
第6回となる今回は、多方面で活躍されている新川氏の過去の歴史を振り返り、クリエイターとしての原点を探るため、かつて社長も務めた日本一ソフトウェア時代の印象深いエピソードについてお聞きしました。
なお、新川氏が原作小説を執筆し、プロデュースまで担当しているPS5/PS4/Switch/PC向け新作ゲーム『エトランジュ・オーヴァーロード』が、ブロッコリーから好評発売中です(パッケージ販売はNintendo Switch版のみ)。

さらに新川氏が設立したキマイラ機関より、超絶やり込みシューティングRPG『宇宙銀河ウォーズ』もSteamにて好評配信中なので、本連載とあわせて、ぜひチェックしましょう!

新川宗平:1996年、日本一ソフトウェアに営業職として入社。プロデューサーやシナリオライターとして『マール王国の人形姫』『魔界戦記ディスガイア』などの制作に携わる。2009年、同社代表取締役社長に就任し、2022年退社。同年、合同会社スーパーニッチを設立し、代表を務める。同時期から“喜多山浪漫”名義で小説『エトランジュ オーヴァーロード』を執筆&発表。ゲーム化などのメディアミックスに乗り出す。
索引
閉じる伝説の真偽と“常識破壊”のルーツ――入社直後の大喧嘩から『マール王国』の丸坊主事件まで【新川宗平インタビュー連載 スーパーニッチの流儀:第6回】

――よくネットのWikipediaなどで「入社1カ月で麻雀ゲームのディレクターになり、開発会社と大喧嘩した」と書かれていますが、あの“伝説”は本当なのでしょうか?
新川宗平氏(以下、敬称略):ありましたね(笑)。JR岐阜駅のホームで電車が来るタイミングで、当時の社長(現会長の北角浩一氏)司に「今から大阪行くよ。お前、麻雀ゲームのディレクターな」と急に言われて、担当することになったんです。
開発会社さんとの会議で「ストーリーモードのシナリオが書けない」という話になり、私が手を挙げたんですが、他の仕事に追われて手を付けていなかったら「どうなってんの!」と怒られて。
「くそー!」と思ってその日のうちに徹夜で書き上げてFAXで送ったら、向こうも徹夜していたみたいで、これをきっかけに友情が芽生えしました。ですから大喧嘩というのは少々大袈裟ですね。なによりもシナリオ執筆経験なんてゼロだった自分が、小規模なりにも意地でも書き上げた経験はその後の大きな糧になりなした。
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――『マール王国の人形姫』における「ミュージカルをRPGにする」というアイデアで、社内が分裂して丸坊主になったというエピソードも有名ですね。
新川:当時、日本一ソフトウェアと同じく地方の小さな規模だったガストさんが『マリーのアトリエ』を大ヒットさせたのを見て「なんでうちにはできないの?」と悔しく感じたのが『マール王国』誕生のきっかけです。
当時の日本一ソフトウェアはパズルゲームや麻雀ゲームしか作っておらず、もう後がなかったので、「どうせ会社が潰れるなら、RPGを作って華々しく散りましょうよ」と社長に企画書を見せて直談判したんです。そしたら、それが通っちゃって。あれは北角さんの英断だったと今でも感謝しています。よくあんな生意気な提案の仕方で受け入れてくれたな、と。
で、開発がスタートするわけですが、私自身はプログラムも絵も描けない入社2年目の若造で、言い出しっぺだからプロジェクトの責任者になったものの経験もリーダーシップも皆無で、開発陣から「RPGにミュージカルなんていらない」と反発されてチームが分裂してしまった事件が開発中盤に起こったんです。
これはいかんと思い、自分の不徳の致すところだと当時の(野球の巨人軍の)長嶋茂雄監督にあやかって丸坊主になり、頭を下げて協力してもらいました。
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――いろいろ規格外だったんですね。『炎の料理人クッキングファイター好』の伝説的なバカゲーっぷりも印象的です。
新川:あれは当時話題を集めた『やるドラ』シリーズみたいにアニメーションで魅せるものを作ろうとして、何一つ噛み合わなかった結果、出来上がったものです(笑)。
ただ、あの経験から「最初のコンセプトを最後まで押し通すことの大事さ」を学びました。だから『マール王国』で反対されても、ミュージカル要素を絶対に入れようと押し通したんです。
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次回へ続く
『エトランジュ・オーヴァーロード』好評発売中!

発売日:2026年3月26日
販売元:ブロッコリー
対応機種等:Nintendo Switch/PS5/PS4/PC(Steam)
CERO区分:B(12才以上対象)

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