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【最終回】「今のあなたは最適解?常に問い続けてみて」1度きりの人生を楽しむための“スーパーニッチ”なやり方【新川宗平53周年:スーパーニッチの流儀#12】

文:電撃オンライン

公開日時:

 『魔界戦記ディスガイア』をはじめとした多くのゲーム制作を手掛け、喜多山浪漫名義で小説も執筆する新川宗平氏が、2026年7月14日に53周年(53歳)を迎えました。それを記念して、電撃オンラインではインタビュー連載“スーパーニッチの流儀”を展開中です。


 第12回となる今回は、会社から独立したことで得られた利点と欠点、クリエイティブの違いについてお聞きしました。さらに人生の“第二章”を歩み始めた新川氏のこれからと、若き後進へのアドバイスについても語っていただいているので、お見逃しなく!

新川宗平:1996年、日本一ソフトウェアに営業職として入社。プロデューサーやシナリオライターとして『マール王国の人形姫』『魔界戦記ディスガイア』などの制作に携わる。2009年、同社代表取締役社長に就任し、2022年退社。同年、合同会社スーパーニッチを設立し、代表を務める。同時期から“喜多山浪漫”名義で小説『エトランジュ オーヴァーロード』を執筆&発表。ゲーム化などのメディアミックスに乗り出す。

自由への招待状 ――これからの新川宗平【新川宗平インタビュー連載 スーパーニッチの流儀:第12回】

会社組織のあり方と、独立して手に入れた“自由”


――新たな活躍の場として“スーパーニッチ”を立ち上げられましたが、究極の到達点や理想の会社の姿とはどんなものだとお考えですか?

新川宗平氏(以下、敬称略):会社であるというのは、組織として力を発揮できる場面が必ずあると思いますし、仲間意識みたいなものも芽生えやすいと思うので、経験しておいて損はないと思います。

 ただ、“ものづくり”を突き詰めたときに会社という“組織・集団”という形がベストなのかというと、メリットもあればデメリットもあると思います。

 “個人”の場合は全部自分で決められますし、お金や時間に関する裁量も自由です。速度感があって判断基準が明確になるぶん、いろいろなリスクも高くなります。

 これが会社という組織になると、安定性が高くなる代わりに動きが鈍くなり、「自分はこうしたい」というクリエイティブに対して縛るものが多くなりがちです。例えば、稟議書を書かなければいけないとか、会議をやらなければならないとか、ゲームと関係ないところに時間を取られがちなところは、多くの会社所属のクリエイターが苦労していることあるあるだと思うんですよね。

 また、“おもしろい”は数値化ができないので、関係者が増えるほど均一化されたり、尖ったところが丸められがちな部分もあります。

 例えば『ヴァンサバ(ヴァンパイア サバイバーズ)』(※)の企画書が上がってきたとして、今の形で通るかといったら、まず通らないと思うんです。「もっとグラフィックをリッチに」とか「こういう要素を入れないと売れない」とか、もっとわかりやすい“おもしろい”を足していき、結果的に今の形とは異なるものになってしまう可能性が高いのではないでしょうか?

※『Vampire Survivors(ヴァンパイア サバイバーズ)』:poncleが開発し、世界的な大ヒットを記録したローグライトサバイバルアクションゲーム。プレイヤーの操作は“移動”のみ(攻撃は全自動)という極めてシンプルなシステムと、レトロ調のドット絵グラフィックが特徴。企画書の字面や静止画だけではその爽快感や中毒性が伝わりにくく、新川氏の語る通り、大企業の旧来の企画会議では“面白さ”を数値化・言語化して承認を得るのが非常に難しいタイプの作品だと考えられます。

 会社である場合は経営が非常に大事です。そのうえで、クリエイターがパフォーマンスを最大限発揮できるような会社が理想なんだと思います。

 そういうことを考えていった結果、今の自分が選んだのが“スーパーニッチ”という個人会社という選択です。

――独立して“時間・人・金”から解放されましたが、逆に今、ご自身を良い意味で縛っている(夢中にさせている)新しいテーマ、課題はありますか?

新川:やりたいことリストで言うと、アニメはまだできていないのでやりたいですね。あとは、リアルミュージカル。日本での舞台には携わっていないので、絶対どこかでやっておきたいなと思います。

 ゲームのジャンルでいうと、まだ手をつけていないのはレースゲームですね。アーケードのレトロゲームで遊んだりはするんですが、自分で作るのはまだなので、どこかでやりたいと思っています。

――会社の看板も社長という肩書も外れ“個人の新川宗平”として勝負されていますが、何が最大の利点だとお考えですか? 逆に弱点、いま一番恐れていることは?

新川:最大の利点はやっぱり“自由”であること。早く決められる、自分1人で決められることは自分1人で決めてしまえる……決断して動くスピードを早くできるというのが大きいです。

 何をするにしても“待たなくてはならない”というのが自分の性に合っていないので、やりたいと思って条件が許せばすぐやれちゃうというのが一番ストレスのない状態です。

 逆に弱点は、やりたいことがあっても自己資金だけではできるものが限られていること。出資していただくことで最大限自由にやらせてもらっていますが、100%自由にやろうと思ったら100%自己資金でやる必要があると思うので、その資金力がないのが弱点かなと思います。

 恐れていることは“時間”ですね。まだやりたいことを全然やれていないので、もっと時間が欲しいです。

“生涯現役”の未来予想図と、1回こっきりの人生を楽しむための“生存戦略”


――50代を迎えられ、クリエイターとしての“第二章”が始まりました。10年後、60代になった新川宗平はどんな“遊び”を作っていると想像されますか?

新川:多分、いろんな遊びを作っていますし、私自身それをやることで楽しんでいる人生を送っているんだろうなと思います。

 ゲームは30年やったことになりますが、それ以外の業界においてはまだまだひよっこなので、そこでの活動を深めていく方向に入っていくんだろうなと。いずれ映画の業界でも20年のベテランみたいになっていけるといいなと思っています。

 引退という考えはまったくなくて、私が活動しなくなるときは死ぬときだと思っているので“生涯現役”でいきます。

 作りたいものをいっぱい作りたい、それが仕事になったら一番うれしいですし、仕事になるように頑張っているって感じですね。全力で楽しむということを大事にしています。

――過去から長年追いかけてくれているファン、そしてスーパーニッチの作品から新しく出会ったファンへメッセージをお願いします。

新川:まずは、この“スーパーニッチの流儀”というコーナーを電撃オンラインさんで作っていただけたことに強く感謝申し上げたいです。

 日本一ソフトウェアを辞めてただの新川になった自分に対して、ここまで応援してくださったことをひしひしと感じております。独立して非常に良かったなと思っていますし、自由な発想でクリエイティブができることの幸せをすごく感じています。

 出資してくださった企業さんなど、これまでのご縁も含めて投資してくださったことに対して、作ることと作った成果で喜んでもらうことでしか恩返しはできないと思っています。

 1人会社なので損切りみたいなことはあまり考えなくていいので、自分が独立してから関わった作品1つ1つを大事にして、より多くの皆さんに届けていくことを丁寧にしっかりやっていきたいなと思っています。

 一言で言うと「応援してください」、二言で言うと「だから買ってください」です(笑)。

――最後に(何かしら人生の岐路に立っている読者へ向けて)新川さんが“一歩を踏み出す”ことができた最大の原動力はどんなものでしたか? 踏み出された現在感じられている事や、今だからこそ言える点、後進へのアドバイス等ありましたら教えてください。

新川:独立して本当に思っていることとして、人生1回こっきりなんですね。死んだら終了です。異世界転生があるかもしれないですが(笑)、誰も保証してくれない。

 その1回こっきりの人生をイヤイヤ過ごすのって嫌じゃないですか。最大限楽しんで生きて欲しいと思っていますし、私自身まずそれを体現してみようと思って、やりたいことは全部やるつもりで今生きています。

 若い方たちにお話しするとすれば、今の状態が今できることの中で“最適解”になっているかどうかを意識してほしいかなと。今の会社に残るのが最適解ならそうすればいいし、独立したほうがいいと思うなら独立すべきです。

 1回こっきりの人生を最大限楽しむにはどうすればいいか自分に問いかけるということを、ぜひやってみてください!

『デモンズナイトフィーバー』10月22日発売予定!


参考小売価格:4,950円(税込)
発売日:2026年10月22日
販売元:アークシステムワークス
対応機種等:Nintendo Switch/PS5/PC(Steam)
CERO区分:B(12才以上対象)

 新川氏がプロデュースを手掛ける“敵も味方もキルキルキル!死ねば死ぬほど強くなる育成RTAシミュレーションRPG”が登場!

 本作は、王道のマス目型シミュレーションをベースに、仲間を容赦なく犠牲にする非道な“しもべ酷使システム”を搭載した新感覚SRPGです。

 悪事を働けば働くほど、軍団はより凶悪に、攻略はより有利に! 赤ちゃんになってしまった邪神“ギガスゴイデス”の力を取り戻し、正義の仮面を被った偽りの神を打ち砕け!

『Super Froppings』10月30日発売予定/体験版配信中!


参考小売価格:600円(税込)
リリース日:2026年10月30日
販売元:Wonderland Kazakiri inc.
対応機種等:PC(Steam)

 『スーパーフロッピンズ(Super Froppings)』は最大8人でマルチプレイができるカエルたちの“仁義なきサバイバル!ジャンプカエルアクション”です。

 カエルとなったあなたはジャンプというワンボタンアクションにすべての祈りを込めて地底深くから登っていくことになります。

 合同会社キマイラ機関も開発に参加しており、無料体験版(※登れるフロア数に制限あり)も9月16日より配信されるので、ぜひ遊んでみましょう!

『エトランジュ オーヴァーロード』好評発売中!


参考小売価格:8,580円(税込)、初回限定版12,980円(税込)
発売日:2026年3月26日
販売元:ブロッコリー
対応機種等:Nintendo Switch/PS5/PS4/PC(Steam)
CERO区分:B(12才以上対象)

 新川氏が原作小説を執筆し、プロデュースまで担当しているPS5/PS4/Switch/PC向け新作ゲーム『エトランジュ オーヴァーロード』が、ブロッコリーから好評発売中です(パッケージ販売はNintendo Switch版のみ)。

『宇宙銀河ウォーズ』好評発売中!


販売価格:1,980円(税込)
リリース日:2026年3月31日
開発元:YOSHITSUNA INC.
パブリッシャー:CHIMERA special agency LLC.
対応機種等:PC(Steam)

 新川氏が設立したキマイラ機関より、超絶やり込みシューティングRPG『宇宙銀河ウォーズ』もSteamにて好評配信中です。本連載とあわせて、ぜひチェックしましょう!

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