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2012年11月16日(金)

アサシン“コナー”という男──ソフト発売後だから語れる『アサシン クリードIII』主人公の人物像とその魅力

文:イトヤン

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『アサシン クリードIII』は、CERO Z(18歳以上のみ対象)のソフトです。
※18歳未満の方は購入できません。
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 ユービーアイソフトより、11月15日にPS3/Xbox 360で発売され、12月8日にはWii Uでも発売される『アサシン クリードIII』。本作は、アメリカ独立戦争の裏側で、自由と開放を求めて戦い抜いた誇り高きアサシン、コナーの生き様を描いた壮大なアクション作品です。

 特集企画『アサシン クリードIII』ワールドガイダンスでは、本作の舞台である18世紀の北アメリカ大陸で繰り広げられてきた独立戦争の歴史と、シリーズを通して描かれてきた“アサシン教団”と“テンプル騎士団”との800年にわたる戦いについて解説してきました。

 ソフト発売直後となる今回は、これまでの記事で紹介してきた内容を踏まえたうえで、主人公“コナー”の人物像と、彼の魅力について語りましょう。

『アサシン クリードIII』

 なお、物語のネタバレになる記述は極力避けていますが、コナーの生き様を語るうえで外せない部分には多少のネタバレが含まれています。まっさらな気持ちでプレイして、コナーの成長を見届けていきたいという人は、ご自分のプレイの進行度合いに合わせて本記事をお読みいただければと思います。

■イギリス人の父とモホーク族の母の間に生まれた少年“ラドンハゲードン”

 『アサシン クリードIII』の主人公となるコナーは、イギリス人の父とアメリカ先住民の一部族、モホーク族の母との間に生まれました。

『アサシン クリードIII』
▲少年時代のラドンハゲードン(コナー)と、母のガジージーオ。2人はモホーク族の集落で穏やかに暮らしていました。

 1756年にモホーク族の集落で生まれた彼は、“ラドンハゲードン”と名付けられました。ラドンハゲードンとは、モホーク族の言葉で“傷のある人生”という意味で、この名前は彼が生まれた時からずっと生き残るためにもがき続けてきたことを表しています。

 ラドンハゲードンは、少年時代に住んでいた集落がイギリス人植民者たちによる襲撃を受け、そのために母親が命を落とすという悲惨な体験を味わいました。このことで、彼の中には白人植民者に対する敵対心と、人間の自由を奪う勢力に対する怒りの感情が芽生えます。

 やがてラドンハゲードンは、優れた狩りの腕前を持つモホーク族の青年として成長しました。彼は集落の人々に、他の部族と協力して、白人の侵略に立ち向かうよう訴えます。そして、それが受け入れられないとわかると、ラドンハゲードンは自分自身の力で集落を守る方法を求めて外の世界へと旅立っていきます。

『アサシン クリードIII』
▲立派な青年へと成長したラドンハゲードン。しかし、彼の心の中では、母親の命を奪った植民者たちへの復讐心が燃え上がっていました。

 コナーを動かしたこの強い想いを理解するには、北アメリカ大陸の先住民であったインディアン(ネイティブアメリカン)たちが、この当時に直面していた現実について知る必要があるでしょう。次のページでは少し寄り道して、アメリカ独立戦争前後に彼らが置かれた状況について解説します。

→開拓者に振り回された北アメリカの先住民たち(2ページ目)

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