電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回は、個人開発者のGuanpeng Chen氏が贈る、再解釈された“ノアの箱舟”神話を舞台にした、チーム構築の戦略型ローグライクゲーム『ノアのジレンマ』のレビューをお届けします。
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なお、電撃オンラインは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!
動物×ローグライク×盤面戦略が光る『ノアのジレンマ』
「動物を配置するだけでこんなに悩むのか……!」
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そう驚かされたのが、本作『ノアのジレンマ』。かわいいようなそうでないような独特なビジュアルに反して、その中身は骨太な戦略性とローグライクの中毒性に満ちた、“考える”ゲームでした。本作は“ノアの箱舟”をモチーフに、動物たちを指揮して過酷な世界を生き延びるローグライク。島を巡り、仲間を集め、戦って、再配置して……という一連の流れが、絶妙なテンポと緊張感で展開していきます。
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最大の特徴は、マス目状の甲板に動物たちを配置して戦う“盤面バトル”。ただ並べるだけではなく、隣接によるバフ、陣形による追加効果など、将棋や数独、オートチェス的な要素がぎゅっと詰め込まれているので、運要素もありつつも、知識と戦略性が大きく問われます。
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たとえば、近接攻撃タイプの“クマさん”と耐久型の“カメさん”を配置して前線を維持したり、攻撃範囲が広い“鳥類”をあえて孤立させて敵から被弾を避けつつ攻撃し続けたりなど、配置による試行錯誤が無限に広がるのが、プレイしていて本当に楽しい部分でした!
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しかも、敵の攻撃範囲や行動順も分かりやすく可視化されているため、“どう動くか”より“どこに置くか”のほうがはるかに重要。盤面を読む力が試される、非常にユニークなシステムになっています。
ゲームオーバーも糧になる、硬派なローグライク体験
本作はローグライクらしく、挑戦ごとにマップも仲間もランダム生成。死んだらすべてやり直しだが、経験と発見が次のプレイに確実に活かされる設計なので、繰り返すほどに理解が深まるのが気持ちいい!
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最初は「どこに何を置けばいいのかわからない!」となりますが、何度か挑戦するうちに“自分なりの初動パターン”や“コンボ構成”が見えてきます。そこから一気に戦略性の沼にハマっていくので、とんでもないスルメ作品になっています。
航海の舞台となるマップは、プレイするたびに自動で生成される“プロシージャル生成”システムを採用。つまり、二度として同じ航路は存在しないのが特徴。航海の途中で立ち寄る島々には、隠された宝物や、旅の疲れを癒やす温泉、不思議な力を授けてくれる祭壇、そして他の生存者たちが暮らす村などが点在しています。
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どこに立ち寄り、何を得るのか。選択一つひとつが、冒険の結末を大きく変えていきます。
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本作で何よりも重要なのは戦闘前の準備フェーズ。この“島”での選択が、まさにその後の運命を大きく左右します。誰を仲間に加えるか、どのアイテムを購入するか、そして体力を回復するか否か。この判断がほんの少しでもズレると、次の戦闘であっけなく詰んでしまうことも。
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戦闘のテクニックだけでは覆せないほど、戦力と物資のマネジメントがシビアに問われる設計で、無理にゴリ押ししようとすると痛い目を見ます……めちゃくちゃ見ました(笑)。
だからこそ、戦闘前の準備をどれだけ丁寧に行えるかが、攻略のカギを握っています!
永遠に遊べる中毒性が高い作品!
冒険の最終目標は、それぞれ独自の環境と強力なボスが待ち受ける“四つの海域”をすべて踏破し、動物たちを約束の地へと導くことです。
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一度ゲームをクリアしても冒険は終わりません。新たなプレイアブルキャラクターが解放されるほか、ベテランプレイヤー向けの高難易度クエストや、己の限界に挑むチャレンジモードなど、膨大なやり込み要素が待っているので、冗談抜きで一生遊べます!
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『ノアのジレンマ』は、パッと見のビジュアルとは裏腹に、じっくり考えることが好きなプレイヤーにこそ刺さる一作。限られたスペースに最適解を探す、将棋や数独、オートチェスに通じるロジカルな快感があります。また、動物たちの個性も愛らしく、集めて育てる楽しさも存分に楽しめます。
ローグライク入門としても、戦術系のゲームが好きな人にもオススメできる、注目の超スルメ作品です!