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『黒神話:悟空』レビュー:スキル獲得、装備鍛造、セット効果に多彩な術と如意棒アクションがイイ! 西遊記が題材のやり応え抜群のアクションRPG

文:電撃オンライン

公開日時:

 GameScienceより2024年8月20日に発売予定のPS5/PC(Steam)用ゲーム『黒神話:悟空』のレビューをお届けします。

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オーソドックスだが骨太で堅実なアクションRPG


 本作は『西遊記』を題材にしたアクションRPG。天命人と呼ばれる猿人を操作し、中国神話に登場する妖怪や神仙たちを相手に古き伝説の真実を探る旅に出るという物語です。

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 ゲームはチャプター制を採用したステージクリア型のアクションRPG。一定量の経験値が蓄積すると獲得できるポイントを消費して棍術の新アクションやステータス強化、術の強化などカテゴリ分けされたスキルを取得していくことが基本となります。

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 ジャンプが可能なゲームですが落下死や水没といった要素がなく、自然に囲まれた寺院や森の中など、幻想的な地形に反してステージ構成は高低差がほぼなくシンプル。寄り道ルートを開拓することで新たな術や武器、装備鍛造に必要なレアな素材があるといったお約束もあります。

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 レベルアップによる基礎ステータスの上昇がなく、アクションの獲得と同様にステータス強化のアビリティを獲得していくことで強くなっていく流れ。それに加え、装備鍛造により武器や防具をスペックアップしていくRPG的な要素がかなり強くあります。

 防具は頭、胴、腕、脚の4種にそれぞれ“走る速度が少し上昇する”、“走ると、攻撃力上昇効果が付与される”などの特殊効果が付いているところが特徴的。同一名の防具を複数装備することでセット効果が発動し、より強力な効果を狙うといったビルドの面白さもありました。

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 武器は棍のみですが3種の型があり、叩きつけ、突き刺し、棍の上に登って隙を伺うといったさまざまな型があり、ユニークかつ選択肢の広い戦いが楽しめました。基本的な棍術は素早い連続攻撃の"軽棍攻撃"と敵を怯ませるほどの高い威力の"重棍攻撃"の2つ。

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 アクションを取得すれば敵の攻撃を受け流しながら"重棍攻撃"を与えるカウンター技であったり、回避から即座に切り返しが行えたりなど、徐々に動きが拡大されていく楽しみはこの手のシステムならでは。

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 素早く連続で行える回避行動を軸に敵の攻撃を見切りながら一撃を狙っていくことが序盤の戦い方ですが、ゲームが進むと術が解禁され、敵の動きを一定時間止める、強敵に変化して特殊な武器を使用できるなど棍術のみのワンパターンにならないエッセンスがあり、ゲームを進めていく、寄り道で何か解禁される期待が高まる作りは嬉しく思いました。

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“ソウルライク”の要素もあるがオリジナリティも多い


 ステージの各所に休息所があり、ここで休むことで体力回復アイテムが補充されたり、一部の敵が復活したりするなど“ソウルライク”に似たルールもあります。とくに強敵との1対1のバトルの緊張感や隙を伺いながら反撃していくスタイルには既視感もありました。

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 とはいえ"致命の一撃"やパリィの概念がなく、"重棍攻撃"による怯みからの追撃やボスでも動きを完全に停止できる術や変化によるパワーアップなど独自の要素も多く、あくまで一部の要素はありつつも、スキル獲得の流れやステージクリア型な点からオリジナリティに溢れたアクションRPGを構築していると感じました。

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 また死亡時のペナルティがないのは、ライトユーザー向けの優しい調整。直前の休息所に戻されるところはお馴染みですが、経験値ロストの心配もなく、気軽に再挑戦が可能。何よりもスキル獲得は休息所でなくとも、メニュー画面からいつでも可能で、おまけにポイントのリセットも休息所でできます。

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 戦う敵を前にさまざまな装備や特殊効果を用いて、ときにはスキルを振り直していくビルドの面白さ、多角的な攻略を可能にしている選択肢の広さはかなり好印象でした。

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 全体的に操作のレスポンスが良く、機敏に動く天命人の華麗な棍術捌きは見惚れるものがありました。変化の術による通常とは違う遊び方ができる点や、ボスすらも動きを停止できる術で隙を作るなど、かなり能動的に動けるアクションゲームだなという思いです。

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 ゲーム序盤からスケールの大きさを感じており、「西遊記」や中国神話を題材にしているだけあって、身の丈を遥かに越えるキャラとの遭遇も当たり前。今後、どのような規模の敵と戦えるのか、物語としても結末が非常に気になりました。

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 強敵との1対1の緊張感はありつつも、術を駆使したアドバンテージで気持ちよく戦える『黒神話:悟空』。『西遊記』に詳しくなくても、アクションRPGの面白さを少しでも感じられたのであれば、絶対にプレイして見て下さい! このゲームでしか得られない爽快感が必ずあります。

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