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2011年10月12日(水)

【Forza 4 集中連載 Vol.1】『フォルツァ モータースポーツ 4』にもはやライバルはいない

文:megane

クルマからの情報をより感じやすくなった

 『Forza 4』は、スーパーカーを隅々まで再現して車内にまで乗り込める“オートビスタ”や、フレンドたちと常に競争を楽しめる“ライバル”など、さまざまな新要素を搭載しています。もちろんそれらは非常にクールかつホットな要素ではありますが、今作のキモは“ドライビング・プレジャー”、つまり走る楽しさや喜びが、これまでより格段に感じられるようになったことです。

 そう感じられた要因を端的に表すと“クルマからの情報の量と質が上がった”ということが言えるでしょう。ここで言う情報とは、主にタイヤを通じて伝わる路面情報やハンドリングの状態、音を通じて伝わるクルマの加減速情報などで、これらを多く、そして細かく感じられるレースゲームは非常によいレースゲームであると言えます。これはゲームに限らず、実車でも同じことです。

 本シリーズは、クルマを走らせている間に毎秒360回もの挙動計算を行なっています。これは『2』から変わっていませんが、『2』『3』『4』とシリーズを重ねるに従ってその精度が格段にアップしているのではないでしょうか。今作ではタイヤデータの採用をピレリ1社のみに絞りました。Turn10の谷口氏はこのタイヤデータを挙動計算エンジンに生のままで入力し、破綻のないタイヤシステムを作り上げたと述べましたが、確かに今作と『3』ではタイヤのグリップ感などに違いを感じました。

 『3』では明らかにタイヤのグリップ力が高くて運転はしやすかったのですが、一度タイヤが滑り出すとタイヤが食いつかず、立て直しが難しい印象でした。今作はタイヤの滑り出しは早めなものの、滑ってからのコントロール性がよくなったように感じます。ピレリが実車用として販売している“P ZERO NERO”や“DRAGON”なども似た特性を持っているということで、故意にそういう方向に味付けされているわけではなさそうです。

 ただ、絶対的なグリップ力は『3』よりも確実に落ちていますので、FF車やAWD車で『3』と同じ感覚のままコーナリングすると、思いっきりアンダーが出てしまいます。足回りのセッティングについては前作のままではなく再考する必要がありますね。

 音に関しては、クルマの排気音や走行音、ギアボックスの音などが複雑に絡み合い、『3』よりも迫力が増している印象です。ドライバーの感覚を頼りに運転するレースでは音が何よりも重要です。排気音を頼りにギアチェンジする場面はレース中にはよくありますし、路肩に乗った際のロスの有無なども音を頼りに確認することもあります。何よりエンジン回転数を上げた際の排気音の迫力があればそれだけでやる気が出てきますよね。

 また、ただ音が増しているだけではなく、サウンドをデジタルで立体的に加工していることで、サラウンド環境がない場合でも立体音響の効果が得られるとのことです。実際、イヤホンで聴いた状態でも音の広がりが感じられました。

 衝突音については、『2』『3』よりもやや抑えめになった印象です。『2』の時に感じた、実際の事故の模様がフラッシュバックされるような嫌なインパクトはありませんが、ボディとボディの擦過音や障害物への当たり具合による衝突音の変化など、音自体は増えています。

 なお、『3』同様にレース中もBGMが流れますが、個人的にはBGMはオフでプレイするのも手かと。やはり一番やる気が出るのはエンジン音、それにエンジンからエキゾーストマニホールド、フロントパイプを通して響く排気音ですよ。BGMを消してプレイすれば、ブローオフバルブの開閉音や高回転からアクセルオフにしたときのアフターファイアの音もより鮮明に響くことでしょう。

 なお、レース中での視点移動として使えるKinectのヘッドトラッキングですが、コントローラの右スティックで行うような急激な視点変更はできません。せいぜいコーナリング中にコーナーの先を見る程度の動きしかできないので、過度の期待はしないほうがよさそうです。でもドライブの雰囲気は出ますよ。

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