これを記念して今回は、“スーパーニッチの流儀”特別編として、原作小説および作詞を担当した“喜多山浪漫”ことプロデューサーの新川宗平氏と、作曲・編曲を担当したGemdrops(ジェムドロップ)の花岡拓也氏によるシーン(楽曲)別コメンタリーをお届けします。

『エトランジュ オーヴァーロード』は、地獄に堕とされた悪役令嬢エトランジュとともに成り上がりを目指す痛快アクションアドベンチャー。
本作は喜多山浪漫(新川宗平)氏の“悪役令嬢もの”WEB小説『エトランジュ オーヴァーロード』が原作です。
新川宗平氏自身がプロデューサーを務め、開発は数々の話題作に携わってきたジェムドロップが担当。キャラクターデザインには『Re:ゼロから始める異世界生活』の大塚真一郎氏、キャストには豪華声優陣に加えてホロライブ所属のVtuber・角巻わため&白上フブキも迎えるなど、豪華スタッフ・キャスト陣も見どころとなっています。
そんな本作の最大の見どころが、イベント中にたびたび挿入されるミュージカルシーン。まるでディズニー映画を観ているような気持になる名作ミュージカルRPG『マール王国の人形姫』を開発した新川氏と、ジェムドロップ北尾雄一郎社長が長年の時を超えて再びタッグを組んだからこそ実現した肝入り演出で、豪華絢爛なグラフィックと楽曲が名場面をさらに盛り上げます。

今回、この注目のミュージカルシーンがYouTubeにて視聴可能に! プロデューサーにして原作者・“喜多山浪漫”名義で作詞を担当した新川氏と、作曲・編曲を担当した花岡拓也氏(ジェムドロップ所属)に全楽曲(シーン)を解説してもらいました。
制作秘話が満載のこのコメンタリーをチェックして、名場面を改めて振り返りましょう。“ゲームでミュージカル”という斬新な演出に興味を持たれた方は、ぜひゲームも遊んでみてください!
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新川宗平:1996年、日本一ソフトウェアに営業職として入社。プロデューサーやシナリオライターとして『マール王国の人形姫』『魔界戦記ディスガイア』などの制作に携わる。2009年、同社代表取締役社長に就任し、2022年退社。同年、合同会社スーパーニッチを設立し、代表を務める。同時期から“喜多山浪漫”名義で小説『エトランジュ オーヴァーロード』を執筆&発表。ゲーム化などのメディアミックスに乗り出す。
索引
閉じるミュージカル シーン別コメンタリー
地獄での生活をもっと快適に
作詞:喜多山浪漫
作曲・編曲:花岡拓也(Gemdrops)
アーティスト:エトランジュ(声優:水橋かおり)
【新川氏コメント】
記念すべき最初のミュージカルシーンです。ミュージカル仕立てにしたことでエトランジュの個性を一発で印象付けることができました。
声優・水橋かおりさんの美声を聴ける貴重な機会でもあります。
動画だけ楽しんでいただくのもアリですが、やはりゲームのストーリー進行とともにお聴きいただくのが一番心に沁みるかと思います。
【花岡氏コメント】
ミュージカル場面のテストに使う曲が欲しいという話から昔(歌って踊ったりもしてた時期に)取った杵柄だ!と張り切って美しくゴージャスにエレガントにそしてスイーツに作ったところ、関係者から非常にご好評いただき、作品担当するきっかけとなった曲です。
作曲当初は現状よりもキーが高くテンポも早い難曲でしたが、収録の際には見事に歌っていただけました。さすがの水橋かおりさん。

なんてチョロいんだろう
作詞:喜多山浪漫
作曲・編曲:花岡拓也(Gemdrops)
アーティスト:アンジェリーナ(CV:会沢紗弥)
【新川氏コメント】
本来、正ヒロインのポジションであるはずのアンジェリーナですが、いきなりゲスな悪女っぷりを披露してくれて、これじゃあ、どっちが悪役令嬢かわかんねー!ってなります。
でも、このアンジェリーナの非道っぷりはなぜか可愛いんですよね。セリフを書いていても楽しかったですw
悪役っぷりが一撃で伝わるメロディも素晴らしく、作曲をご担当くださったジェムドロップ花岡さんには感謝しかありません。
【花岡氏コメント】
予定していたミュージカル曲の作曲を一通り終えてしばらく経った頃、直前のエトランジュとの対比でこの場面もミュージカル化したいという話が浮上しました。
対比はなんぼあってもいいですからね。作曲以外のイベント演出チームは大変だったと思います……。
終盤バトル曲を書きまくってた時期だったのもナイスタイミングでした。会沢紗弥さんの本編演技に圧倒された後の歌収録も、凄い表現力でした。

移動要塞も手に入れた
作詞:喜多山浪漫
作曲・編曲:花岡拓也(Gemdrops)
アーティスト:エトランジュ(CV:水橋かおり)
【新川氏コメント】
エトランジュお嬢様は順風満帆とかハッピーライフとかおっしゃっておられますが、もう滅茶苦茶ですよね。
でも、それがエトランジュというキャラクターの個性なんだから仕方ありません。
温かい目で彼女の今後の活躍を見守ってあげてください。
【花岡氏コメント】
やっていることは強奪だわ、戦っていた相手はジャンピング土下座するわ、ナチュラルボーンお嬢様たる面目躍如ですが、普通に上り調子の良い心象の、ハッピーライフへとまっしぐらな曲です。
(曇りのないキラキラした目で)

賞金首
作詞:喜多山浪漫
作曲・編曲:花岡拓也(Gemdrops)
アーティスト:エトランジュ(CV:水橋かおり)
【新川氏コメント】
「時には傷つくこともある」とか言っていますが、何かの間違いでしょう。
エトランジュが傷つくことなんてありません。超合金製の精神力の持ち主ですから。
優しい心で聞き流してあげてくださいw
【花岡氏コメント】
最初のミュージカル曲の次に、対比としてベタなメロドラマ狙いで作りました。
エトランジュの性格と曲調からの感情表現のマッチング・ミスマッチを意識しましたが、出来上がった演出を初めて見た時には最後のポーズに吹きましたw
何をしてますのスイーティアさん

敵は魔王城にあり
作詞:喜多山浪漫
作曲・編曲:花岡拓也(Gemdrops)
アーティスト:エトランジュ(CV:水橋かおり)
【新川氏コメント】
このあたりになると仲間も増えて、華やかで豪華なミュージカルらしさが出てきます。
初見ではどうしても歌っていて中心にいるエトランジュに目が行きがちですが、他のキャラクターたちの愛らしい演技にもご注目ください。
【花岡氏コメント】
この曲以降は、ミュージカル化する場面が決まり短期間で一気に書き上げました。
悩むなんて1ミクロンたりともございませんでしたことよ。まるでゲーム中の展開のよう……。
仲間が増えてワクワクする場面なので、静かに着実に前進する曲として作りました。

でも、怖れることはありませんわよね?
作詞:喜多山浪漫
作曲・編曲:花岡拓也(Gemdrops)
アーティスト:エトランジュ(CV:水橋かおり)
【新川氏コメント】
職人集団ジェムドロップさんの真骨頂とも言える芸の細かさが映える、とても見応えのあるミュージカルシーンです。
一回だけでは見切れない部分があるでしょうから、繰り返しご覧になってエトランジュ以外のキャラクターの演技をお楽しみください。
【花岡氏コメント】
この場面の細かな動きや表現は、演出チーム一丸となっての賜物と思います。
曲に合わせて日々出来上がる様を見て、エトランジュが一撃を放つ箇所では「ここは画面に合わせて曲の方を変えた方が効果的だろう」と直したりと、相互で磨き上げていった印象が強い前向きな場面です。
アリアの細かい演技が良い。

横暴を許すなー!
作詞:喜多山浪漫
作曲・編曲:花岡拓也(Gemdrops)
アーティスト:
ランデール公爵(CV:岡本信彦)
ランデール公爵夫人(CV:篠田有香)
【新川氏コメント】
珍しくエトランジュ以外のキャラクターたちが主体のミュージカルです。
どのシーンをミュージカルにするかどうかはジェムドロップさんにお任せしたのですが、まさかこのシーンを選ぶとは思っていませんでしたw
けど、悪役たちのひょうきんな動きが楽しく、お気に入りのミュージカルシーンになりました。
【花岡氏コメント】
岡本信彦さん、篠田有香さん(早口歌詞すみません)お二人の演技表現に加えて悪魔たちのシュプレヒコールも入れることができ、唯一のコミカルなミュージカル曲が期待以上に印象的な曲となりました。
モーションキャプチャーの光景は今もなおはっきり思い出せます。最高(自画自賛)。

それがワタクシの生きる道
作詞:喜多山浪漫
作曲・編曲:花岡拓也(Gemdrops)
アーティスト:エトランジュ(CV:水橋かおり)
【新川氏コメント】
ロクでもない歌詞だなぁーと我ながら思うのですが、可愛いキャラクターたちが歌って踊ってミュージカル仕立てになると、なぜか許される(?)のが摩訶不思議です。
【花岡氏コメント】
特に「○んでるけど」の箇所が、歌詞の内容もさることながら出来た曲も動きも照明やカメラや色合いも、すべて最高です。
リフレイン箇所の人選意図も含めて、ひどい場面(褒め言葉)w

どれだけ、お会いしたかったことか
作詞:喜多山浪漫
作曲・編曲:花岡拓也(Gemdrops)
アーティスト:
ジュエルバトラー(CV:寺島拓篤)
エトランジュ(CV:水橋かおり)
【新川氏コメント】
『エトランジュ オーヴァーロード』屈指の名シーンです。
他のミュージカルがエトランジュの我が道をゆく節か、悪役たちのオモシロ節なので、ようやく感動的なミュージカルがキタ!って感じになります。
本来ミュージカルとはこうあるべきなんでしょうね。
【花岡氏コメント】
度々耳にしている彼のモティーフから始まる、待ちに待った再会。
周囲は惨状ですが、立ち上る煙さえ美しい抒情的な場面と、寺島拓篤さんの甘い歌声がよく似合っています。

夢か幻だと思っているのかい
作詞:喜多山浪漫
作曲・編曲:花岡拓也(Gemdrops)
アーティスト:
お父様(CV:稲田徹)
お母様(CV:宇田川ももか)
エトランジュ(CV:水橋かおり)
【新川氏コメント】
ここ、泣くところです。ここで泣かないと、他に泣くところはありませんよ?
(いや待て。そんなこともないか、な……?)
【花岡氏コメント】
すでに亡くなっている親の心を子が知る名シーンですね。
短い場面ではありますが、稲田徹さん、宇田川ももかさんのお二人が、水橋かおりさん演じるエトランジュに対して、とても印象的に表現してくださいました。

あるときは公爵令嬢
作詞:喜多山浪漫
作曲・編曲:花岡拓也(Gemdrops)
アーティスト:エトランジュ(CV:水橋かおり)
【新川氏コメント】
仲間が勢ぞろいで豪華絢爛なミュージカルです。
そして、何と言っても見逃せないのが、エトランジュの変身シーンです。
これまでのエトランジュの不遇を思うと、燃えるシーンですね。
【花岡氏コメント】
決意を固める勇壮な場面。この変身シーンを初めて見た際に思った「効果音も鳴らしたい……」。
こんなこともあろうかと、作曲と効果音を全部担当しておいたよ。ピッチやタイミング合わせもこれでバッチリのはずだ!

革命宣言
作詞:喜多山浪漫
作曲・編曲:花岡拓也(Gemdrops)
アーティスト:エトランジュ(CV:水橋かおり)
【新川氏コメント】
なんともエトランジュらしい革命宣言。
この革命宣言シーンをミュージカルに選んだジェムドロップさんのセンスにも拍手です。
【花岡氏コメント】
前半の、経緯と理由を朗々と語る場面。
後半の目指す未来を語る場面と、そこから内容マシマシで連なるリフレイン。
単に行動の根拠を語るだけでなく、確固たる意志を感じる感動的な場面と思います。

ついにこの時が
作詞:喜多山浪漫
作曲・編曲:花岡拓也(Gemdrops)
アーティスト:
ジュエルバトラー(CV:寺島拓篤)
エトランジュ(CV:水橋かおり)
【新川氏コメント】
ラスボス戦を前にしてエトランジュがパワーアップする。そのエネルギーの源となる心の絆を描いたミュージカルシーンです。
「ラスボスを前にして歌ってる場合か!」というツッコミはお控えください。
「ライダーやレンジャーが変身している間に攻撃すればいいじゃん」と言っているようなものですから。
【花岡氏コメント】
エトランジュがパワーアップするタイムはわずか0.x秒に過ぎない。では、その心の絆と心象風景をもう一度見てみよう。ミュージカルで。
……という解釈で行きましょう。
自己嫌悪と、その自己嫌悪は否定し存在を肯定するエトランジュ。何だかんだあっても、こういうところが主人公たる所以なのでしょう。

一緒に
作詞:喜多山浪漫
作曲・編曲:花岡拓也(Gemdrops)
アーティスト:
ランデール公爵(CV:岡本信彦)
ランデール公爵夫人(CV:篠田有香)
アンジェリーナ(CV:会沢紗弥)
エドワード(CV:外崎友亮)
【新川氏コメント】
なんだかんだで一番感動的なミュージカルシーンかもしれません。
最後の最後に全部持っていくあたり、アンジェリーナはやはり正ヒロインなのかもしれません。
カメラに写っていないところでエトランジュはともかく、ジュエルあたりはギリギリと歯ぎしりしているでしょうね。
【花岡氏コメント】
この場面は絶対に盛り上げる曲が必須だろう、と最初から決めていました。特に外崎友亮さんの歌声が、ゲームの主題を見事に歌い上げてくれました。
原作でこの場面を読んだ時の感動が制作の原動力となり、できあがっていくたびに毎回涙ぐんでいた、思い入れの強い場面です。
そこかしこに織り込んだ各人物のモティーフにもご注目ください。

『エトランジュ オーヴァーロード』概要

対応機種:
パッケージ版……Nintendo Switch/Nintendo Switch Lite
ダウンロード版……Nintendo Switch/Nintendo Switch Lite/PlayStation4/PlayStation5/PC(Steamほか)
発売日:2026年3月26日(木)
ジャンル:SUSHIレーンミュージカルアクションアドベンチャー
プレイ人数:1人(マルチプレイ機能では4人まで対応)
CERO:B

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