『オクトパストラベラーII』1章を先行プレイ! 面白過ぎて記事を書く時間がもったいないというジレンマ
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- タダツグ
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来たる2月24日にPS5/PS4/Nintendo Switch/Steamで発売される、スクウェア・エニックス期待のRPG『オクトパストラベラーII(以下、オクトラII)』。その先行プレビューレポートをお届けします(※Steam版は2023年2月25日(土)発売予定)。
8人の主人公が登場し、それぞれが己の目的を果たすために旅に出発。その過程で彼らの道は交錯し、いつしか仲間として行動をともにすることになる……そんな群像劇が描かれていく本作。今回は先行プレイレポート第1弾ということで、それぞれの主人公の物語を1章ぶんだけ遊んだ段階での感触をお伝えしていきます。
核心に迫るネタバレはありませんが、シナリオに関して触れている部分もありますので、物語の情報は事前に一切知りたくないという方はご注意ください。今回のプレイはPlayStation 4版を使用して進めています。
現在のプレイ時間は10時間弱。シリーズファンとしてバッチリ楽しめています!
最初にかるく自己紹介を。記事を担当しているわたくしことゲームライターのタダツグは、この『オクトパストラベラー』シリーズが大好きです。“魅了されている”といって過言ではなく、前作『オクトパストラベラー』はあの門を超えてラスボスを撃破するまでの道のりを2周していますし、スマホ版『オクトパストラベラー 大陸の覇者』はキャラコンプするくらいハマっていて、プレイ時間は先日900時間を超えました。……100時間くらい寝オチしてそうですけど(汗)。
とにもかくにもお伝えしたいことは、この『オクトラII』、シリーズファンから見てバッチリ楽しいですよってこと。まだ10時間弱のプレイですので参考程度にしかならないでしょうが、今のところめちゃくちゃ楽しい。僕が望んでいた『オクトラ』がここにありました。
とにかく知りたいこと、やりたいこと、やれちゃうことが多いんですよ。おかげで寝食を忘れて、ずっと旅をしていたくなります。もうこれだけ書いておけばいいんじゃないかな? ……そんなわけないか(笑)。ということで一応はゲームライターらしく、本作を遊んで自分が魅力を感じた部分をしたためてまいりましょう。
なお、誤解なきようにお伝えしておきますと、本作はまったく新しい世界での物語が描かれますので、前作の知識はとくに必要ありません。そりゃあ知っているとニヤリとできる部分はもちろんありますけどね。実際のところ、この『オクトラII』からシリーズデビューをはたすというのも全然アリだと思っていて、そこだけは事前に強調しておきたいところです。
ストーリー:個性あふれる8人の主人公たちの旅路、その魅力
前置きが長くなりましたが、ここからはゲームの魅力について触れていきましょう。まず、なんといっても個性あふれるキャラクターたちが織りなすストーリーが素晴らしい。本作の物語は“清く正しく美しく”な正統派ファンタジーばかりではありません。
8人の主人公の物語にはピュアさ全開のキャラが自らの夢を叶えるため冒険に旅立つ立志編もあれば、憎悪の炎に身を焼かれ、憎むべき相手を殺すためだけに生きる復讐者の生きざまが描かれるものもあります。旅の理由は主人公それぞれであり多様。明るい物語から暗い物語まで、振り幅は本当に広いです。
なかにはプレイヤーを選ぶかも……ってレベルの重たい話もあるのですが、8人の主人公それぞれの個性が立っていることもあり、自分は1章を遊んだだけで彼らのことが好きになれました。全員が仲間になったばかりの段階ですが、次に誰の物語を進めるか悩んでしまうほど。
せっかくなので8人の主人公について簡単に触れつつ、彼らの旅の目的についてまとめてみましょう。
ヒカリ・ク(CV:松田洋治)
砂塵が風に舞うヒノエウマ地方にあるク国の第二王子。戦ばかりが続く自らの国の行く末と、国に住まう民たちの安寧を誰よりも憂いている優しい青年です。好戦的な兄からは、その優しさは無用なものと疎まれているところもありますが、民を友と呼び、彼らのために剣を振るう姿には高潔な凛々しさを感じます。そんなヒカリですが、1章終盤で起こった異変によって国を追われてしまうことに……。流浪の身になった彼は、かつての戦友たちを探すために旅に出ます。
アグネア・ブリスターニ(CV:水瀬いのり)
小さな田舎町の酒場で、未来のスターに憧れながら夜な夜な歌やダンスを披露している踊子。念願の1万リーフを貯め、スターになるために都会へ出発することを決めた彼女は、村の祭りで最後の踊りを披露することになります。しかし祭り当日、ある事件が発生して……? 夢と希望にあふれた彼女の物語は、8人の主人公たちのなかでもひときわ眩しいものになりそうな予感!
パルテティオ・イエローウィル(CV:中井和哉)
銀鉱山を手に入れた父に連れられ、開拓民として町を切り拓いてきた青年。商人として非凡な才を持つ彼は、小さな町には収まりきれないほど大きな未来を見据えています。しかし1章の途中であるトラブルが発生し、シルバーラッシュに沸いた町には暗い影が差すことに。情に厚い彼は自らを慕う町の人々を放っておくことができず……?
オズバルド・V・ヴァンシュタイン(CV:中田譲治)
妻子殺しの罪で、北方の監獄島に収監された学者。猿ぐつわを噛まされ、狭く寒い牢屋に閉じ込められて地獄のような労役を重ねること1879日……彼はとある人物の協力をとりつけ、念願であった脱走を試みることに。すべては、己を陥れたある人物への復讐のために……。
ソローネ・アングイス(CV:田中理恵)
華やかな都会の裏で暗躍する地下組織“黒蛇盗賊団”。その一員であるソローネは、優秀な盗賊として、そして掃除屋として暗い日々を過ごしていました。しかし、とあるミッションに失敗してしまった彼女はそこに何者かの意思が働いていることを察知し、血と死の匂いに染まった日々から抜け出すため、孤独な戦いに身を投じることになります。
なお、前作では盗賊であるテリオンでしか開けられない紫色の宝箱が存在しましたが、本作ではそのシステムはなくなっているようです。これは個人的に嬉しかった調整ですね。
テメノス・ミストラル(CV:石田彰)
聖火教会の神官であり、異端尋問官として教皇からの信任も厚い男性。つかみどころのない性格で、飄々と仕事をこなしていた彼ですが、ある日聖火教会の大きな事件に巻き込まれ、放浪の身となることに。とある本に残されていたメモを頼りに、事件の裏に隠された謎を解き明かすことはできるのか……?
オーシュット(CV:平野綾)
獣人たちが暮らすトト・ハハ島で村一番の狩人として活躍するオーシュットは、重荷を背負うことを嫌い、自由を愛する性格。村の人々ともにのんびりと暮らしていた彼女ですが、島に“緋月の夜”と呼ばれる災厄が迫っていることを知り、師匠でもある村の長から3体の伝説の魔物を連れてくるよう頼まれます。相棒とともに島を出たオーシュットの前に広がる未来とは……?
キャスティ・フローレンツ(CV:根谷美智子)
小舟に乗って漂流していたところを救助された薬師の女性。過去の記憶を失っており、持っているのは1つのカバンと薬師としての腕前のみ。しかし、彼女が身にまとっている制服はどうやら人々から忌み嫌われているようで……? 彼女が失った記憶にはどんな秘密が眠っているのか。その断片を求める旅が始まることに。
以上、駆け足ですが、8人の主人公の旅の目的について、ネタバレを出来るだけ避けつつご紹介してみました。いずれも本当に先が気になる内容で、これぞ『オクトラ』って感じ。個人的にダークファンタジーが大好きな自分としては、オズバルドやソローネといった暗い過去を背負った人物を主人公に抜擢し、その生きざまにスポットを当てていく『オクトラII』に感動すら覚えます。
メインシナリオを手掛けたのは、前作でアーフェン、トレサ、プリムロゼのシナリオを執筆し、『大陸の覇者』でもメインシナリオを担当した普津澤画乃新さん。ダークで人の心をえぐってくる物語は、もはや普津澤節といっても過言ではないでしょうね。
「疑うことが私の仕事なもんで」や「誰かを救うためには関係ないわ。自分が誰かなんてね」などなど、プレイヤーの心をくすぐる名ゼリフにいたるところで出会えるのも本作ならでは。円熟味が増した物語が大きな魅力の作品なので、少しでも気になっている方はぜひプレイしてみてほしいところ。
記事を読んでくれている方のなかには、各キャラの戦闘での使用感が気になる方もおられるかもしれませんね。ただ、1章ぶんしか遊べていない今の段階では、あまり踏み込んだことを書けそうもないので、こちらはもう少し発売が近づいてからアップ予定のレポート第2弾で触れる予定です。自分としては、できればクリアまで遊んだうえで記事を書きたいなと思っておりますので、ぜひこちらもご一読いただけたら。
バトル:“底力”などの新要素も盛り込まれバトルはより戦略性が増している
戦闘システムについても簡単にレポートしておきます。まず、本作の戦いで勝利の鍵を握るのは“ブレイク”と“ブースト”です。
ブレイクとは、相手のシールドポイントを0にすることで1ターンの間相手を行動不能にし、大ダメージを与えられる状態にすること。ザコ戦、ボス戦問わず、基本的にはこのブレイクを狙うことが戦闘のキモとなります。
ブーストは、1ターンにつき1つずつ溜まっていくブーストゲージを用いてキャラの行動を強化するシステム。通常攻撃である“たたかう”をブーストで強化すると攻撃回数が増えますし、バトルアビリティをブーストで強化すると効果が大幅にアップします。
なお、本作には“底力”という新要素も追加されました。こちらは底力ゲージを溜めることで、主人公ごとに異なる効果を発動できる切り札的なもの。底力ゲージは敵をブレイクした際などに溜められ、戦闘終了後も蓄積したままとなります。
ザコ戦で使ってバトルをさっさと終わらせるのか? はたまたボス戦まで温存するためにゲージを持ち越すのか? プレイヤーの戦略によって運用方法は変わってきそうです。
また、主人公たちはなんらかのジョブ(=職業)についています。たとえばヒカリは剣士のジョブ、オーシュットは狩人のジョブといった具合。これらをベースジョブとし、戦闘用にもう1つ別の“バトルジョブ”をセットすることも可能です。戦略が広がる要素といえますね。
序盤ということもあり、今のところ手に入ったバトルジョブは“発明家”のみ。このバトルジョブは斧を使えるので、自分はヒカリにセットしています。これで彼は剣士が使える剣、槍と合わせて、3つの攻撃属性で相手の弱点を突けるようになっています。
発明家のバトルアビリティを覚える手段は独特。通常なら戦闘勝利時にもらえるジョブポイント(JP)で覚えるわけですが、発明家は“とある人物の発明を手伝う”ことでアビリティを増やしていくことになるんです。これは面白い要素!
まだ序盤ということで、使い勝手は正直つかみきれていないこともあり、バトル関連の詳細なお話はレポート第2弾でお伝えしようと思っています。
また、本作には昼と夜の概念が存在。昼夜はボタン1つで切り替えが可能で、フィールドでは夜のほうが強い敵に遭遇しやすくなっています。また、町の人たちに行えるフィールドコマンドの内容も変化するのが特徴。
町の人の行動も昼と夜で変化しますので、その違いを見つけてにんまりできるのも本作ならではの楽しみ方。必ずしもやらなければいけない要素ではありませんが、気軽に昼夜を変更できるので、積極的に試してみて損はなしです。
これも大事なことだと思うので書いておきますけど、西木康智さんが手掛けるサウンドも相変わらず神がかっていて素晴らしいですよ。
今のところ通常バトル曲が耳に馴染んでいてお気に入りですが、前作では「旅路の果てに立ちはだかる者」が一番好きだっただけに、各主人公のシナリオラストバトルに期待しまくりだったりします。ティンホイッスル……今回も泣かせてくれないか……。
「ゲームが名作と呼ばれるようになるにはいいサウンドが欠かせない」というのが僕の持論なのですが、本作は相変わらずの西木神っぷりで安心しました。自分としてはサントラもマストバイです。これは忖度じゃないですよ(笑)。
ということで、駆け足ではありますが、ひとまずレポート第1弾でお伝えしたいことは網羅できたかな……。いや、書きたいことはもっともっとあるんですよ。パルテティオ編で生まれた因縁に関しての見解とか。ソローネで盗みに成功したときの快感とか。アグネアの走るモーションの可愛さとか。ヒカリ編の第1章でいきなりゲームオーバーになったバトルの難しさとか(いや、あれは舐めプしすぎただったけど)、もういろいろ!
ただ、あまり長く書きすぎても、読んでいて重たくなっちゃいますからね(汗)。今回は自重します。
ちなみに前作での僕のお気に入りキャラは、最終的にはアーフェンになりましたが、やっぱり8人全員が大好きでした。
シナリオ的にはプリムロゼ編が好きでしたし、サウンド的にはハンイットのテーマがお気に入り。トレサの「ちっちっち」には何度もニッコリさせてもらいました。たぶん『オクトラII』もみんなのことが好きになるんだろうな……。
とにもかくにも、僕もイチファンとして期待に胸を躍らせながら物語の続きをプレイしていきたいと思います。ここからのプレイの感想は発売直前くらいのタイミングで掲載するレポート第2弾でお届けしますので、よろしければそちらもぜひご一読くださいませ。それでは、今回はこのへんで!
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