『頭文字D』のしげの秀一氏が描く新たな“公道最速伝説”漫画『MFゴースト』。最新23巻を読み終えてみての感想記事をお届けします。
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“熱海ゴースト”の戦い、いよいよ決着! 最後の神演出にトリハダが止まらない【MFゴースト】
世界中で爆発的な人気を誇る公道レース“MFG”での戦いを軸に、青年たちの葛藤と成長が描かれてきた本作。最終戦となる“熱海ゴースト”の戦いも、最終23巻でついに決着です。
最終巻だけあって、どう切り取ってもネタバレのオンパレード! どこまで語っていいものか自分としても迷いますが……せっかくなのでいくつかの激アツシーンの感想を述べさせてもらいます。
まずは22巻のラストでよもやのアクシデントにより、5位まで順位を落としてしまったカナタの覚醒! これまでに何度も奇跡のような走りを見せつけてきた彼ですが、“熱海ゴースト”最終局面で見せた猛チャージは過去にないほど鮮烈でした。
路面の摩擦係数の違いを利用した“カナタライン”はもちろん、歩道の縁石を利用した加速、師匠である藤原拓海直伝のラリー技術などなど……。己の持つドライビングテクニックを駆使して先を行くベッケンバウアーや沢渡光輝を追いかける姿は、胸に迫るものがありましたよ。ここに来ての主人公覚醒はアツすぎるッ!
解説が『頭文字D』ファンにはおなじみの高橋啓介というのも、ここに来てやっぱり利いていて。一見無謀とも思えるアタックも、啓介がしっかりとその意図を説明してくれるので、読んでいて安心感が違いました。師匠である拓海をも超えていく逸材……その才能の煌めきをしっかりと言葉にしてくれるこの役割は、きっと啓介じゃなければ荷が重いものだったと思いますね。それでこそ元・プロジェクトDのダブルエース!
そんな啓介の解説を聞き、どんどん精度を増していくカナタの走りを見た実況の田中さんが口走った形容詞……これがまた最高でした。『頭文字D』で拓海はしばしば“ダウンヒルスペシャリスト”と呼ばれていましたが、その弟子であるカナタの二つ名は“ダウンヒルアーティスト”! 師匠と同じ方向性でありつつ、微妙に異なる表現を入れ込んでくるあたりはさすが、原作者しげの秀一先生のこだわりが感じられます。
ここまで来るとレースの顛末を語りたくもなるのですが、そこはやっぱりご自身の目で確かめていただきたいので。あえてここで書いてしまうのは無粋だと思いますし自重、自重。とはいえもう、ラストシーンは本当にゾッとするほどエモかったです。『頭文字D』からこの『MFゴースト』まで、ずっとファンとして追いかけてきてよかった……そう思えるあの“翼”の演出に、アドレナリンがどっぱどぱで止まらないッ!
勝負どころでのハチロク社内の描写で、ヒロインであるレンちゃんがカナタに渡した勝利のお守りが揺れているところをしっかりと描き込んでくるところも心ニクイったらありゃしない。こんなの感動しないわけがないんだ……。
ベッケンバウアー、沢渡、そしてカナタの三つ巴の攻防がどのような結末に至ったのか? 未読の方は絶対に自分の目で確かめてほしいですね。
最終巻だけあって、どう切り取ってもネタバレのオンパレード! どこまで語っていいものか自分としても迷いますが……せっかくなのでいくつかの激アツシーンの感想を述べさせてもらいます。
まずは22巻のラストでよもやのアクシデントにより、5位まで順位を落としてしまったカナタの覚醒! これまでに何度も奇跡のような走りを見せつけてきた彼ですが、“熱海ゴースト”最終局面で見せた猛チャージは過去にないほど鮮烈でした。
路面の摩擦係数の違いを利用した“カナタライン”はもちろん、歩道の縁石を利用した加速、師匠である藤原拓海直伝のラリー技術などなど……。己の持つドライビングテクニックを駆使して先を行くベッケンバウアーや沢渡光輝を追いかける姿は、胸に迫るものがありましたよ。ここに来ての主人公覚醒はアツすぎるッ!
解説が『頭文字D』ファンにはおなじみの高橋啓介というのも、ここに来てやっぱり利いていて。一見無謀とも思えるアタックも、啓介がしっかりとその意図を説明してくれるので、読んでいて安心感が違いました。師匠である拓海をも超えていく逸材……その才能の煌めきをしっかりと言葉にしてくれるこの役割は、きっと啓介じゃなければ荷が重いものだったと思いますね。それでこそ元・プロジェクトDのダブルエース!
そんな啓介の解説を聞き、どんどん精度を増していくカナタの走りを見た実況の田中さんが口走った形容詞……これがまた最高でした。『頭文字D』で拓海はしばしば“ダウンヒルスペシャリスト”と呼ばれていましたが、その弟子であるカナタの二つ名は“ダウンヒルアーティスト”! 師匠と同じ方向性でありつつ、微妙に異なる表現を入れ込んでくるあたりはさすが、原作者しげの秀一先生のこだわりが感じられます。
ここまで来るとレースの顛末を語りたくもなるのですが、そこはやっぱりご自身の目で確かめていただきたいので。あえてここで書いてしまうのは無粋だと思いますし自重、自重。とはいえもう、ラストシーンは本当にゾッとするほどエモかったです。『頭文字D』からこの『MFゴースト』まで、ずっとファンとして追いかけてきてよかった……そう思えるあの“翼”の演出に、アドレナリンがどっぱどぱで止まらないッ!
勝負どころでのハチロク社内の描写で、ヒロインであるレンちゃんがカナタに渡した勝利のお守りが揺れているところをしっかりと描き込んでくるところも心ニクイったらありゃしない。こんなの感動しないわけがないんだ……。
ベッケンバウアー、沢渡、そしてカナタの三つ巴の攻防がどのような結末に至ったのか? 未読の方は絶対に自分の目で確かめてほしいですね。
まさに大団円なラストでは“師匠”の姿も? そして早くも次なる物語が……【MFゴースト】
さて、白熱のレースが終わったあとはエピローグが語られるわけですが。『MFゴースト』はここにもしっかりページが割かれていて、それがとても素敵でした。ちょっとファンサービスが過ぎるのではとすら思ったほど(笑)。
前作にあたる『頭文字D』も、思えばプロジェクトDの関東制覇によって幕を閉じたわけですが。そのときも“祭りのあと”のような余韻に浸れるエピローグが用意されていてグッときたんですよね。
『頭文字D』ではプロジェクト“D”のアルファベットに込められた想いが高橋涼介から語られましたが、今回はその弟である啓介から“MFG”というレース名に込められた想いと願いが語られる演出も素敵……。こういうファンの喜ばせ方ができるのが、しげの先生のスゴイところだと思います。
自分としてはカナタとレン、2人の両片想いがどのように着地するかにも注目していましたが……こちらはちょっと想像以上というか「えっ、マジで?」って方向性になっていて、思わずニッコリほっこり。一連の流れからイギリスに関係者一同が集まることになるのですが、そこでついに師匠・藤原拓海の姿も描写されたところも最高にエモかったです。ファンを続けてきてよかった!
とにもかくにもこの『MFゴースト』、最高の結末へと我々をいざなってくれて感謝しかない。エピローグを読み終え、これ以上ない余韻に浸っていたところ……巻末には衝撃の情報が盛り込まれていてビックリしました!
“公道最速伝説”、そして“新・公道最速伝説”を経て、いよいよ物語は“真・公道最速伝説”へ──。しげの先生の新連載が2025年7月下旬からヤングマガジンでスタートすることが明かされたんですよ! その名も『昴と彗星(すばるとすばる)』……これは血が滾るッ!!
下記に関連記事のリンクを掲載しますので、気になる方はこちらもご覧いただきたいのですが……。
登場人物たちの情報だけでグッときませんか? 物語を引っ張っていくであろうダブル主人公、1人は若き女性ドライバー・佐藤昴(さとうすばる)。彼女が拓海の父である藤原文太と出会うことで、運命が動き出すことに?
佐藤……佐藤か。僕の脳裏にはあのインパクトブルーのシルエイティがチラつくわけですが、はたして関係があるのかないのか。いや、あってほしいというかあってくれ!
もう1人の主人公は緒方と相葉瞬の前に現れた謎の青年・工藤彗星(くどうすばる)。彼はいったい……? ふたりの“すばる”が描き出す真・公道最速伝説。つまるところ『頭文字D』や『MFゴースト』に連なる三部作……ってコト!? こちらもコミックスが発売されたら絶対に集めてしまいそう。今から楽しみ過ぎますね!
ということで今回ご紹介した『MFゴースト』第23巻は現在好評発売中です。未読の方はぜひ手に取って読んでみてください。それでは、今回はこのへんで!