2013年6月19日(水)
――音楽学校に通っていたとか、楽器を習っていた経験はありますか?
林:ないです!
永田:僕もない(笑)。
――楽譜を読んだり、楽譜に書き込んだりしないんですか?
永田:僕は読めない(笑)。
林:読めますよ。ある程度は知識があったほうが有利。ルールに基づいて作れば量産できる楽曲もあるから、勉強して損はないです。
――それでは初めて作った楽曲は、何を使って制作したのですか?
永田:小学校高学年くらいの時、『ファミリーベーシック』で楽曲を作っていました。
※ファミリーベーシックとは、ファミコンの周辺機器。BASIC言語を組み込んだロムカセットと、ファミコン本体に接続するキーボードが付属していて、ゲームプログラミングの他、音階入力による音楽制作も行えた。
林:MSXを持っていたので『MSX-BASIC』でした。作曲と言うよりは、プログラミングですよね。ゲームを作るわけじゃないけども、プログラムを書いて音楽を作るみたいな。
――作曲=楽器を使って楽譜に書き起こすイメージしかなかったので、プログラミングで音楽を作る発想にビックリしています!
永田:昔は、“どうやって音を出すのか”から始まったから、“音楽を作る”って感じではなかったかなぁ。コード(和音)を鳴らそうにも、同時発音数が3つしかなかったから、音楽的なことをするのがすごく難しい。その中で工夫して、3つしか音が鳴っていないのにいっぱい鳴っているよう聴こえるように工夫をしたり。
――作曲するにあたって、一番最初のとっかかりとなる部分は何ですか?
永田:曲にもよりますが、ドラムパターンを作り始めることが多いです。僕は音楽を習っていないから、コードがわからない。だから、鍵盤を使わないで、マウスだけで曲を作る。まず適当に5音くらい置いて、それがいい響きになるまで音を探す。いい響きができたら、それに合うメロディを乗せていく感じ。それに合わせて、下のコードを動かしていくっていう、手探りな作曲です(笑)。
林:よくその方法で、あんなジャジーな曲が作れるよね。音がぶつかってる(不協和音になってる)時もあるのに、不快じゃないの?
永田:自分ではぶつかってないって思って作っているんだよ。単に、気持ちがいい音で作ってるだけで……。音楽を習っちゃうと、それに捕われてしまいそうで怖いから勉強しないんだけど(言い訳)、音楽家との共通言語がないから不便ではあります(笑)。
▲謎の機械が満載の林さんの制作デスク。 | ▲「恥ずかしいから、撮影する時はキレイに片付ける!」とおっしゃっていた永田さんから送られてきた制作デスクの写真がこちら。 |
――野生の作曲家・永田さん……。では、林さんは、どこから楽曲を作り始めるんですか?
林:メロディ、ハーモニー、リズムのどこから作るかはまったく決まっていないんです。ただ、思いついた部分を鼻歌で歌って録音しているね! 風呂場でほとんど全裸で!!
――風呂場で全裸で鼻歌!?
林:携帯電話の機能を使って録音するの。昔は、自分の家に電話をかけて、留守番電話に入れたりもしましたね(笑)。メロディだけじゃなくて、リズムが思いついた時も、鼻歌を録音するの。深夜の帰り道、1人で歩きながらヒューマンビートボックスみたいに「ドツカツドツカツ」言ったり(笑)。
――怖っ!!
林:鍵盤に向かって「さぁ作るぞ!」と思っても、なかなか浮かばない時もあるんです。僕も永田と同じでPC上で音楽を創るので。
――お2人とも、PCの上で感覚的に作ることが多いんですね。
林:たまにギターを弾きながら鼻歌で作るけどね。
――!!
林:嘘だけどね。
永田:……。
――……。
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