NFTゲームに特化したロイヤリティプラットフォームを運営する“Sakaba上田のNFT通信”。
第6回目は、複数のゲーム間で同一のアイテムを使用できる機能についてになります。
異なるゲーム間で同様のゲームアイテムを使用できる “インターオペラビリティ”【NFT解説コラム】
前回のコラムではブロックチェーンを活用し、トークンを通じたゲームプレイの価値化やトークン経済の可能性についてを中心に紹介をしていきました。
ブロックチェーンの登場は、ゲーム業界に新たな可能性をもたらしていることは徐々に理解をされてきているのかと思っています。
ただ、ゲームプレイの価値化やトークン経済の他に個人的に特に注目をしているのが “インターオペラビリティ”、すなわち、複数のゲーム間で同一のアイテムを使用できる機能です。
本日のコラムでは、このインターオペラビリティが導く、新たなゲーム体験の世界について紹介をしていきたいと思います。
ゲームの垣根を超えるアイテム共有の可能性
上記で少し触れた通り、インターオペラビリティの最大の魅力は、異なるゲーム間で同様のゲームアイテムを使用できるという点です。例えば、あるゲームで獲得したユニークな剣や弓矢などが、全く異なる別のゲームでも同様のゲームアイテムとして使用可能になるということです。
これは、ゲームの世界観や体験を複数のゲームにわたって拡張するようなことになるためプレイヤーにとっては新たなゲーム楽しみ方となるはずです。剣や弓矢はいわゆるゲームアイテムではありますが愛着の湧くキャラクターなども同様のことが可能にもなります。
インターオペラビリティは、プレイヤーからしてみるとゲームプレイの多様化に寄与していく機能となるはずだと僕は考えています。
異なるジャンルやスタイルのゲームであっても以前に活用をしていた同じゲームアイテムが使用することができるので、プレイヤーは新しいゲームに挑戦する際のハードルが下がりもしますし、何よりゲームをプレイする楽しさが増していくのではないかと思っています。
ゲーム運営側からしてもゲーム開発における工数削減ができたり、ゲーム間でのコラボレーションの促進ができるなど多くのメリットもあります。
また、アイテムが異なるゲーム環境でどのように機能するかはプレイヤーの探究心やゲーム内での創造的な発想力へ刺激することにもなり、さらにゲームをプレイすることに熱中ができるようにもなります。
コミュニティの連携強化と経済システムの新展開
インターオペラビリティは、異なるゲームのコミュニティ間の連携をも促進する可能性もあります。
ゲーム間で共有されるアイテムを通じて、プレイヤーは他のゲームのプレイヤーコミュニティと交流し、新たなゲームにおける友人関係やライバル関係を築くことができ、ゲームコミュニティをより広いネットワークへと拡張し、多様なプレイヤーとの交流を促進がされることが期待できます。
また、インターオペラビリティによって、ゲーム内経済へも好影響をもたらす可能性があります。ゲームアイテムが複数のゲームで利用可能になることで、そのアイテムの価値は、単一のゲームにとどまらず、より広範な市場での需要に影響されるようになります。
これは、ゲーム内のトレードや市場状況に新しい体験を加え、一見複雑には見えますがでリアルな経済システムとの接続がされていく可能性があります。
NFTゲームのインターオペラビリティは、単なる新しい技術の導入以上の意味を持ります。異なるゲーム間でのアイテム共有は、ゲーム体験の根本的な変化をもたらし、プレイヤーに新しいゲームの楽しみを提供します。インターオペラビリティを通じゲームの垣根を超えたこの新しい形の交流や共有は、ゲーム業界におけるコミュニティの形成、経済システム、そしてプレイヤー体験の進化に、大きな影響を与えることでしょう。
NFTゲーム向けのロイヤリティプラットフォーム“Sakaba”について
SakabaはNFTゲームに特化したロイヤリティプラットフォームです。既存のゲームプラットフォームに例えるとSteamのアチーブメント機能をブロックチェーンからの情報からも取得することが可能になっています。
プレイヤーが“ゲーム内のアクティビティ”と“ブロックチェーンでのアクティビティ”の両方の点からゲームに対してどれほど貢献したかを可視化できるプラットフォームです。
ゲーム側が設定しているアチーブメントを達成するとSteamにもあるようなバッチの獲得とポイントを取得することができ、このポイントが既存のプラットフォームであるポイ活サイトに少し似ています。
そのポイント自体がゲームのアイテムと交換もできるようになっています。
(この機能を実装をしている段階です)
Sakaba自体は現在はβ版としてリリースしており来年には本リリースを控えていますが、既にSteamやEpic Game Store、Twitchなども連携をしており、ウォレットの作成やトークンの購入などの障壁を一旦考えない前提とした時には、より既存のゲームを遊んでいたプレイヤーもNFTゲームを始められるような設計をしています。
現在は国内外問わずのNFTゲーム約120程に活用をしてもらっております。
上田剛大:NFTゲーム向けのロイヤリティプラットフォーム“Sakaba”共同代表。国内外問わず140程のゲームタイトルを支援。NFTゲーム向けに対してSakabaを活用したマーケティング戦略立案や実行、BPO支援など主にビジネス領域全般を対応。