『エメラルドドラゴン』体当たり戦闘と愛すべきタムリンレーザーの思い出(エメドラ)【メモリの無駄づかい】
- 文
- やすちか
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三つ子の魂百までと言われますが、幼少期に限らず、ゲームを遊んだ思い出は脳に深く刻まれるもの。
何年、何十年たっても、「なんでオレ(私)、こんなこと覚えてるんだろ…」と愕然とするような記憶が残りがちでして。
そんな脳のメモリ(記憶・容量)を無駄づかいしている例を語ります! 今回は、PCエンジン 前回のワラムル先生に続き、SUPER CD-ROM2(スーパーシーディーロムロム)で発売されたRPG『エメラルドドラゴン(エメドラ)』について語らせていただきます。
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魅力的なキャラクター、引き込まれる物語、そして体当たり戦闘
PCエンジンの名作RPG『エメラルドドラゴン』、魅力的なキャラクター、引き込まれる物語、ハイクオリティなサウンドとアニメ―ション。そんな、どこをとっても魅力的なこのゲームのチャームポイントである“戦闘”について語っていきたいと思います。
このゲームの戦闘はランダムエンカウントで、画面が切り替わり、後ろから見下ろしたようなミニマップでの戦闘画面になります。プレイヤーは主人公のアトルシャンのみを操作し、その他のキャラはAIで行動します。キャラクターは後姿のミニキャラで表示され、キャラ上部には行動するためのポイントが表示されます。ポイントは移動や攻撃などで消費し、なくなると他のキャラが行動します。
イベントシーンが美麗な本作ですが、戦闘中は超ミニキャラなのでギャップが可愛いです。筆者は髪の色で見分けていました。アイテムを使う時などはコマンドですが、通常攻撃は基本的に敵キャラに向かって十字キーを倒すだけの体当たりです。
ここまで読んで、主人公は体当たりだけで、他キャラはAI戦闘なんて退屈じゃないか? と思う読者様もいらっしゃるでしょう。いやいや、そんな心配は不要です。他キャラのAIが個性ありまくりで、全く退屈しないのです!
アトルシャンと同じく近接戦闘担当の王子・ハスラムは、開戦直後に敵の密集する場所に迷いなく突っ込んで行き、すぐ袋叩きになりますし、“神弓”と呼ばれる弓使いのサオシュヤントは、思いのほか矢を外し、更に何故か前線に出ようとします(笑)。弓キャラは後方がベスポジやろがい!
なのでアトルシャンは、西にピンチのハスラムがいれば加勢し、東にサオシュヤントの討ち漏らした敵でヒーラーがピンチになれば駆けつけます。まさに司令塔。そんな面々をタムリンとファルナの女性二人が支えます。
無鉄砲な王子のハスラムと、それを支えるお目付け役のファルナ、キャラクターの関係ともマッチしているので、筆者はこの二人のAIがとても好きです。
守られるだけのか弱いヒロインはもう終わりだ! タムリンの覚醒
ヒロインであるタムリンは、基本的に前線に出ないサポートキャラ。戦闘中も回復の他にすることが無いときは、マップ下方をうろつき「ファイト! ファイト!」と応援をしていたり(特にバフはなし)、魔法が失敗する様子が、爆速で流れるメッセージウィンドウに表示されます。当時の私は「タムリンのAIって、なんかトルネコみたいだな…」と思っていました。
5人パーティーも板につき、物語も終盤に差し掛かる頃、それは訪れます。とあるイベントで、タムリンが最強の魔法“レイヴァース”を覚えるのです。この魔法、タムリンから体の幅ほどの光が、真っすぐマップ上部の端まで突き抜け、とんでもないダメージを叩きだします。その威力は、敵に突っ込む戦闘狂のハスラムの攻撃がやっとこ3桁ダメージなのに対し、2500ものダメージを与える破壊光線ぶりです。こちらの攻撃は、プレイヤーの間では”タムリンレーザー”と呼ばれて愛されています。
レイヴァースを覚えて以来、タムリンは回復そっちのけ(PC版は仕様により一切回復しない)でレーザーを乱発するようになります。トルネコから、ザラキを覚えたあとのクリフトになった! 行動を終えたあともポイントを使い切る為に移動するのですが、明らかに次のターンにレーザー撃つよね? という場所に陣取るタムリン。敵を屠る事への意欲が凄い。マップ左ではハスラムが瀕死だゾ。…回復はファルナに任せた。
このレーザー、味方キャラにはダメージが出ませんが、仲間が射線上にいてもためらいなく発動させるので、なんかこう…、気持ち的にこう…。いや、戦闘に勝利する結果のみが真実ですね。ありがとう、タムリン。
撃って欲しいときに「いや、撃たないんかい!」という事もありましたが、それさえも魅力にしてしまう何かがありました。
皆さんも、思い出に残るAIキャラの行動はありますか?
やすちか:ゲームと声優さんが大好きな、古オタクの新米ライター。好きなジャンルはRPGとADV。ストーリーとキャラ性を重視するタイプです。
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