異論は認める。関俊彦が演じた人気キャラランキング（ネタバレあり）【アニメキャラ・20世紀編】

文: やすちか

公開日時: 2024年02月19日(月) 11:10

　関俊彦さんが演じたアニメキャラクターの中から、アニメとゲームと声優さんをこよなく愛するライターが独断と偏見で選んだキャラクターベスト10をご紹介します。

　…と言いつつベスト10ではあまりにも足りなかった為、今回は20世紀編・21世紀編・ゲーム編の3編に分けて関俊彦さんの演じたキャラの魅力を語らせていただきます。

　なお、教育番組『ふえはうたう』のお兄さん・としくんも魅力的なキャラクターですが、どのジャンルにも属さない為残念ながらランキングには入っていません。低いドの音が上手く出せないとしくんは、リコーダーを吹く小学生の心強い仲間でした。優しい笑顔にさわやかな歌声のとしくんですが、オーディション当日は二日酔いで、一生懸命笛を吹いていたから受かったのかも…というおちゃめなエピソードを、何かの番組で話されていたのが忘れられません。

関俊彦さんの演じたキャラクター（2000年まで）のベスト10

　『鬼太郎誕生　ゲゲゲの謎』の大ヒットにより、また新たにファンを増やしているであろう関俊彦さん。1983年から声優としての活動をされています。魅力的なキャラクターがあまりに多すぎる為、ベスト10では語り尽くせなくなってしまう＆最近ファンになった方に沢山のキャラを知って欲しいので、年代とジャンル別にキャラクターを紹介していこうと思います。

　ゲームが原作のアニメキャラは、ゲーム編での対象キャラとなっております。

1位：土井半助『忍たま乱太郎』

　問題児が溢れる一年は組の担任教師の土井先生。生徒たちを大事にしている優しい先生なのです。また、天涯孤独のきり丸の身元を引き受けて一緒に暮らし、きり丸ががむしゃらに受けて捌ききれなくなったアルバイトを手伝ってくれます。その為ベビーシッターや家事もお手の物。赤ちゃんのお世話をしながら授業をしたりと、優しすぎるあまり苦労が絶えません。また、火薬委員会の顧問もしており、火薬と兵法のスペシャリストでもあります。

　忍たまたちを叱る時も「は組の良い子たち」と呼ぶところに、忍たまたちへの愛情を感じます。くノ一教室との合同授業で、女子生徒への気遣いを見せる（結果すべる）エピソードも土井先生らしくてナイスです。

　そんな優しくて格好良くて可愛い土井先生に、関さんの優しい声が合わされば、初恋泥棒として名高くもなるってものです。

2位：松田耕作『YAWARA!』

　松田さんは日本一のスポーツ記者を目指す、仕事熱心な25歳です。しかし自分に自信が持てずに一歩引いてしまう所もあります。主人公・柔の才能に惹かれて彼女をまっすぐに応援します。柔には最初こそ嫌われていて言い争いも多くありましたが、彼女の恋の応援や、受験の時に手を怪我してして鉛筆が握れない柔にハンカチを巻いて鉛筆を固定してくれたりと、実直で素敵な人なのです。そんな熱血と自身のなさを併せ持つ、等身大の人間を感じる声です。

　筆者も最初は柔目線で観ていたので、風祭さん（イケメンでお金持ち）派でしたが、話が進むにつれて松田さんの人間性の良さに気付きましたよね…。部屋は散らかってるけど。ユーゴスラビア戦は松田さんが来てくれたのが本当に嬉しかった!!　松田さんにとって柔は光のような存在だけど、柔にとってもそうだったんだ…。

　この作品は柔道と恋愛のバランスが最高なので、ぜひモヤモヤハラハラしながら観て頂きたいです！　主題歌もいいんだ…。

3位：フェイト『ふしぎの海のナディア』

　ノーチラス号の乗組員のフェイトさんは、全39話あるうちの1話にしか登場しないゲストキャラクターです。主人公のジャンの兄貴分のような、明るく頼れるキャラだと思ったのですが…その後の展開とあの凄まじい叫び声は忘れられません。声優さんの凄さを始めて感じた声だと思っています。今まで見て来たアニメのゲストキャラの中でも、一番印象的なキャラクターです。

　気になる方はぜひ『ふしぎの海のナディア』を観て下さい。フェイトさんは15話に出ます。　出来れば15話まで観て！　そして可能なら39話まで観て欲しいです！

4位：日髙秋亜人／修羅王シュラト『天空戦記シュラト』

　猪突猛進な性格の格闘男子。幼なじみで親友のガイ（声：子安武人）との関係は好きな人も多いでしょう。今でいう異世界転生もので、転生先で親友のガイは性格も豹変しシュラトの命を狙ってきます。それでもガイを元に戻そうと最後まで向き合う姿が熱かった…！　「オン・シュラ・ソワカ」は唱えた事があるはず。

5位：ムース『らんま1/2』

　水に濡れるとアヒルに変身する、ビン底眼鏡の強い男の子。一人称は「おら」語尾には「～じゃ」をつける訛りの強い言葉遣いが特徴です。筆者が“ビン底眼鏡のキャラが眼鏡を外すと美形”萌えに目覚めたのはムースから。幼なじみのシャンプーに一途な所も魅力。可愛いと格好いいが共存するキャラです。

6位：ブリード加賀『新世紀GPXサイバーフォーミュラ』

　見た目や名前から受ける印象と違い、計算されたレースをする熱い漢がブリード加賀です。最初は主人公の兄貴分でしたが、実力を認めてライバル関係になるところもイイ！　『サイバーフォーミュラ』シリーズは5作ありますが、最終作となる『新世紀GPXサイバーフォーミュラSIN』では加賀が主人公になるので人気の高さが窺えるはずです。

　荒々しい走りをしているのに、勝負には堅実だったり、陽気に見えて過去のトラウマ持ちだったりと、ギャップにやられてしまいます。

　監督が『ガンダムSEED』の福田己津央監督、フォーミュラマシンのデザインが『マクロス』シリーズの河森正治さん、キャラクター原案がいのまたむつみ先生と豪華スタッフの作品でもあり、男女ともに熱くなれるマシンレースアニメです。

7位：デュオ・マックスウェル『新機動戦記ガンダムW』

「死ぬぜぇ、俺の姿を見た者はみんな死んじまうぞぉ」

　暗くなりがちなメイン5人のパイロットの中に明るく輝くような存在のデュオ、彼自身も辛い過去はあるのですが、それを感じさせない明るさに、視聴者である私も救われました。その明るさや面倒見が良い性格もあって、損な役回りをする事も多いのですが、そこがデュオの人気を更に引き上げたように思います。

「あー！　やだやだ！　俺がお前だったらその暗い性格呪って、とっくの昔に人間やめてるぜ」

　上記のヒイロとの会話時の台詞もいいですね。そう言いながらも、なんだかんだ助けてくれるんです。

　黒い神父風の服に、長い髪を三つ編みにした髪型、そして操縦するのはガンダムデスサイズという、多感なお年頃に刺さりまくるキャラクターでした。

8位：レガート・ブルーサマーズ『トライガン』

　悪役の関さんも良い…。と最初に思ったのが、こちらのレガートです。白いコートに青髪の背の高い美青年で、一人称は「僕」の丁寧な口調のキャラクター。主人公ヴァッシュの宿敵の腹心的存在です。レガートとの戦いはヴァッシュの精神に大きな負担をかけることになります。

　レガートは自身の身体能力も高いのですが、持ち合わせる特殊能力が強力で、最強キャラとして立ちはだかります。

　静かで丁寧なのに、不気味さを感じさせる声が魅力的でした。最近関さんのファンになった方で、無惨様がお好きならレガートも好きなはず…。

9位：玄奘三蔵『最遊記』

　アニメの初期放送が2000年なので、20世紀編でランクインしましたが、度々アニメ化されているのでご存じの方も多いタイトルでしょう。

　当初筆者が持ちえた三蔵法師のイメージを打ち壊す、酒も煙草もたしなみ銃をぶっ放す最高位の生臭坊主という設定は、出会った当初衝撃でした。唯我独尊傍若無人な様はいっそすがすがしい程。それでも流石は三蔵というカリスマ性を持っているのが魅力のキャラクターです。

　三蔵では低めで荒れた感じの声を聴くことが出来ます。ランクインしたキャラクターの中では、飛びぬけて口が悪いので、美声で罵られたい方はまず『最遊記』をチェックしましょう。

10位：ヒッテル『覇王大系リューナイト』

　トラブルメーカーで関西弁を喋るカッツェのお兄ちゃんキャラとして登場したのですが、妹と違って落ち着いた標準語を喋るクールなキャラでした。天才的な銃の扱いで生身でも強いうえに、リューガンナー・デリンガーに乗ると、今までの操縦者のカッツェの時とは見違えるような強さを発揮しました。見た目は変わらないのにデリンガーが急激に格好よく見える不思議。

　慌てた時に関西弁を喋る所が可愛いギャップ萌えキャラ。

ほかにもこんなキャラも…

・亘理温『闇の末裔』…ゆるいウェーブの金髪ロングに眼鏡に白衣の死神で、声は関西弁の関さん…どれだけ萌え要素を詰め込めば気が済むんだと今見ても疑いたくなるようなキャラ。
・ル・バラバ・ドム『無責任艦長タイラー』…赤毛ロングウェーブヘアの美形。ドム様は高笑いが良い。
・松野豊『海がきこえる』…TV用に制作されたジブリ作品、好青年な眼鏡男子。土佐弁。
・二階堂大河『炎の闘球児ドッジ弾平』…イケメンで最強のライバル。丁寧な言葉遣いの小学生。
・滝沢昇『炎の転校生』…関さんの熱血お調子者キャラで、原作が島本和彦先生の組み合わせで面白くないはずがない！　見ているこちらも笑いすぎて息切れするようなテンションの作品。
・浅黄笙悟『X －エックス－』…映画版オリジナルの地の龍。同じ水使いの遊人さんとの絡みがもっと見たかった。
・秋津マサト／木原マサキ『冥王計画ゼオライマー』…ロボットアニメのか弱い系主人公マサトと、歪んだ性格のマサキの声の違いが聴きどころ。筆者はゲームから知りました。マサキは完全に敵キャラの台詞でしたが、そこが面白くて憎めないのがゲーム版でした。アニメも観たい。
・孔雀『孔雀王』…『シュラト』の少し前に、同じくする密教を取り入れた作風ですが、こちらはOVAだったのでノーチェックでした。
・JJ『赤い光弾ジリオン』
・赤木軍馬『F‐エフ』