PS『タイムクライシス』のスペシャルモードのルート分岐に熱中した日々。ブラウン管テレビでしか遊べないガンコンが懐かしい【メモリの無駄づかい】

びえ
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 三つ子の魂百までと言われますが、幼少期に限らず、ゲームを遊んだ思い出は脳に深く刻まれるもの。

 何年、何十年たっても、「なんでオレ(私)、こんなこと覚えてるんだろ…」と愕然とするような記憶が残りがちでして。

 そんな脳のメモリ(記憶・容量)を無駄づかいしている例を語ります! 今回は、PS向けに発売された『タイムクライシス』について紹介します。

『タイムクライシス』とは

 本作は、ナムコから発売されたガンシューティングで、アーケード版を家庭用に移植したものとなっています。アーケード版と同じ物語が楽しめる“ストーリーモード”や“タイムアタックモード”の他に、“スペシャルモード”という家庭版で新たに追加されたモードがありました。

細かくルート分岐する“スペシャルモード”にドハマリ。屋上へ行けるルートを探して四苦八苦

 家庭版で追加された“スペシャルモード”では、ここだけのオリジナルストーリーが展開されることも大きな魅力だったのですが、何よりこのモードにだけルート分岐が存在するというのが、当時の私には新鮮で面白かったのです。

  • ▲“スペシャルモード”の説明。分岐するシステムについては“BRCシステム”というかっこいい名前がついています。

 ガンシューティングというと、一本道のルートをひたすら進んでいくイメージがあったので、このモードには良い意味で裏切られました。

 “スペシャルモード”の舞台は、湖のほとりにあるホテルなのですが、例えば玄関から入ってすぐのエリアでは、敵を素早く倒せると、主人公はエレベーターに乗って上のエリアへ向かうことができます。

 ところが、敵を倒すのに手こずって時間がかかってしまうと、エレベーターに乗り遅れ、仕方なく階段を使ってまた別のエリアへ……というように、エリアごとのクリア内容によって、進むルートがどんどん変わっていくシステムになっていたのです。

 進行ルートだけでなく、登場するボスも変化したり、黒幕が生存するかしないかも自分のプレイにかかっていたりと、豊富なパターンが用意されていたため、当時の私はそれはもう夢中で遊んでいた記憶があります。

 数あるルートの中でも、筆者はホテルの屋上で黒幕を追い詰めるルートが好きだったのですが、なかなか条件が難しく別のルートに入ってしまうこともしばしば。

 敵を素早く倒すことはもちろん、一定時間で逃げ出してしまう敵を逃さず倒したり、決まったオブジェクトを破壊しなければならなかったり、ルート分岐の条件も幅が広かったのです。

 どういった条件でどのルートに入るかは明言されていなかったため、すべて手探りでしたが、それが逆に楽しく感じられて何度も繰り返しプレイしていました。

 ちなみに、苦労して突入できたこの屋上ルートでも、黒幕が乗っている飛行機を撃ち落とせないとそのまま逃亡されてしまい、消化不良になってしまうという、最後まで気の抜けないモードでもありました。

どんな敵も拳銃一丁!? 味付けの濃い敵キャラクターと主人公の無類の強さ

 本作の主人公は、ある国際的諜報機関の中でも腕利きの情報部員である、リチャード・ミラー。どんな敵でも拳銃一丁で立ち向かっていく、頼もしいキャラクターです。

 各モードでは、人間以外にもさまざまなタイプの敵が登場するのですが、それらもすべて同じ拳銃で倒していきます。

 例えば、大型ロボットの“アントリオン”や飛行機の“レビトプテラ”など。リチャードがすごいのか、持っている拳銃がすごいのか……?

  • ▲“スペシャルモード”で登場する“アントリオン”と“レビトプテラ”。ルートによって敵も変わります。

 その他にも、派手な見た目とトリッキーな動きが特徴の“ウェブスピナー”や、とんでもない精度のナイフ投げで戦いを挑んでくる“シェルード・ガロ”など、敵キャラクターも個性的でいまだに記憶に残っています。

  • ▲左上が本作の主人公。手にしているのが愛用の武器です。左下の“ウェブスピナー”は、こんな派手な見た目ですが、動きは忍者そのもの。今考えるとなかなか味付けの濃いキャラですね。
  • ▲左上がナイフ投げで攻撃してくる“シェルード・ガロ”。左下の“カンタリス”は“スペシャルモード”の黒幕。ルートによって逃走したり亡くなってしまったりと、さまざまな末路を迎えます。

 銃の形をしたガン型コントローラ“ガンコン”で遊ぶのが非常に楽しい作品だったのですが、ガンコンの性質上ブラウン管テレビでないと使えないため、液晶テレビが普通となった今では、なかなかガンコンで遊ぶのも難しくなってしまいました。

 ガンシューティング好きとしては、ちょっと寂しいですが。ガンコン復活の淡い夢を抱きつつ、久しぶりにゲームセンターに足を運んでみることにします。

©NBGI

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