そいつは重畳…いや、極上じゃぜ! イトケン&古代祐三コンサートで『すばらしき新世界』の生演奏・生歌が披露【ナムコクロスカプコン(ナムカプ):メモリの無駄づかい】

そみん
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 2月3日に奇跡がおこりました。埼玉・川口総合文化センター・リリアで行われた“リリア・ゲームミュージック・セレクション vol.2 伊藤賢治 with 古代祐三”を趣味で聴きにいったのですが……古代祐三さんのパートでなんと『ナムコクロスカプコン(ナムカプ)』の主題歌『すばらしき新世界』の生演奏・生歌が披露されたのです。

 マジかよ。驚きと喜びで心臓バクバクでしたが、ほんと生きててよかった。よーーかったーー。零児風に言えば「そいつは重畳」、シャオムウ(小牟)かく語りき(「こいつは極上じゃぜ!」もしくは「結果は極上の至りじゃ」)といったところでしょうか。

 このセットリストを見ただけで伝わる方には伝わるかと思いますが、イトケンさん(伊藤賢治さん)も古代祐三さんも最高でした。演奏もトークも楽しかったです!

  • ▲初代『聖剣伝説』メドレーに『月英学園』、『新・世界樹の迷宮』に『アクトレイザー』だぜ。燃えるじゃろ?

 さてさて、あらためまして。三つ子の魂百までと言われますが、幼少期に限らず、ゲームを遊んだ思い出は脳に深く刻まれるもの。

 何年、何十年たっても、「なんでオレ(私)、こんなこと覚えてるんだろ…」と愕然とするような記憶が残りがちでして。

 そんな脳のメモリ(記憶・容量)を無駄づかいしている例を語ります! 今回は『すばらしき新世界』でぶわっとよみがえってきたPS2『ナムコクロスカプコン』について語らせていただきます。

コラボを超えたナニカと呼ぶべき極上のクロスオーバー。有栖零児&シャオムゥサーガでもある【ナムカプの思い出】

 『NAMCO x CAPCOM(ナムコクロスカプコン)』とは、2005年5月26日にPS2で発売されたシミュレーションRPG。発売元は当時のナムコ(現バンダイナムコエンターテインメント)で、開発はモノリスソフトです。

 ナムコとカプコンの人気作品がクロスオーバーする夢の作品で(200キャラ以上登場!)、参戦作品を見るだけでそのすごさを感じられるかと。

【ナムコの主な参戦作品】
・クロノアヒーローズ
・源平討魔伝
・ゼノサーガ
・ソウルキャリバー
・超絶倫人ベラボーマン
・ディグダグ
・テイルズオブデスティニー
・テイルズオブデスティニー2
・鉄拳
・ドルアーガの塔(イシターの復活)
・バーニングフォース
・バラデューク
・妖怪道中記
・ワルキューレの冒険(ワルキューレの伝説)
・ワンダーモモ

【カプコンの主な参戦作品】
・ヴァンパイア
・ガンサバイバー4 バイオハザード HEROES NEVER DIE
・キャプテンコマンドー
・ストライダー飛竜
・ストリートファイター
・ディノクライシス
・ファイナルファイト
・魔界村
・燃えろ!ジャスティス学園
・ロストワールド
・ロックマンDASH

 これらの作品のキャラたちが時には作品やメーカーの枠を超えてペアを組み、2人ワンセットのユニットとして戦うことに。バトルは格ゲーライクに展開し、各種攻撃で実際にコンボを狙いながら戦うというユニークなものとなっています(シリーズを追うごとにどんどん気持ちよく&楽しく進化!)。

 とまあ、システム的にも熱いゲームなのですが、個人的には世界観・シナリオ・キャラクターの魅力がヤバい。

 というのも、ディレクションと脚本を担当したのが、あの森住惣一郎さんなんですね。代表作は多々ありますが、自分は『スーパーロボット大戦IMPACT』(=スーパーロボット大戦COMPACT2)、『SDガンダム バトルアライアンス』なんかが大好きです。軽妙な言葉回しで熱血味あふれるストーリーがたまりません。

 『ナムコクロスカプコン』のオリジナルキャラであり主人公である有栖零児(声優:井上和彦)とシャオムゥ(声優:南央美)は、寡黙なクール系(でも実は熱血漢)×765歳の「のじゃ」系ロリババア仙狐の熟年夫婦のような息の合いすぎたぜるみょうな距離感の掛け合いが展開し、ほんともう大好き。


●有栖 零児

 超常現象に対処する政府機関『森羅』所属のエージェント。10年前に死んだ、同じ組織の構成員であった父の形見、“護業(ごぎょう)”と呼ばれる武器を駆使して戦う。頭の大きな傷も、10年前に受けたものである。

●シャオムゥ

 超常現象に対処する政府機関『森羅』所属のエージェント。零児の先輩で、彼に任務のイロハを教えたのは彼女である。剣技、銃撃から妖術、符術、占術などに精通し、パートナーである零児をバックアップする。


 2人で繰り出す必殺技・護業抜刀法奥義“真羅万象”の前口上→フィニッシュがまた熱くてですね。

・シャオムゥ:鬼門封じ!
・零児:木は火を生み! 火は土を生み! 土は金を生む!
・シャオムゥ:そして金は…水を生む!!
・麗辞:真羅…万象!
(別パターンも多数あり。どれも激熱)

 たぶん、死ぬまで脳内再生できると思います。一部の作品では、敵の動きを封じる鬼門封じの際に「シャオムゥ・ウェイブ!」と叫び、「シャオムゥ・斬(ざーん)!」で一刀両断するのですが、最高ですよね。いやもう、技を出す前にみんなの命を預かって、「シャオムゥ・斬でいく!」と言いたくなりますね。

 あと、別技(主に範囲攻撃)の“銃の型”の「この型に死角はない!(零児)」もクソかっこいいです。『ムゲフロEXCEED』の“銃の型・巴”なんて、もう……。

 ともあれ、忘れちゃいけないもう1人。零児とシャオムゥの宿敵となる逢魔の幹部であり、零児の父の仇といわれる沙夜(声優:折笠愛)を含めた3名の物語は『ナムコクロスカプコン』にとどまらず、壮大なサーガへと展開していきます。


●沙夜

 古来より『森羅』と敵対してきた組織『逢魔』の構成員。“后暁(ごぎょう)”と呼ばれる5種類の武器を使いこなす。10年前の事件で、零児の頭に傷を付けたのは彼女である。いつも余裕があり、人を食ったような会話を好む。


 3人の戦いはDS『無限のフロンティア スーパーロボット大戦OGサーガ』(2008年5月29日発売)、DS『無限のフロンティアEXCEED スーパーロボット大戦OGサーガ』(2010年2月25日発売)、3DS『プロジェクト クロスゾーン』(2012年10月11日)をへて、3DS『プロジェクト クロスゾーン2:BRAVE NEW WORLD』(2015年11月12日)で堂々の完結を迎えることに。

  • ▲『EXCEED』の箱を発見できず。押入れのゆらぎに飲まれたか……。

 『無限のフロンティア』や『プロジェクト クロスゾーン(1)』のメイン主人公は別におり、零児たちはゲスト的な立ち位置で物語にかかわることになりますが、百一胎計画などの伏線がはられていき、最終作『プクゾー2』でしっかりと伏線回収。その結末についてはあえて語りませんが、エンディング曲『月灯りのカーテンコール』(作曲:古代祐三/作詞:森住惣一郎)もいつかコンサートなどの生演奏で聴けるといいなあ。

 話をさかのぼり『ナムコクロスカプコン)』主題歌『すばらしき新世界』(作・編曲:古代祐三/作詞:森住惣一郎)ですが、オープニングアニメでヴォーカル入りのものが使われているほか、その後のシリーズでもゲーム中のイベントやバトルでオフヴォーカル版が使われていくことになり、ファンにとっては耳なじみが強い曲となっていくのです。
(『プクゾー2』の限定版となるオリジナルゲームサウンドエディションではヴォーカル版をゲーム内に設定できます。神)

  • ▲『プクゾー2』限定版についてきた『ワルキューレの冒険 時の鍵伝説 withシャオムゥ』のダウンロード版はワシの宝物じゃぞ!

 静寂の街、ゆらぎ、交差する新世界……迷い払い 振り返らずにドラマの幕を開きたくなっちゃうような世界観を現すキーワードとリンクした歌詞は、森住惣一郎さんが書いているからこそ。『ナムカプ』オープニングアニメは曲・歌詞・映像が連動していて、いつ見ても素晴らしいです!

 そんな思い出の曲を生演奏で聴けたのも何かの啓示でしょう。昨年全作品を遊び直したばかりですが、2024年もまた『ナムカプ』⇒『ムゲフロ』⇒『プクゾー』の数百時間コースツアーを決行しようと思います。隙を見て……。

そみん:どんなゲームでも美味しくいただく雑食ゲーマー。電車通勤中(総武線)にイヤホンをつけて『プクゾー2』プレイ中、『バーニングレンジャー』主題歌『Burning Hearts ~炎のANGEL~』が流れてテンションが上がりすぎた結果、音量マックスでノリノリに。……下車直前、イヤホンのプラグが外れていることに気付き、「ひゅっ」と変な声が出たのもよい思い出。

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