game

 全員が役割カードを受け取り、ジャンケンで“竜騎士→BF→爆発→KEIYA”というプレイ順に決定。

BF:さすがに2連続犯人はなかったですね(笑)。

KEIYA:本当ですか(笑)。

『右代宮邸連続殺人事件』
▲2nd gameのイベントカードは3が2枚で2が4枚で1が1枚。全部で1枚しかないレアな1のイベントカードが初登場。

07thスタッフ:テストプレイで1を出して生存者アピールしたら、そのあとずっと疑われてしまったので1のカードはなかなか難しいですよ。

竜騎士:私も自分の潔白を証明するために使ったら、いきなり事故死して。「そんなわかりやすいこと犯人はしないよ!」と弁解したんですけど、実は私は犯人だったんですよ(笑)。

KEIYA:事故死が犯人の裏目になることもあるんですね(笑)。

BF:さて、3、3、2、2で4手で勝つか、3、2、2、2、1の5手か、どちらかですね。

竜騎士:最初は私の手番ですね。さっきのゲームでは、間違った推理を披露して爆発さんを疑ってしまった私が戦犯みたいなものなので、今度は勝ちたいなぁ。では、2の“私のわけがないでしょ”でBFさんを選びます。

BF:今度は私は生存者なので大丈夫ですよ(キラッ)。

 2人は顛末カードを提出し、そこにランダムで1枚のカードが加えられた。そしてオープンされたカードは……。

『右代宮邸連続殺人事件』
▲“平手”、“激高”、“恐慌”と出てイベント成功。2時間経過。

BF:お互いの潔白が証明されましたね!

竜騎士:「私のわけがないでしょ」「そうよね」ってことですね(ニコニコ)。

BF:次は私の手番ですが、ここで2を出して竜騎士さんを選ぶと先ほどのゲームと同じ展開になってしまうんですよ。それもおもしろくないので、勇気を出して3かな? 仮に爆発さんが犯人だとして、僕、竜騎士さん、爆発さんの3人でイベントをした時に喜んで×が出せるかどうか……。

KEIYA:○を出すともう5時間経過ですから、×を出すならこのタイミングだと思いますね。

BF:仮に爆発さんが○を出したら、爆発さんの手番でもう一度同じメンツで3のイベントカードを消化できるんですよね。それは大きいなぁ。よし、3の“トリックがわかったの”を選びます。

竜騎士:これが成功すると、KEIYAさんは何もしていないのに疑われてしまうってことですね(笑)。

KEIYA:自分の部屋に1人で篭っていただけなんですけどね(笑)。

 3人は顛末カードを提出し、そこにランダムで1枚のカードが加えられた。そしてオープンされたカードは……。

『右代宮邸連続殺人事件』
▲“哄笑”、“冷笑”、“恐慌”、“激高”と出て3人参加イベントに初成功! 5時間経過。

3人:Yeaaaaaaaaaah!!

BF:冷静に考えたら、爆発さんが犯人ならここで×を出して、自分の手番で3を選んで×を出したら、残りカードの合計は9なので犯人の勝ちになっていたんですよね。

竜騎士:大勝負でしたね(笑)。

爆発:では、何も考えずに同じ3人でもう一度イベントに参加しま~す。“全員のアリバイが知りたいの”!

KEIYA:さっきから部屋に1人でいるけど、誰も呼んでくれないなぁ(笑)。

 3人は顛末カードを提出し、そこにランダムで1枚のカードが加えられた。そしてオープンされたカードは……。

『右代宮邸連続殺人事件』
▲“嘘泣き”、“平手”、“激高”、“哄笑”と出て連続で3人参加イベントに成功! 8時間経過。

3人:ヒャッハーーーーーーーー!!

竜騎士:KEIYAさんヤバイですね(ニコニコ)。

BF:これはヒドイですね(ニヤニヤ)。

爆発:これは確定かなぁ(ニタニタ)。

07thスタッフ:1人で部屋で寝すぎましたね(にぱー☆)。

KEIYA:まだ一巡もしてないんだけどなぁ(苦笑)。

爆発:ここで1人参加の“誰も信用できない”を選んでいただけると、我々としては万々歳ですね。

KEIYA:もう8時間経過なんですよねぇ。

BF:KEIYAさん、あまりうれしそうじゃないですね。クリア目前だと言うのに(微笑)。

竜騎士:目が覚めて部屋を出たら、何もしていないのに全員から犯人扱いされるというのも、ある意味ホラーですね。

KEIYA:私の視点では、3人の誰が犯人かわからないのがツライですね。

爆発:ではやっぱり1人参加の“誰も信用できない”でいいかもしれませんね。「何も信用できないわよ、家具どもが」的な!

KEIYA:そうしちゃいますか。では“誰も信用できない”で。

 KEIYAさんは顛末カードを提出し、そこにランダムで1枚のカードが加えられた。そしてオープンされたカードは……。

『右代宮邸連続殺人事件』
▲“首吊り”が2枚目に出てイベント失敗!

爆発:あるぇ~?

竜騎士:観念した犯人が首吊り自殺したようにしか見えません!

爆発:ただ、仮にKEIYAさんが犯人だとしたら、事故死の確率を5分の1から4分の1に上げたという意味で最善手ですね。

竜騎士:その通りですね。では、犯人っぽい自殺死体が発見されたので“早く警察に電話を”でBFさんと電話しましょうかね。これで事件に終止符を打ちます!

 2人は顛末カードを提出し、そこにランダムで1枚のカードが加えられた。そしてオープンされたカードは……。

『右代宮邸連続殺人事件』
▲“論争”、“平手”、“嘘泣き”と出て最後のイベントも成功し、生存者の勝利! 惨劇なんてない。あったのは、悲劇と喜劇。

3人:お疲れ様でした~。もちろん犯人は……。

KEIYA:はい、私です!

竜騎士:今回はちょっと運がなかったですね。ある程度は運が絡んでしまうので、お許しください。

KEIYA:手番が回って来た時には大勢が決してましたね。BFさんが大勝負を仕掛けて3人参加のイベントを成功させたのは大きかったと思います。

爆発:僕が犯人だったら生存者が負けてた一手でしたもんね。

BF:成功してよかった~。

■3rd game

 全員が役割カードを受け取り、ジャンケンで“KEIYA→竜騎士→BF→爆発”というプレイ順に決定。

爆発:では最後のゲームを始めましょう。

『右代宮邸連続殺人事件』
▲3rd gameのイベントカードは3が2枚で2が4枚で1が1枚。

KEIYA:私からですね。今までと同じことをしてもおもしろくないので、ここはあえて3人参加の“トリックがわかったの”で!

BF:冒頭からトリックが判明してしまったんですね(笑)。

KEIYA:参加するのは、なんとなく爆発さんとBFさんでお願いします。

竜騎士:う~ん、選んでいただけなかったのは残念。最初だから情報がないので仕方ないですが。

爆発:初手3人は相当な博打な気がしますが、手番のKEIYAさんが決めたなら仕方ない!

 3人は顛末カードを提出し、そこにランダムで1枚のカードが加えられた。そしてオープンされたカードは……。

『右代宮邸連続殺人事件』
▲“激高”、“哄笑”、“平手”、“冷笑”とオール○で成功! 3時間経過。

爆発:おおっと! 成功しましたね、これは大きい!!

KEIYA:何もしていない竜騎士さんの怪しさが急上昇ですね(微笑を浮かべて)。

竜騎士:いや、初手だから犯人もまだ潜伏すべきと判断しただけじゃないですかね(苦笑)。

BF:シンプルに考えたら、竜騎士さんが犯人ですよねぇ……。

竜騎士:そう思われるのは残念だなぁ。では私の手番ですね。いきなり3人のイベントカードを選んだのは、やはりちょっと怪しいのでKEIYAさんはスルーして、ここは爆発さんと2人で“これ、犯人のでは?”を選びます。

爆発:ありがとうございます! トリックはわかってたけど、犯人はまだわかってなかったんですかね。このイベントカードの流れは。

KEIYA:下手するとまったく信用されず「お前は何を言っているんだ?」って非難される流れですね(笑)。

竜騎士:ここはサラッと成功させて、私の信用を回復させたいところですね。

 2人は顛末カードを提出し、そこにランダムで1枚のカードが加えられた。そしてオープンされたカードは……。

『右代宮邸連続殺人事件』
▲“激高”、“嘘泣き”と出て、最後に×の“不審死”が出て失敗!

竜騎士:あっはっはっはー! この流れは参ったなぁ。私さっきからツイてないですね。

爆発:そんなわかりやすい×出してよかったんですかぁ(笑顔のままで)。

KEIYA:普通に考えたら竜騎士さんが犯人ですね。

BF:あ、でも意外とこれ難しいなぁ。僕としては、1、2回目の結果を踏まえると竜騎士さんはもちろん怪しい。でも初手で3人のイベントカードを選んだKEIYAさんもちょっと怪しい。爆発さんも、竜騎士さんに罪をなすり付けるために×を出したと考えられるので怪しい。

竜騎士:ほどほどに全員怪しいですよね。

BF:心境的には1人参加の“誰も信用できない”なのですが、まだ4回成功で勝利できる可能性が残っているので、ここは2人参加のイベントカード辺りが無難ですかね。誰を選ぶかですが、KEIYAさんは『人狼』の経験はありますか?

KEIYA:『人狼』はまだやったことないですね。『カタンの開拓者』などをちょっと遊んだことがある程度です。

BF:普通の『人狼』もおもしろいので機会があったらぜひ。それも踏まえると、KEIYAさんは初心者ゆえの冒険だったのではと。だからKEIYAさんと一緒にチャレンジします。

 2人は顛末カードを提出し、そこにランダムで1枚のカードが加えられた。そしてオープンされたカードは……。

『右代宮邸連続殺人事件』
▲“激高”、“哄笑”、“平手”と出て成功し、5時間経過。

BF:おー。これで我々はだいぶ信用度が上がりましたね。

爆発:私は自分のことが生存者だとわかっているので、ここはもう3人参加の“全員のアリバイが知りたいの”でKEIYAさん、BFさんを選ぶしかないです!

KEIYA:成功すれば、次の私の手番で勝負を決められますね。

竜騎士:なるほど。予言します、これは絶対に失敗します(キリッ)。

爆発:でた、予言!(笑)。

 3人は顛末カードを提出し、そこにランダムで1枚のカードが加えられた。そしてオープンされたカードは……。

『右代宮邸連続殺人事件』
▲“哄笑”、“平手”のあと、3枚目に×の首吊りが出て失敗。

竜騎士:ほらねぇ(したり顔)。

BF:ちょっと爆発さ~ん!

爆発:ここで事故っちゃいましたか……。

竜騎士:さっき言おうと思っていたんですけど、爆発さんが犯人なんですよ。だってここで3を選ぶ必要はないんですもん。2より3で×を出したほうが、自分が犯人だと特定されにくいと思われたのでは?

爆発:KEIYAさんに3を任せる手はもちろんアリですが、私の中では竜騎士さん犯人説が鉄板なので、正直どちらでも変わらないかなという判断でした。

竜騎士:あ、でもまだ生存者の勝ち目はありますね。

KEIYA:残り3枚全部成功できれば勝てますね。

竜騎士:爆発さんが犯人だったら、事故さえ起こらなければ生存者が勝てますね。これは幸い。

BF:竜騎士さんが犯人の可能性は依然高いのですが、その場合は残念ながらもう詰んでしまっているので、もう爆発さんを犯人と仮定して進めるしかないですねぇ。

爆発:そうですねぇ。僕がそちら側にいたとしても同じ判断を下すと思います。

KEIYA:一応、BFさんが×を出したという可能性もありますよね。

BF:ありますけど、今までの結果から考えて、客観的に見てもその可能性は低いと思います。

爆発:今のは犯人なんていない、ただの事故だったと僕は思ってますよ! 3人の中に犯人はいないですって~。

竜騎士:でも爆発さんの手番はもう来ないですからね。さあKEIYAさんの手番ですが、どうしますか?

KEIYA:“二人きりで話があるの”を選んで竜騎士さんとこっそりお話します。

竜騎士:信じてもらえてうれしいです!

KEIYA:竜騎士さんを信じなければ、もう負け確定ですからね。

 2人は顛末カードを提出し、そこにランダムで1枚のカードが加えられた。そしてオープンされたカードは……。

『右代宮邸連続殺人事件』
▲“論争”、“激高”、“嘘泣き”で成功! 7時間経過。

竜騎士:いよぉし!

KEIYA:行けましたね!

BF:あとは事故が出ないことを祈って残り2枚をこなしていくだけですね。

竜騎士:では、1人参加の“誰も信用できない”にします。

爆発:これで犯人が自殺して終わりかなぁ(笑)。

 竜騎士さんは顛末カードを提出し、そこにランダムで1枚のカードが加えられた。そしてオープンされたカードは……。

『右代宮邸連続殺人事件』
▲1枚目で×の不審死が出て、生存者たちの敗北が決定……。これを読んだあなた。どうか真相を暴いてください。それだけが私の望みです。

竜騎士:あれぇ、なにこれぇ?(笑)

爆発:もちろんそうなりますよねぇ。

竜騎士:ちょっとこっちも見てください(もう1枚の顛末カードをめくる)。

KEIYA:両方×でしたか!

BF:竜騎士さん、そんなおもしろいオチつけなくていいですから(笑)。

竜騎士:すべてを闇に閉ざして自殺しようとしたら、また別の不審な死体が見つかりましたから、この事件にはまだ裏がありますよ、フフフ(楽しそうに)。

KEIYA:爆発さんはやっぱり事故でしたか。

竜騎士:あそこで事故らなかったら負けだと思ったので、心の中で「事故れ~」と祈ってました(笑)。

爆発:やはりランダムで発生する事故によって、かなり疑心暗鬼になりますね~。

竜騎士:そうですね。そしてランダム要素があるので、生存者たちが負けた後も“○○がミスしたから負けた”みたいな気持ちにはなりにくいと思います。初心者の方にもぜひ遊んでもらいたいですね。

KEIYA:ルールがシンプルなので、初心者の私でもすぐに楽しめました。

BF:僕はランダム要素のドキドキ感が好きですね。1プレイが短い点もよかったです。あと、イベントカードを選んだ順番とフレーバーテキストで物語っぽいものがボンヤリ見えてくる部分もおもしろいと思います。

竜騎士:フレーバーテキストは、なんとなく事件っぽい雰囲気になるようにと、結構考えました。

爆発:登場しているのは4人の魔女様たちですけど、何か設定はあるんですか?

07thスタッフ:コスプレ衣装がすぐに用意できた4人ですね(笑)。

竜騎士:コスプレイヤーさんたちにどんな衣装を持っているのか聞いて、その中で胡散臭いキャラを4人チョイスしたらこうなりました(笑)。

爆発:この『右代宮邸連続殺人事件』は6月1日開催のゲームマーケット会場で販売されるんですよね。

竜騎士:はい。もしかしたら、10月に行う07th Expansion Partyにも持ち込むかもしれませんが。

爆発:BFさんもゲームマーケットには出展されるんですよね。

BF:はい。新作は『惨劇RoopeR』の拡張セット『Midnight Zone』です。3月に出した『Aristo-Maze』も持って行きます。

爆発:KEIYAさんからは何かお知らせはありますか?

KEIYA:夏には『ひぐらし』の新作が出るということで、もしよろしければ『最終考察 ひぐらしのなく頃に』を予習代わりに読んでいただけるとうれしいです。『うみねこ』『うみねこ散』の考察本2冊もよろしければぜひ。

竜騎士:『ひぐらし奉』のシナリオ執筆はもう終わっているので、今はスタッフのみんなが頑張ってくれています。こちらも楽しみにしていてください。

爆発:皆さん本日はありがとうございました!

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