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『428』に影響を受けた群像劇ノベルゲーム『三位一体の単一点』開発者が作品への想いを語る

文:電撃オンライン

公開日時:

 チームサンイチは、2026年~2027年にSteamでリリース予定の近未来SFミステリー・ノベルゲーム『三位一体の単一点』について、開発を率いるそんちょーさんのインタビューを公開しました。

『428』に影響を受けた群像劇ノベルゲーム『三位一体の単一点』開発者が作品への想いを語る

『428 ~封鎖された渋谷で~』に影響を受けたノベルゲーム『三位一体の単一点』開発者インタビューが公開


 『三位一体の単一点』は、AIが人類と同等の知性を持った近未来を舞台に、立場の異なる3人の主人公が事件の謎に挑むSF群像劇ノベルゲームです。

 プレイヤーは3つの視点を切り替えながら、それぞれの“アイデアの種”を別の主人公に伝えて物語を分岐させて進める、新感覚の体験が楽しめます。

『428』に影響を受けた群像劇ノベルゲーム『三位一体の単一点』開発者が作品への想いを語る『428』に影響を受けた群像劇ノベルゲーム『三位一体の単一点』開発者が作品への想いを語る

 2026年~2027年にSteamリリース予定の本作について、開発を率いるそんちょーさんのインタビューが公開されました。

 なお、ロングインタビューはnoteにて公開中です。

ロングインタビューはこちら

『三位一体の単一点』とはどんなゲームなのか


──改めて自己紹介をお願いします。

 そんちょーと申します。元々はフリーのエンジニアで、今はインディーゲーム開発者として、『三位一体の単一点』というゲームを開発しています。

──開発されている『三位一体の単一点』はどんなゲームなのですか?

 3人の主人公を切り替えながら進める群像劇タイプのノベルゲームです。

 AIが人類と同等の知性を持つようになった近未来で起きる、連続自殺事案の謎を中心として三つの物語が複雑に絡み合い、やがて一つに収束していきます。

 このゲームのテーマは、ひとことで言えば「人間は、これからAIと一緒にどう生きていくのか」というものです。3人の主人公がそれぞれ異なる立場・異なる価値観で、この問いに直面することになります。

『428』に影響を受けた群像劇ノベルゲーム『三位一体の単一点』開発者が作品への想いを語る

影響を受けた作品は『428 ~封鎖された渋谷で~』


──制作にあたって影響を受けた作品はありますか?

 『428 ~封鎖された渋谷で~』というノベルゲームです。15年ほど前に発売された作品なのですが、ノベルゲーム愛好家の間では名作として色褪せず語り継がれている群像劇ノベルゲームです。

──どんなところに惹かれたのですか?

 『428』は、5人の主人公を切り替えて進める群像劇です。それぞれの主人公は、顔も名前も知らない者同士で、全く違う課題に取り組んでいる。

 しかし、彼ら5人は「同じ日の渋谷」にいる。それぞれの主人公が別々の目的で動いていると、誰かの行動が知らず知らずのうちに別の誰かに影響を与えてしまう。バタフライエフェクト的に物語が連鎖していき、最後はひとつの大きな物語に収束していく――そういう構造になっているんです。

 このゲームをプレイしていくと、ある瞬間、プレイヤーがはっと気づくんですよ。「この物語、ひとりだけの物語じゃないんだ」と。

 誰かのちょっとした行動が、別の誰かを救うこともあれば、誰かを破滅させることもある。私たちは不思議なことに繋がっていて、行動の連鎖が、めぐりめぐって誰かを救うこともある――その手触りが、『428』の本質だと思っています。

 15年経った今でも、これを超える作品がなかなか出てこない。それくらいの名作なんです。

──『428』との関係性で、『三位一体の単一点』が新しく挑戦していることは何ですか?

 『428』が描いていたのは「行動の連鎖」でした。私が本作で描きたいのは、「アイデアの連鎖」です。

 本作の3人の主人公はそれぞれ全く違う価値観を持っています。プレイヤーはゲームを進める中で、3人の価値観、アイデア、視点を「収集」していく。「この人はこういう考え方をする」「この人はこういうアイデアを思いついた」というのが、プレイの過程で蓄積されていくわけです。

 そして、ある主人公が持っているアイデアを、別の主人公に「伝える」役割を、プレイヤーが担います。そのとき、伝えられた主人公の中で異なる価値観が混ざる。その結果、一人では辿りつけなかった、「AでもBでもないC」という第三の選択肢が、その主人公の中で閃く――これが、本作の中核となる「エングラムシステム」です。

──プレイヤーは「アイデアを伝える役割」というわけですね。

 その通りです。「言う」「言わない」を選ぶ場面もあれば、「いつ、誰に、どのアイデアを伝えるか」というのも選択になります。

 場合によっては、伝えたアイデアを主人公が拒絶することもあるかもしれない。逆に、自分にはなかった視点として受け入れ、新しい一歩につながることもある。プレイヤー自身の試行錯誤が、物語を動かしていきます。

ゲームというメディアにしかできない表現


──なぜノベルゲームというフォーマットでこのテーマを描こうと考えたのですか?

 私が「なぜ『428』が名作として多くの人の心を打つのか」を分析する中で、『428』はゲームシステムが指し示す方向性と、物語のメッセージの方向性が一致しているという点で他の作品と比べても突出しているということに気づいたんです。

 プレイヤーは「物語を前に進めたい」という動機から、色々な行動を試します。それを何度も繰り返していくうちに、ある瞬間、物語の側から教えられるのではなく、自分自身の試行錯誤の手触りとして何かに気づく瞬間がある。「この物語世界は、誰か一人ではいつか行き詰まる。でも誰かのちょっとした行動の変化によって、道は切り開ける」ということに、はっと気づく。

 映画も、漫画も、アニメも、素晴らしいコンテンツだと思います。でも、これらのメディアができることの最大限は「伝える」ことまでだと思うんです。

 ゲームというコンテンツは、それを超えて、プレイヤー自身に「発見してもらう」ことができる。誰かから言われて納得する、というのを上回って、自分で試行錯誤した結果として「ああ、そういうことか」と腑に落ちる。これが、ゲームというメディアにしかできない表現だと、私は思っています。

 『三位一体の単一点』では、これを「アイデアの連鎖」というテーマでやりたい。自分一人のアイデアでは行き詰まる場面でも、誰かの視点を組み合わせれば、突破できることがある――この物語世界の構造を、プレイヤー自身に発見していただきたいんです。

どんな人に届けたいか


──このゲームはどんな方に遊んでほしいですか?

 2つの層を想定しています。ひとつ目は、ノベルゲームが好きな方。私自身ノベルゲームが大好きなので、ノベルゲーム的なギミックを本作にしっかり盛り込んでいます。『428』や『Ever17』のような、骨太なノベルゲームが好きだという方に、まずは手に取っていただきたいです。

 もうひとつは、AIと人類の未来に関心がある多くの方。これからの社会がAIでどう変わっていくのか、興味はあるけれど、分厚い専門書を読み込むのは正直しんどい――そういう方に、もう少し気軽に手に取って、楽しみながら「考えるきっかけ」にしていただけたら、作った甲斐があるなと思っています。

リリース予定と、これからについて


──現在の開発状況と、今後の予定を教えてください。

 20万文字超のメインシナリオとゲームシステムは完成しており、現在はベータ版の準備、イラスト・音楽の仕上げといった、作品としての最終調整を進めています。

 2026年~2027年のリリースを目指して、現在も開発を進めているところです。

──ゲームファンに向けてのメッセージをお願いします。

 『三位一体の単一点』は、Steamストアページを公開しています。気になっていただけた方は、「ウィッシュリスト」への登録で応援していただけると、本当に開発の励みになります。

 「分厚い本を読まなくても、ゲームを通じて、AI時代のこれからを少し考えてみたい」――そんな方に、楽しんでもらえる作品にしたいと思っています。よろしくお願いします。

『三位一体の単一点』製品概要


タイトル:三位一体の単一点
ジャンル:群像劇ノベルゲーム(SF)
開発:チームサンイチ
リリース予定日:2026年~2027年
対応プラットフォーム:Steam(追ってNintendo Switch/PS/モバイルも展開予定)

スタッフ
開発者:そんちょー
劇伴・音楽制作:神馬譲
シナリオライター・シナリオプランナー:白木原怜次
アートディレクター:厳男子
キャラクターデザイン:鮭まゆ
テックリード:godzy

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