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2013年11月20日(水)

『ライトニング リターンズ FFXIII』の1周目はイージーモード推奨! 開発スタッフインタビュー第7回(プロデューサー&ディレクター編)

文:電撃オンライン

 スクウェア・エニックスより11月21日に発売されるPS3/Xbox 360用RPG『ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII』。その開発スタッフへの連続インタビュー企画の第7回をお届けする。

『ライトニング リターンズ FF13』

 本作は、『ファイナルファンタジーXIII』の主人公・ライトニングをプレイアブルキャラクターとして復活させた、ライトニングシリーズの最終章となるタイトル。世界の終末までに残された“13日間”という制限の中で、プレイヤーは自身の選択によって冒険を進めていく。ライトニング1人を操作するバトルはコマンド制ながら、スピーディかつ駆け引きが重要となる、アクションゲームのようなシステムになっている。

 今回お話をお聞きしたのは、開発を指揮したプロデューサーの北瀬佳範さん、ディレクターの鳥山求さん、ゲームデザインディレクターの阿部雄仁さんの3人。発売を目前に控えた心境の他、ゲームプレイに役立つ情報も語っていただいた(インタビュー中は敬称略)。

→第6回・イベント編はこちら!
→第5回・アートセクション編はこちら!
→第4回・フィールド編(ウィルダネス/デッド・デューン)はこちら!
→第3回・フィールド編(ルクセリオ/ユスナーン)はこちら!
→第2回・バトル編はこちら!
→第1回・ゲームデザイン編はこちら!

『ライトニング リターンズ FF13』
▲左からプロデューサーの北瀬さん、ディレクターの鳥山さん、ゲームデザインディレクターの阿部さん。

■“ライトニングをようやくハッピーエンドに向けて送り出せる”という気持ち

――11月21日、いよいよ『ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII』が発売となります。『ファイナルファンタジーXIII』シリーズとしても完結を迎えますが、現在の心境はいかがでしょうか?

北瀬:振り返ると、『FFXIII』の企画を立ち上げてから約9年、ライトニングを皆さんにお披露目してからも約7年が経過しました。ここまで長い期間、連続した作品を作ったのは初めてだったので、ついに終わりを迎えるのだなという心境です。

鳥山:『FF』シリーズの中では、3部作は初めて。まずはそれが達成できたことをうれしく思います。今は、ライトニングをようやくハッピーエンドに向けて送り出すことができるということで、1日でも早くファンの皆さんに楽しんでいただきたいと思っています。

阿部:僕はライトニングとは北瀬、鳥山の半分くらいの付き合いになるのですが、それでも普通のタイトルよりはかなり長くお付き合いさせていただきました。それに『FFXIII』シリーズは3作品ともにハイエンドで、毎回バトルシステムにもアレンジを加えている。そういう意味でも非常に濃い経験をできたのではないかと思います。特に今回の『ライトニング リターンズ FFXIII』は、ほぼフルモデルチェンジに近い状態でしたから。

――フルモデルチェンジとなると、開発はなかなかハードでしたか?

阿部:そうでもありません。ゲームの企画というのは、なかなか満足できるまで作り込めるということがないのですが、『ライトニング リターンズ FFXIII』では前作からのたくさんのフィードバックを得て、なおかつ自分でもプレイして、という反省を盛り込んだ状態でもう1回作れるという感じでした。過去に携わった仕事に比べて満足度は非常に高かったです。それが3作を作り終えた感想ですね。

――『FFXIII』シリーズとしては発表されてから約7年になりますが、改めて振り返って、印象的な思い出などはありますか?

北瀬:ゲーム開発の難しさ、時代の移り変わりを実感する出来事はありました。『ライトニング リターンズ FFXIII』にはSNSでの投稿機能がついているのですが、1作目の『FFXIII』のころを思い返すと、海外の宣伝部から「新しい宣伝手法にTwitterというのがある」というのを聞いて「何それ? ちゃんと宣伝になるの?」と言ったのを覚えています(笑)。

鳥山:『FFXIII』のころは『ファイナルファンタジー』というブランドが、MMOを除けばシングルプレイ中心で、今ほどユーザーに近いという感じではなかったこともあり、リアルタイムのコミュニケーションをして大丈夫かなという心配がありました。またネットワークを取り込んだゲームシステムや対応する環境が、当時は今ほど確立されておらず、難しいという部分もありましたね。

――Twitterなどは、ここ4、5年くらいで急速に普及しましたね。

鳥山:『ライトニング リターンズ FFXIII』では、ユーザーの皆さんがゲーム内の世界にゆるくつながって、SNSで投稿できるんですよと謳っているのは、あのころからは想像できなかった部分です。時代の変化を感じますね。

北瀬:この流れを受けて、ゲーム制作って難しいんだなと改めて感じました。2、3年後を見据えて、求められる機能を予測していかなければならない。長く制作期間がかかればかかるほど、そういう部分に対応できなくなる怖さがある。難しいです。『FFXIII-2』のFacebook機能も開発の最後のほうで実装した要素ですし。

鳥山:Facebookがちょうど拡大してきた時期だったんです。今の『ライトニング リターンズ FFXIII』につながる機能の1つですね。

北瀬:SNSに関しては1作目ではそもそも存在すら知らなくて、2作目で追加し、3作目では標準搭載。そうした移り変わりが体験できたシリーズでした。

→7年間というシリーズの集大成だから実現した完成度!(2ページ目へ)

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データ

▼『ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII』(ダウンロード版)
■メーカー:スクウェア・エニックス
■対応機種:PS3
■ジャンル:RPG
■発売日:2013年11月21日
■希望小売価格:7,000円(税込)
▼『ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII』(ダウンロード版)
■メーカー:スクウェア・エニックス
■対応機種:Xbox 360
■ジャンル:RPG
■発売日:2013年12月3日
■希望小売価格:7,000円(税込)

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