
第11回となる今回は、ゲーム業界にも容赦なく押し寄せて来ている“AI時代”の波についてお聞きしました。ご自身の執筆活動におけるAIとの付き合い方と、こんな時代だからこそ重要になるプロデューサーとしての“必須スキル”について……新川流の“スーパーニッチ”的な考え方とは!?
新川宗平:1996年、日本一ソフトウェアに営業職として入社。プロデューサーやシナリオライターとして『マール王国の人形姫』『魔界戦記ディスガイア』などの制作に携わる。2009年、同社代表取締役社長に就任し、2022年退社。同年、合同会社スーパーニッチを設立し、代表を務める。同時期から“喜多山浪漫”名義で小説『エトランジュ オーヴァーロード』を執筆&発表。ゲーム化などのメディアミックスに乗り出す。
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閉じるAI時代にクリエイターは生き残れるか? 重要になるのは“人”との“ご縁”【新川宗平インタビュー連載 スーパーニッチの流儀:第11回】
生産性向上のためのAI活用と、人間が手びねりで作る物語の価値
――生成AIの進化が目覚ましいですが、シナリオライター/プロデューサーとして、AIを脅威と感じますか? それとも強力な相棒になり得ると感じますか?
新川宗平氏(以下、敬称略):私のスタンスは明快でして、生産性の向上のために積極的に使える部分は使っていいけど、著作権違反とか犯罪はだめだよね、という2点です。
AIはあくまでツールだと思うので、脅威は感じていません。
――テクノロジーが進化しても、人間が語る“物語(ストーリー)”の価値は変わらないと思いますか?
新川:最終的な仕上げまでAIに任せて終わりということには、まだならないと思っています。少なくとも、私が生きているうちはAIに100%任せるというところまでいかないんじゃないでしょうか。
プロットだけ作ってAIに食わせて仕上げる……という作り方はおそらくあるんでしょうし、今すでにやられている方もいると思います。
それに対しては全然否定しませんが、個人的には「それっておもしろいのかな?」と思ってしまうんですよね。
量産するためにはいいのかもしれませんし、私の場合はそれを目的としていないので。前提として、自分自身が欲しい物語とかキャラクターを作りたいという気持ちがあるので、やっぱり自分で手びねりして作らないとおもしろくないんですよ。言葉の1つ1つを自分で紡ぎ出さないと楽しくなくて。
だから、執筆にあたっては今のところAIは使っていません。使うところがあるとすれば、キャラクターやタイトルの名前案を出したり、「これについて調べて」とアシスタント的に使うくらいで、物語を代わりに書いてもらうみたいなことには一切興味がありませんね。
例えば「売れそうな物語を10個挙げてみて」とAIに出させて、その中から題材を選んで書いてみようという気にはならないです。自分が面白いと思ったテーマを選んで、それを自分で書く、というところに私自身価値を見出しているので、そういう作り方は自分には合わないと思っていますね。
AI時代だからこそ磨いておきたいクリエイターとしての必須スキル
――多くのアドバイザーや“ゲームクリエイター甲子園”の審査員なども務められていると思いますが、AIがコードもイラストも出力できるこれからの時代、若手クリエイターが“絶対に磨いておくべき必須スキル”は何だとお考えですか?
新川:やはり“人の心”ですね。残るとか刺さるとか響くとか、その人の心に訴えかけるコンセプトだったり、ゲーム体験だったり、そういったものを作り出せる自分自身の力がすごく大きいのかなと思います。
それを形にするためにAIに頼るというのは全然ありだと思いますが、結局ゲームの核となる部分を見据えられるかということと、AIがいろいろ出してくれた中から「これがベストだ」と判断するための力は絶対的に必要だと思うので、あとはそこですかね。
“人の心に響くものを生み出す力”と“判断する力”、この2つかなと。感動的なドラマはそうだし、ホラーも心を動かしていると思っているので、心を動かすというところはやはり大事にしていきたいところですね。
――ご自身について、どれだけテクノロジーが進化しても絶対にAIには代替できない“新川宗平のプロデュースの核”はどんなものだとお考えですか?
新川:私がこれまで書いてきたストーリーとかそういったものをAIに全部食わせたら、似たようなものは多分できるんだろうなとは思います。なのでそこはできちゃうことなので、核ではないんだろうなと。
どちらかというと私の作風みたいなものは基本“味付け”だと思っているので、そこは“芯”ではないのだと思います。
プロデュースの核という意味では“ご縁”と“人”だと思っていて、“自分とこの人が組んだらこんなことができるんじゃないか”という発想から出発することが多い。
その相手とどういう出会いをして、どういう付き合い方をして、何を一緒に作りたいと思うか、という部分が重要なんだと思います。
スタッフが同じでも、もしプロデューサーが私じゃなかったら、多分違うものが出てくると思うんですよ。私ならではの考え方とか、自分を構成しているものから発せられるアイデアや言葉が相手の方と合体した結果、出来上がってくるものは変わりますから。
そういう意味では、いい“ご縁”を見つける、いい“人”と出会うことがすごく大事だと思っていて。なので、インディーゲームイベントやコミティアに足しげく通ったり、実際に絵を描いてみてもらったりすることに力を注いでいるわけです。
アナログな人と人との関係が大事だと思っているので、結論としては“人”ですね。やはりAIは道具にすぎないと思います。
次回へ続く
『デモンズナイトフィーバー』10月22日発売予定!

参考小売価格:4,950円(税込)
発売日:2026年10月22日
販売元:アークシステムワークス
対応機種等:Nintendo Switch/PS5/PC(Steam)
CERO区分:B(12才以上対象)
新川氏がプロデュースを手掛ける“敵も味方もキルキルキル!死ねば死ぬほど強くなる育成RTAシミュレーションRPG”が登場!
本作は、王道のマス目型シミュレーションをベースに、仲間を容赦なく犠牲にする非道な“しもべ酷使システム”を搭載した新感覚SRPGです。
悪事を働けば働くほど、軍団はより凶悪に、攻略はより有利に! 赤ちゃんになってしまった邪神“ギガスゴイデス”の力を取り戻し、正義の仮面を被った偽りの神を打ち砕け!
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参考小売価格:600円(税込)
リリース日:2026年10月30日
販売元:Wonderland Kazakiri inc.
対応機種等:PC(Steam)
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『エトランジュ オーヴァーロード』好評発売中!

参考小売価格:8,580円(税込)、初回限定版12,980円(税込)
発売日:2026年3月26日
販売元:ブロッコリー
対応機種等:Nintendo Switch/PS5/PS4/PC(Steam)
CERO区分:B(12才以上対象)
新川氏が原作小説を執筆し、プロデュースまで担当しているPS5/PS4/Switch/PC向け新作ゲーム『エトランジュ オーヴァーロード』が、ブロッコリーから好評発売中です(パッケージ販売はNintendo Switch版のみ)。
『宇宙銀河ウォーズ』好評発売中!

販売価格:1,980円(税込)
リリース日:2026年3月31日
開発元:YOSHITSUNA INC.
パブリッシャー:CHIMERA special agency LLC.
対応機種等:PC(Steam)
新川氏が設立したキマイラ機関より、超絶やり込みシューティングRPG『宇宙銀河ウォーズ』もSteamにて好評配信中です。本連載とあわせて、ぜひチェックしましょう!

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