レビュー&攻略:『Trine 5(トライン5)』は王道のファンタジー世界とアクションパズルの融合が没入感を加速させる!【電撃インディー#481】

あんまさ
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 電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回は、開発元:Frozenbyte、パブリッシャー:THQ Nordicより8月31日に配信される2.5Dパズルアクションゲーム『Trine 5:A Clockwork Conspiracy(トライン5:ぜんまい仕掛けの陰謀)』を紹介。

 本作はNintendo Switch/PS4/PS5/Xbox series X|S/Xbox One/PC(Steam)で発売されますが、今回のレビューでは、Steam版をDUALSHOCK4(PS4コントローラー)でプレイしています。

 なお、電撃オンラインは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!

横スクロールでありながら奥行きを感じる美麗なグラフィックと演出が魅力

 本作は、『Trine』シリーズの5作目となる、剣や魔法といった王道ファンタジーの世界を冒険する物語。

 トラインの世界を救うために、英雄である魔術師のアマデウス、盗賊のゾヤ、騎士のポンティアスが再び集う。恐るべきクロックワークの軍勢を撃退し、この地に平和と正義を取り戻せるのか?

 ゲームは横スクロールの2.5Dパズルアクション。ゲーム開始時、各キャラクターの操作を覚えるチュートリアルとなるステージ1から3を攻略していき、ステージ4からは3キャラクターを切り替えつつ、最奥を目指します。

 色鮮やかで美麗なグラフィックに、攻略そっちのけで目を奪われることもしばしば。奥行きを活用したストーリー演出が豊富で、テーマパークのアトラクションに乗っているかのような感覚になり、独自の世界観に引き込まれます。

 そして、本作の魅力はなんといって謎解き要素が満載のギミックの数々。箱を動かして足場にする、壁や床を壊すなどなど、各キャラクターのスキルを駆使して道を切り開いていきます。

 敵はファンタジーらしい骸骨やブリキの兵士に、近未来を感じさせるドローンような空中兵器が登場することも。これらの敵にどう対応すべきか考えるのも面白い要素です。

言語変更とキーコンフィグ

 ゲーム起動時、まずはメニューにある“options”を選択。optionのタブにある“Audio and Language”が選択されているので、そこから“Subtittle & Menu language”の横にある“English”を“日本語”に変えることで、メニューや字幕を日本語に変更することができます。

 オプションの“操作”と書いてるタブを選択すると、ボタン設定ができるメニューが表示。コントローラーの場合、PCと接続して何かしらの操作を行うと、自動的にコントローラー専用のボタン設定ができる画面に移行します。

マルチプレイと難易度

 本作は、ローカルでもオンラインでも最大4人の協力プレイが可能。キャラクターモードでは、最大4人でいつでも好きな英雄に切り替えができる“無制限”と、最大3人で各キャラクターが同時に1人ずつしか存在できない“クラシック”のどちらかを選択します。

 ゲームの基本難易度はイージー、ノーマル、ハードの3種類。カスタムを選択すると、パズル、復活、戦闘の難易度を個別に変更することができます。戦闘と復活難易度をイージーに、パズル難易度をハードにして、パズルに一点集中するなんて遊び方もできそうです。

各キャラクターが持つスキルを使い分け、立ちはだかる仕掛けを解いていく

 難解なギミックを攻略するためには、3キャラクターが持つ独自のスキルを駆使しなければなりません。

 特定のギミックに接近すると、画像のように対応するボタンが表示され、そのギミックを使ったアクションを行えます。

 最初はこれらを探して、とにかく動かしたり攻撃したりして攻略の糸口を探すのがよさそうです。

ゾヤ

 弓とロープを使った軽快なアクションでギミックを攻略する盗賊ゾヤ。弓は遠距離攻撃として使う以外にも、ぶら下がる紐を切断したり、ギミックに矢を当てて発動させたりといった用途で使います。

  • ▲頭上にある輪っかに向けて、ロープをかけることが可能。引っ張る、伸縮させて上に移動する、ターザンのように紐を揺らして大きくジャンプするといったアクションが行えます。
  • ▲2つの輪っかにロープを繋げることで、その上を橋のように渡るなんてことも。

ポンティアス

 騎士のポンティアスは、剣を使った攻撃と、盾を使った防御が得意なキャラクターです。剣と盾以外にも、スキルを習得すれば強力な一撃を繰り出すハンマーを扱えるようにもなります。

  • ▲敵に命中すると吹っ飛ばしてダウンさせる突進。攻撃手段として優秀なほか、突進中にジャンプすれば遠くに飛ぶことも。そのほか、突進の勢いでオブジェクトを吹っ飛ばしたり破壊したりなんてこともできるので、活躍の場面が多いスキルです。
  • ▲盾をかまえることで、敵の攻撃を防ぐ、遠距離攻撃を反射するといったことができます。
  • ▲空中から急降下して踏みつぶすことも可能。振動を発生させて物を動かす、地面にある木の板を壊すといったことに加え、ジャンプ台やシーソーのようなギミックを作動させるのにも使えます。

アマデウス

 浮揚魔法で特定のオブジェクトを自由に動かせる魔術師。動かすだけでなく、ボックスやボードそのものを召喚して、足場を作るのにも活用できます。

  • ▲オブジェクト召喚時、ボックスとボードを切り替えることができるほか、ボックスを回転させて斜めに置くことも可能です。
  • ▲召喚したブロックやボードには、ゾヤのロープをかけられる輪っかが付属されています。この2人による連携でギミックを攻略する頻度は多そうです。

スキルポイントを使って各キャラクターの性能を強化

 道中には緑色の経験値アイテムが点在しており、これを集めることで、スキルを強化するためのスキルポイントが入手できます。

 自分が見えている範囲外に配置されているだけでなく、壺の中や箱の中に隠されていることも。ギミックの攻略と並行して、隠された経験値アイテムを見つけることも重要になるでしょう。

 ステージの途中にある豪華なチェックポイントに到着すると、集めた経験値がスキルポイントに変換。このスキルポイントを使って英雄たちのスキルを強化することができます。

 物語を進めていくと、ポンティアスの新たなスキル“ソードスロウ”を習得可能。剣を投げる攻撃で、壁に剣を刺すことで足場にもなり、そこに踏みつけを行えば大きく飛ぶことができます。

 このように、ギミックを攻略するための重要なスキルをどんどん覚えていくことによって、攻略の自由度が広がっていくのも本作の魅力の1つだと感じました。

攻略ポイント:周囲を観察して作動するギミックを見つけ出す

 実際にプレイをしてみたのですが、「これどうやって攻略するんだ?」というギミックが序盤から多く、非常にやりごたえのある内容になっています。解けないから後に回すなんてこともできず、進行を妨げるものはすべて解かなければなりません。

 例として、上画像の歯車が付いたプレートを動かそうとしたのですが、箱をぶつけても突進しても微動だにしない……。

 ここの正解は、柵の向こうにあるギミックを矢で撃つこと。歯車が回転してプレートを足場として使えるようになります。1点だけなく、全体を見通して周囲にあるギミックを観察するのが攻略の糸口に繋がることでしょう。

  • ▲どうしても解けない! そんなときは、ゲーム中にオプションを開き、UIオプションを選択。ユーザー補助にあるパズルのアシスト表示までの時間を設定してみましょう。
  • ▲解決に向けたヒントが得られるかもしれません。

 「破壊できそうなオブジェクトはあるか?」「背景やステージ演出と同化しているようなオブジェクトはないか?」「ロープやブロックで足場を作れないか?」「頭上や落下できるポイントに何かしらのギミックはないか?」と、これらを考えつつ、謎が解けた時の悦びは格別! 

 ソロだけでなく、マルチプレイで友人と相談しながら攻略してみたいと思うほどに、プレイ意欲をかきたてる作品であると感じられました。


© 2023 Frozenbyte Oy. Published by THQ Nordic. "Trine" is a trademark or registered trademark of Frozenbyte Oy in the U.S. and other countries. All Rights Reserved.

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