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2014年12月24日(水)

“FFXIVファンフェスティバル2014”ステージイベントでは新情報から意外なゲストの登場まで大盛り上がり!

文:千駄木和弘

 12月20日~21日の2日間、東京ビッグサイトにて大規模ユーザーイベント“ファイナルファンタジーXIV ファンフェスティバル”が開催された。『FFXIV』はこれまでにも定期的に国内の都市を回るファン感謝イベント"FATE(Full Active Time Event)”をはじめ、10月にはラスベガスとロンドンにて大規模イベント“ファンフェスティバル”を海外で開催してきた。今回のファンフェスティバル東京はファンフェスティバルツアーの最終開催地となる。

 すでに速報記事として公開した基調講演や第19回プロデューサーレターLIVEの他、2日間でどのような催しが行われていたのか、会場で感じられた様子を写真を中心にお伝えしていく。

『FFXIVファンフェスティバル』
『FFXIVファンフェスティバル』

■熾烈なチケット争奪戦となったレアイベント

 ファンフェスティバルの入場チケットは先行販売で購入する方式だ。『FFXIV』プレイヤーならば先行販売の抽選や一般販売が行われたが、販売開始から2分で完売してしまうプラチナチケットとなった。

 当日券も200枚ほど用意されていたもの、こちらもすぐに売り切れてしまったようだ。つまり入場者は本当に『FFXIV』が好きでラッキーさも持ち合わせたファンたちの集まりだと言える。

『FFXIVファンフェスティバル』 『FFXIVファンフェスティバル』
▲朝10時の開演前から入場待ちの長蛇の列が形成された。チケットの追加販売などはないため際限なく人数が膨れ上がる心配はない。

 2日間にわたるファンフェスティバルで、催し物の中心となるのがステージイベントだ。開発陣によるここだけしか聞けない話や、著名人を招いての『FFXIV』トーク、事前に募集したプレイヤーによるユーザー参加型のクイズやトークバトルなど、バラエティ溢れる企画でファンフェスティバルを盛り上げた。今回の記事は開発チームの登壇がメインとなるステージイベントに絞ったレポートとなる。

■ファンフェス初日のスタートは基調講演から!

『FFXIVファンフェスティバル』

 ファンフェスティバル開演後、すぐにステージで行われたのが基調講演だ。詳細な内容については20日に掲載した基調講演の速報記事を参照していただきたい。スクリーンに映しだされる内容のほぼ全てが新情報ばかりなので、映像が切り替わるたびに大きな歓声が沸き上がっていた。

『FFXIVファンフェスティバル』 『FFXIVファンフェスティバル』
▲新種族アウラが発表され、エモートする場面では女性プレイヤーから「カワイイ」という声が多く上がり、暗黒騎士のアウラが戦うシーンは男性プレイヤーから「かっけえぇ」という感想が漏れでていた。アウラは男女キャラともに人気が出そうな予感。
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▲基調講演を締める直前でステージに乱入したのは、“ヘッドショットおじさん”ことスクウェア・エニックス代表取締役社長の松田洋祐氏。モデルガンを片手に「コレ、撃ちたいでしょ」とファンを盛り上げる。
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▲基調講演で一番の盛り上がりを見せたのはやはり新ジョブ“占星術師”と“機工士”発表の瞬間だった。断片的な内容から出てきたファンの感想は肯定的な意見が多かった。

■2日目は大人気の第19回PLLが開催

 ファンフェス2日目のステージ初回は、おなじみ吉田プロデューサーと室内俊夫氏による第19回プロデューサーレターLIVE(PLL)から始まった。PLLの詳細も21日に掲載した速報記事でまとめているが、初日の基調講演で語られなかったパッチ2.5“希望の灯火”を中心に開発トークを伝えていった。

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▲最初の話題は両手斧となった“ラグナロク”について。最強格の装備にふさわしい名前として付けられたのが理由だった。
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▲パッチ2.51の目玉、ゴールドソーサー。最初こそマンダヴィルというネーミングとゴージャス極まる施設にざわめいたが、おもしろい仕掛けや小ネタが満載のエリア紹介に「行きたいね」、「いいじゃん」と賞賛する声に変わっていった。

■開発陣がゲームの作り方を教えてくれる“開発パネル”

『FFXIVファンフェスティバル』 『FFXIVファンフェスティバル』

 ファンフェスティバル両日で開催されたステージイベントの1つが“開発パネル”。初日の開発パネル・パート1ではコミュニティーチームの望月一善氏と、アイテム班リーダーの林洋介氏による“アイテムができるまでの流れ”を、2日目のパート2では望月氏、リードデザイナーの鈴木健夫氏、アシスタントディレクターの高井浩氏による“忍者ができるまで”を解説した。

『FFXIVファンフェスティバル』
▲アイテム開発の最初の作業は“予定の知る”だ。バージョンアップ予定表であるロードマップを参照して、コンテンツが「いつ」追加され、「なに」が報酬として必要になるかを把握する作業を行なっていく。
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▲“デザイナーのコストを確保する”では開発アイテムの数を決めていく。アイテムのデザインは新規に起こすのか、色替えでいけるのか、装備可能ジョブの設定(ロールでまとめるのか、ジョブ毎に分けるのか等)をデザイナーと相談する。

 デザインの方向性はコンテンツに合わせて考えていく。例として大迷宮バハムート邂逅編のアラガン装備のデザイン案だ。デザイン作成当初、邂逅編の舞台は衛生ダラガブの内部であるとしか設定がなかったため、ダラガブ内にあるバハムート拘束具が"古代アラグ帝国の建築様式である”という設定をデザイナーと練り上げ、それをデザイン案に落とし込んでいく。

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▲コンテンツに合わせてデザインが考えられる。
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▲「アラガン装備は最初、頭装備しか用意されていなかった」、「アラガントームストーンは古代アラグ世界のUSBメモリー」という裏話も飛び出した
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▲意外だったのは、邂逅編ダンジョンは「アラガン頭装備のデザインを決めてから邂逅編ダンジョン内のデザインを決めました」(林氏)という。こうした装備品デザインからダンジョンを設計するパターンは珍しいとのことだ。

 新アイテムは状況によって必要が変化するため、それに対応するのが“調整”フェーズだ。

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▲新ディスク後のシーズナルイベントやコミュニティイベントで欲しいアイテムの希望をアンケート集計してみると、ミニオンとヘルメットで人気を二分した。このアンケートのように要求を伝えて検討することが“調整”フェーズに近い作業だ。

 デザインと数量が決定したらいよいよ“実装”となる。実装データは他チームとの共同作業となり、アイテム性能はバトルチーム、名前は世界設定チーム、アイコンはUIチーム、SEはサウンドチームとの連携となる。

『FFXIVファンフェスティバル』
▲そんな苦労をしていたアイテムチームの最新作はゴールドソーサーのムービーで登場したバニーさん風装備だ。ウサ耳は残念ながら折れ曲がらないそうだ。
『FFXIVファンフェスティバル』
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▲林氏はPLLやイベントで存在を知られるミニオン作成チーム“ミニオン同盟”についても触れていく。ミニオン同盟とは特定のチームや部署ではなく、職種の垣根を超えたゆるいグループだという。
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▲いままでにミニオン同盟でおこった出来事を“あいうえお作文”で紹介。50音すべて作成したが、時間の都合上かいつまんでの解説となった。

 2日目の開発パネルは新ジョブ作成トーク。パッチ2.4で実装されたばかりの忍者の設計が開始されたのは、なんとβテストを実施していた頃の2013年の7月からだった。

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 ジョブ設計は見た目のデザインから作り、動作やエフェクトをつけていく。また、ジョブやシナリオに必要なギルドデザインも同時に行なっていくという。

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■ゲストの強烈なFF愛に吉田Pもタジタジ!? “直樹の部屋”

『FFXIVファンフェスティバル』

 FFXIVのイベントではお馴染みとなる、FFXIVに強い思い入れがある著名人をステージに招いて吉田プロデューサーと対談するトークショーが“直樹の部屋”だ。

 初日に招かれたゲストはタレントの落合福嗣さん、ゲームクリエイター松野泰己氏。2日目のゲストは声優の中村悠一さん、KADOKAWA・DWANGO取締役の浜村弘一氏、レベルファイブ代表取締役の日野晃博氏だった。

■素晴らしい演奏にため息と歓声が止まらないスペシャルライブ

 ファンフェス両日とも大トリ前のステージは、サウンドディレクター祖堅正慶氏が主導するスペシャルライブ が設けられた。

 『FFXIV』のサウンドトラック『From Astral to Umbral ~FINAL FANTASY XIV: BAND & PIANO Arrangement Album~』を彷彿させるように、初日はピアノコンサート、2日目はバンド形式のロックコンサートという構成のライブとなった。

『FFXIVファンフェスティバル』
▲初日のピアノコンサートでピアノを演奏するのは、ピアノアレンジを担当したKeikoさん。最初の2曲は白アシエン装備の怪しいルックスのままグリダニア関連の2曲を演奏した。
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▲3曲目からドレスに着替えたKeikoさん。3曲目以降はリムサ・ロミンサ関連から2曲、ウルダハ関連から2曲を演奏した。今回のスペシャルライブの演奏はサウンドトラックとは異なるアレンジとなる。
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▲祖堅氏もピアノ演奏に向かう。太腿にタンバリン、足元に段ボール箱、右手脇にオモチャのピアノを設置するという異様なセッティングを構築したのち、演奏したのはのは古アムダプール市街の曲だ。その演奏スタイルに会場は爆笑の渦に包まれるが、ユニークなアイデアで奏でる音色は古アムダ再現度がヤバ高だ!
『FFXIVファンフェスティバル』
▲アンコールはKeikoさんと祖賢氏の連弾によるボス戦闘曲『天より降りし力』。88鍵あるうち1オクターブ分しか使わないと言い張る祖堅氏だったが、Keikoさんの演奏エリアにもクロスするように手を伸ばすなど、見事な連携をみせていた。
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▲2日目のスペシャルライブは祖賢氏が率いる「蛮神戦しか演奏しないバンド」“THE PRIMALS”によるバンドアレンジライブだ。蛮神戦闘曲はどれも印象の強い人気曲ばかりということもあり、1曲目のリヴァイアサン戦闘曲から観客は総立ちのヒートアップ!
『FFXIVファンフェスティバル』
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▲蛮神戦闘曲につけられた歌詞の翻訳や、男性ボーカル曲を歌うのはローカライズ担当のマイケル・クリストファー・コージ・フォックス氏。お供モグのジョブで歌声を変えるミュージカル風のモグル・モグ戦闘曲も見事に歌い切った。
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▲ガルーダ討伐戦の演奏では、イントロ後に入る「Now fall...」を会場にいる参加者にステージで歌ってもらう試みを実施。観客席の最前列にいた開発者サイン入りガルーダTシャツを着ていた参加者が選ばれた。
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▲屈指の人気曲であるタイタン戦の曲『過重圧殺! ~蛮神タイタン討伐戦~』もフォックス氏がボーカルを担当。歌詞にはコール&レスポンスとして参加者みんなで「Under the weight」コールを入れ、会場の一体感は最高潮に!
『FFXIVファンフェスティバル』
『FFXIVファンフェスティバル』
▲アンコールはリクエストを受け付けるので蛮神戦を選んで欲しいという趣向になり、会場で賛同が多かったリヴァイアサン戦と全員で盛り上がれるタイタン戦が再び演奏された。

■喜びと涙があふれたスタッフ全員によるグランドフィナーレ

『FFXIVファンフェスティバル』

 2日間に及んだファンフェスティバルの最後は、開発陣のコアメンバー総出による挨拶が行われた。東京だけでなく世界中を巡った集大成としての総まとめとしての挨拶ともなり、プレイヤー全員に感謝すると同時に感極まり涙する場面も見られた。

『FFXIVファンフェスティバル』
▲涙ながらに感謝の言葉の述べる河本信昭リードプランナー。

 吉田プロデューサーも声援を受けて男泣きをみせつつ「誰よりもFFXIVを遊んでくださるプレイヤーの皆様のことが大好きで、そのことを考えてゲームを作り続けています。我々が長期的なことを考えていれば、皆様は今が楽しくなきゃ意味が無いんだと仰ってくれると思います。これからもゲーム内や色々な放送などでキャッチボールを続けながら、この先も一緒にFFXIVを作り上げていきたい。これから一緒に歩めるゲームでありたいです。これからもよろしくお願い致します」と最後の挨拶をして、長期にわたるファンフェスティバルツアーの最後を締めくくった。

『FFXIVファンフェスティバル』
『FFXIVファンフェスティバル』

(C) 2010-2014 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.

データ

▼『From Astral to Umbral ~FINAL FANTASY XIV: BAND & PIANO Arrangement Album~』
■発売元:スクウェア・エニックス
■品番:SQEX-20017
■発売日:2014年12月17日
■希望小売価格:4,000円+税
 
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