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『Battlestations: Midway(バトルステーションズ:ミッドウェイ)』兵器資料室:零式艦上戦闘機

零戦

  当時の日本の軍用機の命名規定では、採用された年の下2ケタを飛行機の名称につける事になっており、皇紀2600年(昭和15年)の下2ケタ「00」をとって「零式艦上戦闘機」という名称が与えられた。
  20mmと7.7mmの機銃をそれぞれ2門ずつ装備し、60kg爆弾2発を羽根の下に吊るして装備する事が可能だった。最高速力533km/h、最長航続距離3350km(燃料タンクを増設した状態)制式化された当時は、世界的に見て群を抜いて高性能な機体であった。特に20mm機銃の命中時の威力はすさまじく、当たりどころによっては一発で敵機を空中分解に追い込むことすらあった。また、格闘戦の時の小回りに非常に優れ、一時期はアメリカ軍パイロットに「ジーク(零戦)相手の1対1の空中戦を禁ずる」という通達が出されたほどである。緒戦では「昼でも星が見える」ような熟練搭乗員が搭乗し、無敵とすら謳われるほどの活躍をした。

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  しかし、開戦から時間を経るにつれそうした超人的パイロットの多くはうしなわれ、また連合国軍が高性能な新型機を投入したこともあり、戦争中盤から終盤にかけては活躍の場を奪われていった。戦争末期には25番爆弾(250kg爆弾)を装備しての体当たり攻撃にも駆り出されるなど、ありとあらゆる使われ方をした。太平洋戦争における大日本帝國海軍を象徴する戦闘機である。
  なお、修理された実機が上野にある国立科学博物館(初期のタイプである21型)と靖国神社併設の博物館『遊就館』(戦争末期の主力である52型)にそれぞれ展示、一般公開されている。