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『SAEKO: Giantess Dating Sim』レビュー。巨大な少女に保護されるなんてご褒美…と思ったら過酷な運命が待っていた【電撃インディー#1014】

文:電撃オンライン

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 電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回はSAFE HAVN STUDIOが開発し、HYPER REALが配信しているアドベンチャーゲーム『SAEKO: Giantess Dating Sim』のレビューをお届けします。

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 なお、電撃オンラインでは尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!


冴子と恋人になれるかもと思っていたときもありました【SAEKO: Giantess Dating Sim】


 『SAEKO: Giantess Dating Sim』は、2000年代の日本を舞台にしたアドベンチャー。不思議な能力を持つ少女・冴子と、指ほどに縮んでしまった小人たちの生活が描かれます。

 リンが目を覚ますと、そこには巨大な少女の姿がありました。話を聞いていると、少女が大きいのではなく、自分が小さいだけであり、さらに記憶を失った自分の世話をしてくれるというのです(なんて優しい人なんだ)。

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 その少女・冴子の案内で、ほかの小人たちが生活している場所に到着しました。

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 辺りは暗いですが、食べ物をはじめ、コマや音楽プレイヤーなど娯楽を楽しめるアイテムが用意されています。

 本当にお世話をしてくれていると感じ、この時点で冴子への好感度はかなり高くなっています。もしかしたら小人から元に戻り、冴子と恋人になる未来があるのかもしれません。どんな展開が待っているのか期待が高まる一方で、このあたりから何か不穏な気配が感じられるようになってきました。

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 その理由は、ほかの小人たちの存在です。リン以外に3人の男女がいるのですが、かわいい女の子の生活を覗くことに興奮する女性、勘が鋭いと言っているものの明らかに心を読んでいるとしか思えない男性、そして何かにおびえているような女性と、個性派ぞろいです。

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▲冴子という、見た目も設定も目立つ中心人物がいるのに、ほかのキャラクターも負けず劣らず濃い存在ばかりです。

 このパートでは、他の小人と話したり、このスペースにあるアイテムを渡すことでイベントが発生したりします。また、リンは自分より先に冴子に保護されていた人たちを差し置いて、管理人に任命されました。

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▲リンの許可なくアイテムに触ってはいけません。いきなり管理人に任命するなんて、おかしいですよね。
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▲とくに食べ物に関しては必死すぎて怪しい。

 画面上部には小人たちの名前とステータスのようなものが表示されており、食べ物をあげると増加します。会話によって減少することもありました。

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▲ピーナッツをあげると何か起こるのかも……?
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▲食べるシーンがかわいらしいアニメ付きで表現されています。

 また、小人たちとずっといっしょにいるわけではありません。冴子との会話もありますが……。

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▲学生なのかな? 授業の後にお腹がすくのもわかります。
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▲うん? どういうこと?
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▲な、なにその表情……。
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▲嘘だよね?
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▲ま、まさか……。
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▲ええ……!?

 あまりのことに、驚きを隠せません。空腹になった冴子が、小人のひとりを食べてしまいます。

 しかも、リンが管理者として食べ物を渡したことで、冴子が食べる小人が決まってしまったのです。ステータスは、どうやら冴子が誰を食べるかを決めるためのものだったようです。

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 もちろん、そんなことを知らないリン。それに対し、冴子はリンにすべてを説明するよう頼んでいた小人に詰め寄ります。頼んでいたというより、“命令していた”と言ったほうがしっくりきます。

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▲そして、冴子がその小人を掴んで手を握りしめると……。指のあいだから赤い液体が……。

 冴子が小人たちのお世話をするというのは真っ赤な嘘で、実際は食べるために小人を飼っているのでした。

 ただ、物語は始まったばかりです。ここからプレイヤーはリンを通して、自分が生き残るために、ほかの小人をいけにえにして生き延びることになります。

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 そして、冴子に小人が食べられると、新しい小人が補充されます。つまり、何も知らない小人を騙して、いけにえにしなければなりません。最初は、「小人から元に戻って冴子と恋人になれるかも」なんて思っていた自分が愚かしい……。

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冴子の機嫌を損ねると管理者といえども……?


 唯一の救いは、プレイヤーが操作するリンが管理者として、冴子に食べられる小人を操作できるため、自分が食べられる心配がないということです。もっとも、そのかわりに冴子の機嫌を損ねると、悲惨な姿にされてしまいます。

 小人と会話したり、食べ物を渡したりするパートとは別に、冴子と会話するパートが用意されており、冴子の質問などに答えながら物語を進めていきます。

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 会話の内容自体は日常のことなど、特段おかしなことはありません。リンは会話にあわせて返事ができます。

 ここで特徴的なのは、返事をするかどうかがプレイヤーにゆだねられている点です。返事の種類がいくつか用意されており、どのような返事をするのか、そもそも返事をするのかどうかもプレイヤー次第。その内容によっては、冴子の機嫌が悪くなってしまいます。

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 冴子の機嫌が悪くなると警告されますが、それでも改善できないと……。

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 小人たちがいるスペースに来たばかりで管理者に任命されたことから、リンは冴子に気に入られているのだと思いましたが、それはあくまで、ほかの小人と比べたときに気に入られているにすぎません。機嫌を損ねれば、リンといえども無事では済まされません。

 リンの生死は、冴子の気分次第というわけです。それに気づいてからは、冴子の機嫌を損ねないよう、きちんと返事をするようにしましたが、返事が多すぎても冴子の機嫌は悪くなってしまいます。一瞬たりとも気を抜けません。

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 なかなか衝撃的な展開が繰り広げられ、序盤からドキドキさせられる本作。自分が生き残るためには、ほかの小人をいけにえにしなければならず、冴子の機嫌も損ねてはいけません。この状況で、リンはいつまで生き延びることができるのでしょうか。そして、多くの選択の末に、どのような結末を迎えるのか。気になる結末は、ぜひプレイして確かめてみてくださいね。

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▲ゲーム内にミニゲームがあるところも良い! これをプレイしているときが一番心安らぐ瞬間かもしれません。

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