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2013年4月12日(金)

『ディスガイア D2』のスタッフが開発秘話を語る! 発売後だからこそ明かせる苦心のエピソードをインタビュー

文:オヌゥ

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■水橋さんのアドリブで生まれたユニークボイス!? サウンド制作にまつわる秘話とは

――『ディスガイア』シリーズには毎回ユニークなキャラクターボイスがあって、ファンの間でも話題になりますが、『ディスガイア D2』イチオシのユニークボイスはありますか?

小酒井:収録の時に「好きな言葉を言ってください」みたいな感じでお願いして、それを入れている部分があるんですが、今回は水橋さんが「コンビニ弁当!」って答えていたのがありましたね。別に、その時に食べたかったというわけではないと思うんですが(笑)。たぶん、ラハールの戦闘ボイスで使われていると思います。

松田:僕は、フロンの持ち上げアクションの時のセリフで「どっこいショウタロウ」と「よっこいショウイチ」が好きですね。チュートリアルでフロンが持ち上げアクションをする場面があるんですが、そこで連続で言われた時は「おお! すごいな」と思いましたね(笑)。

『ディスガイア D2』

――その辺りのセリフというのは、声優さんにお任せといった形なんでしょうか?

小酒井:お任せの時もありますし、こちらで案が出ている場合はお願いする時もあります。

松田:アイデア出しについては、社内で募集したりもしていますね。とにかく数が必要になるので、「何かない?」と聞いて回っていました。

――全体でどのくらいのボリュームのセリフが入っているのでしょうか?

松田:すべてのセリフにボイスが入っているわけではありませんが、キャラクターは汎用キャラクター約20人、モンスターが約20体いて、それぞれ性格ごとにセリフが違います。さらに、魔王城での会話は好感度に合わせて最低7パターンのセリフがあるので、とにかくいっぱいですね(笑)。

 ラハールやエトナ、フロンといったメインキャラクターに関しては、ラハールとエトナ、ラハールとフロンといったように、個別の会話も用意しています。さらに『ディスガイア D2』では戦闘中に会話が差し込まれることもあります。

『ディスガイア D2』

 最初は各話5つくらいのセリフをイメージしていましたが、もっと入れたいということになって、最終的には1マップにつき3つくらいまで、ボリュームが膨らみました。細かな要素ではあるんですが、どんなセリフがあるか探してみてもおもしろいと思います。

――収録の際、声優さんお1人につき、どの程度の時間が掛かりましたか?

小酒井:後からセリフだけもらって調整しているところもあるので、そこまで膨大な時間を費やしているわけではないですが、お1人につき約5~6時間。メインの方たちですと、2日間掛けて収録したということもありました。

――水橋さんをはじめ、前作でも出演していた方たちは、すぐにキャラクターの演技に入り込めていましたか?

小酒井:ゲストキャラクターや隠しキャラクターという形で、他のタイトルにも毎回登場していましたし、その点に関しては違和感なくキャラクターを演じられていましたね。

『ディスガイア D2』

――今回の音楽というのは、どの程度のタイミングで完成されたんでしょうか?

松田:過去のタイトルに比べてもかなり早かったです。特にオープニング曲はアニメの制作スケジュールに合わせて完成が早かったですね。

小酒井:今回、オープニングの歌『CRADLE OVER』を茅原実里さんにお願いしているんですが、かなりの手ごたえを感じています。

『ディスガイア D2』 『ディスガイア D2』 『ディスガイア D2』

――開発中、印象に残ったことは何ですか?

小酒井:ナンバリングではなく、でも新しい『ディスガイア』ということで、タイトル名や登場キャラクターなどなど、一から練り直した感じがあったので、全体的にすごく大変だったという印象ですね。

松田:僕は、1タイトルを丸ごと担当するという経験自体が初めてで、すべてが手探りでした。そんな中で、原田たけひとさんや佐藤天平さん、社長の新川といった初期から携わっていた人たちが基礎を支えていたというのは、頼もしく感じました。

新川:これまで『ディスガイア』シリーズに10年間かかわってきましたが、今回初めて見守る立場に徹しました。不安がなかったかと言えばウソになりますが、スタッフそれぞれが会社の看板タイトルを手掛けるということに誇りと責任を持って取り組んでくれたので、しっかりと『ディスガイア』になりました。

 『D(ディメンション)』シリーズという新しい道筋も作れたことですし、今後は新しい若いスタッフたちの手で『ディスガイア』シリーズがさらに広がり、進化していくことに期待しています。

――今回の『ディスガイア D2』のイチオシポイントをお願いします。

小酒井:今回は1周目から『ディスガイア』シリーズならではのやり込み要素が楽しめる作りになっているので、これから遊ぶ、または1周目クリアまで遊ぶという方たちにも、満足いただける仕上がりになっています。特にキャラクターメイキングに関しては、これまで以上に自由度を増やしているので、初めての方でもやり込み派の方でも楽しめます。

『ディスガイア D2』

――最後に、すでに遊ばれているファンの方たち、これから遊ぶ方たちに向けてのメッセージをお願いします。

小酒井:すでに遊ばれている方の中には、もうクリアしてしまった人もいると思うんですが、実は4月下旬からダウンロードコンテンツの追加配信も始まりますので、好みのキャラクターをダウンロードして、末永くやり込みの世界を楽しんでいただけたらいいなと思います。

 初めてプレイされる方たちには、『ディスガイア D2』は特に遊びやすい作りになっていますので、気軽にプレイしていただきたいと思います。また『ディスガイア D2』を気に入っていただけたなら、過去の『ディスガイア』シリーズも遊んでいただけたらうれしいです。

松田:すでに遊ばれている方には、末永く遊んでもらえればうれしいです。そして『ディスガイア D2』をどう思ったか、弊社宛てによかったところや悪かったところをご意見いただければ幸いです。今後ますます精進していきますので、よろしくお願いします。

 『ディスガイア』はシリーズが10年続いているタイトルですので、今回の『ディスガイア D2』も買って損はないおもしろさだと思います。初めてプレイする方も、ぜひ楽しんでください。

新川:すでにゲームを遊んでくださっているファンの皆さま、ありがとうございます! これからもダウンロードコンテンツがありますので、引き続き『D2』の世界をお楽しみください。

 『ディスガイア D2』は、時間がない、やり込みは苦手かも、という『ディスガイア』シリーズを卒業した方たちに、もう一度『ディスガイア』を楽しんでいただきたいという願いを込めて作ったタイトルです。またシミュレーションRPG、あるいは「『ディスガイア』って難しそう」という印象を持っている初心者の方にも遊んでいただきたいという気持ちを込めています。ストーリーをクリアするだけでも充分楽しんでいただける作りになっていますので、どうぞ怖がらずに、一歩踏み出して遊んでみてください!!

『ディスガイア D2』

(C)2013 Nippon Ichi Software, Inc.
※画面は開発中のもの。

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