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2014年10月11日(土)

続・編集部が選ぶ3DS名作選。New3DSを買ったら遊びたいおすすめゲームまとめ

文:電撃オンライン

 10月11日に任天堂が発売した新型の3DS本体Newニンテンドー3DSとNewニンテンドー3DS LL。新型本体とあわせて最新ゲームを遊ぶのもオススメですが、この機会にユーザーからの評判が高い名作を遊んでみるのはいかがですか?

 というわけで、ゲームが好きな電撃オンラインのスタッフによる“編集部が選ぶ3DS名作編”をお届けします。10本の名作を紹介した前回に続き、主観や個人的な評価も交えながら、New3DSで初めて3DSを遊ぶ人に向けたオススメゲームを紹介していきます! ちなみに今後、名作RPG『ゼノブレイド』がNew3DS専用ソフトとしてリメイクされる予定です。気が早い話ですが、きっと名作確定だと思っています。(※並びはタイトル名五十音順)


■具体的な“ゲームのおもしろさ”とはなんなのか?

皐月誠:『Karous(カラス)‐The Beast of Re:Eden‐』
●メーカー:クロン ●発売日:2014年1月23日

『Karous(カラス)‐The Beast of Re:Eden‐』

 今回はどちらかと言うと“ストレートな名作”寄りの特集ということですが、担当編集のはからいで“個人的な思い入れ”が非常に強い『Karous‐The Beast of Re:Eden‐(以下、カラスBOR)』を紹介することになりました。ごじゃっていきましょう。

 『カラスBOR』というのは、自機の成長システムやカスタマイズ要素などを搭載する、携帯ゲーム機用に最適化されたステージクリア型の縦スクロールSTGです。詳しいシステムや前作『カラス』からの歩みについては、以前に掲載した発売当時の記事をお読みください。ゲーム自体については当時に出し惜しみなく書いてしまったので……今回は根本的な“ゲームのおもしろさ”について考えてみます。

『Karous(カラス)‐The Beast of Re:Eden‐』
▲オーソドックスな“特定の敵を倒す”から、何かしらの謎解きが必要なものまで、各ステージにはユニークなクリア条件が設定されている。

 それについて例えば「ストーリーこそ」とか「やはりプレイ感覚が」とか人それぞれの意見と趣味嗜好があるかと思いますが、窮極的には“通常では味わえないエクスペリエンス(体験/経験)”ってことなのでしょう。じゃあエクスペリエンスとは具体的に何なのか?

 調べてみると、語源としてはラテン語における“Ex(外側)+peritus(熟練)”にあるようです。どこかの時代の人たちは「“体験”とは“熟練し切って外側へ達すること”だ!」と認識していたのかもしれません。そして実際、この概念は多くのゲームに“ハック&スラッシュ”の設計として盛り込まれています。苦難として立ちはだかる敵に、マップに、ルールに熟練し、工夫し、練習し、クリアを果たし、高みを得た者に最高のエクスペリエンスが与えられる……と。

 その意味において、STGというゲームジャンルのスタイルはエクスペリエンスを味わうことに特化したものとなっていますし、ステージクリア式×自機カスタマイズなSTGの『カラスBOR』は、そのエクスペリエンスを得られるタイトルとして秀逸な設計と言えるでしょう。そしてエクスペリエンスとは絶対的に主観に基づくもの……なので“個人的な思い入れ”を抱かずにはいられないという訳です。

『Karous(カラス)‐The Beast of Re:Eden‐』
▲ステージ内で得た経験値で、武装がレベルアップされていく。なお、クリアに失敗した場合でも経験値自体はもらえる。

 ゲーマーという人種は、エクスペリエンスを得るためにわざわざ苦難を買い求める人と言えますが、なんて難儀な性癖なんでしょうね。買わずとも、企画されたゲームソフトが本当に世に出るのか……みたいな苦難は世の中に色々とあります。まあ、ごじゃっていけばなるようになりましょう。ごじゃってごじゃりましょう。

 さて、そんな『カラスBOR』のすれちがい通信データが本体にあると、3DS用DLソフトの『ラジルギでごじゃる!』や『イルベロデリンジャ』でちょっとした特典を得られるので、本作を購入しようと思った人はそちらの購入も視野に入れてみてください。DLソフト2作は安価なので、逆にこちらから手を付けるのもアリかも知れません。“ゲーム”のエクスペリエンスを得たい人は『カラスBOR』から、“ごじゃる”が何か気になって眠れなくなった人は『ラジルギでごじゃる!』からごじゃっていきましょう! ごじゃって!

 ちなみに前作『カラス』を含む一連のSTGシリーズは、今後発売予定のXbox 360用ソフト『サクラフラミンゴアーカイヴス』に収録される予定とごじゃっていますので、あわせて注目でごじゃります。

『Karous(カラス)‐The Beast of Re:Eden‐』
▲機体のタイプなどを変更できるガレージ。上画面に表示されている“Timeline”のメッセージ(この画面ではログ)にはファンからの投稿作を含む多くのバリエーションがあり、本作全体を独特な雰囲気で彩っている。

(C)2014 Klon Co.,Ltd./k.h.d.n.


■大丈夫です! 『逆転裁判5』は初心者でもシリーズファンでも楽しめます!!

kbj:『逆転裁判5』
●メーカー:カプコン ●発売日:2013年7月25日

『逆転裁判5』

 弁護士となり、依頼人を救う人気ADVシリーズ『逆転裁判』。そのナンバリング5作目として発売されたのが『逆転裁判5』です。『逆転裁判4』から6年振りのナンバリングタイトルにして初の3DSタイトルとなっています。

 本作をプレイして感じた魅力は大きく3つあります。まずはキャラクターです。濃いキャラの中でも、個人的に好きなのは囚人刑事という斬新な設定のユガミ検事こと夕神迅検事と、熱いキャラがすべりまくっている番轟三刑事です。心の奥底を見せないユガミ検事と、一直線すぎて苦笑いしてしまう番刑事は、既存のキャラに負けない立ち位置でした。もちろんこれまでのシリーズキャラも健在で、ナルホド君こと成歩堂弁護士は少し抜けているけど所長らしく、王泥喜君は元気で、みぬきちゃんはカワイイです。牙琉検事はクールですし、御剣検事はカッコいいですよ。

『逆転裁判5』
▲新人弁護士の心音ちゃんや王泥喜君の上司であるナルホド君。キャラはメリハリよく動き、見ていて気持ちいいです。

 そんなキャラクターは、3Dポリゴンで描写されています。正直に話をすると、画面を見た当初は少し違和感を覚えたのですが、3Dになってもテンポがいいうえに、さまざまな表情を見せるため、当初受けた印象はすぐにどこかに飛んでいきすっかりハマっていました。『逆転』シリーズでおなじみのオーバーなリアクションや表情豊かな顔芸などを思う存分に楽しめます。さらに本作では迫力のカメラ演出もあり、3Dになったことをうまく生かしていると思いました。そう! 2つめのポイントはグラフィックです。魅力的なキャラが、生き生きと動く様子に感動しました。

『逆転裁判5』
▲今回のライバル検事のユガミ検事。陣羽織のような衣装、居合や鷹を使うなど、インパクトがあります。そして強敵です。

 そして3つめは物語です。つかみはわかりやすく、それでいて事件は奥深い。“逆転”要素も含まれつつ、ラストはしっかりとまとめる。遊んでいる時にプレイしていたエピソードが終わっても、そのまま続けてプレイしたくなるような感覚をずっと覚えていました。どれも捨てがたいのですが、第3話の学園編は王泥喜君と牙琉検事のモギモギ裁判や、3人の生徒の人間関係、個性的な校長など、見どころ満載ですし、ちょっといい話で好きですね。

『逆転裁判5』
『逆転裁判5』
▲第1話では法廷が崩壊し、第3話では法律家を育てる学園が舞台。ここらへんは、これまでにない状況が展開して新鮮ですね。

 その後の4話、5話では、いろいろなことが起こったり発覚したりするため、すごいスピードで進むジェットコースターのような、否、宇宙速度まで達したロケットのようなスピード感でした。そして、これまであった伏線が回収されていく爽快感。終わってから、「ああ、プレイできてよかったなあ」と思えるゲームでした。

 ただでさえボリュームがあるのですが、さらにダウンロードコンテンツとして、推理クイズに次々と挑戦していく『クイズ逆転推理』と、ナルホド君が弁護士バッジを取り戻してから、初めて担当した事件を描いた追加シナリオ“特別編・逆転の帰還”があります。個人的には、シャチの弁護をする特別編が好きですね。アニメや歌もあり、かなり豪華な造りとなっています。

『逆転裁判5』
『逆転裁判5』
▲第3話のモギモギ裁判では、王泥喜君と牙琉検事が激突! 2人のやりとりは、前作をやっているとニヤリとします。

 『逆転裁判』というタイトルを知っていてもプレイしたことがないという人は“5”という数字を見ると、尻ごみしてしまうかもしれませんが、大丈夫です! このシリーズは、チュートリアルや説明がしっかりしているので「人気シリーズだし、気になっているからやってみよう」という人でも安心して楽しめるかと。もちろんシリーズをプレイしていたほうがより楽しめるのは間違いないので、もしこれでハマったら過去のシリーズを一気にプレイしちゃいましょう。かなり長く楽しめるはずです!

(C)CAPCOM CO., LTD. 2013 ALL RIGHTS RESERVED.


■ほとんどカウンセリングに近い、真の癒し系ゲーム

ミゲル:『クマ・トモ』
●メーカー:バンダイナムコゲームス ●発売日:2013年6月20日

 人間関係がうまくいかない、頑張っているのに仕事で認められない、気が付けば貯金が底を突いている、彼氏がよそに女を作っているなどなど……、毎日ため息ばかりで人生に疲れていませんか? そんなあなたに、夢の伝道者・ミゲルがオススメするのが『クマ・トモ』です。

『クマ・トモ』

 『クマ・トモ』は、言葉を話すクマのぬいぐるみと会話をしたり、お風呂に入れてあげたり、ごはんを作ってあげたりと、一緒に生活する中で2人だけの友情ストーリーが展開するコミュニケーション&育成シミュレーションゲーム。クマはプレイヤーのことが大好きでいつも興味津々。好きなもの、好きな人、仕事のことなどなど、クマから投げかけられるちょっとした質問に答え、対話することによって、クマとの関係が深まっていきます。

『クマ・トモ』
▲クマのもこもこふわふわ感は独特のテクスチャーで表現されており、3D機能がとても映えます。

 本作は一見すると子ども向けのように感じられますが、私は大人にこそじっくりとプレイしてもらいたいゲームだと思っています。クマからの質問は占いや性格診断に答えているようで、会話を通してどこか自分を見つめなおしているような感覚があるのが不思議。つねに私のことを信頼するクマを前にして、時には誰にも打ち明けたことのないナイショの告白をしてしまうこともあります。素直な気持ちでクマに自分のことを打ち明けるたびに、クマはより身近な存在になっていきます。

『クマ・トモ』
▲作ってあげるごはんは、クマのモチーフがかわいい! 実際に同じデザインの料理を作ってみたくなります。
『クマ・トモ』
▲1人の時に街を自由気ままにお散歩しているというクマは、お風呂で洗ってあげると内側から真っ黒な汚れが滲み出てきて……。

 クマとの会話は、いつもちょっぴりコミカルで、時に素っ頓狂(笑)。そんな穏やかな毎日の繰り返しの中で、おそろいのアイテムをプレゼントしてくれたり、不慣れながらもごはんを私のために作ってくれたり、彼氏にもされたことのないような愛情あふれるサプライズを披露してくれるのです! クマは友だちであり、自分の子どものようでもあり、またプレイヤーによっては恋人のような愛情を感じる人もいるかもしれません。プレイヤーの数だけ、さまざまな2人の物語と“トクベツ”な関係性が築かれていく点も本作の大きな魅力なのだと思います。

『クマ・トモ』
▲毛の色や服をコーディネートして、クマをアナタ色に染めて差しあげて! 毎月、季節を感じさせるかわいいコスチュームがいっぱいですが、うちのクマは私の趣味で1年を通してほぼ下半身裸です。

 毎月発生するクマとの旅行イベントも夢見心地の手伝いをしてくれます。「ちょっとそこまで」の気軽さで、パリやロンドンなどなど世界中を飛行機でひとっ飛び! 「今度の連休、一緒に台湾に行こうよ~!」とツアーに即座に申し込むOLのごとく、さまざまなところにクマがプレイヤーを連れて行ってくれるのです。かと思えば、「地元駅のホルモンとビールのおいしいお店に一緒に行こう!」といった、リアリティあふれる会話も。そういったファンタジーと現実のリンクが、麻薬的に感情を夢の世界に引き込みます。

 またクマは、どんなにプレイの時間が空いてしまってもあなたを責めたり、ボロボロになっていたり、いなくなってしまっていたりということはありません。寝る前のちょっとした10~20分、休みの日にちょっとだけなど、どんなプレイスタイルでもクマはあなたを受け入れ、癒してくれます。クマは、どんな時もあなたの味方です。まさにビューネくんです。たまには『クマ・トモ』で自分を甘やかしてみては? だってゲームですし!

(C)2013 BANDAI NAMCO Games Inc.


■『真・女神転生IV』をまだ遊んでいないとは……それでも東のミカド国のサムライかっ!

まさん:『真・女神転生IV』
●メーカー:アトラス ●発売日:2013年5月23日発売

『真・女神転生IV』

 3DSのオススメを1つ挙げろと言われたら、自分なら『真・女神転生IV』を推しますね。なにせ、発売前の紹介記事用に仕事で200時間。その後に購入した趣味の製品版で200時間以上遊んでいるという「お前、本当に『メガテン』シリーズ好きだな!」と言われるくらい、遊び込んだ作品ですから。

 特に本作は、『真・女神転生』シリーズのナンバリングの中でも格段にシステムが親切! グイグイ引っ張ってくれる仲間たちも魅力的で、初めてシリーズに触れる人にもオススメできます。

『真・女神転生IV』
▲システムは親切ですが、戦闘はシビア。弱点を突くことで行動回数が増えるプレスターンバトルを採用しており、一瞬で攻防がひっくり返るので緊張感があります。ゲームコインなどを使えばその場で復活できるので、死を恐れずにバンバン戦っていけるのがよし!

 まず、本作の見どころはなんといっても、その独特の世界観。中世ヨーロッパの王道ファンタジーにしか見えない国家“東のミカド国”から始まる物語は、やがて崩壊して悪魔だらけになっている“東京”へと舞台を移していきます。

 目まぐるしく状況が変わる中で、いったい、いつの時代なのか、なんで東京が崩壊しているのか……。作り込まれたリアルなグラフィックの東京をさ迷いながら、謎の断片となる情報をかき集めて自分で推理していく感覚は、昔のRPGのようで懐かしく、人に話しかけるのが非常に楽しいのです。死体だらけで殺伐とした世界だけど。

『真・女神転生IV』
▲主人公の故郷である牧歌的な“東のミカド国”。でも、修道院に車が置かれているなど、機械文明的な変な部分もあったりして、ただのファンタジーではないことを匂わせています。物語中盤から訪れる“東京”は、殺伐&バイオレンスな世紀末感。この独特の雰囲気づくりがファンをひきつけてやまないのです!

 実のところ、最初に情報を知った時は、メチャクチャ驚いたんですよ。インターフェースはスタイリッシュになって、新規悪魔のデザインに特撮系デザイナーなどを起用。いろいろな部分が新しく、「今回の『メガテン』シリーズは新規ファンにも受け入れられそうだな」と思ったものです。

 実際遊んでみると、新規の人がすんなり入っていけるようになっていますし、個人的にも新しい人にぜひ遊んでほしい出色の出来になっていると感じました。メインシナリオの後半がちょっと急展開に感じる部分はありましたが、一度ハマれば何周もできるほど作り込まれているので、かなり長く遊べます。

『真・女神転生IV』
▲1つのルートだけでは見えてこない話が多いので何周もしたくなるし、街で受注できるチャレンジクエストや2体の悪魔を合体させて新たな悪魔を生み出す“悪魔合体”といったやり込み要素も豊富。仕事と合わせて10周くらい遊びましたし、今でもたまに取り出して遊んでいます。

 ただ、だからといって、完全に新規層向けのライトな作品なのかといわれれば、それは違うと断言します。自分はファミコン時代の1作目から関連書籍、携帯アプリまで、ありとあらゆる関連作品を遊んだ重度の“信者”ですが、遊べば遊ぶほど相当深く考えられた世界観だなと感じました。ファミコン時代の『女神転生』を思わせる小ネタや、『真・女神転生』『真・女神転生 STRANGE JOURNEY』などを連想させる要素もアチコチに巧妙に隠されていて、古参ファンは、そうしたネタを探すのが楽しいと思います。

 まあ、あくまで小ネタなので旧作を知らない人でもまったく問題ありませんが。自分のような、相当古くからの“古参メガテンファン”もきちんと楽しめるようになっているので、Newニンテンドー3DSと一緒に買うべきだと思いますよ、いやいやマジで。

『真・女神転生IV』
▲原点回帰と新規要素がうまく混ざりあっている本作。古い『女神転生』のニオイをプンプンさせつつも、3DSという携帯機でじっくり遊べる新しい作品として生まれ変わっているので、食わず嫌いせずにぜひ!

(c) ATLUS (c) SEGA All rights reserved.


■3Dボリュームをオンにした時、兄より優れた弟がそこにいた!?

まさ:『スーパーマリオ 3Dランド』
●メーカー:任天堂 ●発売日:2011年11月3日

『スーパーマリオ 3Dランド』

 バッテリーの残量を気にしなくていい時は、ほぼ3DボリュームをONにして遊んでいる私にとって、Newニンテンドー3DSの“3Dブレ防止機能”はうれしい新機能。てなわけで、ぜひ3DボリュームをONにして楽しんでほしいと思うソフトは何かと考えてみたところ、やはり『スーパーマリオ 3Dランド』だろうという結論にたどり着きました。

 本作の最大の特徴は、『3Dランド』の名が示す通りコースの構成が3Dなところ。上下左右はもちろん、奥へ手前へと移動できるわけですが、ここで3DSの“裸眼立体視”が効果を発揮します。『スーパーマリオ』シリーズのキモとなるアクションといえば、やはりジャンプ。コースの奥や手前へとジャンプする際、2D映像と3D映像では距離感のつかみやすさが段違いです。また、空中に浮かぶ敵やコイン、リフトやブロックなどの立体的な位置関係も、3D映像で見ればバッチリわかります。

『スーパーマリオ 3Dランド』
▲例えばこんな場面。この画面写真では、マリオとコインのどっちが手前にあるのかわかりにくいですよね。しかし3D映像で見ると、これがひと目でわかるのです!

 そして、3D映像のありがたさがさらに感じられるようになるのが、ワールド8をクリアしてルイージを使えるようになってから。ルイージは、マリオよりもジャンプ力が高い反面、足元が滑りやすいという特徴を持ったキャラクター。2Dの『スーパーマリオ』シリーズにおいては、マリオのジャンプ力をベースとしたコース構成になっているということもあり、この特徴が(ゲームの攻略的に)生きてくる場面はほとんどありませんでした。

 しかし、本作の立体的なコース構成においては、ルイージのジャンプ力を活用することでショートカットが可能になる場面がたくさんあり、タイムアタックに挑戦するのであれば、個人的には使用キャラクターはルイージ一択だといってもいい状況。そして、そのショートカットを試みるにあたり、3D映像による距離感の把握が重要となってくるのです。

 特に、ワールド8クリア後に遊べるようになる高難易度の“スペシャルワールド”では、狭い足場を連続で跳び移っていくようなコースも多々あるため、3DボリュームをONにするか否かで難易度も大きく変わるといえるでしょう。ちなみに、3D映像での距離感がつかみづらいと思った時は、十字ボタンの下を押して“ディープビュー”に切り替えると、3D映像が奥行き感重視になるのでオススメです(十字ボタンの上で初期設定の“おすすめビュー”に戻せます)。

 思い起こせば、こういったコース構成が3Dのアクションゲームを20年以上前からいくつも遊んできましたが、そのたびに足場から足場へと跳び移る際に距離感をつかみ損ねて落下するという苦汁をなめさせられてきたように思います。そういう意味では、個人的に本作は、20年来の不満を解消してくれた革命的な作品だといえますね。

『スーパーマリオ 3Dランド』
▲2D映像でも問題なく楽しめますが、ぜひ3D映像でコースの奥行き感を味わいながらプレイしてもらいたい作品です。

(C)2011 Nintendo


■ボリュームたっぷりのすれちがいパズルダンジョン!

YK3:『すれちがい迷宮』
●メーカー:任天堂 ●配信日:2013年6月18日

『すれちがい迷宮』
▲開発はプロペ。『ソニック』シリーズや『ファンタシースターオンライン』シリーズを世に送り出した中裕司氏の会社です。

 3DSタイトルの名作は多々ありますが、すれちがい通信の機能をメインにすえたゲームもいくつか存在しています。本体に最初から入っている『すれちがい伝説』などをはじめ、2013年には有料コンテンツとして配信された4作品が配信され、遊びの幅が広がりました。

 私も配信開始当日に4作品をまとめ買いして(セット価格で安くなるし!)かなり熱中しましたよ。本当は4作品すべてオススメしてひと晩語り明かしたいところなのですが、今回は特に楽しんだ『すれちがい迷宮』をピックアップしたいと思います。

※『すれちがいシューティング』『すれちがいガ~デン』『すれちがい合戦』『すれちがい迷宮』は各514円(税込)で、単独で4本を買うと2,056円(税込)のところ、まとめ買いをすると1,543円(税込)で買えます。

 この『すれちがい迷宮』は、すれちがったプレイヤーからもらったピースをはめてダンジョン内に道を作り、敵と戦いながら最上階を目指すというゲームなのですが、それだけではなく実にいろいろな要素が盛り込まれている、遊びごたえのあるゲームになっています。

『すれちがい迷宮』 『すれちがい迷宮』
▲さまざまな形のピースをつなげてダンジョンを攻略していく、これまで見たことのないタイプのゲームです。▲広い部屋を一気に作ると、それだけ宝箱の数が増え、よりよいアイテムが出現しやすくなります。

 ピースを単につなげるだけではなく、同じ色で2×2ブロック以上の四角形にすると、その中に宝箱が出てきて、さまざまな武器やアイテムが手に入るという要素があります。この時、大きな四角形を一気に作ると、いいアイテムが手に入りやすくなるボーナスが得られます。これがまた熱いっ!

 というのも、同じ色でかつ思った形のピースが手に入るとは限らないんですよね。ボーナスを狙うためにひたすら目当てのピースを待ち続けるか、先に進むこと=次のフロアへの階段を探すことを優先して、部屋作りを妥協して別の色か形で埋めてしまうかの選択を迫られます。一気に大きな部屋を作ることはなかなか難しいのですが、だからこそうまくピースがはまって強力な武器が手に入った時はガッツポーズが出ますね。

『すれちがい迷宮』 『すれちがい迷宮』
▲宝箱を開けて武器を入手! その他にも能力が上がるアイテムや回復薬が手に入ることも。

 すれちがったプレイヤーは、ピースをくれるだけではなく、アイテムをくれたり仲間になって戦ってくれたり、パズルボックスなるものをくれたりします。このパズルボックスがまた遊びごたえがあって、決められた数のピースを全て使って枠を埋めればクリアになるのですが、ランクの高いものになるとかなりの数のピースとなり、何時間も試行錯誤したこともありました。これも、うまくクリアできると本当にスカッとしますよ。

 ちなみにこのパズルボックスはゲーム自体のクリアには直接関係ないので、若干パズルが苦手な人や時間のない人はスルーしても問題ナシという親切設計となっています。

 そしてダンジョンといえばモンスター(オバケ)との戦闘です。宝箱などから手に入れた武器を使ってオバケと戦っていくのですが、ちょっとしたアクション要素があります。敵が攻撃してきたらLボタンでガードしたり、攻撃ボタンを押し続けてため撃ちをできたりします。見事倒せれば経験値が入り、武器がレベルアップしたりします。当然武器が強くなれば、後々の展開も楽になるのできちんと戦闘もこなしていきましょう。

『すれちがい迷宮』 『すれちがい迷宮』
▲部屋の中にはすれちがった人がいることも。パズルボックスをもらったら挑戦してみましょう。▲忘れがちですが、敵の攻撃をガードすることも重要。もちろん上層にいくと敵の攻撃も強力なものになります。

 ざっとゲーム内容を紹介しましたが、いかがでしょうか。ミニゲームの枠を超えた、かなり作り込まれたものになっているので、Newニンテンドー3DSで初めてすれちがいデビューする人は、ぜひチェックしてみてください。オススメです!

(C) 2013 Nintendo Developed by PROPE


■難しい? だからこそハマるんです! 名作RPGここにあり!

鷲介:『世界樹の迷宮IV 伝承の巨神』
●メーカー:アトラス ●発売日:2012年7月5日

『世界樹の迷宮IV 伝承の巨神』

 こんにちは! 新人ライターの鷲介です。このたび新型の3DSが発売ということでめでたいですねぇ~! 初めて3DSを見た時は、赤青メガネなしで3Dになる訳が……なんて思っていましたが、実際に見てみると3Dに見えるんだからすごいですよね。さて、そんな僕が選ぶ3DSの名作は『世界樹の迷宮IV 伝承の巨神』です。ちなみに僕は、本作をプレイするために地元のゲーム屋さんで3DSの本体と同時購入をしてしまいました。

 本作は、かわいらしいキャラクターたちと綺麗な音楽で展開されるRPG『世界樹の迷宮』シリーズの初の3DSタイトルです。プレイヤーは世界樹を望む街“タルシス“にやって来た新人冒険者として迷宮の探索に挑むことになります。迷宮では、3Dで演出される敵との戦闘を繰り広げつつ、タッチパネル画面で“マッピング”をしてマップを作り迷宮に潜っていきます。

『世界樹の迷宮IV 伝承の巨神』
▲立体視演出が加わり、より戦闘に迫力が! “森ネズミ”さんにはよくやられました(笑)。

 個人的に本作の大きな魅力だと感じている部分が“マッピング”で、書き込んでいる最中はあたかも方眼紙に書き込んでマップを作っているような気分になり、まさに冒険をしている感を高めてくれます。さらに迷宮の探索も一人称視点で、時折出てくる“F.O.E.”というボス並み(それ以上の時も!)のモンスターが目の前に迫ってきたり、扉を開けた先に何があるかわからずビクビクしたりと、より自分が冒険している感覚が味わえます。

『世界樹の迷宮IV 伝承の巨神』
▲仕掛けや扉の位置をタッチペンを使ってマップに直に書き込みます。僕は冒険よりもこちらに夢中になってました(汗)。

 その他にもキャラクターの性別、見た目、職業を自分の好みで作れたり、同じ職業だけのパーティを組めたりもできます。なのでヒーラーなのに撲殺系な脳筋ヒーラー、全部女の子だけのハーレムパーティなど、自由度もとにかく高いんです。

 こういったRPG的な部分だけでも楽しいのですが、個人的に一番ハマった要因は“マゾさ”です! 「何を言ってんだ、こいつ?」と思われる人もいると思いますが、実は『世界樹の迷宮』シリーズは基本的に難易度が高いのです。初期の敵ですら油断すると瞬殺されます! 僕は1作目からプレイしているのですが、毎回初期の敵にボコボコにされて、気づいたら地面とキスをさせられます(笑)。ただ、何回やられてもやめられない魅力があるんですよね。

『世界樹の迷宮IV 伝承の巨神』
▲“F.O.E.”に迫られた時のドキドキ感はすごいです! 背後が壁際の時に襲われるとバトルから逃げられないなど、理にかなった演出もゲームを盛り上げます。……それで全滅した時はイラっとしますけど(笑)。

 なお、本作からはシリーズ初プレイの人や、迷宮探索、地図を書くことを中心に楽しみたい人のために、いろいろと親切な“カジュアルモード”が追加されています。なので、ゲームに慣れていない人でも、僕のようなことにはならないと思うので安心してください!

 逆にシリーズファンや3DダンジョンRPG好きの人にアピールしたいのは、徒歩だけでなく気球を使った冒険もできること。気球の性能を上げて、より高い場所へ行けるようになるなど、ゲーム進行に応じて行ける場所が広がっていく感覚はとても楽しいです。また、高低差を利用して強大な“F.O.E.”を避けるというゲーム性もユニークなので、コアなゲーマーの人も満足できると思います。

 ちなみに、11月27日には『世界樹の迷宮』シリーズの最新作『新・世界樹の迷宮2 ファフニールの騎士』が発売されます。最新作が発売される前に、やりごたえ十分な『世界樹の迷宮IV 伝承の巨神』をプレイしてみてはいかがでしょうか? 製品版に引き継ぎ可能な体験版も配信されているので、まずはそちらを遊んでみるのもオススメですよ。

(c) ATLUS (c) SEGA All rights reserved.


■3DSはおっぱいの夢を見るか

カワチ:『閃乱カグラ2 -真紅-』
●メーカー:マーベラス ●発売日:2014年8月7日

『閃乱カグラ2 -真紅-』

 3DSが発売された2011年2月。ボクは他のユーザーたちの例に漏れず、3D映像の素晴らしさに衝撃を受けました。まるでゲーム中の世界が目の前に存在しているようだ! しばらく昼夜を忘れてプレイしましたね……。しかし、時が経つにつれてこう思うようになったんです。「この3DSの機能でリアルなおっぱいが見たい」。普通のゲームでもこんなに興奮してしまうのだから、もしもおっぱいを見ることができたらどうなってしまうのか!

 ……そして、その願いを叶えてくれた1本のソフトがあります。ご存知『閃乱カグラ』シリーズです。正直、3DSが発表された時、誰もが「このゲーム機で飛び出るおっぱいが見たい!」と考えたと思うんですよ。その願いをいち早く実現してくれた爆乳プロデューサー・高木謙一郎さんには感謝の言葉もありませんね。ありがとおっぱい! そして3DSで見るおっぱいは予想以上におっぱいでボクは感動しました……。

『閃乱カグラ2 -真紅-』
▲もはや『閃乱カグラ』といえばおっぱい、おっぱいといえば『閃乱カグラ』といえます。

 『閃乱カグラ -少女達の真影-』や『閃乱カグラ Burst -紅蓮の少女達-』など、『閃乱カグラ』シリーズの最大の魅力はキャラクターの揺れや際どいアングル、コスチューム破壊といった中学生の股間を刺激するセクシー要素だということは間違いないでしょう。ですが! このシリーズがここまでヒットした要因はそれだけではないと思っています。人間ドラマを主題においた熱いストーリー、爽快感のあふれるバトル、クリア後も楽しめるやり込み要素……さまざまな情熱が爆乳のように詰まっているからこそ、ここまで多くの人に愛されているのではないかと思います。ぜひ、色眼鏡で見ずにプレイしてみていただきたいです。

『閃乱カグラ2 -真紅-』
▲簡単な操作で爽快感あふれるバトルが楽しめるのもシリーズの大きな魅力の1つ。

 さて、最新作の『閃乱カグラ2 -真紅-』ですが、根幹となるゲーム部分にメスを入れたため、全体のバランスや爽快感において大味に感じてしまう部分もあります。しかし、キャラクターそれぞれの攻撃方法が前作から大きくアレンジされていたり、2人で戦う“ペアバトル”が搭載されていたりと、作り手の“シリーズをさらに進化させよう”という気概をヒシヒシと感じることができる内容になっています。次回作ではこの変幻自在の爆乳がどのような形になるのか……おっぱいの代わりに自分の指をくわえて待ちたいと思います! 爆・乳・万・歳!!

(C)2014 Marvelous Inc.


■『スマブラ』は万人にオススメ。2つの意味で後悔しません!

ゴロー:『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS』
●メーカー:任天堂 ●発売日:2014年9月13日

『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS』

 ちくしょおぉおおお!! ……あ、どうも。今まさにオススメタイトルの『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS』の対戦でボコられていたゴローです。マリオ、パックマン、ピカチュウ、ロックマン、ソニックなどの人気キャラたちが、作品&メーカーの枠を越えて参戦。そして、相手を攻撃して場外にふっとばすというシンプルなゲーム性。この2つだけでも、『スマブラ』は万人が楽しめる作品であることが伝わるのではないかと!

→ゲームの概要、新要素、前作からの変更点など

『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS』
▲新旧人気作品のオールスターが集結! 各キャラがもともと登場していたゲームを遊んだ人にはおなじみのアクションが“必殺ワザ”として多数再現されており、なつかしくてニヤリとさせられます。

 NINTENDO 64で遊んで以来の『スマブラ』シリーズでしたが、あのころの闘志がよみがえったのか、最近では通勤時間や帰宅後にひたすらプレイするほどのドハマりっぷり。実は、とあるプロゲーマーとともにEvo(アメリカ最大の格闘ゲームイベント)に出場することを考えているのですが、いつかこの『スマブラ』がEvoの種目になればいいな~なんて考えています。いつかそんな日が来るかも!? ということを期待して猛特訓しています。といっても、まだまだヒヨッコですが。

『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS』
▲発売から1カ月ほど経った今こそ、「2対2ならこの組み合わせが強い」などいろいろと発見されてきていて、一番おもしろい時期かも。プレイヤー同士の対戦は、とにかく可能性に満ちています!

 『スマブラ』の醍醐味は4人同時対戦に尽きますが、「対人戦はちょっと……」といった人でも問題なく楽しめます。ルートを選択しながらさまざまなシチュエーションのバトルを勝ち進む“シンプル”、いろんなミニゲームで記録に挑戦する“競技場”など1人プレイ専用のモードが充実。さらに、フィギュアやカスタマイズパーツのコレクション、クリアゲッターという実績の解除といったやり込み要素もあります。

『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS』
▲“競技場”で遊べるスマッシュボンバーやホームランコンテストは、ダメージの蓄積→ふっとばしという、『スマブラ』のゲーム性を巧みに生かしたミニゲームに。

 そしてオススメする理由は、なんといってもNewニンテンドー3DSとの相性のよさにあります。“スマッシュ攻撃”という、ちょっと操作にコツがいるアクションを、Newニンテンドー3DSなら“Cスティック”を上下左右のいずれかに1回入力するだけで出せるのです。

 実際に触ってみた経験から、派手な攻撃を直観的な操作で、かつミスがなく出せるところが大きな魅力に感じました。Cスティックさえあれば、自分にありがちな「あそこでスマッシュが出せていれば……」といった、後味の悪い負け方ともおさらばです。買って後悔ナシ、コマンドミスによる後悔もナシ。「好きなキャラが登場しているから」などの単純な理由でいいので、ぜひ一度手にとってプレイしてみてください。

(C) 2014 Nintendo
Original Game: (C) Nintendo / HAL Laboratory, Inc.
Characters: (C) Nintendo / HAL Laboratory, Inc. / Pokémon. / Creatures Inc. / GAME FREAK inc. / SHIGESATO ITOI / APE inc. / INTELLIGENT SYSTEMS / SEGA / CAPCOM CO., LTD. / BANDAI NAMCO Games Inc. / MONOLITHSOFT


■現実とは違う好きなライフ(職業)について、もう1つの人生を送る楽しみ

まり蔵:『ファンタジーライフ LINK!』
●メーカー:レベルファイブ ●発売日:2013年7月25日

『ファンタジーライフ LINK!』

 3DSの傑作と言われて思い浮かぶタイトルはたくさんありますが、その中でも長く遊べるという意味で『ファンタジーライフ LINK!』を挙げようと思います。

 本作は、さまざまなライフ(職業)を体験しながら気ままな冒険生活が楽しめる3DS用RPG『ファンタジーライフ』に、インターネット機能などが追加されたタイトルです。フレンドコードを交換していれば、最大3人でのマルチプレイができたりチャット機能を使って会話をできたりと、遠く離れた友だちと“LINK”できるようになったワケです。「え、ちょ、このモンスター強いんですけど……?」という敵も、お友だちと一緒ならなんとか倒せたりします。やっぱり昨今のゲームでインターネット協力プレイって重要ですよね~。と、ネットワークに関連する機能が充実していると触れたところで、本作の私的お楽しみポイントを紹介していきます。

『ファンタジーライフ LINK!』
『ファンタジーライフ LINK!』
『ファンタジーライフ LINK!』
▲インターネット機能が追加され、さらに協力プレイが充実。強敵に挑みやすくなりました。

 ゲームを開始して、まずやることはキャラメイク。この時、一緒にライフを決めるのですが、わりとマニアックなのが多くてかなり迷います。ガンガン戦う系の“王国兵士”や“傭兵”もあれば、一攫千金を狙う“採掘師”、頭脳派の“錬金術師”、職人技が光る“鍛冶屋”や“料理人”と、それはもうさまざま。いろいろ悩んだ結果、リアルでは絶対になることができない“魔法使い”に落ち着きました。キャラの外見は1時間以上かけて銀髪碧眼のイケメンを作成。もうこの作業だけでひと仕事終えた感がありました(笑)。キャラメイクが楽しいゲームは名作。間違いない。

 あとはもうひたすらクエストをこなすのですが、これが楽しくて楽しくて果てしなくやってしまいます。ゲームの舞台となる“ファンタジール”を駆け回りながら、モンスターを倒したり素材を集めたり、新しい魔法が使えるようになった時などはうれしくてそればっかり使って敵と戦ってみたり。本作をプレイして、あらためてRPGのおもしろさを再確認できた気がします。わりと自由度が高い作品という評価が多いようですが、私としてはある程度の指針が示されていて、次に何をするべきかちゃんとわかるようになっている親切設計もうれしかったです。RPGは好きだけど最近あまりゲームをプレイできていない、そんな方にぜひプレイしていただきたい良作です。

『ファンタジーライフ LINK!』
▲魔法使いは、いくつになってもなってみたいあこがれの職業だと思うのです。

(C)LEVEL-5 Inc. ILLUSTRATION/(C)YOSHITAKA AMANO


■お手軽だけど、とっても熱い! 対戦レースゲームの決定版!!

たかみー:『マリオカート7』
●メーカー:任天堂 ●発売日:2011年12月1日

『マリオカート7』

 ライターの仕事を始めた当時、1回もプレイしたことがないのに無謀にもNINTENDO 64の『マリオカート64』の対戦企画に参加し、編集さんや他のライターさんにコテンパンに負けたのが、自分と『マリオカート』との出会い。それからリベンジをしようとやり込むにつれて対戦のおもしろさにハマっていき、今ではすっかりシリーズのファンになりました。そんな自分がおそらく一番遊びこんだのが、この『マリオカート7』です!

 本作は、マリオやピーチ、クッパといったおなじみのキャラがカートに乗りこんで白熱のデッドヒートを繰り広げるレースゲーム。こうらやバナナ、ボムへいといったアイテムを使って相手を妨害するハチャメチャなノリが最大の魅力です。

 今作では最大8人で同時に対戦できるため、レース中は絶えずアイテムが飛び交って非常ににぎやか。順位が低いプレイヤーほど強力なアイテムが出やすくなるため、大逆転が起きやすく最後まで気が抜けません。トップを走っている時にトゲゾーこうらが降ってきたと思ったら、復帰したところにアカこうらが飛んできてまた転倒させられて気が付いたらビリ……なんてこともよくあります(涙)。

 もちろん、次のレースではジャマをしてきた相手にきっちりとリベンジを狙うわけですが! そういった足の引っ張り合いの楽しさも、本作の魅力の1つですね。

『マリオカート7』
▲『7』で初登場した新アイテムにも注目です。カートの後ろに現れる“しっぽ”で攻撃と防御ができる攻防一体のアイテム“スーパーこのは”や、ファイアボールでライバルをスピンさせる“ファイアフラワー”、一気に7つのアイテムを入手できる“ラッキー7”が追加されました。

 ちなみに個人的に『マリオカート』のアイテムで真っ先に思い浮かぶのが“アカこうら”。1つ上の順位の相手をどこまでも追いかけていく、使うと気分爽快、使われるといやーなアイテムです。

 そして本作からの新要素ですが、カートが空や水中も走れるようになりました。特にカイトで空を飛んでいる間はコース取りがかなり自由なところがポイントです。気流を乗り継いだり、谷を飛び越えたりとカイト用のショートカットもあるものの、少し方向を間違えるとコースアウトするリスクもあるため、堅実に走るか、ショートカットを狙うかといったライバルとの駆け引きが熱いです!

『マリオカート7』
▲空や海中での操作方法は地上とほぼ同じなため、カートの形が変わっても違和感なくレースを続けられます。

 また、本作ではカートを細かくカスタマイズできるようになりました。スピードやかそく(加速)、おもさ(重さ)などの性能が違うフレーム、タイヤ、グライダーの3種類のパーツを組み合わせることでカートの性能が決まります。これによって、直線のスピードをとことん追い求めたり、かそくとハンドリングの性能を高くしてコーナーで勝負をかけたりと、好みに合わせたカートを作って走れます。

『マリオカート7』
▲カートの性能を参考にしながら、自分の理想の能力になる組み合わせを探しましょう。迷ったら、見た目重視の組み合わせにするのもアリ!

 本作を遊んであらためて思ったのが、携帯ゲーム機の便利さです。短時間で遊べるレースと携帯ゲーム機との相性は非常によく、空いた時間に3DSを開けてすぐに遊べます。インターネット通信ができる環境ならば世界中のプレイヤーとマッチングをして遊べるので、対戦相手をすぐに探せるのもうれしいところ。お手軽に対戦ができて熱中しやすいぶん、ついつい仕事を忘れて『マリオカート7』を遊んでいる時間のほうが多くなりがちなのは、仕方がないことだと思いますよ?

(C)2011 Nintendo


■意外と相性がよい音ゲーとアドベンチャーゲームの組み合わせ

やままや:『リズム怪盗R 皇帝ナポレオンの遺産』
●メーカー:セガ ●発売日:2012年1月19日

『リズム怪盗R 皇帝ナポレオンの遺産』

 フランス・パリを舞台に、主人公・怪盗Rが活躍するリズムアクションアドベンチャー『リズム怪盗R 皇帝ナポレオンの遺産』。最初にジャンル名を聞いた時は、音ゲーとアドベンチャーってどういうこと? と首をひねったものですが、実際にプレイしてみるとその2つの相性のよさがわかります。

 美しく華やかな都パリ、盗まれたナポレオンの棺、謎の紋章を残して失踪した父親、盗み出した腕輪と共鳴する不思議なバイオリンを持った少女との出会い、そしてその少女を狙う騎士団──。アドベンチャーパートとリズムゲームパートで進む物語は、時には会話で、時には歌で盛り上げるミュージカルを想像してもらうとわかりやすいのではないでしょうか? 話を進めたい一心でリズムゲームが上達していく、そんなゲームでした。

『リズム怪盗R 皇帝ナポレオンの遺産』
▲父が残した謎の紋章が刻まれた金貨。これと同じ紋章が入った“ディアマトの腕輪”を盗み出すところから物語は始まります。

 『リズム怪盗R』の魅力はなんと言ってもバリエーション豊かなリズムゲーム。操作方法についてもタッチパネルはもちろんのこと、本体の傾きを感知するジャイロセンサーを使ったものなど、さまざまなものが用意されています。それにしても「本体を傾けろ!」と言われると体まで一緒に傾いてるのはなぜでしょうね? 電車の中でやったら「これはいかん!」という感じで、がんばって体は固定できたものの、どうしても頭が傾くのは止められなかったそんな思い出。ちなみに体まで動かすとどうしても次への動作が遅くなるので、ジャイロセンサーを使ったリズムゲームはちょっぴり下手でした……。

『リズム怪盗R 皇帝ナポレオンの遺産』
▲本体を傾けてお肉をキャッチせよ! 怪盗Rの相棒・フォンデュも大活躍します。頼りになる相棒で惚れるわ~。

 ゲームの内容はダンス勝負や警察との追いかけっこ、給仕や料理といったものまで、スタイリッシュなものからユニークなものまで、約50種類のリズムゲームを楽しむことができます。そして、忘れてはならないのがリズムゲームの肝となる音楽。聴いていて、そしてプレイしていて気持ちいい楽曲がそろっているので、もうノリノリになった体が動いてしまうのも仕方がないですよね?

『リズム怪盗R 皇帝ナポレオンの遺産』
▲オープニングのリズムゲーム『SHOW TIME』。この曲でハートをわしづかみにされたと言っても過言ではありません。

 そして、乙女な私は声を大にして言いたい! 主人公の怪盗Rことラルフがめちゃくちゃかっこいいんだよー!! 強いし、ダンスうまいし、料理の腕はプロ級って、もうスペック高すぎ! それと怪盗R姿の時は当たり前なんだけど、普段のラルフとして動き回ってる時もすごくステキなんですよ。怪盗Rのスーツに、普段着、コックにウェイターとゲームの内容に合わせて主人公が七変化するのも本作の魅力かと思います。ついでにこっそりメガネだったりするので、メガネ男子好きな方にもオススメ?

『リズム怪盗R 皇帝ナポレオンの遺産』
▲コック姿のラルフ。コック長をうならせる料理の腕前の持ち主。さりげなくメガネ。

 パリの街にたたずむ住人1人1人までもが個性的な『リズム怪盗R』。本作のヒロイン・マリアとの淡い恋物語もキュンとしますが、個人的にはライバルの少年探偵クロードとの関係も気になるところ。クロードの正体はなんと……! というエピソードもあって、続編が出ないかなあとこっそり期待していたりします。みなさんも美しいパリを背景に駆け巡る怪盗Rの物語をぜひ一度楽しんでみてくださいね。

(C)SEGA


【名作選その2 紹介タイトル一覧】

スタッフ

タイトル

皐月誠

『Karous(カラス) ‐The Beast of Re:Eden‐』

kbj

『逆転裁判5』

ミゲル

『クマ・トモ』

まさん

『真・女神転生IV』

まさ

『スーパーマリオ 3Dランド』

YK3

『すれちがい迷宮』

鷲介

『世界樹の迷宮IV 伝承の巨神』

カワチ

『閃乱カグラ2 -真紅-』

ゴロー

『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS』

まり蔵

『ファンタジーライフ LINK!』

たかみ

『マリオカート7』

やままや

『リズム怪盗R 皇帝ナポレオンの遺産』

→編集部が選ぶ3DS名作編 前編では10本を紹介!

データ

▼『Newニンテンドー3DS』(ホワイト/ブラック)
■メーカー:任天堂
■発売日:2014年10月11日
■希望小売価格:16,000円+税
 
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▼『Newニンテンドー3DS LL』(メタリックブルー/メタリックブラック)
■メーカー:任天堂
■発売日:2014年10月11日
■希望小売価格:18,800円+税
 
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