2015年2月11日(水)
スーパーファミコン時代からRPGを遊んできた僕ですが、ここ数年、友だちが「『ブレイブリーデフォルト』を遊べ!」と猛プッシュしてきます。『ファイナルファンタジー』で知られるスクウェア・エニックスが開発した3DS用RPGで、僕が大好きな『FFV』に近いジョブチェンジシステムも搭載されているということで、ずっと気になってはいたんですよね。
▲正式サブタイトルが『エンドレイヤー』と発表され、ますます注目を集める『ブレイブリーセカンド』。この機会に体験版を遊んでみては? |
気にはなりつつ、いろいろと忙しくてスルーしていましたが、シリーズ最新作の『ブレイブリーセカンド』の体験版が無料配信されていたので、「まあ、どうせ30分くらいだろうし軽く遊んでみるか」と遊び始めたところ……なんだかんだで10時間近く遊んでしまいました。ボイス演出はあるし、イベント盛り沢山だし、これはうれしい誤算でした!
最初はターン制コマンドバトルの王道RPGかと思って遊び始めたのですが、ゲームを進めるにつれて頭の中が“!?”となる要素が続出! 正直なところ、古くからRPGを遊んできた身としては口があんぐりしてしまうほど掟破りと言いますか、従来のRPGのセオリーを覆すような要素が多くて驚きました。
でも、その“RPGにおける非常識”が逆に新鮮でおもしろく、「どうしてこれまでなかったんだ!」とも感じました。いわゆる“普通のRPG”としても完成度が高いと感じた『ブレイブリーセカンド』のどこが“!?”だったのか、RPGの常識を破ったと感じた5つの要素を中心にレビューをしていきます!
▲体験版は昨年12月に配信されましたが、つい先日アップデートされて新ジョブなどが追加されました。 |
●体験版の主なアップデート内容
・アニエスが登場するスーパーARムービーが追加(New 3DSにも対応)
・新イベントが追加
・新ジョブ・エクソシストが追加
・月面で魔王と戦うことが可能に
・キャラのレベルの最大値が20に
『ブレイブリーセカンド』のバトルは、『ドラゴンクエスト』でおなじみのターン制コマンドバトルです。4人でパーティを組み、“たたかう”とか“アイテム”といったコマンドを選ぶ形で、誰でもすんなりと遊べるオーソドックスなシステムですね。
ところが、本作ではそこに“BP”という特殊なポイントが用意されています。これはキャラごとの行動力を示すポイントで、BPを使えば行動回数を増やせます。最大3回まで増やせる=通常の1回行動+BPを3使うことで、1ターンに1キャラ最大4回もの行動が可能です。
この時点で、なんとも“!?”ですよね。でも、さらに驚いたのは、このBPは前借りできることです。ターン開始時はBPが0ですが、そこでBPを前借りすれば、いきなり複数回行動ができるんです!
BPがマイナスになると行動できなくなるデメリットはありますが、基本的にBPはバトルごとにリセットされるので、使うことを惜しむ必要はありません。1キャラにつき4回ということは4人で16回行動できるわけで……ズルすぎ(笑)。
実際のところ、ザコ敵とのバトルはBPをガンガン前借りすることで、簡単にワンターンキルができます。なお、その特性を生かした“連続チャンス”という特殊なシステムがあるのですが、これはまた後で説明しますね。
さて、そんな特殊なBPですが、肝心のため方や使い方を説明していませんでしたね。BPを使うコマンドは“ブレイブ”で、BPをためるコマンドが“デフォルト”となります。
“デフォルト”はBPを1増やす効果に加えて、敵からのダメージをおさえる、いわゆる“防御”の効果もあります。
カンがいい人なら、「じゃあ、ボス戦ではまずデフォルトをしてBPを3にしてから戦えばいいんじゃない?」と推測できると思いますが、実際のところ、半分くらいは正解です。ただ、それを繰り返すだけのパターン作業になるのかというと、それは違います。
いくつか理由がありますが、大きな要因として敵にもBPが設定されていて“ブレイブ&デフォルト”を使ってくることがあげられます。適当に攻撃しても敵がデフォルトをしていると全然ダメージが通りませんし、逆にこちらがデフォルトをしていない時に敵がBPを使って猛攻を仕掛けてくると、あっさりと倒されてしまうこともあります。
本作の難易度は“EASY/NORMAL/HARD”が用意されており、ゲーム中のオプションで変更できます。EASYはかなり簡単になりますが、それでも何も考えずに“たたかう”を連打して勝てるほどヌルいゲームではありません。
時には敵の行動を予測して、うまくBPを管理しながら戦う感覚は、『ブレイブリーセカンド』を遊んで始めて体験したものです。この感覚は非常に新鮮で、いろいろな可能性を感じました!
まあ、言葉にすると複雑ですが、実際に遊ぶ時は“デフォルトでためて、ブレイブで使って行動回数を増やす”というシンプルな流れなので、まずは適当に試してみるのがよいと思います。
▲バトル中の演出を高速化できるところもうれしいです。右下のマークが速度を示し、最高速度にすると非常にテンポよく遊べます。 |
1ターン内での行動回数を増やせる。しかも、それが前借りできる! そんな“ブレイブ&デフォルト”のシステムには驚きましたが、さらにビックリしたのが“ブレイブリーセカンド”というシステムです。
この“ブレイブリーセカンド”は、なんと時間を止めてしまいます。これは比喩でもなんでもなく、実際にバトル中に敵の時間を止めて、そこに割り込んで行動できるシステムとなっています。
一番イメージがしやすいのは、敵の猛攻でパーティが大ピンチになった時ですね。「今この瞬間に全体回復魔法を使えれば負けないのに!」なんて思った経験は誰しもあると思いますが、『ブレイブリーセカンド』では、まさにそれを可能としているわけです。
個人的にはシューティングゲームのボム(自機が無敵になって敵全体にダメージを与える強力な攻撃)のような感覚で、RPGが苦手な人にとって重宝する救済策のような印象を受けました。
もちろん、使用する際の制限はあります。それはSPが必要となること。SPは主にゲームを8時間遊ぶと1増える形で、これは本体スリープ中にもカウントされます。寝る前などにスリープをしてためるイメージですね。最大で3までしかためられないので、乱発ができないことも制限と言えるでしょう。
そして“ブレイブリーセカンド”にはもう1つ、特殊な効果があります。それは“限界突破”で、通常時はダメージの最大値は9,999でカウントストップとなりますが、“ブレイブリーセカンド”中の行動は1万ダメージ以上を叩き出せるようになります。
自分はけっこうやり込み派なので、こういうシステムがあるとウズウズします! 製品版を遊ぶ時には自分なりの戦術を考えて、大ダメージを狙っていきたいですね。
自分はスマホで街作りや箱庭系のゲームも遊んでいるのですが、なんと『ブレイブリーセカンド』にもそれと似た楽しさを味わえるシステムが用意されていました。普通のRPGだと思っていたのに、ソーシャル的なゲーム性が仕込まれていて驚きましたよ! そもそも前作にもあったということで、なかなか時代を先取りしているなと感心してしまいました。
そんなユニークな“月面復興”について簡単に説明しますと、すれちがい通信で月面の人口を増やして、その住人を使って施設を建築したり、レベルを上げたりする流れです。この時、施設の建築・強化には実時間がかかるのですが、人を割り振ることで必要時間を減らせることがポイントです。
例えば、武器屋のレベルを上げるために3時間かかるとしましょう。ここで、住人を1人だけ割り振ると3時間かかりますが、2人割り振ると1時間半、3人だと1時間ですみます。ううむ、すれちがい通信で人口を増やすのが楽しくなっちゃいますね!
ちなみに、なぜ月なのかはひとまず気にしないことにしましょう(笑)。体験版ということもあって主人公たちもあまり深く突っ込んではいませんが、パーティキャラの1人・マグノリアが月の民のようで、その故郷を復興させているという設定です。
よく見ると画面上にノイズが走る演出などがあるので、主人公たちが月に直接行っているのではなく、通信装置か何かでやりとりをしているように感じますね。
さて、ソーシャル要素についてはもう1つ用意されています。それは“フレンド召喚”と呼ばれるもので、バトル中にすれちがった相手を召喚して、その人が登録した行動を使うことができます。これも前作から引き続き登場しているそうですが、いろいろと便利で楽しいですね。セリフ登録もできるので、なんかかっこいいセリフを言わせたくなります(笑)。
周りに聞いたところ、前作では自分がレベル1の時にレベル99の人のフレンド召喚もできたので、ややバランスブレイカーになっていたそうな。ただ、最近のソーシャルゲームでは強いフレンドに頼ることはセオリーの1つになっているので、個人的には違和感はありませんでした。
そういうウラワザ的なものに頼るか頼らないかは、人それぞれですからね。ちなみに僕は頼らない派です。でも、ピンチの時はつい頼っちゃうかもしれません。意思が弱いので(笑)。
個人的に一番衝撃的だった要素がコレ。なんと『ブレイブリーセカンド』では、敵とのエンカウント率を操作できちゃうんです! 普通のRPGだとありえないでしょ、そんなこと。
このシステムを初めて見た時は、ちょっとがっかりしました。敵とのバトルをゼロにできるなんて反則ですし、だからこそ普通は魔法やアイテムなどの特殊効果でエンカウント率を下げるという遊び方につながるわけですよ。けしからん!
……でも、ほんの数時間ほど遊んだだけで、あまりの便利さにエンカウント率操作なしでは遊べない体になっていました(笑)。いや~、便利ですね、これ!
不要なザコ戦をなくせるメリットもありますが、逆にレベル上げをしたい時にはエンカウント率を高めることもできます。むしろ、すべてのRPGに入れてもいいんじゃないでしょうか。
ちょっと不安だったのは、エンカウトをなくせるとザコ戦を遊ぶ意味合いが減ってしまうこと。プレイ時間が短くなりすぎたり、キャラのレベルをどのくらいまで上げて進めばいいのかわからなくなったりするんじゃないかと感じました。
これらについてはうまく考えられており、ダンジョンに入ると適正レベルが表示されます。そのため、敵とあまり戦わずに遊んでいても、「適正レベルが5だからもうちょっとレベル上げをするか」とか「適正レベルが3だからこのままボスまで進んじゃおう」みたいな判断ができます。
そして、ザコとちゃんと戦うメリットは“モンスター図鑑”というお楽しみ要素と関連してきます。本作の主人公のユウは“Uの手帳”を持っており、アイテムやモンスターなどの図鑑としての意味合いがあります(他にもいろいろな要素がありそうですが、体験版では伏せられています)。
その中でも“モンスター図鑑”は、倒した敵の数によって内容が充実していく仕組みになっています。だから自分はダンジョンに入るとまず、エンカウント率を最大にしてザコを倒しまくり、図鑑を埋めてから本格的な探索を始めるような遊び方をしちゃいました。
やり込み派としては図鑑が普通に埋まっていくだけでもニヤニヤできるのですが、本作の“モンスター図鑑”はキャラ同士のかけあい形式になっているので、続きが非常に気になるんですよ! 「あと2体倒せば次のかけあいを見られる!」なんて感じで、ついついザコ戦のやめ時を失っちゃうことが多々ありました。
バトルがらみの特殊なシステムはまだまだあります。『ブレイブリーセカンド』からの新要素として連続チャンス(略して連チャン)というものがあり、バトルで連勝をすればするほど獲得経験値などに補正がかかっていきます。
基本的には敵を1ターン以内で全滅させると連戦にチャレンジできる仕組みです。ただ、基本的に消費したBPが回復しない=どんどんとジリ貧になりがちなので、普通にプレイすると1ケタ台の連勝くらいが関の山です。……ただ、ちょっとしたウラワザで簡単に数十連勝できるみたいですけどね。
エンカウント率は操作できるわ、レベル上げに便利な連チャンが用意されているわと、本当に至れり尽くせりな感じですね。
ジョブチェンジシステムがあるということで、個人的には王道のナイトとか白魔道士とかを想像していたのですが……『ブレイブリーセカンド』の体験版のジョブを見て、最初は戸惑いました。
基本ジョブが“すっぴん”であることは『FF』ファン的に「まあ、そうこなくちゃ」という感想だったのですが、他のジョブを見てビックリ。ヴァルキリー、ウィザード、占星術師と、どれも聞いたことがないですよ! のちに赤魔道士やソードマスター、スーパースターやトマホークなども出てきたのですが、大半のジョブは初耳でした。
▲ジョブを変えると外見も変わります。ただし、体験版ではマグノリア以外の3人の外見は固定です。 |
アビリティを見ると、例えばヴァルキリーは『FF』の竜騎士に近いなど、ある程度の運用方法はイメージしやすかったのですが、最初は知らないジョブだらけで驚きましたね。
アビリティも、受けたダメージの10%分のMPを消費してダメージ無効化する“スピリットバリア”や、回復量が50%になるかわりにアイテムを全体に使用できる“はんぶんこ”など、なかなか不思議なものが多かったです。本作ならではのBPにからんだものも多く、アイデアしだいで非常に幅広い戦い方ができるように感じました。
中でもユニークに感じたのが、ウィザードが使える“修飾句”です。これは他の魔法に追加効果を付与できるもので、その効果範囲を広げたり、ターンの最初に発動させたりできます。
●修飾句の効果
・ダーツ:魔法をターンの最初に発動させる(単体:ダメージ倍率1.5倍)
・ハンマー:魔法を物理属性攻撃に変える(単体:ダメージ倍率2倍)
・ブラスト:魔法を全体化させる(全体:ダメージ倍率1倍)
・ミスト:魔法を3ターンの間、毎ターン最後に発動させる(全体:ダメージ倍率1倍)
この修飾句は攻撃魔法だけでなく回復や補助魔法にも使えるので、本当に戦術の幅が広がるんですよ。特に便利だと感じたのは“ミスト”。効果の発動が毎ターンの最後となり、3ターンにわたって全体に効果を及ぼすところが注目点になります。
つまり、HPを回復する“ケアル”と組み合わせれば、敵の攻撃後にHPを回復できるわけです。しかも3ターンにわたって! また、状態異常を回復する“エスナ”や戦闘不能を回復する“レイズ”と組み合わせれば、3ターンの間は何かあった時の保険としても使えます。
個人的には回復系との相性がよいと感じましたが、攻撃魔法や補助魔法も3回分の効果が見込めるので、ボス戦などの長期戦ではとにかく重宝します。いやあ、もう20年以上はRPGを遊んできましたが、こんなシステムは初めてですよ。まだまだ発想しだいで、こういうRPGの常識を破る新システムって生まれるんですね!
常識を破ると言えば、実はもっとすごいジョブというかアビリティがありました。それは、“起こったことをなかったことにできる”アビリティです。はい、意味がわかりませんよね(苦笑)。RPGどころか、ゲームの常識を破るレベルの能力だと思います。仮に小説とかに出てきたら、最強レベルの能力ですよね、これ。
順を追って説明すると、“起こったことをなかったことにできる”アビリティは“アンドゥ(パソコンとかで1つ前の状態に戻すこともアンドゥと呼ぶので、そこから来ているのかもしれません)”と呼ばれ、2月4日のアップデートで追加された新ジョブ・エクソシストが使えます。
この“アンドゥ”の効果をざっくりと説明すると、HPやMPを数ターン前の状態に戻すことができます。これって、普通に反則レベルの能力ですよね。味方のHPに使えば、“受けたダメージをなかったことにする”=回復や状態異常、戦闘不能を回復できるわけです。
その一方で敵に使えば、“回復やパワーアップしたことをなかったことにする”=回復や補助魔法の効果を消せるわけです。うーん、製品版で他のアビリティと組み合わせるとやばいことになりそうな予感!?
▲エクソシストのジョブのアスタリスク所持者・ガイスト。なお、本作ではアスタリスク所持者を倒すことで、そのジョブを入手できます。 |
とまあ、効果だけを見ても驚くレベルですが、個人的には“起こったことをなかったことにできる”という厨二病的な設定をゲームシステムに落とし込んだ部分に脱帽です。こんな楽しいジョブやアビリティが体験版だけでもガンガン出てくることを考えると、製品版ではどんなユニークなものが出てくるのか楽しみでなりません!
ここまで“常識破り”の部分を中心に説明してきたので、もしかしたら『ブレイブリーセカンド』がイロモノRPG的な誤解をさせてしまうかもしれません。そんな誤解を招かないように、オーソドックスな部分の感想も書いていこうと思います。
まずはシステムというか遊び心地ですが、戦闘時の演出を4倍速にできたり、エンカウント率を操作できたりする部分などを含めて、とにかく遊びやすいです。ユーザーインターフェースも考え抜かれていて、ストレスなく操作をできます。
細かいところですけど、十字ボタンの左右で決定やキャンセルをできるところも高評価。左手だけでもゲームを遊べる操作系統になっているので、電車などで片手プレイをする時にめちゃくちゃ便利です。
ジョブチェンジについては『FFV』と『FFタクティクス』のいいとこ取りといった感じで、ジョブごとに固有の特性がありつつ、ほとんどのアビリティはジョブレベルを上げることで他のジョブにセットしてカスタマイズができます。その際、アビリティは基本的にコストで管理することになるので、ある程度の制限がある中でベストの組み合わせを模索していく感覚ですね。
そもそもジョブ&アビリティのカスタマイズはおもしろいのですが、『ブレイブリーセカンド』はBPの概念がある=1ターン内に複数回の行動ができるので、格ゲーのコンボ感覚で、アビリティ同士のメリットを生かす組み合わせを考えていくのが楽しいです!
体験版の時点ですでに、ウィザードの修飾句やエクソシストのアンドゥでユニークな戦い方ができます。製品版ではさらにいろいろとできるはずなので、その自由度の高さはかなりやばそうですね。
音楽も非常にクオリティが高く、大作RPGらしさを感じられるものとなっています。音楽を手掛けたのはsupercellのryoさんで、ボーカロイドの楽曲『メルト』などで知られています。僕としてはアニメ系の楽曲でよく耳にする方で、『ブレイブリーセカンド』でもとてもキレイな音楽が多かったです。
体験版のボス戦で使われている曲はかなりアップテンポで熱い曲となっており、“これぞRPGのバトル曲!”という感じで気持ちいいですね。最新PV“覚醒編”の曲(皇帝オブリビオンの曲らしいですね)も非常に熱く、早くゲーム中に聴いてみたいです!
●動画:『ブレイブリーセカンド』~覚醒編~
そして肝心の物語やキャラクターですが、前作の物語を知らない自分が遊んでもすんなりと入っていけました。別に説明過多というわけではないんですが、例えば街の住人との会話で世界観が説明されていたり、主人公たちが雑談や相談を行うパーティチャットで世界設定が補足されたりするので、遊んでいて置いてけぼりになる感じはありませんでした。
物語中には前作のキャラも出てきますが、登場した際にはアニメ番組的なノリでちょっとした説明が入りますし、“Uの手帳”でもう少し詳しく人物の背景を知ることもできます。何より、前作どうこうではなく、普通にキャラが立ったヤツらばかりなので、イベントを見ていると自然とそのキャラを受け入れちゃう感じなんですよね。
メインイベントはフルボイスに近いので、てっきりこの体験版は製品版の序盤だと勘違いしていたのですが、なんとすべて体験版オリジナルの展開ということを知って驚きました。製品版のネタバレがないのはうれしいところですが、これだけしゃべりまくると製品版におまけとして収録してほしいレベルですね。
そんなわけで登場キャラはすべてお気に入りなのですが、僕のお気に入りは“堅牢のバイソン”ことニコライ・ニコラニコフ。ゲーム中に名乗った時に「あだ名はニコニコかな」と思ったのですが、ネットでも同じような意見を見かけて、なんだかニヤリとしました。
初見は「裏切りそう」とか「物語終盤に仲間をかばって死にそう」とかネガティブなイメージだったのですが(だって年齢が高いし、髪型が不思議だし……)、体験版を遊ぶにつれてイメージが180度変わりました。上司になってほしい系という感じで、時には楽しく、時には真面目にいろいろと教えてくれそうです。ニコニコさん、製品版のパーティチャットでも大活躍しそうだなあ。
女性陣はみんな魅力的で、マグノリアは帰国子女のモデルさんみたいでかわいく、エイミーはちゃきちゃきの姐さん系でかわいいのですが、なんといってもアニエスがいいですね! 僕の中では法王様って、もっと偉そうで怖い感じだったんですけど、アニエス様は癒しですね。
あのですね、ゲーム中にユウたち三銃士が名乗りをあげるシーンがあるんですよ。“疾風のファルコン”とか“烈火のウルフ”といった名乗りに合わせて、画面上にその動物のエフェクトも出るんですけど、そのシーンを見ながら僕はアニエスの名乗りを妄想しちゃいました。
アニエスって小動物系のイメージがしたんですよね。なので、ウサギとかヒヨコ、ハムスターとかなのかなと。で、明らかに清純派で天然系なので“天然のハムスター”とか“潔癖の白ウサギ”なんて名乗りを上げて、その後ろに小動物のエフェクトがきゅーんと出ているアニエスの姿を妄想してしまったわけです。
▲イラストではシリアスなアニエス様。 |
最初はちょっと恥ずかしそうにしゃべる感じで考えていましたが、もしかしたらアニエスは一度吹っ切れると逆にノリノリになっちゃうような気もしました。体験版では下画面にいつもアニエスがいて、ペンダントを通じていろいろと相談ができるのですが、アニエスは思い込みが激しい部分もあるんですよね。で、方向音痴で変なところが世間知らずでありながら、わりと負けず嫌いの部分もあって……わお、全部かわいい!
といった妄想をとめどなく考えてしまうほど、アニエス様にベタボレです。早く製品版でも会いたいです。詳しくは知りませんが、そんな彼女がヒロインだった前作『ブレイブリーデフォルト』がどんなストーリーだったのか、ちょっと心配になってしまいますね。よほどちゃんとした人がいっしょじゃないと、いつまでたっても冒険が先に進まない気がしてなりません(笑)。
▲アップデートで追加されたスーパーARムービーを見て、一段とキャラへの愛着が深まりました。スカートからチラリと見える太ももにもドキドキですな。 |
▲余談ですが、体験版に出てきたリーファちゃんが製品版でどんな活躍をするのか気になっています。 |
まだまだ書きたいことはありますが、続きは製品版を遊んだ時ということで。ぶっちゃけ、まだ体験版ですからね。
とはいえ、とても遊びやすくて全般的に出来がよいので、僕みたいにRPGが好きな人はぜひ体験版を遊んでみてほしいと思います。製品版への引き継ぎ・連動要素もあるので、遊んだ時間が無駄にならないところがうれしいですね。
●体験版と製品版の連動
・ゲーム中に特定の条件を満たすとプレイボーナスを獲得でき、製品版でアイテムをもらえます。
・すれちがい通信で増やした月面基地の人口を引き継げます(最大20人)。
・登録した“ともだち”情報を引き継げます。
周りから聞いていた『ブレイブリー』シリーズ(主に『ブレイブリーデフォルト』)のイメージは“古きよき昭和の匂いを感じる王道RPG”だったのですが、『ブレイブリーセカンド』体験版を遊んだ実感として、確かに納得できる部分がありました。ジョブチェンジとか、スーパーファミコンのころの『FF』みたいな感じがしますからね。
ただ、“古きよき昭和の匂い”だけでなく、今の時代に適した新しさや新鮮さもたっぷりと盛り込まれたRPGだと感じました。全体的には優等生のような王道RPGなんですけど、堅物なエリートではないんですよね。“ブレイブリーセカンド”や“月面復興”みたいにちょっと独特なクセもある、人間味にあふれたヤツと言いますか。
ほら、たまにいるじゃないですか。優等生過ぎてつまらないかと思ったら、話してみると実は個性的ないいヤツだったみたいな。自分にとって『ブレイブリーセカンド』体験版との出会いはそんな感じでした。体験版なので断言はできませんが、この調子で仕上がると神ゲーになりうるポテンシャルを感じました。
ちなみに『ブレイブリーセカンド』体験版を遊んで前作が気になった人は、前作『ブレイブリーデフォルト フォーザ・シークウェル』をたっぷり無料で遊べる体験版はいかがでしょうか。聞くところによるとほとんどのジョブを入手できるくらいまで無料で遊べるそうです。
僕も遊ぶかどうか悩みましたが、あえて今回は先に『ブレイブリーセカンド』をクリアしてから前作を遊ぶ予定です。ここまで来たら、前作の知識なしでも『ブレイブリーセカンド』のストーリーを楽しめるのか試してみたいですしね!
前作『ブレイブリーデフォルト フォーザ・シークウェル』については、お得なアルティメットヒッツ版(2,500円+税)が発売されている他、4章クリアまでをプレイできる『たっぷり無料で遊べる版』が無料で配信中。『たっぷり無料で遊べる版』は、アップグレードキット(2,000円/税込)を導入すればすべての要素が開放されます。
※『たっぷり無料で遊べる版』は日本語版のみ。アルティメットヒッツ版はマルチリンガル対応。
→『ブレイブリーデフォルト』無料版を遊ぶ前に読みたい10の記事はこちら
記事中にたっぷりと紹介しましたが、本作の魅力を体験できる『ブレイブリーセカンド 無料で遊べる三銃士編』が配信中です。製品版への引き継ぎ要素もあるので、まだ遊んでいない人はぜひ! ストーリーは製品版とは別のオリジナル展開なので、ネタバレを気にせずにジョブ&アビリティのカスタマイズを楽しめます。
2月4日に行われたアッププデートでスーパーARムービーや新ジョブ“エクソシスト”、新イベントなどが追加されて、よりたっぷりと『ブレイブリーセカンド』の世界を楽しめるようになりました!
●QRコードを使用した『セカンド体験版』ダウンロード方法
[01]3DSのHOME画面でLとRボタンを同時押しして、カメラを起動します。
[02]下画面の左下のボタンを押して、QRコードリーダーを起動します。
[03]下のQRコードを読み込ませましょう。
・正式タイトル“END LAYER”の意味を考察。早期購入特典衣装も発表
・体験版レビューPart2。アニエスの太ももに萌え、魔王との戦いに燃える!
・体験版レビュー。このレベル上げの楽しさ、まさに『ブレイブリー』の続編だ!
・体験版攻略(ジョブ編)。ソードマスターによる連続チャンス必勝法とは?
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