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【ウマ娘】新育成シナリオ“走れ!メカウマ娘 -夢繋ぐ発明-”レビューと感想。シナリオリンクが重要度を増し新時代のプレイフィールに! ストーリーは過去イチでエモくて泣ける…

文:タダツグ

公開日時:

 10月29日に新シナリオの実装が決定し、大きな話題を呼んでいるCygamesのクロスメディアコンテンツ『ウマ娘 プリティーダービー(以下、ウマ娘)』。今回、そんなウワサの新シナリオ“走れ!メカウマ娘 -夢繋ぐ発明-(以下、メカウマ娘)”を、記事制作のために先行プレイさせていただくことができました。ここでは、実際に遊んでみての感触をレポートしていきます。

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索引

新シナリオ“走れ!メカウマ娘 -夢繋ぐ発明-”レビューをお読みいただく前に

 今回の取材ですが、プレイする前から大いに驚くことになりました。資料に記されていた“今回のシナリオに新しい友人サポートカードは登場しません”というテキスト……おいおい、マジかよ。マジですか!? 読者の皆さんもきっと驚いたことでしょう。僕はビビりました。

 この衝撃、かつての“Make a new track!!~クライマックス開幕~(以下、メイクラ)”に続き、2回目の経験ってことになりますかね。でも、あの時とは比べ物にならないくらい驚きました、なんでだろう(笑)。

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 遊んでみての所感は後ほどしっかり書かせてもらうとして。まずは念のため、記事を読む前に知っておいてほしい情報を下記にまとめておきます。これは電撃オンラインの新シナリオレビューではおなじみの前置きでもあるので、過去のシナリオレビューを読んですでにご理解いただけている方は読み飛ばしていただいて大丈夫です(いつもありがとうございます)。

●プレイ時間は約2時間半。育成したウマ娘はナリタタイシンです。
●ストーリーを見ながら進めた初回プレイは約1時間。スキップを用いた2回目のプレイ時間は約35分でした。
●今回のプレイにおいては“記事執筆のためのメモや相談をしながらのプレイであること”、および“初見のシナリオをプレイしていること”を念頭に置いていただけると助かります。
●取材陣がプレイできたタイミングは、10月28日配信の生放送“ぱかライブTV Vol.46”の配信より前で、こちらの生放送で公開された情報は知らない状態でのプレイとなります。
●本記事に使用しているゲームのスクリーンショットはCygamesからご提供いただいたもので、取材陣がプレイした内容そのままが反映されているものではありません。
●今回プレイしたものは調整段階のものであり、実際に皆さんがプレイされるものとは内容が異なる可能性があります。
●試遊にあたり、効率を求めた攻略重視のプレイはしていません。あくまで“イチ『ウマ娘』ファンが新育成シナリオをプレイしてどのような印象を受けたのか?”という視点にとどまっており、攻略の参考にはならないと思いますのでご了承ください。

“走れ!メカウマ娘 -夢繋ぐ発明-”のファーストインプレッション

 『ウマ娘』はリリース初日からずっと遊ばせてもらっております、ゲームライターのタダツグです。今回も電撃オンライン編集部より、この“メカウマ娘”のシナリオ先行プレイレポートの記事を任せていただけました。
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 これより新シナリオ特有のゲームシステムなどを説明していくわけですが、その前にちょっとだけ、自分のファーストインプレッションをしたためておきたく……。一刻も早くシステムの詳細が知りたいって方は、次の小見出しまで飛ばしてもらって問題ありませんので、どうか悪しからずご了承ください(もちろん読んでいただけたらとてもうれしいです)。

 では、まず1プレイにおける時間の目安について。今回の新シナリオでも、育成はURAファイナルズまでを目標に進めていくことになります。そういう意味では“収穫ッ!満腹ッ!大豊食祭(以下、大豊食祭)”と大きな差はないように思えました。

 その一方、ゲームシステム自体はわりとシンプルというか、より洗練された印象を受けたのも事実。“大豊食祭”は料理の内容や食べるタイミング、収穫した野菜の在庫数管理、畑ポイントの割り振りなど、考えるべき要素が多岐に渡りました。

 自分としては慣れるまでやや複雑に感じたものですが、今回の“メカウマ娘”については、要所で方向性さえ定めてしまえばあとはその指針に沿って進めていく感覚。育成のスピード感は増したように思います。総合的に、1回のプレイは“大豊食祭”よりほんの少しだけ短くなるのではないかな……と。
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 次に手触り。前述のとおり、今回は新しい友人サポカやグループサポカが登場しないこともあり、懐かしさと新鮮さとが混在したプレイフィールでした。懐かしさというのは初回プレイ時、“U.A.F. Ready GO! ~アスリートのキラメキ~(以下、UAF)”シナリオでお世話になりまくった都留岐涼花さんのSSR友人カードを、めちゃ久しぶりに編成してみたからこその感想。個人的には涼花さんのサポカ、この“メカウマ娘”でもしっかり機能しそうだと思っています。

 2回目のプレイはスピード、スタミナ、パワー、根性、賢さすべてのカードをデッキに入れる、いわゆる“ハイランダー”に初挑戦。新鮮なプレイ心地ながら、しっかり結果を残せたことも付記しておきます。プレイヤーの選択肢に幅が出るというか、サポカ編成の自由度は増したといえるのかもしれませんね。たった2回のプレイでわかるものではないですし、あくまで所感ですが……。
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 なお、上のスクリーンショットは新シナリオでの育成画面。スタミナの上限が1700を超えていることにはお気づきでしょうか。これを踏まえると、今回のシナリオは中~長距離用の育成に適した内容といえそう。ここらへんはファンの皆さんが事前に予想されていたとおりといえますね(笑)。

 個人的には、シナリオリンクのキャラたちがすごく重要になりそうだって感触も覚えました。これまでは主に友人サポカが一手に担ってきた“シナリオギミックとの相乗効果”が、今回はシナリオリンクキャラにうまいこと分配された印象がありまして。こちらについては詳細をシステム紹介の項目でまとめておきますが、おそらくシナリオリンクキャラは多ければ多いほど、育成の安定感が増しそうな気がします。

 僕の推しであるナリタタイシンが、このシナリオリンクに名を連ねていることは感無量。はじめて“ぱかライブTV”でキービジュアルが公開されたときは、冗談抜きで世界が変わって見えましたよ。「ああ、これがシナリオリンクを与えられたウマ娘のトレーナーが見る景色か……」と、興奮と感動が入り混じったメンタルになれました(笑)。

 シナリオリンク、今回は本当に強かったらうれしいなあって一種の願望込みでの意見ともいえますね。
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 先行プレイ用の体験会では残念ながらまだ未実装だったものの、シナリオ専用の進化スキルももちろん存在するとのこと。過去の例を踏まえ、おそらく距離限定(中・長距離?)のスキルになるのではないかと予想していますが、いったいどうなることやら。これはイチプレイヤーとして今から気になる部分です。

 最後に新育成シナリオの物語について。……今回、めちゃくちゃエモかったですよ。ハッキリ言って僕は過去イチでお気に入りのストーリーになってしまいました。

“走れ!メカウマ娘 -夢繋ぐ発明-”STORY

 トレセン学園に現れたメカウマ娘。
 それは天才博士シュガーライツの作ったロボットだった。
 まだ初期型で、課題は多いが……
 強化して、博士の夢を叶えよう!

 ……導入はこんな感じ。新キャラクターとしてシュガーライツ博士と、彼女が作ったメカウマ娘・ST-2(サティ)が登場し、物語を盛り上げてくれます。
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▲シュガーライツ(CV:石川由依)
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▲ST-2(サティ)(CV:石川由依)
 シュガーライツ(通称ライツ博士)は、“ST-2(サティ)”というフルダイブ型ロボットを発明。それを完成させることを自身の命題とし、日夜研究に励んでいる現代の科学者です。過去のケガから車椅子の助けも借りて生活している彼女は、どうやら自らの夢のため、トレセン学園に協力者を募りに来たらしく──。このライツ博士との関わりが、さまざまなウマ娘たちに大きな影響を及ぼしていく物語を楽しめます。
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 正直なところ、シナリオリンクキャラとして最推しのタイシンが登場し、ライツ博士やそのほかのキャラたちと密接に関わることもあって、自分が色メガネをかけてしまっている可能性は否定できません。

 “Nevertheless(それでも)”ッ! 僕は初見プレイでラストまで遊んだあと、エンディングライブを腕を組んで眺めながら、思わず涙ぐんでしまいました。取材の場でですよ? こんな経験めったにない(苦笑)。たまたま一番後ろの席で助かりました……。

 それはさすがにオーバーだろうと思っている方もいますよね? 創作じゃあないのかいって、僕でもきっとそう思います。……いえいえ、ぶっちゃけノンフィクション(汗)。取材中に何泣きそうになってんだって、自分でもドン引きでしたから!!!
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 なかには“育成こそが『ウマ娘』の華であり、正直シナリオに興味はあんまり……”ってトレーナーさんもいるかもしれません。僕もガチ育成時は基本的にスキップしてますし(汗)。

 でも、今回のシナリオにかんしては、初回だけでもいいので、じっくり鑑賞してみてほしいのです。もちろん詳細なネタバレは避けますが。ライツ博士&サティとの交流を介し、タイシンをはじめシナリオリンクキャラとして登場するウマ娘たちが、それぞれの抱える問題や過去のトラウマ、そしてこれから進むべき未来を見つめ、そこに自分なりの答えを見出していく物語です。忖度でもなんでもなく、本当に感動的でした。
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 ライツ博士たちとの交流があってこそ! なウマ娘たちの成長が垣間見える内容であり、こんなの感動しないわけがない。僕なんかはもう「タイシンお前……お前えぇぇぇ……うおああああああ」ってなものでした。チケットかってくらい泣ける。

 この流れなのでぶっちゃけてしまいますけど。最初は「メカ? は!? 何それSF? これはカッ飛んだ内容になりそうだなあ」くらいの認識だったんですよね。しばしばトンチキな遊びを提供してくれる『ウマ娘』運営だけに(もちろん褒めてる)、今回は笑わせにきたシナリオなのかなって、ある意味軽い気持ちで考えていたわけですが……遊んでみて驚き。何このクオリティ!
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 マジでみんな読もう。そしてエンディングライブで涙してほしい。ライブ演出も最高に凝っていて、こちとら「ライツ博士ェ……タ……タタタ、タイシンッ!!!!!!」って、こみ上げてくるものを我慢するのに必死でしたから。僕が長男で良かった。次男だったら耐えられなかった。デジたんだったら卒倒していたかもしれない。それくらいの出来栄えだと思います。

 ……まあ、あくまで僕個人としての受け止め方ということで(苦笑)。
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 しかし今回、過去イチで前置きが長いですね。オタク特有の早口言葉になっちゃった気もしますし、読みづらかったら本当にごめんなさい。“たぎる血潮<作戦・追込>”を抑えられませんでした……(汗)。ここからは気持ちを引き締め、そんな期待の新シナリオのゲームシステムについて紹介していきたいと思いますので、ぜひ最後までお付き合いいただければ幸いです。
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▲余談ですが“ぱかライブTV”でキービジュアルが発表された翌日。タイシンがシナリオリンクに選ばれたことを祝してケーキを買ってきました。ピンクの方は“Nevertheless”の衣装を、褐色のチョコは“ディファレンス・エンジニア”の衣装をイメージしています。我ながら何やってんだと思いつつ、両方おいしくいただきましたよ。3つ目のケーキも買う……そんな日が実現したら、もう蹴られてもいい!(笑)

“走れ!メカウマ娘 -夢繋ぐ発明-”プレイの流れ:メカウマ娘と一緒にトレーニングしつつURAファイナルズを目指そう

 本シナリオでの育成に大きく関わってくるのは、ライツ博士と彼女が作り出したメカウマ娘・サティの2人。トレセン学園に来た当初は、動きもかなりぎこちないサティですが、育成ウマ娘と一緒にトレーニングを重ねてそのデータを蓄積することで、少しずつ完成に近づいていくことになります。

 プレイヤー(トレーナー)はライツ博士と協力してサティの性能を調整し、育成ウマ娘に一緒にトレーニングを行わせることで、サティのみならず育成ウマ娘の能力も底上げしていく……というのが、今回のシナリオの流れです。
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▲本シナリオ独自の新要素を考慮しながらサティの能力を調整! その内容しだいで、育成ウマ娘のどの能力が伸ばしやすくなるかも変化していくことに。

 なお、能力調整は漫然とこなすわけではなく、目的がしっかり用意されています。それが、およそ半年に1度行われるサティと育成ウマ娘とのマッチレース“Upgrade Exam(UGE)”です。本シナリオではジュニア級の12月、クラシック級の6月と12月、シニア級の6月と12月という計5回のタイミングで“UGE”を実施。そうして育成の締めくくりに“URAファイナルズ”に挑戦する……そんな流れとなっています。
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 実践では“UGE”によってサティが強化されるたびに、育成ウマ娘のトレーニング内容も効率アップしていきました。全体的な流れは“大豊食祭”までのそれとほぼ同様なので、過去シナリオを遊んでいる方は違和感なくプレイできるでしょう。

トレーニング:サティと一緒に行うトレーニングで重要な3つの新要素──“研究Lv(レベル)”、“メカギア”、“オーバードライブ”とは?

 プレイの流れをご理解いただいたところで、本シナリオならではの育成システムについてお伝えしていきます。今回、サティと一緒にトレーニングするにあたって新しく追加された要素は“研究Lv(レベル)”、“メカギア”、“オーバードライブ”の3つ。ここからはそれぞれについて紹介していきましょう。
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研究Lv:各パラメータに“研究Lv”が存在! トレーニングやレースでレベルアップ

 サティとトレーニングを共にする今回のシナリオでは、スピード、スタミナ、パワー、根性、賢さのパラメータそれぞれに“研究Lv”が存在。この研究Lvはトレーニングやレースに出場することで上昇していきます。研究Lvが上がるとトレーニング効果も上昇し、効率的にパラメータを伸ばしていけるようになります。なお、トレーニングで獲得できる研究Lvは、画面左に表示されている“研究Lv”の項目で確認可能ですよ。
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▲こちらはトレーニング選択画面。スピードトレーニングを行えばスピードの研究Lvが+13、スタミナの研究Lvが+1、パワーの研究Lvが+4されることがわかります。また、パラメータの上に表示されたトレーニングの効果上昇値のうち、上段に表示されている数値が(このスクリーンショットでいえばスピード+1)が研究Lvによるものです。

 研究Lvには上限が設定されており、そこに達すると研究Lvをそれ以上は上げられなくなる点には注意が必要。この上限は“UGE”をクリアすることで一定値が上昇します。
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 また、研究Lvは“UGE”の評価にも密接に連動。具体的には“UGE”の評価はB、A、Sの3段階に分かれており、当然ながら高い評価を得るほど獲得できるパラメータやスキルPtが上昇するなど、恩恵を受けられるようになります。
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 現在の研究Lvの合計値は画面左の“研究Lv”の項目にあるゲージで確認できるので、こちらがMAXになるよう意識していきましょう。
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▲トレーニングを重ねて研究Lvを上げていき、ゲージがMAXになると“確かな手ごたえ”と表示されます。これでS評価が確定! 合計5回の“UGE”までに、すべて“確かな手ごたえ”まで到達させることが全体的な目標といえますね。

 研究Lvに関しては、“UAF”シナリオの競技Lvを思い浮かべる人もいるかもしれませんが、その感覚は間違ってないと思います。これまでの育成シナリオと同様、1つのトレーニングに特化して特定のパラメータの研究Lvばかり上げるのではなく、全体的なバランスを見て育成をこなしていくのがセオリーになりそうですね。
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メカギア:“メカギア”がついたトレーニングで効率アップ!

 トレーニングのアイコンに、歯車のようなマークが表示されていることにはお気づきですか? この歯車は“メカギア”と呼ばれる新要素で、ギアがついているトレーニングをこなすと獲得できる研究Lvが増加! さらに、後述する“オーバードライブ”に必要な“オーバードライブゲージ”が貯まったり、育成ウマ娘のパラメータ上昇率がアップしたりする、かなりお得感のあるトレーニングです。積極的に狙っていきたい要素になりそう。
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▲パワー、根性、賢さトレーニングに表示されているのがメカギア。なお、友情トレーニングが発動している時は必ずメカギアアイコンが点灯します。

オーバードライブ:本シナリオで育成成功のカギを握る重大要素

 メカギアの付いたトレーニングを行うと、“研究Lv”の表示の下にある“オーバードライブゲージ”が1段階溜まっていきます。こちらを3段階溜めることで、“オーバードライブ”と呼ばれる特殊なトレーニングを任意のタイミングで発動可能に! 
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 オーバードライブの効果についてはあとで詳しく紹介しますが、いずれも発動ターンにさまざまな恩恵が得られるので、うまく活用できるかが育成成功のカギを握ることになるでしょう。
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 なお、実践ではメカギア付きのトレーニングのほか、おやすみやおでかけ、レースに保健室でもオーバードライブゲージが上昇することを確認できました。MAXになったゲージは2つまでストック可能なので、使いどころをしっかり見極めたいですね。
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▲オーバードライブの効果は“チューニング(後述)”で変更可能。いずれも恩恵は強力でした。ゲージはMAXになっても2つまでストック可能なので、自分の好きなタイミングで発動可能なのもうれしいポイント。

Upgrade Exam(UGE):サティと1対1で勝負! “メカEN”を獲得すれば“チューニング”も可能に

 半年間のトレーニングの集大成となるのが、前述したサティと育成ウマ娘とのマッチレース“Upgrade Exam(UGE)”です。こちらはジュニア級の12月以降、半年ごとに発生。そこまでに上げてきた研究LvによってB、A、Sの3段階に評価が分かれ、高評価であるほど、育成ウマ娘が獲得できるパラメータやスキルPtがアップします。
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 UGEが終了すると研究Lvの上限値が解放されるほか、“メカEN”も獲得可能。このメカENはサティの“チューニング”に使用するエネルギーとなっており、これまたUGEの評価によってもらえる量が変化します。獲得パラメータ&スキルPt、そしてメカENをより多く稼ぐため、トレーニングでこつこつ研究Lvを上げることは非常に大切!
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▲因子周回時などはさておき、ガチ育成時は“UGE”のオールS評価を狙うのがセオリーになりそうです。
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▲UGEは約半年に1回のスパンで実施。“大豊食祭”における試食会のように、トレーニングやレース終了後に行われます。
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▲UGE後にメカENを獲得。こちらはチューニングで使用することに!

チューニング:サティの性能を調整して十人十色の育成が実現

 前述のとおり、UGEで獲得したメカENを使うことで、サティのチューニングが可能。具体的にはメカENを研究チップに振り分けて全9種類の効果を得られるほか、“オーバードライブ”による恩恵を調整できます。個人的にはこのチューニングこそが本シナリオのキモを握る要素だと感じましたので、詳しく解説していきましょう。
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チップ:全9種類のチップでトレーニングの効果や効率が変化

 サティには頭部、胸部、脚部それぞれに“コア”が存在。各コアには、それぞれ性能が異なるチップが3つずつ(合計9つ)搭載されています。UGE後に行われるチューニングの際は、コアに搭載された9種類のチップにメカENを割り振ることが可能。それに応じて、トレーニングでさまざまな恩恵を得ることが可能に!
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 なお、最初にメカENを割り振れるチップは各コアごとに2つずつ(合計6つ)。“スピード研究チップ”、“スタミナ研究チップ”、“パワー研究チップ”、“根性研究チップ”、“賢さ研究チップ”という5つのパラメータ系チップにメカNEを割り振れば、連動したトレーニングを行う際のパラメータ上昇値を伸ばすことが可能。残り1つの“スキルヒントチップ”にメカENを割り振れば、ヒントイベントの発生率をアップさせることができます。もちろん、どのチップにメカENを割り振るかはプレイヤーしだい!
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▲各チップに割り振るメカENは、チューニングのたびに増減させられます(メカENの割り振りは各チップごとに最低0~最大5)。つまり、クラシック級の1~6月は脚部コアのチップを重視し、その後の7~12月は頭部コアと胸部コアのチップを重視する……といった、プレイヤーの育成方針に合わせたチューニングを施せるって寸法です。

 残り3つのチップに関しては、UGEを重ねていくことで解放されていく形。トレーニングでのスキルPt獲得量が増える“スキルPtチップ”、サポートウマ娘たちの得意トレーニング出現率に影響する“得意率アップチップ”、友情トレーニングを強化できる“友情強化チップ”と、いずれも効果は超優秀でした。

 どのタイミングでどのチップにメカENを注ぐのか? 僕は終盤、“得意率アップチップ”を最優先していましたが、これはプレイヤーたちのなかでさまざまなパターンが模索されていくことになりそうで、今からワクワクしております。

各コアごとのオーバードライブ効果:チップへのメカENの割り振りでオーバードライブの効果も変化!

 トレーニングなどで溜まる専用のゲージを消費して発動させる“オーバードライブ”。その効果は、チューニングによってカスタマイズ可能です。具体的には、それぞれのコアに存在するチップに割り振ったメカENの合計値によって、得られる効果が下記のように変化します。
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▲画像はタップで拡大可能。
 チューニングを行う時は、その先の半年間で重要視したい育成要素を考慮しつつメカENの割り振りを調整することで、育成効率が大きくと変化しそうですね。

 そういえば自分も最初は勘違いしていたのですが、上記の効果はあくまで“オーバードライブ発動時”のものとなりますので、念のためご注意を。

 たとえば脚部コアのチップにメカENを3pt以上割り振ることで発動する“トレーニングの絆ゲージ上昇量+3”は、序盤で大いに役立つ効果です。とはいえもちろん常時発動ではなく、オーバードライブを発動したときのみ効力がつく仕様。この効果を使う際は、なるべく多くのサポートウマ娘と一緒にトレーニングできるタイミングでオーバードライブ発動を狙っていきたいところ!
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 なお、育成終了直前のトレーニングでも、すべてのコアの合計ptを15まで上げることは無理でした。下の項目で紹介する“シナリオリンク効果”を使えば獲得メカENを少し増やせますが、それでもすべてのコアの合計値を15まで上げるのは不可能なので、どのように割り振るかが育成のカギとなってきそうです。

シナリオリンク:5人のシナリオリンクキャラが登場! 編成しておけば育成が有利に

 公開されたキービジュアルにも登場していましたが、今回のシナリオリンクキャラはビワハヤヒデ、ナリタタイシン、エアシャカール、シンボリクリスエス、タニノギムレットの5人となっています。
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 前述したとおり、今回の育成シナリオには友人やグループタイプの新サポートカードは登場しません。そのぶん彼女たち5人のシナリオリンク効果は、“大豊食祭”までのシナリオリンクキャラのものと比べてちょっと異なる形で強化された印象を受けました。詳細は下記の画像をご覧ください。
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▲画像はタップで拡大可能。
 育成ウマ娘やサポートカードを選ぶ際は、このシナリオリンク効果を考慮してチョイスするのも面白そうですね。

 なお、5人のシナリオリンクキャラのなかでも、とりわけエアシャカールには要注目でしょう。“ぱかライブTV”で発表された、新育成シナリオと同時にガチャに実装されるスタミナSSRカードのエアシャカール([Cocoon]エアシャカール)はかなり強そうなうえ、彼女特有となる“研究Lvによるトレーニング効果上昇量がアップする”というリンク効果は、とても優秀に思えます。

 実際、今回の先行レポートのために試遊させてもらう際は、このスタミナエアシャカールのサポカを編成させていただき、かなりの手ごたえを感じたものです。平たく言えば“エアシャカールを編成しているだけで更にトレーニング効果がプラスされる”というものですからね……。居てくれるだけで強い! 
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▲みなまで言うつもりはありませんが、シャカールのシナリオ内での活躍ぶりを思えば、その高性能ぶりも納得ではあります。

 なお、先行体験会で試遊したバージョンでは、シナリオリンクの効果は育成ウマ娘として編成してもサポートカードとして編成しても、効果内容は一緒でした。過去シナリオでは育成ウマ娘とサポカ、どちらで編成するかでリンク効果の内容が変化するものばかりでしたが、今回はそこを気にする必要はなさそう。シャカトレも安心ですね!(笑)

 ……ということで、新シナリオのプレイの流れ、および新要素の解説は以上となります。ここからは、遊んでみて感じたプレイフィールについて総括していきましょう。

イチファンとしての個人的な見解

 はい。おかげさまで、今回も非常に楽しめた先行プレイ体験。自分なりの見解や感想も踏まえながらシステム紹介をしてきましたが、いかがでしたでしょうか。

 今回、最後まで育成できたのは2回だけでしたが、自分としてはそれなりに満足のいく結果が残せた気がします。プレイのコツはまだこれからつかんでいく感じですし、育成が上ブレしたって感覚も全然ありません。それでも、これまで“大豊食祭”で育成してきたナリタタイシンと、そこまで遜色ないところまで育成できましたのでね。これ、育成論が固まってきたら更なる高みへ到達できそうな感触があります。
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育成の目標はオール“S評価”! 強いウマ娘ちゃんを育てられそうな手ごたえ

 シナリオとしての難易度ですが、たった2回で判断するのは早計と思いつつ、少なくとも導線はかなりスッキリしているなって思いました。

 正直なところ“大豊食祭”は、新しいことづくしなうえに考えるべき要素が多く、最初は完全に“???”となりながら手探りで遊んでいたんですよね。あの五里霧中な感覚も嫌いじゃないですし、遊べば遊ぶほど好きになってハマったシナリオでしたが。今回の“メカウマ娘”は、やるべきことが比較的早い段階でスッと頭に入ってきてくれて助かったなって印象でした。つまるところ、かなり遊びやすく仕上げられているように思っています。
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 そんな本シナリオ、基本的にはすべてのUGEでS評価を出すことが大きな目標になりそうです。察しのいい方はすでにお気づきかもしれませんが。今回、UGEをこなしてメカENを溜めるほど、オーバードライブの効果が上昇していくことを踏まえると、シナリオ後半の育成効率の上昇っぷりは目を見張るものがありました。

 最終盤、とある条件を満たすことでオーバードライブが“スーパーオーバードライブ”に変化し、育成効率がどえらいレベルで強化されることも確認済みです。このスーパーオーバードライブ……端的に言って、すごくすごい!

 ぶっちゃけこの4カ月ほど“大豊食祭”のラストでGIプレートを食べさせまくってきた我らトレーナー陣としては、シナリオラストで一気にブレイクスルーさせていく気持ちよさにヤラれているわけじゃないですか(笑)。クセになってんだ、GIプレートを食わせて歩くの……ってなもので、今回もあのカタルシスはスーパーオーバードライブにしっかり継承されています。

 体験した感じ、こちらも一気に“盛れる”バランスになっていたので、うまくハマればしっかり気持ちよくなれると思いますよ。どうぞお楽しみに。
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どうなるサポカ編成!? 過去の友人カードやシナリオリンクを大切にしたバランスは好感触

 あらためて、新しい友人やグループタイプのサポートカードが登場しないシナリオは、かなり衝撃的でした。最初に書いたとおり、都留岐涼花さんのSSR友人サポカは今回もしっかり刺さる気がしますし、僕はハイランダー編成をもっと試してみたくてウズウズしています。環境が変わるのは間違いないので、皆さんのサポカ編成論をSNSで見るのが今からとても楽しみ!

 個人的には、10月29日のバランス調整で“スタミナ勝負”がより強力になったのは見逃せない部分だと思っていて。もしかすると“スタミナサポカ×2”など、過去のシナリオでは局面がかなり限定されたサポカ編成が強かったりするのかも。どうなんだ!? マジで読み切れなくて、だからこそワクワクします。

 シナリオリンクの重みが増したのも個人的には大歓迎。タイシンも入ってますし……(笑)。とくに、育成ウマ娘とサポカのどちらで編成しても得られる効果が変わらないってところが本当に嬉しかったです。
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 僕らタイトレは、タイシンのSSR賢さサポカ(新しい方)を、他ならぬタイシンの育成に使えないことが悲しくて寂しく、さりとてサポカとして強いことには胸を張りたい誇らしさもあって、感情が複雑に交錯していた時期があるのですが……(ぶっちゃけ今もそう)。

 それもあって今回、エアシャカール推しのトレーナーさんが「シャカールのシナリオリンク効果強いのにサポカが使えない!」と悶々とする必要がないのは、とてもいいことだなあってホッとしています。まあ、シャカトレはシャカールのサポカを使えないわけですが、そこは我慢してもろて、ね……。気持ちは痛いほどわかりますけども、ね……。

 自分としてはエルコンドルパサー、メジロマックイーン、ニシノフラワーらを推しているトレーナーさんたちも、同じような感覚を共有してくれている気がしていて、なんだか勝手にシンパシー……って、お話がどんどん脱線していく!(笑)

 ひとまず、明日の実装が本当に楽しみですよねってことで!!!!!
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新規アニメーション演出は少なめで残念。でも、エンディングライブですべて許せる

 ナリタタイシンへの想いも手伝って、少しベタ褒めしすぎたかもしれないこの“メカウマ娘”シナリオですが。正直な話、残念な部分がないわけではないです。たとえば“大豊食祭”におけるお食事シーンのような、新しいアニメーション演出が入っていないこととかね……。

 サティとのトレーニングやUGEでの演出がそれに該当する気もしますが、もうひと声ほしかったというのも贅沢な本音。あのクオリティのアニメーション演出を4カ月に1回実装してくれというのは、かなり無茶な話ではあるのですが(苦笑)。
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 そのぶん、エンディングライブの演出は超エモーショナルに仕上げてくれていたので、十分納得もしているんですけどね。毎度ながら本当に素晴らしいですよ、今回のライブも。物語も見ごたえがあり、この新シナリオが早くもめちゃめちゃ気に入っています。

 僕は劇場版『ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉』も、片手では数え足りないくらい観に行った人間でして。内容こそ異なれど、あの映画のラストシーンを観たときと同じような、希望に満ちた感覚があったんですよね。きっとタイシンをはじめ、彼女たちウマ娘は今日も、そして明日もどこかで走り続けているんだろうなぁ……と。それでいいし、それがいい。そんな青くさいことさえ考えてしまう、とても素敵なシナリオでございました。

 願わくば。1人でも多くの方がこの“メカウマ娘”を遊んでシナリオリンクのウマ娘たちのことを、そしてライツ博士とサティのことを、何よりナリタタイシンのことを好きになってくれるといいなあって、心の底から願っています。
 
 本当はタイシンで毎回挑み続けているチャンミの近況なんかも書きたくて仕方ないのですが。さすがに長くなりすぎてしまったし、編集さんに怒られるかもしれないので、そろそろシメましょう(苦笑)。

 ここまで長文・駄文にお付き合いいただき、本当にありがとうございました。皆さんが実際に遊んでこの新シナリオにどんな印象を抱くのか、僕もイチファンとして楽しみにしています。明日からの新環境での育成、共にがんばりましょう! それでは、本日はこのへんで!!

    本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

    ウマ娘 プリティーダービー

    • メーカー:サイゲームス
    • 対応機種:Steam・PC
    • ジャンル:シミュレーション、レース
    • 発売日:2021年03月10日
    • 希望小売価格:基本プレイ無料(アイテム課金あり)