感想：アニメ『無職転生II』9話は転移事件の真実に近づく超重要回。ナナホシの“もう1人の主人公感”がすごい

文: Ak

公開日時: 2023年09月05日(火) 21:32

　TVアニメ『無職転生II ～異世界行ったら本気だす～』9話の感想記事をお届けします。

【注意】キービジュアルより先のテキストでは、『無職転生II ～異世界行ったら本気だす～』9話の物語に関する記述が多々あります。そのため本編をご覧になってから読むことを強くオススメします。

学園生活のマスコットとなってるケモ耳少女コンビ

　今回も冒頭はルーデウスとプルセナorリニアとの絡み。すっかりこの二人、学園生活のマスコット的ポジションになっていますね。

　しかし、いつも骨付き肉持ってますねプルセナ。ルーデウスに肉押し付けておいて、食べたら文句言うって理不尽すぎる！（笑）

　そんなプルセナに嫉妬してたフィッツは可愛かったですが、多分そういうのではないと思います。友人関係か、下手したら動物っぽい扱いになっている気がする。

もう一人の主人公感がすごいナナホシの今までの旅路が気になる！

　今回のハイライトは、間違いなくナナホシの登場！

　ルーデウスと同じ転生者かと思いきや、転移者だったのは意外な展開です。しかも第1話のあの女子学生とは！　今後もう二人の学生も登場するのでしょうか？

　ルーデウス（前世の男）が命がけで助けたのに、死んじゃったのか…と思いましたが、そういうことでもなさそうですね。トラックで轢かれる（＝死ぬ）以外にも、異世界転生or転移の方法があるのでしょうか。

　奴隷に抵抗なくなったりと、異世界の価値観にすっかり染まってるルーデウスと違って、現世の価値観を持ち続けてる様子のナナホシ。転生と転移の違いもあるのでしょうが、やっぱり現世への未練の差が大きいのでしょうね。

　しかしナナホシは、登場時の足パタパタ＆鼻歌が可愛かったですね！　日本のことわざとか言い回しを使うと機嫌よくなったり、故郷を恋しがっている様子も年相応でなごみます。

　前世知識生かして注目集めてるあたり、ルーデウスよりも、なろう系主人公してません？　ルーデウスと同じくけっこう波乱万丈な旅路をしてきたっぽいので、そちらも気になります。

　ある意味ナナホシは、『無職転生』のもう一人の主人公と言えるのかも？　彼女の外伝作品とかも読んでみたい気がします。

ルーデウスとナナホシのスタンスの違いは物語にどう影響する？

　そんなルーデウスとナナホシの会話。

　突然知らない言葉を話し出すから混乱しましたが、ふだん話している言葉が、そもそも異世界語でしたね。今までは日本語吹き替え版を見ていたようなものです。

　二人が日本語で会話しだしてから、疎外感を感じてシュンとするフィッツが可愛かった！

　元の世界に帰りたくないというルーデウス。まあもうこちらの世界で人生を送っているので、現実逃避というわけでもないですよね。前世が悲惨だったのももちろんありますが。

　そしてナナホシの口からいよいよ語られる、転移事件の原因。といっても語られたのは推測や一因のみであって、意外とナナホシが知っていることは少なそうです。

　謎の全部が明らかになったわけではないですが、真実には近づいてきた感があります。ナナホシは物語の根幹とも言える部分に近いキャラなので、今後も大きくルーデウスと関わってきそうですね。

　現世に帰りたいとねがうナナホシと、帰りたくないルーデウス。お互い同郷とはいえスタンスは大きく違うので、今後その違いがどう関係性に影響するのかも気になるところです。

フィッツが名乗らなかったのは…そんな理由!?

　第9話にして、フィッツがルーデウスに正体を名乗らなかった原因が判明。

　てっきり護衛関係のやむを得ない事情があるのかと考察していたら、「忘れられてたらショックだから」という超私的な理由からでした！　けっこう衝撃ですが、可愛い理由です。

　恥ずかしがり屋なところとか、やっぱり根っこの部分はシルフィのまま変わってませんね（笑）。でもこれで、何かきっかけがあればすぐにでも正体を明かせそうでよかったです。

　今回のフィッツ可愛いシーンは、日本語分からないでチョコンと座っているところと、ルーデウスが気絶したときに膝枕しているときですね。ご満悦って感じで可愛かったです。

転移事件の真実に近づく超重要回！

　バトルシーンこそなかったものの、第9話はけっこうなシリアス回でした。

　転移事件の一因が語られたので、今後本筋も着実に動いていきそうですね。

　ルーデウスとフィッツの関係にも変化がありそうなので、そちらにも要注目です。

『無職転生II ～異世界行ったら本気だす～』作品情報

【スタッフ】
原作：理不尽な孫の手（MFブックス／KADOKAWA刊）
キャラクター原案：シロタカ
原作企画：フロンティアワークス
監督：平野宏樹
シリーズ構成：大野敏哉
キャラクターデザイン：嶋田真恵・齊藤佳子
美術監督：三宅昌和
色彩設計：土居真紀子　
撮影監督：頓所信二
編集：三嶋章紀
音響監督：明田川仁
音響効果：上野励
音楽：藤澤慶昌
プロデュース：EGG FIRM
制作：スタジオバインド
オープニングテーマ：『spiral』LONGMAN
エンディングテーマ：『ムスビメ』大原ゆい子

【キャスト】
ルーデウス・グレイラット：内山夕実
前世の男：杉田智和
サラ：白石晴香
スザンヌ：小林ゆう
ティモシー：羽多野渉
ミミル：沢城千春
パトリス：山本格
ゾルダート・ヘッケラー：鳥海浩輔
アリエル・アネモイ・アスラ：上田麗奈
ルーク・ノトス・グレイラット：興津和幸
フィッツ：茅野愛衣