アナログゲームブランド“カドアナ”から、ガメラ60周年を記念して12月12日に発売されるボードゲーム『Kaiju on the Earth LEGENDS ガメラ』。
題材となるのは平成ガメラ三部作・『ガメラ 大怪獣空中決戦』『ガメラ2 レギオン襲来』『ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒』。平成特撮を語るうえで外せないこの三部作を、まさかボードゲームで味わえる日が来るとは夢のようです。
題材となるのは平成ガメラ三部作・『ガメラ 大怪獣空中決戦』『ガメラ2 レギオン襲来』『ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒』。平成特撮を語るうえで外せないこの三部作を、まさかボードゲームで味わえる日が来るとは夢のようです。
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今回、電撃オンライン編集部は発売に先駆けた先行プレイに参加。しかも相手は……なんとカドアナ開発陣。紹介記事用の“ゆるいプレイ”だと思っていたら大間違い。全員が全力で勝ちに来るという、想像以上のガチンコ勝負となりました。
その熱気は、ただのテストプレイを超えた“頂上決戦”。この記事ではその模様をお届けするとともに、実際のゲーム展開から見えた戦術やキャラクターの個性について掘り下げていきます。
怪獣ボードに刻まれた“映画のDNA”【Kaiju on the Earth LEGENDS ガメラ】
『Kaiju on the Earth LEGENDS ガメラ』には、平成三部作に登場するガメラ、ギャオス、レギオン、イリスの4怪獣がプレイヤーキャラとして参戦。しかもそれぞれにAタイプとBタイプのデッキが存在し、全8種類のプレイスタイルが用意されています。
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各怪獣は映画で見せた特徴をベースにルール化されており、
- ガメラ:ふっとばしやチャージ攻撃を得意とする正統派の主役
- ギャオス:三体同時行動と群れ戦術で相手を翻弄
- レギオン:プラントやソルジャーを駆使し、遠距離から盤面支配
- イリス:自己進化を重ね、終盤で圧倒的な存在になる大器晩成型
と、システム面から映画のシーンがよみがえる仕上がりになっています。
タイプA・Bの各デッキは10枚構成で、アタック・リアクション・スキル・チャージの4種カードを組み合わせて戦います。
それを基本として、慣れてきたらA・B両方のカードを混ぜ、自分だけの最強デッキを構築できる“デッキビルドモード”でオリジナルデッキの構築も可能。
戦術の幅もグッと広がり、やり込み要素も充実しているので、繰り返し何度でも楽しめるようになっています。
商品の詳細を解説したnoteが公開されていますので、そちらも確認してみてくださいね!
タイプA・Bの各デッキは10枚構成で、アタック・リアクション・スキル・チャージの4種カードを組み合わせて戦います。
それを基本として、慣れてきたらA・B両方のカードを混ぜ、自分だけの最強デッキを構築できる“デッキビルドモード”でオリジナルデッキの構築も可能。
戦術の幅もグッと広がり、やり込み要素も充実しているので、繰り返し何度でも楽しめるようになっています。
商品の詳細を解説したnoteが公開されていますので、そちらも確認してみてくださいね!
第1戦:暴れろガメラA! だが持久力は皆無?【Kaiju on the Earth LEGENDS ガメラ】
初戦、筆者が選んだのは“ガメラA”。印象をひとことで言えば“暴れん坊”。チャージカードを持たない代わりに、序盤から全力で攻め立てるスタイルです。
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実際のプレイでも、建物をふっとばし、敵怪獣を吹き飛ばし、射程の広さを活かして猛攻。特撮映画さながらの豪快な立ち回りに「これぞガメラ!」と叫びたくなる爽快感がありました。
しかし――強力カードを早めに切りすぎたのが命取り。持久戦に持ち込まれると、イリスの進化ゲージがじりじり上昇。レギオンのプラントが盤面を制圧し始め、ギャオスの三体攻撃がライフをじわじわ削ってきます。
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まず厄介だったのがレギオンA。序盤からプラントを置いて引きこもり、遠距離攻撃でジリジリ削る。プラントが増えるほど行動の自由度が奪われ、攻め続けたいガメラAには窮屈。攻撃力は高くなくても、常に“かき乱されている”ストレスがありました。
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イリスAは序盤こそ大人しいものの、進化ゲージが溜まるにつれて一変。「6を超えたら止められないぞ」というプレッシャーが全員にのしかかります。進化するたびに攻撃手段が増え、放置すればするほど不利に。結局、後半はイリスの脅威に振り回されました。
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そしてギャオスA。三体同時に操作できるため、まるで小回りの効くドローン部隊に包囲されているよう。1体ごとのライフは少ないのですが、細かく動いて建物をぶつけたり直接攻撃したりと、とにかく鬱陶しい(笑)。飛行怪獣軍団に翻弄され、攻めのリズムを崩されました。
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気づけば攻め手を欠き、最後は一気に逆転されて敗北。「序盤で勝負を決めろ!」という、まさに短期決戦型キャラクターの弱点を突きつけられた一戦でした。
第2戦:ガメラBの鉄壁ガード、そして逃げ切る【Kaiju on the Earth LEGENDS ガメラ】
続く2戦目では“ガメラB”を選択。Aとは打って変わってチャージ主体で、特に強烈なのが“甲羅ガードの構え”。このカードが場に出ると、他プレイヤーが剥がしにかからざるを得ないほどの防御性能を誇ります。
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“ガメラ=守護神”を象徴する堅牢な戦術で、プレイヤー全員から「ガメラB強すぎない!?」の声が上がったほど。
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一方で、敵怪獣たちも猛攻を仕掛けてきました。レギオンBはソルジャーレギオンを次々と前線に送り込み、鉄砲玉のように突撃。倒しても倒しても蘇り、「ゾンビ軍団か!?」と思わず唸るほど。
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イリスBはチャージによる“射程アップ+ダッシュ”で、盤面の端から端まで一気に飛んでくる。背後から突き刺される感覚はまさに恐怖。
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ギャオスBは射程1なのに油断できません。三体の連携格闘でライフをごっそり削り、建物越しに包囲されると逃げ場がなくなるのです。
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そんな中でもガメラBは鉄壁を築きつつ、リアクション無視の攻撃を叩き込み続けました。相手のカウンターを無効化しながら優位を維持し、最終的には逃げ切り勝利!
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第3戦:自作デッキでレギオン参戦! 籠城と遠距離の悪夢【Kaiju on the Earth LEGENDS ガメラ】
3戦目は遊び馴れた人向けのルールでプレイさせてもらいました。「A・B両方のカード20枚から10枚を選ぶ」デッキビルドモードで、選んだ怪獣は“レギオン”。
Aのプラント戦術は難しそうだったため、Bを中心に構築しつつ、強力なAカードをピックアップ。結果、“籠城しながら遠距離砲撃”といういやらしい戦術に。
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ソルジャーレギオンを前線に送り込み、敵の足を止める! その間に本体は遠距離からビームをチャージして叩き込む! 攻撃を受けてもソルジャーは何度でも蘇り、相手からすれば「壁が減らない!」「近づけない!」と悲鳴を上げる展開に。
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結果は見事勝利。初見では扱いづらいと感じたレギオンですが、慣れれば超強力。遠距離戦を好むプレイヤーにはたまらないキャラでした。
この戦いでも敵キャラは強烈。ガメラBは最後までしぶとく、甲羅ガードで遠距離攻撃が通らない。「剥がさなきゃ」と全員で頭を抱えました。
イリスAは進化が進むほど攻撃力が跳ね上がり、「放置したらやばい」という緊張感が常に漂っていました。ギャオスAは三体に分かれて建物を投げつけ、じわじわ削ってくる! 大ダメージにはならなくても、気づけばライフがごっそり減っている! 地味に恐ろしい存在でした。
ギャオスとイリス――観戦だけでも光る個性【Kaiju on the Earth LEGENDS ガメラ】
今回はギャオスやイリスを本格的に操作する機会は少なかったものの、他プレイヤーの動きを見ているだけで「次は使いたい!」と思わせる存在感がありました。
- ギャオスは三体同時操作が独特。手札管理や位置取りがシビアだが、ハマれば包囲殲滅の快感が味わえる。
- イリスは大器晩成型。序盤はおとなしいが、進化値6を超えると化け物じみた強さを発揮。AとBでプレイ感がまったく異なり、両方試したくなるキャラ。
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攻撃順が“ギャオス→イリス→レギオン→ガメラ”と固定されているのも重要です。単にカードを出すだけでなく「次は誰が動くか」を見据えた読み合いが熱いバトルへと繋がりました。
遊び終えての感想【Kaiju on the Earth LEGENDS ガメラ】
プレイを終えてまず思ったのは、「怪獣になりきって暴れるのって最高!」ということです。建物を破壊し、敵を吹き飛ばし、最後は地球のマナが尽きるまで殴り合う……。その体験は映画のクライマックスさながらで、自分が操作しているからこそ得られる没入感がありました。
推し怪獣で遊ぶのも楽しいですが、繰り返すうちに「この戦術なら別の怪獣の方が合うかも」と新たな推しが生まれるのも魅力でした。
総じて、ガチのカードゲーマーも満足できる戦術性と、特撮ファンが歓喜する再現度を兼ね備えた傑作と言えるでしょう。『Kaiju on the Earth LEGENDS ガメラ』は、単なるタイアップではなく“映画のDNAをアナログゲームとして落とし込んだ”本格ボードゲームでした。
平成ガメラ三部作に登場する4怪獣のクライマックスを、自分の手で構築できる贅沢さ。ガメラ60周年にふさわしい一作です。ぜひ仲間を集めて、最強の怪獣を決める頂上決戦を楽しんでください!
製品情報
- タイトル:Kaiju on the Earth LEGENDS ガメラ
- ジャンル:ボードゲーム
- 価格:9,680円(税抜き価格8,800円)
- 発売日:2025年12月12日
- 対象年齢:10歳以上
- プレイ人数:2〜4人
- プレイ時間:約30〜60分
- ゲームデザイン:工藤さん
- ディレクション:渡辺範明(ドロッセルマイヤーズ)
- グラフィックデザイン:福島了(Drift)
- イラストレーション:開田裕治、中村豪志
- シリーズロゴ制作:宇佐美詠子、別府さい
- 編集・プロデュース:カドアナ(KADOKAWA)
内容物
- マップボード:1枚
- 怪獣ボード:4枚
- カード:81枚(8種10枚1セット+1枚)
- サマリーシート:8枚(2種各4枚)
- 説明書:1冊
- 怪獣コマ:6個(ガメラ1個/ギャオス3個/レギオン1個/イリス1個)
- ソルジャーレギオンコマ:2個
- レギオンプラントコマ:2個
- 建物コマ:14個
- マナマーカー:1個
- 進化マーカー:1個
- ライフコマ:48個(4種各12個)
※画像はイメージです。尚、予告なく仕様・デザイン等を変更する場合がございますので予めご了承ください。
『Kaiju on the Earth』シリーズとは
2019年より「怪獣」をテーマにして始まった連作ボードゲームシリーズ。1作ごとに異なるオリジナル怪獣が登場し、それに合わせて毎回異なるゲームデザイナーを採用しているのが特徴。
現時点で5作が発売されており、これに加え、『Kaiju on the Earth LEGENDS』という日本の有名怪獣が登場するスピンオフシリーズも展開。今作『ガメラ』はその2作目となり、LEGENDSも含めると7作がリリースされている。
現時点で5作が発売されており、これに加え、『Kaiju on the Earth LEGENDS』という日本の有名怪獣が登場するスピンオフシリーズも展開。今作『ガメラ』はその2作目となり、LEGENDSも含めると7作がリリースされている。
今作ゲームデザイナー「工藤さん」プロフィール
コンパクトなゲームシステムで多彩なプレイ戦略を実現する気鋭&人気のゲームデザイナー。
代表作『ぬくみ温泉繁盛記』、『デクタクR』等。
代表作『ぬくみ温泉繁盛記』、『デクタクR』等。
今作ディレクター「渡辺範明」プロフィール
ボードゲームメーカー「ドロッセルマイヤーズ」代表。
「Kaiju on the Earth」をはじめ、「ヨフカシプロジェクト」「小学館グッドゲームズ」「ふたばくゲームズ」など様々なアナログゲームブランドを手掛けるゲームデザイナー/プロデューサー。
「Kaiju on the Earth」をはじめ、「ヨフカシプロジェクト」「小学館グッドゲームズ」「ふたばくゲームズ」など様々なアナログゲームブランドを手掛けるゲームデザイナー/プロデューサー。