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2011年12月16日(金)

多数の英傑が集結することのよさと大変さとは!? 『無双OROCHI2』開発者インタビュー

文:電撃オンライン

■大きく進化したアクションについて

『無双OROCHI2』

――アクションゲームで、このキャラ数は前代未聞ですね。これまでにもなかった数ですし、これからもない数だと思うのですが、大変だったのでは?

中臺:いや、もう大変で……一時期は悲鳴ばかりが上がっていました。ただ、そこは優秀な開発陣がふんばり、それをまとめることで完成しました。

鈴木:ハハハ。開発はかなり大変だったと思いますね。

中臺:一番大変だったのは、やはりアクションの部分です。そもそも『真・三國無双6』と『戦国無双3』では、アクションの仕組みが違うんですよ。それを同じシステムで動かさないといけないのが非常に大変でした。後はバランスですね。1人のキャラが強すぎたり、弱すぎたりしてもよくないので、そのバランスを取るのには苦労しました。

――キャラ数から『無双』シリーズの歴史を感じるのですが、いかがでしょう?

鈴木:昨年が『真・三國無双』シリーズの10周年で、『真・三國無双6』が記念タイトルでした。『戦国無双』シリーズもすでに7年。両シリーズで積み重ねてきた武将たちに『無双OROCHI』シリーズのオリジナル武将をあわせて120以上という数字を見ると、頑張って増やしてきたんだなということを感じます。

――『無双OROCHI』で3人をセットにしたのはキャラ数が多いからですか?

鈴木:それも少しはあるのですが、アクション感を変えたいというのが大きな理由としてありました。違う武器を持った、違うアクションのキャラを組み合わせることで、コンボも自分で考えられる。そういうアクション性を上げるために、リアルタイムで切り替えられるようにしました。

――4番目のタイプにワンダーを導入されましたが、こちらを加えた理由を教えてください。

中臺:前作までパワー、スピード、テクニックがあったのですが、個人的に新たなタイプを入れたいというのがありました。入れる上で、他のタイプとの違いをしっかり出す必要があると考えたんです。『戦国無双3』の方で影技というシステムがあったので、「これはうまく入れられそうだ」と思い、そこに『無双OROCHI』らしさを加えて、何か続けて出すとクリティカルになるのを提案しました。

――ワンダーという名前の由来は?

中臺:パワー、テクニック、スピードがあったので、そこに割って入るタイプを作るのは難しい。ですから毛色が違う、奇妙な感じのものにしたいというのが念頭にありました。ただ、“奇妙”というのはおかしいので、不思議なタイプということでワンダーにしました。

――新たに加わったアクションの説明をお願いします。まずはダッシュチェインについて。

中臺:これまでの『無双』シリーズの場合、ダッシュ攻撃を出すとそこでアクションが止まってしまったんです。今回はダッシュ攻撃を当てた後に攻撃ボタンを押すとダッシュチェインが発動し、連続して攻撃できます。そのままコンボがつながるので、気持ちよさがあります。

『無双OROCHI2』 『無双OROCHI2』

――スイッチコンボはいかがですか。

中臺:キャラを切り替えるとアクションが止まってしまったので、そこはもっと気持ちよくできると思いました。敵を連続で攻撃している時に、キャラを切り替えたら、登場したキャラがそのまま攻撃してくれて、さらに攻撃が続いたら、絶対に爽快になると考えて組み込みました。

『無双OROCHI2』 『無双OROCHI2』 『無双OROCHI2』

――ブレイクガードはどうでしょうか?

中臺:ブレイクガードは、一方的に攻められてしまった時に使います。ガードしていて何もできないのでなく、タイミングよく攻撃ボタンを押すことで敵をはじき返し、反撃のチャンスを作れるように、ということで入れました。

『無双OROCHI2』 『無双OROCHI2』

――最後に真・合体技について、お願いします。

中臺:前作の合体技では、3人が出て派手な技を出していたのですが、止まっているより、動いている方が気持ちいいので動かしたいという思いがありました。真・合体技では、攻撃しているところに残りの2人が出て追撃して、攻撃の連鎖ができるんです。最後に締めの大技が出た後に敵がアイテムになって、プレイヤーに吸い込まれる。頭から最後まで、気持ちよくなるようにしました。

『無双OROCHI2』 『無双OROCHI2』

――ストーリーだけでなく、アクションをかなり見直すこともテーマにあったのでしょうか?

鈴木:『無双OROCHI』シリーズは、アクションやモデルはナンバリングタイトルから持ってきています。ただ、何かしらの進化がないと楽しんでもらえないので、アクション面で必ず進化させようということは心がけています。

中臺:「キャラがたくさん登場するだけ」と思われるのは悔しいじゃないですか? しっかりアクションを進化させて、より楽しんでもらいたいというのはあります。

――アクションの中で、大きく変わったと思う新要素はどれですか?

鈴木:ダッシュチェインとスイッチコンボではないでしょうか。切り替え前提の本作とのマッチングもよくて、これによって全体が気持ちよくなっていると思います。

中臺:まったく同じ意見ですね(笑)。

――最初のステージをプレイして、いきなり1,600体倒せることに驚きました。『戦国無双3 Z』や『真・三國無双6』でもかなり敵の数が多くいたと思ったのですが、それ以上ではないでしょうか?

鈴木:たぶん、一番多く表示していると思います。

中臺:そこは、無理して出しています(笑)。気が付くと、かなりの敵兵を斬っているのではないでしょうか?

――『真・三國無双6』から登場する一部のキャラは、武器がダウンロードコンテンツ(DLC)のものになりましたが、これはなぜですか?

鈴木:『真・三國無双6』では武器切り替えができたのですが、『無双OROCHI2』では固定にしています。『真・三國無双6』の武器をそのまま引き継いでしまうと、同じ武器を使っている武将が増えてしまうため、それをなるべく減らそうということで変更しました。『真・三國無双6』では有料配信なのですが、時間が経っているということもあり、ゲーム内に最初から収録することにしました。

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