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『放送局占拠』9話感想と考察:クライマックスに向け、傀儡子の正体判明!? そして“妖”の本当のターゲットは……TVを見ている“視聴者”だった!?(ネタバレあり)

文:電撃オンライン

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 日テレ系列2025年7月期より土曜夜9時から放送中の、櫻井翔主演のタイムリミットサスペンスドラマ『放送局占拠』第9話の感想と考察を掲載します。

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武蔵三郎(櫻井翔)の3度目の戦い!


 2023年から放送され、考察しがいのある先の読めない展開や、敵役のキャストが名前を伏せられ、劇中で少しずつ判明していく仕掛けなど、さまざまな魅力で話題になったドラマ『○○占拠』シリーズ。

 2023年の『大病院占拠』、2024年の『新空港占拠』に続いて、この夏から最新作『放送局占拠』が放送中。

 前作の事件から1年、新たな舞台は“放送局”。妖(あやかし)の面を被った武装集団と、今は警視庁刑事部BCCT捜査員になった武蔵三郎(櫻井翔)との戦いが開始されます。

 過去作で登場した警視庁刑事部BCCT管理官のさくら(ソニン)や警視庁刑事部BCCT情報分析官志摩(ぐんぴぃ)など、お馴染みの面々も登場。さらに、第一作目でテロ集団のリーダーだった“青鬼”こと大和耕一(菊池風磨)も再登場。過去最大のタイムリミット・サスペンスが幕を開けます。

 2025年の夏ドラマでもとくに注目の本作について、その感想記事をちょっとした考察を交えて紹介していきます。


この記事には、ドラマのネタバレが含まれます。

『放送局占拠』第9話 感想

前回までのおさらい


 仲間割れで“妖”から排除された青鬼こと大和を助け、手を組むことになった武蔵。彼の活躍で、ついに“鎌鼬”事件の真相が明らかになります。

 しかし最大の謎は、これまでの事件を裏で操っていたとされる“傀儡子”と呼ばれる存在。その正体は誰なのか、そして、“妖”たちが探していた、テレビ局内の“例の場所”には何が隠されているのか。いよいよ物語は、クライマックスに近づいてきました。

武蔵と大和、局内に潜入


 テレビ局内の式根潤平と、屋代警備部長を人質交換することになった警察と“妖”。警察は、そのどさくさに紛れてSATの突入を試みます。

 が、当然読まれており、罠にかかって撤退。しかしそれは囮で、実はその裏で武蔵と大和が潜入に成功していたのでした。

 人質交換の場面では、本庄が屋代と一緒に人質になると提案、伊吹はそれを承諾します。しかし、解放された式根が屋代に掴みかかった隙に、屋代は本庄の銃を奪い発砲!

 ……と思ったら、なんと撃ったのは“妖”のがしゃどくろの方で、屋代は胸を撃たれ倒れるのでした。

 なんとも目まぐるしい展開に驚きです。“妖”が屋代を要求した理由は、局内の“例の場所”の生態認証を開くためでした。物理的に屋代の腕が必要だったのですね。しかし死んでは生態認証が使えません。

 裕子はすぐに手当をしようとしますが、伊吹は屋代が死ぬ前に生態認証を開こうとするのでした。

伊吹が目的にしていた部屋にあるものは


 伊吹たちが入ろうとしたいたのは、元々避難フロアで、いつの間にか忘れられて傀儡子が利用していた部屋でした。そこには、傀儡子が今まで集めてきた犯罪のさまざまな証拠が眠っているといいます。

 傀儡子は、その証拠で権力者の弱みを握り、権力を操っている存在だったのです。そして今回の調査。それは、傀儡子は誰かを突き止めることでした。

死の記者会見始まる


 スタジオには残りの人質3人が着席させられ、テレビでよくある謝罪会見の格好になります。足元にあるテレビには爆弾が仕掛けられ、時間で爆発します。まさに死の記者会見です。

 またここで、部屋に入るための生態認証は2人必要で、それは屋代と奄美だったことが判明します。

 そのことは、人質として潜入していた座敷童が、沖野と奄美の会話から聞いていたのです。奄美が傀儡子である可能性がグッと高まりますが、沖野は生態認証のことを知っていたので、彼女も何か関係がありそうです。

残りの人質3人は繋がりあり?


 警察が残りの人質3人を調べるなか、局内にいた武蔵は、奄美のロッカーを調べることになります。そして武蔵と警察の調査で、沖野と奄美が繋がっていたことや、これまでの事件を裏垢で拡散してたのが真鍋だったなど、さまざまな事実が判明。

 あまり関係ないと思われていた残りの人質3人が、なんやかんやで事件に関与していたことが分かるのでした。

傀儡子の正体は、え、屋代警備部長?


 そしてついに、記者会見場所では、沖野が観念したように白状します。傀儡子は、屋代警備部長だと。しかし、裕子の賢明な措置にも関わらず、その屋代警備部長は亡くなってしまうのでした。

 また、武蔵は、奄美のPCを解析した結果、シマウラチグサという名前と一緒に、何かを察したようですが、ここで大和の裏切りが……!!

考察:傀儡子の正体も分からぬまま、クライマックスへ


 傀儡子は、屋代警備部長だった! ……というのはさすがにフェイクだと思います。やはりSNSの考察で鉄板とされていた奄美が傀儡子なのかなと考えます。しかし今回の流れを見て、奄美というのもミスリードな気がしてきました。

 ただ、とくに“妖”とは関係ないと思っていた残り物の人質が、全員事件に関わっていたのはちょっと意外でした。結局、残るべくして残っていた3人だったのですね。

 また、情報官の三宅がなんか活躍ムーブに入ってるのも意外。志摩の隣に座る人は毎回裏切ってきたので、今回もと思われていましたが。

 伊吹が最後に語った本当のターゲットとは、「テレビの前のあなた」でした。「俺だったのかー」という突っ込みはおいといて、さすがにここにきてのメタ展開は勘弁してほしい。なんとなく『3年A組 今から皆さんは、人質です』のラストを思い出してしまいました。

 最後に武蔵の言ったシマウラチグサという名前も気になりますが、予告の“終?”というテロップも気になりますね。このシリーズでは毎回予告で遊んでいたけど、今回のはそのまま、“終わらない”ということでしょうか。

 結末は劇場版で、みたいな可能性もあるかも。ただとりあえず、ドラマはドラマできちんと終わってくれることを祈ります。

ここまでに残っている謎を整理
●傀儡子とは誰か
●モニターに写った“PM PLAN”とは何か
●シマウラチグサとは誰か

人質とその隠された闇


式根潤平:国民的俳優(始まりの闇)
⇒ファンに薬を打って殺したが、屋代警備部長によりもみ消される
奄美大智:プロデューサー
灘見寛治:キャスター
日出哲磨:ディレクター
⇒自身の犯罪を隠すため記者の高津国光に濡れ衣を着せ、自殺に追い込んだ
忽那翡翠:AD
⇒監視のため人質に潜入していた“妖”のメンバー、座敷童
真鍋野々花:アシスタント
⇒これまでの事件の嘘をSNSで拡散させていた
沖野聖羅:都知事候補
⇒奄美とは協力関係にあった
大芝三四郎(絡新婦殺人事件):都知事
⇒官製談合を内部告発しようとしていた政策秘書を突き飛ばして殺し、閑正建設を通じて隠蔽した
三河龍太郎(コックリさん事件):都知事候補
⇒サッカーチームで生徒への体罰で自殺させた

ここまでに判明した『妖』のメンバーと役目/出演者と⇒標的


般若:(伊吹裕志/加藤清史郎)⇒鎌鼬事件で冤罪の恋人を逮捕した武蔵?
アマビエ:(津久見沙雪/ともさかりえ)⇒息子の自殺の原因になった三河
唐笠小僧:(小笠原舷太/駿河太郎)⇒妻を殺し事件を隠蔽した大芝
化け猫:(高津美波/入山杏奈)⇒父親を陥れ自殺に追い込んだ日出
河童:(高津波留斗/柏木悠)⇒父親を陥れ自殺に追い込んだ日出
天狗:](安室駆流/芝大輔)⇒兄弟を殺した屋代警備部長
がしゃどくろ:(安室流華/瞳水ひまり)⇒兄弟を殺した屋代警備部長
座敷童:(忽那翡翠/齊藤なぎさ)⇒姉を殺した式根潤平
輪入道:(八丈豪/原西孝幸)⇒鎌鼬事件で娘を殺した“のっぺらぼう”

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