2011年12月16日（金）

多数の英傑が集結することのよさと大変さとは!? 『無双OROCHI2』開発者インタビュー

　コーエーテクモゲームスから12月22日に発売されるPS3/Xbox 360用ACT『無双OROCHI2』を手がけた開発スタッフにインタビューを行った。

　本作は、魔王・遠呂智（オロチ）によって作り出された異次元の世界を舞台に、一騎当千の爽快アクションが味わえる『無双OROCHI』シリーズの最新作。総勢120名を超える武将が登場し、“百花繚乱の英傑ドラマ”をコンセプトにしたシナリオを楽しめる。また、既存のシナリオをカスタマイズできる新モード“無双の戦場”が新たに登場する。

　インタビューでは、鈴木亮浩プロデューサーと中臺（なかだい）重人ディレクターに、開発に至った経緯やキャラクターの設定、新たに加わったアクションについてお聞きした。

■新たなコンセプトは“百花繚乱の英傑ドラマ”

――『無双OROCHI2』の開発はいつごろから始まったのでしょうか？


▲鈴木プロデューサー

鈴木：2010年の秋ごろからです。

――となると、3月10日に発売されたPS3『真・三國無双6』と並行して開発していたのですか？

鈴木：そうですね。『真・三國無双6』と『無双OROCHI2』の開発主要メンバーは違いますが、私は兼任だったので大変でした。でも兼任のおかげで、『真・三國無双6 猛将伝』で作った最新の武器も、すぐにこちらに持ってきて、収録できました。

――動き出した段階から、1年で開発して冬に出そうという予定だったのですか？

鈴木：『無双OROCHI』自体が「ここで出そう！」というように、リリースタイミングが決まっているタイトルではないんです。まあ、「いつかはやるのかな？」と思っていましたし、会社からも期待されていたタイトルだと思うのですが。『真・三國無双6』と『戦国無双3』というナンバリング作品が出たのを受けて、「なら、いつ出そうか？」という風にタイミングを検討して、今年の12月にリリースすることになりました。

――本作を発表して、ユーザーからはどんな意見がありましたか？

鈴木：いろいろといただきましたが、うれしいことに一番多かったのは「待ってました！」という意見でした。

――開発チームの人数を教えてください。

鈴木：最終的には100人は軽く越えてました。他のビッグタイトルと同じくらい、人数はかかっています。

――春に行った『真・三國無双6』のインタビューで『無双OROCHI』シリーズについて聞いているのですが、その時にはすでに制作が進んでいる状態だったのでしょうか？

鈴木：はい（笑）。言えなかったのですが開発していました。かなり進んでいる状況でしたね。

――『無双OROCHI 魔王再臨』の時から、続編を作ろうという構想はあったのでしょうか？

鈴木：いえ、なかったです。このシリーズ自体が、その時限りのお祭り的な位置づけでしたし、ストーリーも最後までやっていただいた方はわかると思うのですが、遠呂智（オロチ）を完全に倒して、物語を完結させています。

――では、なぜ開発することになったのですか？

鈴木：ユーザーの方々からの要望を考慮してですね。特に、シリーズで最後に発売したPS3版『無双OROCHI Z』の評判がよく、続編開発の要望が非常に多かったです。

――本作のコンセプトについて教えてください。

鈴木：『無双OROCHI』シリーズは、『真・三國無双』シリーズと『戦国無双』シリーズの競演ということで、お祭り的なゲームを作ろうというのがあるので、本作もそれは引き継いでいるのですが、『無双OROCHI2』のコンセプトとしては、キャラクターも増えたということで“百花繚乱の英傑ドラマ”を掲げています。競演によるキャラ同士の絡み、組み合わせの妙を楽しんでもらおうというのがあります。

――そもそもになるのですが、『無双OROCHI』が広く受け入れられた要因はどこにあると思いますか？

鈴木：まずは、同じ『無双』シリーズということで、アクションの親和性は高いと思います。また、本作の世界観やストーリーはオリジナルですが、『真・三國無双』シリーズも『戦国無双』シリーズも歴史をモチーフにしているので、双方のキャラを競演させることが受け入れられる土壌はあったのかなと思います。

――『無双OROCHI』シリーズの会議でも、毎回どんなネタを入れるか、盛り上がるのでしょうか？

鈴木：そうですね。キャラ同士のネタをチーム内で募集するとすごい数が挙がってきます（笑）。

中臺：本作であれば80くらいは、軽く名前が挙がってきました。その中から取捨選別し、おもしろそうなものをチョイスしています。

⇒次ページでストーリーについて迫る！

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