2013年4月12日(金)
――初登場となる新キャラクターの特徴や魅力を教えてください。
小酒井:まず、ゲーム序盤に魔王城に宅配便で送りつけられてくる天使、自称ラハールの妹のシシリー。このキャラクターは『ディスガイア D2』のキーパーソンの1人でもあるんですが、「本当に妹なのか、それともやはり自称でしかないのか?」といったところを推測しながら遊んでいただくと、楽しいと思います。
――実際のところ「天使でしょ? 自称だし、妹ってことはないな」と思っていたんですが、ゲーム中ではラハールと同じような必殺技を撃ってみせるなど、プレイヤーを惑わす工夫が盛りだくさんで、かなり悩みました。
松田:実際に妹かどうかは、ゲーム中で明らかになるので、ぜひそこまで進めてみてください。
小酒井:次に、ラハールたちの好敵手として登場するバルバラ。このキャラクターは“指示待ち悪魔”で、「戦えと言われたから戦ったけど、勝てと言われてはいなかったから勝たなかった」なんて言ったりする難物です(笑)。もちろん、これは負け惜しみではなく、確かな実力を持っているから余計に残念なキャラクターだったりします。
――いただいた資料を見て、動かしにくそうなキャラクターだと思ったんですが、その辺りは実際どうだったんでしょうか?
小酒井:結局は、クリチェフスコイ派のグロッソ、ガルングン、レーニアの3人がバルバラの指示待ち特性をうまく扱えなくて、四苦八苦するみたいな展開になるので、特に動かしにくいことはなかったです。ラハールたち3バカトリオと、クリチェフスコイ派の4バカが争いながらドタバタするといった展開になるので、お楽しみに。
――あとはゼノリスですか。
小酒井:ゼノリスに関してはあまりネタバレできないんですが、エトナとの過去に関係するキャラクターとだけ言っておきます。『ディスガイア D2』は、シシリーとエトナの両キャラクターの話がメインになっていて、ゼノリスはエトナサイドのメインストーリーに大きく絡むことになるキャラクターなんですよ。シシリーとゼノリスの2人のキャラクターは、ぜひ注目しながらプレイしてほしいと思います。
▲魔王の座を狙う天使の少女、シシリー。先代魔王の娘で、ラハールの妹だと自称する(CV:石原夏織)。 | ▲先代魔王を信奉する一派に、魔王候補として担ぎ出されたバルバラ(CV:茅原実里)。 | ▲先代の魔王との因縁めいた関係性をにおわせる、謎の悪魔ゼノリス(CV:平川大輔)。 |
――今回、フロンは活躍しますか? 初代『魔界戦記ディスガイア』ではフロンがメインストーリーに大きく絡んできましたが。
小酒井:フロンは今回、ネタのほうに走っちゃいましたね(笑)。個人的にはフロンが大好きなんですが、どのキャラも推していっちゃうと、よくわからない話になってしまうので、今回はネタ方向に持っていかせてもらいました。とはいえ、要所要所でいいことを言うので、フロンファンの皆さんにも損はさせませんよ。
――過去のナンバリングタイトルのキャラクターが登場したりはしますか?
松田:後日談という形で、今回もさまざまなキャラクターが登場します。
――それらのキャラクターが、メインストーリーに絡むことはありますか?
松田:基本的に、メインストーリーには絡まないですね。
――ゴードンなんかが、後半に出てこないかなと期待していたりしたんですが。
松田:彼らはお休みということで。社内でもコアなファンが多くて悩ましかったんですが(笑)。システムに関しても親切な作りを目指したので、初心者でも遊びやすい内容になっていると思います。ストーリーも安心して進められる形になっているので、『ディスガイア D2』でファンになって、「初代『魔界戦記ディスガイア』もやってみよう!」というユーザーが出てくることを期待しています。
――小酒井さんと松田さんが特に好きなキャラクターを教えてください。
松田:新規のキャラクターなんですが、“重騎士♀”がお気に入りです。重騎士は今まで男性タイプだけだったんですが、僕のほうから「ぜひ女性タイプを出そう」と提案していて、今回それがかなったんですよ。見た目も性能もいい感じになっているので、ユーザーの皆さんにもイチオシです。
▲松田氏が「お気に入り」と語る重騎士♀。槍を使って離れた敵を攻撃できる。 |
小酒井:私は昔からフロンが好きですね。天然は天然なんですが、締めるところではしっかり締める感じで。新キャラクターの中では、シシリーもいいですね。健気ですし、実は悲しい部分もあったりするので、しっかり成長していってほしいと、見守りたくなるキャラクターです。
――キャラクターの設定やデザインを決めるうえで気を配った点はありますか?
松田:基本的に、いつも原田さんにお任せという形になっています。ただ、汎用キャラクターの僧侶に関しては、男性タイプと女性タイプの両方が登場するんですが、「普通の男の子キャラだと、魔法使いの男性タイプと差がないのでは?」という話になって、いろいろ話し合いました。その結果できたのが、男の娘だったという(笑)。
▲不思議なかわいらしさを持った“男の娘”のデザインに仕上がった僧侶♂。 |
――ファンの間では発売前から話題になっていたラハールの女性化というのは、どなたが考えた設定だったんでしょうか?
小酒井:女の子キャラクターをもう少し出したいという話になった時に、新川のほうから「女性化はどう?」という話が出てきて、決まった感じですね。
新川:当初のストーリープロットでは小さくまとまってしまいそうな雰囲気があったので、もっと馬鹿なことをしないと、もっとハッチャケないと、駄目だと感じました。そこで、完全に思いつきレベルのネタではあったのですが、「ある日、目が覚めたらラハールが女になるってのは、どう?」と提案をしました。原田さんのデザインもとても良かったので、今ではお気に入りキャラの1人になっています。
「もうすぐ40歳にもなろうかといういい大人が、仕事でこういう提案をできるのって素晴らしい世界だなぁ」と、改めてこの仕事をやらせてもらっていることに感謝しましたね。
→リテイクの山から奇抜なストーリーが誕生!
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