コナミデジタルエンタテインメントのRPG『幻想水滸伝 I&II HDリマスター 門の紋章戦争 / デュナン統一戦争』に登場する人物たちの名言にスポットを当てた連載企画。第5回は『幻想水滸伝 I』から、解放軍の初代リーダーを務め、志半ばで倒れたオデッサ・シルバーバーグの名言です。
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※本記事内には物語の重大なネタバレを含む表現がありますので、ご注意ください。
どうやら・・わたしは・・解放軍の・・リーダーとしての自分より・・一人の女としての・・自分を・・え・・選んでしまったようね・・(オデッサ)
オデッサは『幻想水滸伝 I』にて、主人公が解放軍のリーダーとして立ち上がるきっかけを与えた人物です。彼女はシルバーバーグの名が示すように、出身は赤月帝国の名門貴族で、多くの名軍師を輩出してきたシルバーバーグ家になります。
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恋人を帝国に殺されたことで帝国への復讐を誓い、その後解放軍を立ち上げて初代リーダーとして活動を開始。カリスマ性と人望の高さで多くの支持を集めていました。
オデッサと主人公はビクトールを通じてレナンカンプの解放軍アジトで出会うのですが、敵対している帝国側の人間を保護するなど、器の大きさと懐の広さを見せます。
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その後、帝国軍に襲われた山賊の救援要請に応じて主人公と行動をともにしたオデッサですが、帰還した際に解放軍アジトがスパイの裏切りにより襲撃され、その際に子どもを庇って命を落とすことになるのです。
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今回の名言は駆けつけた主人公たちに告げた言葉です。解放軍のリーダーという立場を考えると、けっして選んではいけない行動を選択したオデッサ。ビクトールに「なんでこんなことをした」と問い詰められ、「どうやら・・わたしは・・解放軍の・・リーダーとしての自分より・・一人の女としての・・自分を・・え・・選んでしまったようね・・・」とつぶやき、「わたしには・・・あの子を・・見殺しにすることが・・できなかった。リーダーとしては・・・しっかくね・・・」と続けます。
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この言葉は自分の選択を否定している懺悔のように聞こえますが、本当は人として間違っていない誇らしい生き方をしたのだという充足感もうかがい知ることができます。そんな行動ができるからこそ、ビクトールたちも彼女に付いてきたのはないでしょうか。
なお、オデッサは自分のイヤリングをマッシュに渡してほしいと主人公に託し、自分が死んだら遺体を地下水路に流してほしいと告げます。その理由は自分の死が公になると、かすかに生まれた希望が消えてしまうからという、なんとも非情な願いでした。
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その決断はリーダーとして間違ったものではなく、それがある意味子どもを庇った行動と真逆であるのも深いですね……。
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そして恋人のフリックへ伝言を託し、自由な世界が訪れることを願いながら静かに息を引き取るのでした。
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