2016年11月14日(月)

『チェンクロ3』ストーリー制作者インタビュー。新要素も判明!?【週刊チェンクロ新名鑑 第6回】

文:まり蔵

 セガゲームスが今冬の配信を予定している、iOS/Android用RPG『チェインクロニクル3(チェンクロ3)』。本作の最新情報+αを紹介する連載企画“週刊チェンクロ新名鑑”の第6回をお届けします!

『チェンクロ3』

 『チェンクロ3』は、『チェインクロニクル ~絆の新大陸~』シリーズの新作にあたります。本作は、“聖王国”、“賢者の塔”、“炎の九領”、“砂漠の湖都”、“精霊島”を舞台に、5人の新主人公による5つの物語が展開。5年前に世界を黒の軍勢から救った義勇軍のメンバーも、若き主人公たちを助ける“伝説の英雄”として登場します。

 連載6回目の今回は、ストーリー制作に携わる4名にインタビューを敢行! 『チェンクロ』シリーズ総合ディレクターの松永純さんをはじめ、キャラの発注管理を担当するキャラ班リーダー・菊池優乃さん、シナリオの制作・監修を担当するシナリオ班リーダー・西次郎さん、そして『チェンクロ』シリーズのシナリオを担当してきたクオリア代表・下村健さんに、『チェンクロ3』についてがっつり語っていただきました。新要素などにも言及していますので、ぜひご覧ください!(※インタビュー中は敬称略)

『チェンクロ3』
▲左から下村さん、松永さん、菊池さん、西さん。

【週刊チェンクロ新名鑑】

『チェンクロ3』の開発状況は90%! 現在はバランス調整に

――まずは自己紹介も兼ねまして、皆さんが『チェンクロ3』にどうかかわっていらっしゃるのか教えていただけますでしょうか。

松永:僕は今までと変わらずと言いますか、ゲーム全体の概要やコンセプトを決めたりする一方で、世界観やキャラクター、シナリオ全般に関してディレクションをしています。

菊池:私は、キャラクターや世界観の監修を担当しております。

西:僕はシナリオチームのリーダーとして、シナリオ全体の取りまとめやチェックをしつつ、『チェンクロ3』では“聖王国篇”のメインシナリオを書いています。

下村:私は“クオリア(注:シナリオライター集団)”の代表として引き続き参加させていただいて、『チェンクロ3』ではチェインストーリーなどを紡いできたウチの原山や藤野が“伝説の義勇軍”のメンバーを中心に各シナリオの執筆を担当しております。

――『チェンクロ3』の現時点での開発状況をパーセントで表すとどのくらいでしょうか?

松永:現在(11月4日時点)で90%くらいはできています。ゲームシステムとして変えられないところまできていて、今はバランスを調整していますね。もうちょっとです!

――『チェンクロ3』で舞台をユグドに戻そうと決めた理由と、5カ所に主人公をおく見せ方を選んだ理由を教えていただけますか。

松永:舞台については、物語というものについて挑戦していくならこうだよねって、するっと決まりました。消去法というか、今の世界よりさらに外に行くことはないなと。安易に宇宙や過去や異世界に行くというのはないよね、という。だからといって「すぐに次の敵が現れた!」というのもないでしょと。となったときに、時代をきっちり進めたいという大きなコンセプトができました。

 今まで活躍した義勇軍の皆がちゃんと成長した姿で登場して、若い世代を導いていくという。義勇軍が勝ちとった未来というものを、ちゃんと描きながら、新しい物語を展開したいなと。その変化を丁寧に描くうえで舞台をちゃんと絞ろう、じゃあまたユグドを舞台にしようという流れで決めていきました。

『チェンクロ3』

――主人公が5人、舞台が5カ所というアイデアが出たきっかけというのは何でしょう。

松永:こちらも同じ発想です。もう一度似たようなことをやるというのはないと思ってるんです。下村さんと第2部を完結させたときに話したんですが、今の主人公たちの冒険はもうやるべきことをやったよねというのがあって。

下村:まぁそうですね。2部を書いたときにもう書き切ったという感じはありましたね。後日談(絆の新大陸 Sequels)を書いてといわれたときも、「あぁ、どうしよう」となってしまいましたから(笑)。それこそできなかったことを回収していくしかないなと思ったので、あれが限界でした。

松永:たとえば新しい主人公を別に1人立てても一緒で、『チェインクロニクル』という世界観の中で『自分自身=主人公』というキャラクターで冒険する限り、似たような展開になってしまうんです。それをもう一度やるべきではないだろうと思うんですね。

 だとすれば、新しい主人公は1人ではなくたくさんいて、それぞれの主人公が異なる個性をもって物語を盛り上げたほうが、ぜったい新しい物語を作れるだろうと考えました。ユーザーさんに対して今までと同じものを見せるのは手抜きだろう、というところを突き詰めていったら必然的にこうなったというのが今回の流れですね。

正統派の主人公・ヘリオスの王道ストーリーが描かれる“聖王国篇”

『チェンクロ3』

――それでは次に、各都市のシナリオのテーマや、登場するキャラクターについて教えてください。

松永:では、聖王国→賢者の塔→炎の九領→砂漠の湖都→精霊島の順番でご紹介させてもらいます。この順番は、オープン時に遊べる順番で、それぞれ第1話をクリアすることで、次のシリーズが開放されるようになっています。ちなみにオープン時は、各シリーズの第1章、それぞれ4~5話ずつ20話以上が一挙に公開されます。

――“聖王国篇”は、復興している最中の王都が舞台となるのでしょうか?

西:スタートの舞台はそこになります。今まさに復興中、という感じですね。聖都も副都も健在ですが、それぞれの都市からも王都へ要人がやってきたりし始めていて。聖王国にいよいよ活気が戻ってきて……というタイミングから始まります。

菊池:そもそも1部の時点でめちゃくちゃにされてクレーターまでできているという感じだったんですよね。そこを5年かけてキレイにしてやっと人が住めるようになってきたよというところです。

西:復興していく街の活気を、冒険の始まりのわくわく感と重ねて描けたらいいなと思ってシナリオの冒頭部分を書きました。

松永:プレイヤーとしての“時間”の話になりますが、『チェンクロ』が始まって3年間ずっと廃墟だった場所じゃないですか。そこに活気が出てきたというのが、物語のスタートとしてすごくわくわくする感じになっているので、そこをユグドの民と一緒に感じてもらえると、感慨深いと思います。

菊池:当然マップも変わっているので、入った瞬間に「あぁ。ここね!」と思っていただけると思います。

西:他の都市のシナリオに関しては、これまで本作ではやれなかった切り口で結構切り込んでいるのですが、“聖王国篇”に関しては、『チェンクロ』の王道といいますか、今まで『チェンクロ』を楽しんでいただいたファンの方が、これまで感じていたおもしろさやわくわく感を意識した、ヒロイックな物語を目指しています。

――それでは“聖王国篇”の主人公“ヘリオス”はどのような人物なのか、教えていただけますでしょうか。

『チェンクロ3』
▲ヘリオス

松永:物語が始まる瞬間は、王都に住む孤児の少年で、大工として王都復興を手伝っていて……という日常からスタートします。

西:どちらかというと特別な力を持った少年というよりは、今のユグドの日常の中に普通にいる少年という形からスタートします。

松永:性格的には、本当に王道の主人公という感じで。といっても漫画やドラマのほうの。今までの主人公って、“プレイヤー=主人公”としての王道を目指していたので、漫画とかだとあんまりいないタイプですよね。ちょっとマイペースすぎるというか(笑)。

 あれはプレイヤー自身を代弁するために、そういう性格になっているのですが、3人称の視点での主人公ならばということで、熱い想いを表に出したり、チャレンジスピリットを持った、そういう意味での王道の主人公になっています。

 顔つきも第1部のときの主人公と比べて、あからさまに元気がありますよね!(笑) 1部の主人公をtoi8先生に描いてもらうとき、「もっと覇気をなくしてください」という指示を何度も出させてもらったので、今回は気持ちよく描いてもらえたのではないかなと(笑)。

――覇気をなくせというのはすごい指示ですね(笑)。ヘリオスは“トロメア”と“シャロン”の2人と一緒に暮らしているのでしょうか……?

松永:そうです。ヘリオスとトロメアは2人とも戦災孤児で、黒の軍勢の侵攻により両親を失っていて、それを保護してくれたのがシャロンです。それから3人は家族として暮らしていて、というところから物語は始まります。

『チェンクロ3』
▲トロメア
『チェンクロ3』
▲シャロン

西:トロメアもキャラクター的には、フィーナと比べるとだいぶ元気があります。心配性な面もあって、ヘリオスが無茶をすると口うるさく言うこともあるのですが、心配しているからこそいろいろ言ってしまうんです。

菊池:王道の幼なじみキャラですね!

西:シャロンは2人のお姉さん兼親代わりという立ち位置です。保護者的な、一歩引いたところから2人を見守っているような感じです。

 今回の“聖王国篇”に関しては、変に奇をてらうことは一切意識せずに書いています。今まで『チェンクロ』でやっていないおもしろさというのは、他のシリーズで最大限やっているので、ここに関しては「これが王道でしょ」というところをストレートに盛り込んでいます。

松永:とはいえ、普通だな、って感じにはまったくなりません! とにかく今回は、メインストーリーが5本あることもあって、大陸全土でさまざまな展開が起こっていきます。平和を取りもどしつつあるユグドで起こる新たな危機、その中心として怒涛の冒険譚が展開されるので、ぐいぐい引っ張られると思いますよ。

 あと、実はもう1人メインキャラクターがいたりします。そのキャラは、配信時のお楽しみとさせてもらっていますが、怒涛の展開の一部として物語を盛り上げる予定です。本当に驚きとワクワクに満ちたストーリーになっているのでご期待ください!

西:実際に読んでいただければ、きっと楽しんでもらえると思います。ぜひともよろしくお願いします!

“賢者の塔篇”はかわいい少女たちが織りなす学園モノ!

『チェンクロ3』

――続いて“賢者の塔篇”ですが、学園モノになるのでしょうか? 個人的に候補生たちのチェインストーリーのような印象なのですが。

松永:テイストとしては、近いものを期待していただいていいと思っています。学園ものとしての楽しさというところは重視しています。今回メインストーリーという形で描けるので、チェインストーリーの尺では表現できなかった展開をいろいろやりたいなと思っています。

 学園モノとしての青春物語、友情やゆる~いノリ、そして少女たちの成長といったものをテーマにしています。とはいえ、主人公たちは刻印者であるというハードな設定も背負っているので、物語としての展開も期待してもらっていいです。

菊池:かわいい女の子ばかりですよ!

――賢者の塔に変化はありますか?

菊池:賢者の塔はそんなに変わらないですね。おなじみ三賢者も健在です。ディルマさんなんかは、5年なんてたいした年月ではないので。他の2人も相変わらずな感じです。

西:とはいえ多少は変わっています。平和になったことで、魔法兵団が縮小されつつあったり。それと、もともと学生だったキャラクターは、みんな立場が変わったりしていますね。

松永:特にフィリアナは第1章からメインをはる感じで登場します。イラストでも教鞭を持っているのですが、教師として魔法学園に赴任していて、生徒たちとかかわりながら物語が進んでいきます。

『チェンクロ3』
▲フィリアナ

 まだ1章では登場しないのですが、とにかくかわいい子がいっぱい出ます。すでに4人いる時点で他の主人公よりも数が多いなという感じなのですが、脇を固めるキャラクターたちもかわいい子がさらにどんどん登場するので……なんだろう、この偏り(笑)。

菊池:女の子がわちゃわちゃする話なので、そりゃあもう! という感じですね。

下村:煎茶先生の描く主人公4人はすごく華がありますよね。

松永:イラストレーターさんたちの筆も何だかいつもと違うんですよ!

菊池:色合いがいつもより生き生きしていますよね(笑)。

――主人公たちはそれぞれイメージの色がハッキリしていますよね。

西:最初のコンセプトで、日常系的なことがやりたいというのがあったんです。でも、結局『チェンクロ』の日常は、いわゆる世間でいうただの日常系ではないんですよね。バトルもありますし、冒険もありますし、熱いところもありますというところで、結果すごくかわいい女の子たちが魅力的に活躍する、とてもいい感じのお話になっていると思います。

『チェンクロ3』
▲アリーチェ
『チェンクロ3』
▲カーリン
『チェンクロ3』
▲デルフィーナ
『チェンクロ3』
▲ベルタ

――どのキャラクターの人気が出ると思いますか。

下村:……やはり“デルフィーナ”ですかね。

菊池:おっとり系巨乳ですから、間違いないと思います。

松永:あと、この子だけ刻印者ではないんですよ。この設定は逆にずるいよね。

菊池:素材の持ち味をいかしているんです。

松永:とはいえこのあと出てくるキャラクターたちも相当すごいので、どんどん人気ランキングは塗り変わるのではないかと思います(笑)。もちろんデルフィーナ以外の3人も、すごくかわいいので、物語を見てもらえればその魅力はすぐに伝わると思います。ああ、でもアリーチェは努力型の主人公なので、魅力が発揮されまくるのはすこし時間がかかるかな……群像劇の主人公って損だよね。

菊池:んー、まぁ否定はしないですね。今後の活躍にご期待くださいと。

松永:いずれにせよ個性的なキャラクターたちが、にぎやかに動き回るストーリーになってますので、楽しんでいただければと思います!

力と力のぶつかり合いが胸を熱くする“炎の九領篇”

『チェンクロ3』

――“炎の九領篇”ではどのようなストーリーが描かれるのでしょうか。

菊池:一風変わったというか、賢者の塔からは180度違うストーリーが展開します。

松永:5つの中で一番目立つんじゃないですかね。怒りといいますか、闘争、反逆といったものをテーマにしているんです。角を持たない鬼の少年、アマツが主人公なのですが、このアマツが他の4人の主人公とはだいぶ違うんです。

 基本的に陽性でプラスの方向に振れている他の主人公たちに対して、こいつだけすごく後ろ向きなんです。暗くてヒネていて。なによりけんかっ早い。でもそこがすごく魅力です。

下村:シュザもですけど、ダークヒーローというのはすごくかっこいいですよね。

松永:ですね。九領の鬼たちによって繰り広げられるドラマは、いわゆる時代劇の浪人たちのように、何かあったら剣で語る、切り捨て御免という、他ではない痛快なテンポで進んでいきます。

『チェンクロ3』
▲アマツ

西:主要人物3人の中に、新しい種族の火鬼の“ヒトリ”がいるのですが、このキャラも結構とがったキャラになりました。かわいいだけでなく今までにない、というキャラになっています。

『チェンクロ3』
▲ヒトリ

松永:火鬼は火妖精の亜種で、火山に隠れ住んでいたという設定の種族です。火妖精のモデルが犬なのに対し、火鬼は猫をイメージしています。ひねたヒーローと、火妖精のようなかわいいキャラというのは、なかなかおもしろいコンビになっています。なぜこれまでメインキャラに火妖精を据えなかったのか。

菊池:本当にそれ、です! 火妖精好きとしては、声を大にして言いたい。

西:今公開されている『チェンクロ3』のキャラの中で、菊池はヒトリが一番お気に入りなんじゃないかと。

菊池:間違いないですね。

下村:ぱっと見からかわいいですもんね。

菊池:やっと時代がきたかという感じです。

西:すごくかわいいんですけど、ただ単にかわいいというよりは、クセのあるかわいさですね。

菊池:自由に動き出すと誰も収拾がつかなくなるくらいのクセがあります。

松永:そこは犬と猫の差だね。

西:本当にいい性格をしてるのですが、テキストでないと表せない何かがあるので、ぜひ読んでほしいです!

松永:ヒトリ以外の他の火鬼たちも酒場やメインストーリーで登場します。どの子もすごくかわいいので、そこも楽しみにしてほしいです。

――なるほど。あと“ベニガサ”は……今のところ謎の女剣士ということしかわかっていないのですが。

菊池:現状言えることはそれくらいです(笑)。

『チェンクロ3』
▲ベニガサ

――角のある無しが九領では重要だと思うのですが、主人公のアマツは角無しといわれると怒るんですよね。

西:そうですね。角があるのが基本になっている世界の中で角が無いというところが最大の特徴であってコンプレックスなんです。物語のスタートの動機や衝動というのもその怒りから始まって、大きく燃えさかっていきます。

松永:コンプレックスの塊みたいな奴なんです。だからこそ強さを求めていて。でも差別されることによる苦しさとかは全然見えなくて、蔑んでくる奴を、片っ端からぶん殴ってぶった斬るみたいなノリですね。読んでいて痛快になれると思います。

菊池:冒険譚とはまた別の、王道少年漫画のノリですね。

“砂漠の湖都篇”は夢に向かって頑張る少女をメインにしたロードムービー

『チェンクロ3』

――“砂漠の湖都篇”のテーマを教えていただけますか。

西:わかりやすいところでいうと、『千夜一夜物語』ですね。今回、砂漠の湖都のメインストーリーを担当しているライターが、書き出す前に『千夜一夜物語』を読んで、頭の芯までその雰囲気を叩きこんで描いています。

下村:『千夜一夜物語』はその名の通り、ものすごく分厚いんですよね。

西:歌や舞など、夜の砂漠にただよっているロマンチックな雰囲気であるとか、広大な砂漠を旅する中でいろいろなものと1つ1つ丁寧に出会っていって、大きなロマンを感じていくというところで、スケールの大きなお話になっています。

下村:連想される雰囲気がすごく綺麗ですよね。キャラクターもこれまでの湖都を踏襲しつつも、よりアラビアンファンタジーの雰囲気が出ていますし。

菊池:あと展開的には『インディ・ジョーンズ』の要素もありますね。ロマンあり冒険あり。

西: 劇団“砂の薔薇”のメンバー“シャディア”、“ドゥルダナ”、“ムハバード”の3人が、記憶喪失の主人公“エシャル”を拾うところから、物語が始まります。

『チェンクロ3』
▲エシャル
『チェンクロ3』
▲シャディア
『チェンクロ3』
▲ドゥルダナ
『チェンクロ3』
▲ムハバード

松永:砂浜に打ちあげられた少女、この子はいったい……? と、エシャルの物語は、あえてフィーナとまったく同じ始まり方になっています。なのですが、エシャルの物語が独特なのは、フィーナや他の主人公たちが「自分は何者になるべきか」と考えながら成長していくというのに対して、エシャルだけは物語が始まった時から「トップスターになりたい」という大きな夢を持って進んでいくんです。

――自分の記憶を取り戻すというよりは、トップスターへの道を目指すんですね。

松永:明るく前向きで、まっさらな少女が、仲間の劇団員とともに冒険や興行をして、すでに名を馳せている歌手や踊り子たちから刺激を受けながら、スターへの道を進んでいくという。もちろん先輩のスターたちというのは、あの人やこの人が登場したりします。

菊池: もちろんスター街道を進む物語オンリーということはなくて、仲間の劇団員たちとともに、大きな物語に巻きこまれてもいきます。旅芸人といえば「訳あり」ということで、仲間もみんなただの劇団員ではなく実は……といった展開もあったり。

西:ただの劇団の団長が銃を4丁もぶら下げたりしないですからね(笑)。

松永:あとは歌劇がテーマということで劇中劇がたくさん入ったりするのもおもしろいです。艶やかでロマンあふれる雰囲気が、存分に楽しめるストーリーになっています。

自然とSFの融合!? 意外性No.1の主人公が紡ぐ“精霊島篇”

『チェンクロ3』

――“精霊島篇”についてお聞かせください。実はキャラクターイラストが公開されてから一番気になっているのですが……。

松永:主人公“セレステ”のビジュアルがめちゃくちゃ異端ですからね(笑)。

菊池:1人だけ世界観が違いますね。

西:たぶん、ストーリーが始まった第1話の冒頭から「え!?」ってなりますよ。今まで『チェンクロ』では絶対にやっていない形になっているはずです。

『チェンクロ3』
▲セレステ

――唯一ユグドの外を感じさせるキャラクターかなと思いました。

松永:そうですね。自然とともに暮らす森妖精たちとは、あえて対極の存在を主人公にしようということで、鋼鉄の機械でできたセレステというキャラクターが生み出されました。鉄煙の大陸でも機械は出てきましたが、今回はスチームパンクを超えて、SFまで行かせてしまっています。

 では彼女はいったい何者なのか? というところは、まさに物語の核になっていくので、ストーリーを楽しみにしていただければと思います。またドラマ的には、そんな精霊島の対極に存在するセレステが、精霊島の人々とどう生きていくのかというのも、大きな軸になっていきます。

菊池:このセレステの親代わりとなるキャラクターも一風変わっていて、人じゃありません。グリフォンの“ヴォルクリス”というキャラが登場します。このお方は、精霊島にかつて住んでいた高い知性をもつ動物、“幻獣”の最後の1人なんです。

『チェンクロ3』
▲ヴォルクリス

松永:このヴォルクリスが、セレステに“祝福”を与えたことによって、セレステは精霊島で生きていくことになります。

菊池:だから、セレステは海風の氏族ということになるんですよね。

松永:それで同じ祝福を受けた双子のクーシャン・シーシャンと生活している、というところから物語がはじまります。セレステがどうして精霊島に現れたのか、なぜヴォルクリスは彼女に祝福を与えたのか、じょじょに物語で明かされていくので、この謎に満ちた物語を楽しみにしてもらえればと思います。

『チェンクロ3』
▲クーシャン
『チェンクロ3』
▲シーシャン

――テーマ的なものはどんなものになるのでしょうか。

西:“未知との遭遇”というか、異なる存在がどうやって絆を結んでいくのかというところがテーマになっていきます。 そういった点も、すごくSF的ですね。

――メインビジュアルはどれもすごくいいですね。

松永:今回新しい物語が5つそれぞれ始まるんだということが、ユーザーさんに伝わってほしいというのがあって、別途ビジュアルを用意してもらったんです。精霊島篇は、まさにセレステがヴォルクリスたちと出会ったシーンのイメージになっていますね。

『チェンクロ3』

菊池:ビジュアルからも伝わりますが、主人公がそれぞれ各地にいることで、各地域の文化的な様子とかが物語から細かく見えるようになっています。本当はこんな風になっていたんだとかが見えてくると思いますよ。

松永:どのストーリーもこれまで以上に、チェインクロニクルの世界というものが存在感をもって描かれていて、だからこそ5年という月日の変化が伝わるという内容になっています。これまでのファンの方にはすごく濃く楽しんでもらえると思います。

――副都や迷宮山脈なども物語の舞台としては出てくるのでしょうか。

松永:もちろんです。舞台としてはもちろん、キャラクターも登場します。聖都の騎士たちも新しいキャラが登場したり。火妖精の新キャラも用意していたよね?

菊池:そりゃあいますよ。隙あらば火妖精をアピールしていきますから!

西:もちろんそれだけではなくて、Sequelsで海流に閉ざされて鎖国状態だったユグドが解放されて他の大陸との行き来ができるようになったので、あの大陸からきたんだなというようなキャラクターも出てきます。

松永:鉄煙やケ者の新キャラが配信当初から出たりしますね。舞台はユグドなのですが、5年経過したことで異文化の人たちがユグドに来ていて、そこでふつうに生活していたりするんです。

西:ユーザーの皆さんが義勇軍と世界を救ったということの影響を、そういうところでも感じてほしいなと思います。

伝説の義勇軍の活躍をメインストーリーで見られる!

――伝説の義勇軍が『チェンクロ3』の物語にどう絡んでくるのかをお聞かせください。

松永:先ほどのフィリアナのように教師として登場したりとか、逆に主人公の前に立ちはだかる人物もいたりして、さまざまな登場の仕方をしますが、いずれにせよみんな積極的に物語にかかわってきます。

 なにしろ義勇軍のメンバーは世界を救った英雄たちで、彼らは5年後のユグドでも、同じ気持ちをもって日々を生きているんです。なので、ユグドに大きな事件が起きれば、義勇軍たちが動き出して、新しい主人公たちを導く役割になっていくのは必然なんです。特にカインたちメインメンバーについては、早くに登場してくるので楽しみにしていただければと思います。

『チェンクロ3』
▲カイン
『チェンクロ3』
▲ミシディア
『チェンクロ3』
▲マリナ

 メインストーリーにどうやって登場するかというのは、ファンの皆さんもすごく注目してくれているところだと思うので、すごく悩みました。さらに義勇軍の面々は主人公たちとは別に、ユグドの中を行き来したりもするので、ストーリー構造のパズルがまた悩ましいです。それと、彼らの絆ストーリーは当然用意するのですが、もう1回何を語ればいいのかとかも決めるのが大変でした。

下村:義勇軍のキャラクターたちは、語るべきことは語っているキャラたちばかりなので、難しかったですね。でも、第2部からの5年間という時間は、まだ誰も語られていないので、それをメインに原山と藤野には書いてもらっています。そのキャラを知っている方にとっては、一番気になるところだと思いますし。やっていただくと「あぁ、5年経ったなぁ」と感じられる話にできたかなと思います。

西:メインストーリー中でも、絆のストーリー中でも大きなことを成し遂げたキャラクターたちなんだなというのがすごく感じられるストーリーになりましたね。

下村:プロットを作るのが楽しかったですよね。カインだったら、マリナだったら5年間こうしているだろうというのを考えるのが。

菊池:大きく立派になって変わった部分と、相変わらずの部分とのバランスが楽しいです。

松永:新しいこと、変わったこと、変わらないこと。本当にいろんな刺激がある物語になっているので、ぜひ楽しんでほしいです。

キャラクターの数だけ物語がある“SPストーリー”が新たに実装!

松永:ここで突然の発表ですが、実はストーリー面で大きなチャレンジをしていて、今回“SPストーリー”という新システムが実装されます。クライマックスチャプターズをやったときにエンディングが分岐する仕組みを入れたことに、すごく反響をいただいたのですが、それもあって今回からメインストーリー中に特定のキャラが入っているとエピソードが追加されるという仕組みが加わります。

 1部2部を作っていて悩ましかったのは、酒場から出るキャラクターって、持っていない人もいるのでやっぱりメインストーリーには出しづらいということで。なので、どうしてもキャラストーリーやイベントで盛り上げるという形をとってきました。

 でも今回から「群像劇で物語を盛り上げるぞ!」というコンセプトでメインストーリーを作ることにして。それでもやっぱり酒場で仲間になるキャラクターたちはメインストーリーにあまり出てこない、というのがすごく嫌だなと。だからメインストーリーでも仲間になったキャラクターが活躍できるようにしよう、ということでこのシステムを導入しました。

西:配信タイミングでは、5都市1章ずつの配信で、仲間のキャラクターそれぞれの活躍のタイミングは先にあったりもするので、配信開始時に全キャラクターにSPストーリーが入っているというわけではないのですが、これからシナリオをどんどん追加していくにあたってそういうシーンが増えていく予定です。

松永:今はまだできていないメインストーリーの、このへんで活躍する予定だからこいつのSPストーリーはここにリストアップしておいてとか、より一層ストーリーの管理が複雑になってしまったね。ごめんよ……。

西:でもやっぱりメインストーリーに仲間が登場するのはすごくいいですよ。頑張って各キャラを活躍させていきたいですね。

『チェンクロ3』

――SPストーリーに関連するキャラクターはすべて新キャラになるのでしょうか?

松永:現状、1部2部のキャラクターがSPストーリーのトリガーにはなる予定はないのですが、レジェンドとなったカインやミシディアを含めて、『チェンクロ3』で登場する義勇軍キャラクターはできるだけ全部トリガーにして、メインストーリーのほうに追加シーンを入れられるよう構成を練っています。そこは期待していただきたいです。

 それと今回はシステムが変わっていて、これまでのメインストーリーは遊んだら消えていたのですが、何度でも同じメインストーリーをプレイできるようになります。難易度も選べて、今後は難しい難易度を追加したりする予定もあるので、メインストーリーでのやり込み要素もグッと増えますよ。

菊池:各主人公のメインストーリーは第1話以降、どれでも自由に選べるので、好きなところから好きなように進めていただきたいですね。

――各都市の物語がどのような形で交差するのかも気になります。

松永:5つとも全然違うストーリーなので、5人の主人公がどう交わっていくのかは徐々に明かされていきます。まずはニアミスしながら、次第に交差するポイントが深くなっていくようなイメージです。ちなみに、第1章のタイミングではまだどこも交わりません。ただ、2章からは徐々に交わっていくので楽しみにしてもらえればと。

『チェンクロ3』

 そして、どこかしらのタイミングで主人公やフィーナたちも登場するというのは明言させてもらっているので、大きく物語の交わり方も変わっていくことになると思います。

菊池:とはいえ5人の主人公はそれぞれ解決すべき問題があって、エンディングといいますか、彼らの物語の終着点というのはちゃんとある予定です。

――想像……と言いますか、妄想が広がりますね(笑)。

松永:だとしたらうれしいです。やっぱりワクワクしてほしいんです。チェンクロも3年経ったから、そこまでワクワクしなくなってきたなといわれるのが一番悲しいんです。これまでファンの皆さんにどれだけの愛情をチェンクロに注いでいただけたかわかっているので。

 新規の方でも遊べるようにという狙いもあって『チェンクロ3』としていますが、今まで遊んできてくれたからこそ味わえるワクワクというのが、なによりも大切だと思って今回作っています。

『チェンクロ3』

――キャラクターごとの絆の物語は、今までと同じように作られているのでしょうか。

松永:そこは同じですね。ただすみません、今回は絆の物語については各キャラ1話ずつとさせてもらっています。そのぶん、SPストーリーでメインストーリーでの活躍が追加されるという感じですね。

西:今まで2話目にかけていた労力を、違う切り口で別の楽しみ方ができるようにというところにかけているイメージですね。

菊池:ただ、話数的には1話なのですが、分量的には2話と変わっていないのが多いですよ。

下村:あれもやってこれもやってとなると、どうしてもボリューム的には多くなるんですよね。今回は特にそうなりました。

松永:うん、レジェンドキャラクターは特に濃いよね。

下村:濃いですね。レジェンドキャラたちは、すでに絆の物語として各キャラ何話も描かれているからというのもあって、何話も展開を用意するのは難しいのですが、1つの話の中で、いろいろなキャラを絡ませたいというのはあるので。やはり義勇軍だと、このキャラとの関係は描いておきたいというのが多いので、どうしても長くなるんですよね。

西:でもそれが描かれているからこそ、キャラクターたちの絆を感じられるというのはすごくありますよね。

下村:書き手の思い入れが深すぎるかもしれないですけどね(笑)。

『チェンクロ3』

――クオリアさんが『チェンクロ3』のシナリオを書くにあたって、苦労されたところはありますか?

下村:どこを見せれば遊んできたユーザーさんが満足してくれるのかというのは悩みました。いろいろなところを見せたいのですが、それだと収まらない。とはいいつつ、彼らは5年のあいだに何をしてきたのか、どんな思いで生きてきたのかとか軌跡の部分、そして今の5年後の姿をちゃんと描こうというのは打ち合わせで話しました。

――ちなみに皆さんは、個人的にこのVer.2がほしいというキャラクターはいますか?

『チェンクロ3』
▲ベルナデット。

西:ワーグマンを書くしかないですね

松永:ワーグマンは無理って言っているでしょ!

※参考『チェンクロ』緊急対談、人気投票の中間結果を受けて開発スタッフが激論! あのキャラのVer.2が!?

下村:でも、好きな人はいますよ。

菊池:人気投票で18位ですからね。今回1話でいいですから。

松永:……じゃあ『チェンクロ3』の配信が落ち着いたら相談させてください。

西:個人的にいちユーザーとして成長した姿を見たいなと思うのはフィーナですね。帰ってきたあと、どうなっているんだろうと。

下村:“主人公・フィーナ篇”でもさらに変化しましたしね。

松永:そういう意味では僕もすぐには出せないとわかっているキャラクターのほうが見たいかもですね。リヴェラとか。どうやったらユグドに来てくれるかなあ。

菊池:じゃあシーターさんが何か視たことにすればいいんじゃないですか。ユグドが危ない、妹が危ないぞという感じで。

松永:ただの便利キャラになっているじゃないか! やめなさい(笑)。

下村:リヴェラは確かに魅力的なキャラクターですからね~。

――1部2部のキャラと新キャラの絡みは、3年プレイしている身としてはすごく楽しみです。

松永:そこは本当に、ずっと遊んできていただけた方の特権だと思います。そこを最高におもしろくしなくて5年後という設定の意味とは何なんだと思っているので。存分に味わえるように作りたいですし、味わっていただきたいですね。

――キャスティングは各都市の主人公だけ発表されていますが、他のキャラクターについてはいかがでしょうか?

松永:キャスティングは終わっていまして、アフレコはひと通り済んでいる状態ですね。声優さんもいっそう豪華になっていますね。

――ボイスは今まで通り、登場時とスキル発動の2パターンなのでしょうか?

松永:実は今回欲張りに、ちょっと増やしています。“3”とナンバリングするにあたって、裏テーマ的にリッチに作ろうというのがあって。3年たっても、ファンの皆さんに最新のRPGを遊んでいると感じてもらえるようにしたいなと。なので画面のインターフェイスもほとんど作り直しましたし、その一環でボイスも増えています。他にもいろいろなところが豪華になっているので、そういうところも楽しんでいただければと思います。

――今回はシナリオとキャラクターメインのお話になるのですが、バトルもどう変わっているのか気になるところです。

松永:バトルのほうは、大きく変えると違うゲームになってしまうというのがあるので、ストーリーほど大きくは変わっていませんが、要素を追加したり、新しいパーティを組む楽しさだったりに対して新しいアプローチをしていますね。

――個人的にすごく気になっているのですが、ピリカ選手の契約更新はどうなるのでしょうか……?

松永:ピリカは、物語上はいったん出てこないですが、マナを運ぶお仕事やロード画面で登場しますよ。やはりピリカは、チェンクロのアイコンと言うか1つのシンボルだと思うので。ガチャの演出でも出てきます。

菊池:ユグドさんも、ちゃんと運命を廻してくれますよ。

『チェンクロ3』

松永ディレクターが「これはイケる!」と思った瞬間とは?

――イラストレーターさんで1部2部から続投されている方はいるのでしょうか?

菊池:はい。多くのイラストレーターさんに引き続き魅力的なイラストを描いていただいています。

松永:主人公ごとにイラストレーターさんをうまくまとめられたなと思います。“賢者の塔篇”は全部煎茶さんが描いてくださったりとか。これまでいろいろなテイストのイラストレーターさんにいっぱい描いていただいた甲斐あって、今回主人公ごとにお話のテイストをきちんと変えたいなとなったときに、ベストなイラストレーターさんにバシッとお願いできましたね。

 最初にチェインストーリーを作ったときに近い感じですね。絵も含めて物語のテイストを作りたいというところをきっちりできたかなと思っています。

菊池:5種類がまったく方向性が違うので、今までこういうお話があまり好きじゃなかったんだよなという方でも、自分の好きなところから始めていただいて、このキャラクターおもしろいじゃんと思ったらまた戻って違うところを見てもらうということができます。最初は複雑に見えるかもしれませんが、取っつきやすい部分も多くなっているので、そのあたりも含めて楽しんでいただきたいですね。

――ちなみに『チェンクロ3』の開発過程で、「よし、これならいける!」という瞬間がありましたら教えてください。

松永:そうですね。今回の『チェンクロ3』は、スマホゲームのアップデートとしてすごくチャレンジしている内容で、本当にいろいろ皆で悩みながら手さぐりで作ってきました。なのでなかなかそういう瞬間に行き当たれなかったのですが……最近まさにそれを感じた瞬間があって。

 “聖王国篇”の1話をクリアすると、“聖王国篇”2話と“賢者の塔篇”の1話が開くんです。そのときに、「どっちを遊ぼうかな……」とすごく迷ったんですよね。理屈抜きで。そこですね。そのとき、これは絶対おもしろいと思ってもらえるなと感じました。

下村:今のスマホゲームにないですよね。どこから進めようというのは。次やるなら複数のラインで交差していくやつだろうと松永さんと話していたら、まったく同じ考えで『チェンクロ3』の企画書がもうできていたんです。

松永:でもマルチストーリーの要素はすごく難しくて、有名なタイトルだと『428 ~封鎖された渋谷~』なんかはそういうジャンルの理想形だと思うんですが、あれくらい複雑に伏線が絡み合うものを運営タイプのゲームでやっていくと、伏線を忘れるじゃないですか。だから楽しみきれないというのがあって。

下村:第2部の間も、結構メインストーリーで伏線のおさらいとかやりましたもんね。

松永:そうそう。あと伏線のパズルばかりを主にすると、せっかくある5つの物語が目立たなくなる危険もあったりします。なので、5人それぞれのメインストーリーがしっかり個性を放ちつつ、でも時々で物語が交わって、全ストーリー共通の謎も感じられて……という物語のバランスに、試行錯誤の中で行きついたという感じですね。

 でも結果、1つのRPGの中で、週刊マンガ誌のように魅力的な物語がいくつも楽しめて、でもやっぱり1つのRPGで、という体験ができるゲームになりました。

 ちなみに、“賢者の塔篇”の1話が終わったあとは“炎の九領篇”が開くのですが、このときもどちらを遊ぼうか悩みました(笑)。

西:ユーザーさんがどちらを読もうかと選べるというのも、シナリオとしての選択肢ですよね。

松永:最後は全部遊べばいいんですけど、その時々にどれを楽しむかという選択があること自体は体験としてすごく新しいですね。ここからはさらにストーリーが交差してというのをどちらのサイドから見るかというので楽しみ方が違ったりもしますね。自分なりの楽しみ方が今回出せるようなゲームにできたなと思います。

菊池:最初に読むときのインパクトみたいなのはありますからね。

『チェンクロ3』

――それでは最後に、『チェンクロ3』を心待ちにしているユーザーにひと言お願いします!

菊池:5人の主人公もそうなのですが、ここで出し切れていない新キャラもたくさんいますし、魔神のイベントも今後予定されていますので、これからも期待していただければと思います。

西:これ以上は、実際にプレイしてみていただかないと伝わらない部分かなと思います。5つのストーリーを全部楽しんでいただけるのがもちろんですけど、特に自分のお気に入りの物語をそれぞれの方で絶対に見つけていただけると思うので、ぜひよろしくお願いします!

下村:レジェンドキャラクターたちの活躍ふくめて、これまで遊んできた方にも絶対楽しめる内容にできたと思いますし、新しい主人公たちは「新しいストーリーの楽しみ方」というところでまず楽しんでもらえるかと。ですので、今まで遊んでくれていた方も、新規で入ってこられる方も新しいチェンクロを安心してプレイいただければと思います。

松永:さきほど話させてもらったとおり、もうワクワクしなくなったとは絶対に思わせません。理屈抜きで、プロローグからドキドキして、オープニングもめっちゃかっこよくて、どんどん先が気になるゲームに仕上がりました。3年経っても最新で最高のRPGとして楽しんでもらえるものになったと思っています。はじめてプレイしたときのワクワクする気持ちをもう一度味わえるので、ぜひ楽しんでください!

『チェンクロ3』

 なお電撃オンラインでは、本作の新情報+αを紹介する連載企画“週刊チェンクロ新名鑑”を展開中。最新の『チェンクロ3』情報をお届けしていますので、こちらもぜひチェックしてください!

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