『連ザ2+』ミーアのライブ会場に無数の核ミサイルが飛んでくるミッションが強烈すぎたPLUSモードの思い出【ガンダムSEED DESTINY 連合vs.Z.A.F.T.Ⅱ:メモリの無駄づかい】

米澤崇史
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 三つ子の魂百までと言われますが、幼少期に限らず、ゲームを遊んだ思い出は脳に深く刻まれるもの。

 何年、何十年たっても、「なんでオレ(私)、こんなこと覚えてるんだろ…」と愕然とするような記憶が残りがちでして。

 そんな脳のメモリ(記憶・容量)を無駄づかいしている例を語ります! 今回は、PlayStation2で発売された『機動戦士ガンダムSEED DESTINY 連合vs.Z.A.F.T.Ⅱ PLUS』(以下、『連ザ2+』)について語らせていただきます。

『機動戦士ガンダムSEED DESTINY 連合vs.Z.A.F.T.Ⅱ PLUS』とは

 本作は、2006年にバンダイナムコゲームスより発売された2on2のチームバトルアクションゲーム。

 『機動戦士ガンダム 連邦vs.ジオン』からスタートした『ガンダムvs.』シリーズの1作で、アーケードで稼働していた『機動戦士ガンダムSEED DESTINY 連合vs.Z.A.F.T.Ⅱ』に、新モードや追加機体を収録した家庭用移植版にあたります。

 ご存知の通り、『ガンダムvs.』シリーズは現在もアーケードで『機動戦士ガンダム エクストリームバーサス2 オーバーブースト』が稼働する大人気シリーズ。

 本作では主に2004年に放送されたTVアニメ『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』をフィーチャーしています。『ガンダムvs.』シリーズは、『連ザ2』の後に稼働した『ガンダムvs.ガンダム』から歴代ガンダムが共演するオールガンダム路線に入っているので、単独のガンダム作品をフィーチャーしたのは、移植作などを除けば『連ザ2』が最後となっています。

 ちなみにこの『連ザ2』、アーケード版が2006年の6月に稼働がスタートしているんですが、その約半年後の2006年12月に家庭用の『連ザ2+』がリリースされています。

 『連ザ2+』に関してはネットワーク対戦に非対応で、ウリでもある4人での対戦ができなかったため、アーケードとの完全な差別化がされていた点はありますが、改めて振り返ると当時の移植までのスピード感に驚かされます。

原作のIFやありえないミッションを楽しめたPLUSモード

 『連ザ2+』では、4人対戦ができない分、シングル用のゲームとして楽しめるようにモードが非常に充実していました。中でも筆者が熱中したのが、『SEED DESTINY』の主人公、シン・アスカの視点で様々なミッションクリアしてストーリーを進めていく“PLUSモード”です。
 
 『ガンダムvs.』シリーズ自体は『連邦vsジオン』の頃からずっと遊んでいたのですが、たまに遊びにきた友人たちと対戦するくらいの超カジュアルなプレイヤーだったので、一人でもがっつりと遊ぶことができたPLUSモードの存在はめちゃくちゃありがたかったです。

 本作のPLUSモードは、ただミッションをクリアしていくだけではなく、シンと『SEED』シリーズに登場する様々なキャラクターとの絆を深めていくという要素もあり、これがまたキャラクターゲームとしての楽しさを底上げしてくれていました。

 例えば、本来シンとレイでキラとアスランのコンビと戦う『SEED DESTINY』の最終話を再現したステージでは、事前にアスランの信頼度を上げていればミッション中にアスランが裏切ってキラに攻撃を仕掛け始めるという、とんでもない展開を作り出せます。

 逆に好感度を下げれば、増援として駆けつけるはずのレイが敵に回ることも起こったり、それまでにプレイヤーがシンをして積み重ねた関係によって、アニメとは異なるIFの展開を体験できるのが楽しかったです。

 絆を上げると、そのキャラクターが搭乗していたMSに乗れるようになったり、立ち絵が美少女ゲームや乙女ゲームさながらのキラキラしたエフェクトのついた特別なものに変わるご褒美も面白くて、全キャラクターの絆が最大になるまで夢中になってプレイしていました。

 また、原作とはかけ離れたオリジナルのミッションも多数あり、個人的に好きだったのがハイネと一緒にミーアのライブの警護するというミッション。ピンク色のライブ仕様のザクウォーリアが配置されているライブ会場いるに向かって離れる無数の核ミサイルを迎撃するいうぶっ飛んだ内容になっています。

 核ミサイルが飛んできているのにライブがずっと続いてミーアの歌が流れっぱなしになっているというツッコミどころ、会場ごと核ミサイルを撃ち込もうとするヤバすぎる行動には「ブルーコスモスならやりかねん」という妙な納得感があったり、よりにもよって共にライブの警備をするのが西川貴教さん演じるハイネ・ヴェステンフルスだったり、開発陣の遊び心がこれでもかと詰まっていて、爆笑しながらプレイしていましたね。

 ただ、おふざけ感全開な一方で、当時の自分にとってはなかなか難易度が高かったのも記憶に残っています。

 ミサイルは常に結構なスピードで動いているので、普通のビームライフルでは誘導が追いつかず、しっかりと軸を合わせないと攻撃が当たらないんです。何度かフォースインパルスで失敗した後、メイン射撃がなくなっても格闘コマンドで誘導性能の高いミサイルを撃てるブラストインパルスに乗り換えて、ようやくクリアできたのを覚えています。

 ちょうど劇場版『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』の公開も重なり、『SEED』への熱がめちゃくちゃ高まっているタイミングなのもあって、この記事を書いている途中にも「もう一度プレイしたい」という感情がムクムクと湧き上がってきていました。HDリマスター移植の需要は間違いなくあるタイトルなので、いつの日か実現して欲しいですね……。


米澤崇史:ロボットアニメとRPG、ギャルゲーを愛するゲームライター。幼少期の勇者シリーズとSDガンダムとの出会いをきっかけに、ロボットアニメにのめり込む。今もっとも欲しいものは、プラモデルとフィギュアを飾るための専用のスペース。

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