電撃オンライン

『運命のトリガー』座談会でCBTの手応えを開発陣が語る。試遊台が満席で注目度バツグンのブースもレポート!【TGS2025】

文:電撃オンライン

公開日時:

 2025年9月25日~28日(一般公開日は27・28日)に千葉県・幕張メッセで開催される“東京ゲームショウ2025(TGS2025)”。

 そのSaroasis Studiosブースにて出展されていた、『運命のトリガー』ブースの模様と開発者陣による座談会をお届けします。

 本作は、アニメ調のビジュアルが持ち味の異色のシューターゲーム。正式リリースはまだながら、7月末から実施されたβテストではTwitchでトレンド入りするなど、大きな反響を呼んでいます。

※本記事はSaroasis Studioの提供でお送りします。

ビジネスデイから試遊は満席。注目度もバツグンな『運命のトリガー』ブース


 同ブースが位置するのは“展示ホール3 C03”。TGSは目的のブースに辿り着くまでちょっと苦労することもありますが……。

[IMAGE]
▲めちゃくちゃ目立つ!

 といった具合で遠目からでも一発でわかります。毎年のTGS会場で迷いがちな筆者としても非常に助かりました。

[IMAGE]

 なお、試遊ブースではスタッフさんの「満席でーす!」という声が響いていました。今回はビジネスデイでの取材でしたが、業界関係者からも多くの熱い視線が注がれていることがうかがえます。

[IMAGE]
▲時間帯によっては、ハンパない再現度のコスプレイヤーさんに出会えることも。

 さらに限定アメニティをもらえるチャンスもあるので、お立ち寄りの際はぜひチェックしてみてください。

[IMAGE]

βテストの熱狂を追い風に、さらなる高みへ。開発陣が語る『運命のトリガー』の現在地と展望

[IMAGE]

 ブースでは、開発者による貴重な座談会を開催。登壇者はプロデューサーのJHさん、ゲームプランナーのTerryさん、アートディレクターのkunさんの3名。MCの吉崎智宏さんからの質問に答える形で、本作にかける並々ならぬ熱意を語ってくれました。

──昨年2024年に続きTGSに出展されましたが、今回の参加についてどんなお気持ちで臨まれましたか?

JH
二度目の出展となりますが、今年も会場の規模に圧倒されました。昨年の経験を振り返り、ブースを全面的にアップデートしましたので、プレイヤーの皆さんにぜひ遊びに来てほしいです。

[IMAGE]

──制作チームとして今年もTGSに参加しようと決めたキッカケや理由についてお聞かせいただいてもよろしいでしょうか?

JH
昨年のTGSでは、日本のプレイヤーたちから大きなモチベーションをいただきました。日本は私たちがつねに重視している市場であり、より日本のプレイヤーと交流したいと考えています。

 また近年、日本のシューティング市場が拡大しており、プレイヤーが増えています。『運命のトリガー』が、日本のファンにとって新しい選択肢となり、楽しんでいただけるとうれしいです。

Terry
昨年のTGSは初めてのテストの時でもあり、会場やオンラインを通じて多くのフィードバックをいただきました。それらを真摯に受け止め、改善に努めてまいりました。またTGSでは、プレイヤーの声を直接聞けることが非常に希少だと感じています。

 この1年間でゲームは大きく進歩し、基礎体験のブラッシュアップだけでなく、新しいモード、ヒーロー、銃器、ビークルなど多くの要素を追加しました。より楽しんでいただき、多くのご意見をいただければと思います。

kun
それに加えて、キャラクターも7名から10名に増やし、戦略の選択肢が広がりました。マップも大幅にアップデートし、地形もより多彩になり、特別な建物も増えています。

──本作は、7月後半からグローバル規模でクローズドβテストを実施されましたが、その目的についてお聞かせください。

JH
優れたシューティングゲームの練り上げは、プレイヤーの皆さんからのフィードバックなしには実現できません。そのため、大規模かつ長期間のオンラインテストは非常に重要だと考え、プレイヤーに私たちのデザインや駆け引きをより深く理解してもらいたいと思いました。プレイヤーの好みやニーズを理解する貴重な機会にもなり、テストにご参加いただいたすべての方に感謝いたします。

──クローズドβテストを通じてプレイヤーの皆さまから多くのフィードバックがあったと思います。その中でとくに印象に残ったものや、参考になったものがあれば教えてください。

kun
今回のテストでは、ビジュアルやキャラクターデザインが日本のプレイヤーに受け入れられるかに注目していました。結果、多くの肯定的なフィードバックと励ましをいただき、私たちのデザインの方向性を信じて進む大きな自信になりました。

Terry
昨年の初テストに比べ、肯定的な声が増え、日本のプレイヤーからの支持や好意を感じられたことが、私たちが努力を続ける最大の原動力です。

 その一方で、パフォーマンスやフレーム落ちなど、厳しいご意見もいただきました。これらの問題は、開発チームで最優先課題として取り組んでいます。

JH
プレイヤーからのフィードバックは、すべて目を通しております。とくにキャラクターがどれくらい愛されているか、ストーリー、ビジュアル、プレイスタイルなど、さまざまな点からも注目しました。

 日本の多くのプレイヤーが、ナセ、キラ、ハクスリーといったキャラクターを好んでくださったことが分かり、とてもうれしかったです。もちろんゲームはまだテスト段階ですが、いただいた意見を参考に、よりよいゲームにしていきます。

──今回のクローズドβテストを通し、開発陣の皆さまから見て印象的だったことや、皆さまに発信・共有したいポイントがあればお願いいたします。

JH
プレイヤーの熱意を強く感じました。クローズドβテストは参加のハードルが高かったにも関わらず、日本だけで4万人以上が参加してくれました。とくに日本のプレイヤーの平均プレイ時間は、1日あたり180分を超えることもありました。

 さらに、日本のプレイヤーの実力が非常に高く、アジアサーバーのランキング上位は長らく日本勢が独占していました。とても感謝していますし、今後も皆さまに期待いただけるよう、新たなコンテンツを続々と投入していきます。

[IMAGE]
Terry
テスト初日にはTwitchのトレンドランキングでトップ5に入り、その後も上位を維持しました。また、多くの有名な日本の配信者の方々が『運命のトリガー』を配信してくださいました。さらに、SNSでも多くの二次創作作品を通じて、このゲームへの愛をひしひしと感じました。

kun
テスト期間中、100点を超える二次創作作品が投稿され、そこには現在登場している全キャラクターが描かれていました。また、日本のプレイヤーの方々が自主的にキャラクターのコスプレをしてくださったのも拝見し、大変感動しました。デザイナーにとって、これほどうれしいことはありません。

[IMAGE]

──『運命のトリガー』の正式リリースを心待ちにされている方がたくさんいらっしゃると思いますが、今後の日本国内での展開。運営のご予定についてお聞かせください。

JH
今後、日本での運営にはとくに力を入れていきます。そのため、コミュニティ運営、eスポーツ大会、IPコラボは重点的に取り組んでまいります。またコミュニティを通じて開発の最新情報を共有し、定期的に日本のプレイヤーと交流しフィードバックを集めていきます。

 なお、今回のTGSでは27日、28日に有名配信者や選手を招いた2つの大会も実施予定です。ぜひ会場で観戦してください。

高い注目度からメディアの質問が相次ぐ!


 イベントでは、来場したメディア関係者から開発陣への質疑応答も実施。いずれも本作への期待度の高さがうかがえる、熱心な質問が飛び交いました。

──昨年に引き続き、チートや不正に対する断固たる姿勢をアピールされています。直近のβテストでも多くのアカウントがBANされたと発表があり、大変感心したのですが、改めて不正やチートに対する姿勢と、可能であれば具体的な対策などを教えていただけますでしょうか。

JH
すばらしい質問だと思います。シューティングゲームにおいて、チート対策と安全性は極めて重要です。リリース後もクリーンで安全・公平な環境を整えたいと考えています。

 なお、チート対策システムは、技術の粋を集めた自社開発のものになります。さらに、チート対策で経験豊富な専門チームと長らく協力しており、この万全の体制を今後も継続していきます。

──βテスト終了後の現在の開発状況と、リリース後1年間で重視するポイントを教えてください。

JH
最優先すべきことは、パフォーマンスの最適化問題です。それとともに、新しいコンテンツも用意してまいりました。

Terry
パフォーマンスの最適化は最優先です。あとはご指摘のあったスムーズではない点などを改善していきます。また、新しいヒーローや乗り物も開発していきます。

 『運命のトリガー』がリリースされた後は、単なる1タイトルではなく、“シューティングゲームのプラットフォーム”になることを目指しています。そのための新しいモードも現在リサーチ段階にあります。

──現在、あまり新作が少ないバトルロイヤルを選んだのはなぜでしょうか? これから他形式のモードの実装予定はありますか?

Terry
『運命のトリガー』の目標は多様なシューティングプレイを提供するプラットフォームになることです。現在、多くの新しい遊び方を研究・設計段階にありますが、まだ秘密にしたいと思っています。進展があれば公式情報としてお伝えしますのでお楽しみに。つまり……バトルロイヤルだけではない、ということです。

──コミュニティの中でTTK(タイム・トゥ・キル)を長くしたほうがいいという意見がありましたが、どうお考えですか?

Terry
TTKは、シューティングゲームで最も重要な要素のひとつではあります。私たちは戦闘データやコミュニティからのフィードバックを、総合的に評価したいと思います。今後調整があれば、公式サイトや開発者ログを通じてお伝えしていきたいと思います。

──パフォーマンスの最適化について、次回テストでの目標はありますか?

JH
現在はスペックの調整に努めており、よりスムーズなゲーム体験を提供できるよう、必要スペックの引き下げを試みています。次回のテストではローエンドCPUや一部の内蔵GPUにも対応し、プレイのハードルを下げたいです。

──アートディレクターのkunさんにお聞きします。キャラクターをデザインするときにこだわっていることや、プレイヤーに注目してほしいポイントはありますか?

kun
私たちのゲームの中では、完成されている世界観があります。キャラクターそれぞれに詳細なストーリーや経歴を設定することで、その魅力を立体的に伝えられるようデザインしています。

──βテストでの肯定的な意見を受けて、今後の方針に変化はありましたか?

JH
肯定的なフィードバックで多かったのが、キャラクターがプレイヤーにもたらすプレイフィールです。この路線に沿って、より新しく魅力的なキャラクターを作っていきます。プレイする際には、ぜひそのキャラクターの背景にも思いを馳せ、共感していただけるとうれしいです。

──アニメ風とシューティングを融合したゲームという点だと、世界中だれもが知っているようなコンテンツはまだありません。これから長期の運営を視野に入れた際、チート対策やキャラ性能の最適化など以外の戦略はありますか?

Terry
キャラクターはとても重視しています。ストーリー性も大切にすることが、長期運営には欠かせないと考えます。そして『運命のトリガー』はシューティングゲームのプラットフォームにしたいと思っているので、いろいろなコンテンツを詰め込んでいきます。

JH
私たちの制作チームは、二次元コンテンツが大好きな“オタク”ばかりです。それだけに、二次元とシューティングをいかに高いレベルで融合させるかが開発の柱となっています。デザイン性はもちろん、シューティングとしての遊びかた・おもしろさを重視して開発し続けなければなりません。

今後は『運命のトリガー』と言えば、その表現やデザインだけでなく、ゲーム体験や戦略性を突き詰めることで、長く愛されるゲームになると思います。

──本作は非現実・アニメテイストのゲームでありながら、TTK(タイム・トゥ・キル)が早いといったリアル寄りな部分もあります。その意図や理由があれば知りたいと思いました。

JH
非現実的な世界を設計しつつ、我々が伝えたい理念があります。ゲーム内には現実世界に似た武器や乗り物も登場しますが、これはリアルな世界からヒントを得つつ、我々の世界観にとって合理的な現実性を追求しているためです。その一方で、キャラクターやスキルには完全にSFの要素も含まれます。

 総括として、私たちの提供するキャラクターやストーリーといったデザインを通じて、「だれにでもヒーローになれるチャンスがある」という希望を与えたいと考えています。

“東京ゲームショウ2025”開催概要


会場:千葉県・幕張メッセ(展示ホール1~11、国際会議場、イベントホール)

ビジネスデイ:
9月25日(木)10:00~17:00
9月26日(金)10:00~17:00

一般公開日:
9月27日(土)09:30~17:00
9月28日(日)09:30~16:30

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります