2013年4月22日(月)
松下:しかしまあ、そこまであけすけになっていいんですか。こう言っちゃなんですけど、全国の人に知られちゃいますよ?
ヨコオ:いいんじゃないですかね。
野村:心の病気……。私から見て、染谷も同じ印象なんだけどね。
ヨコオ:染谷さんも病気をお持ちなんですか?
染谷:(無言で首をかしげる)
野村:ええ、辞める辞める病ですよ、彼も。
ヨコオ:辞める辞める病?
野村:もうね、すぐに「辞める辞める」みたいなフレーズを出してくるんですよ。そうこう言いつつ、気づいたら15年くらい一緒の職場にいますけど(笑)。
ヨコオ:いや、わかるなぁ。だって僕たち、特に権力もお金もないし、そうなってくると、最後は辞めることくらいしか武器がないじゃないですか。
松下:それは、逆に引き止めてほしいってことですか?
ヨコオ:いや、違いますよ。あらゆる手段をとってでも、自分の望んだ形でユーザーさんにゲームをお届けしたいっていう気持ちがあって。そんな中、反対された時に自分ができる最大限の抵抗が、辞めるって話なんですけど。ちなみに、辞めるっていうのがけっこう聞こえがいいように感じてるかもしれませんが……。
松下:いや、聞こえがいいなんてぜんっぜん思ってないですけど(笑)。
ヨコオ:あ、そうですか。ならいいんですけど。僕、「今手元にあるシナリオを渡さないで辞めます」とか、そういう戦略的な駆け引きをやりますからね。
松下:戦略的な駆け引きって……それ、脅迫ですよね。
ヨコオ:脅迫します。全然普通にします。今思ってるものをお届けするためだったら、脅迫でもなんでもして、とにかく世の中に出ればそれでいいやというタイプなので。
松下:力技ですね。しかも、“待っているユーザーにお届けする”ということを免罪符にしている節もある……。
ヨコオ:まぁ、力技です。そのせいでイヤ~な思いをしている人はいるとは思うんですけど、しょせんそんなのなんて10人とか20人とかじゃないですか。その程度の人たちがちょっとガマンするだけで、何万もの人が「わー!!」って言ってくれるなら、それでいいじゃんと思っちゃうんですよね。
▲はたして『DOD3』は、ヨコオ氏が途中で辞めることなく、世に出るのだろうか……。 |
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