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【10月16日配信決定】『アンベイル ザ ワールド』発表会レポート。出水ぽすか先生の絵を完全再現する為に“嫌われるかと思うくらいフィードバックを重ねた”【TGS2025】

文:ことめぐ

公開日時:

 集英社ゲームズとNetEase Gamesは2025年9月26日、東京ゲームショウ2025(TGS2025)のビジネスデイ2日目に、新作スマートフォン向けRPG『unVEIL the world(アンベイル ザ ワールド)』の配信日決定発表会を開催しました。

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 集英社ゲームズのプロデューサー・鈴木達也氏と、日本版シナリオライターの相羽志空氏が登壇。

 配信日が2025年10月16日に決定したことを発表し、ゲームの壮大な世界観や魅力的なキャラクター、こだわりの開発秘話が語られた発表会の模様をお届けします。

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▲鈴木氏(左)、相羽氏(右)。

“プレイする漫画”をコンセプトに、新たな冒険譚が幕を開ける【アンベイル ザ ワールド】


 発表会は、集英社ゲームズの鈴木プロデューサーによる挨拶からスタート。

 鈴木氏はTGS2025のビジネスデイ2日目という多忙な中、多くのメディア関係者が集まったことに感謝を述べ、本作のコンセプトが“プレイする漫画”であると紹介。

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 「我々集英社グループが持つ物語の力と、中国の開発会社NetEase Gamesさんの開発力が組み合わさることで、漫画を遊んでいるような体験を目指しました」と鈴木氏。普段、漫画アプリなどで作品を読み、「このまま遊べたらな」と感じる瞬間をゲームとして実現すべく、胸が熱くなる物語と爽快感のあるカードバトルを融合させたと語りました。

 本作は、集英社ゲームズとNetEase Gamesの協業タイトルであり、鈴木氏は日本のプロデューサー、相羽氏は日本側の主導ライターとしてプロジェクトに深く関わっています。

 本来であればNetEase Gamesのプロデューサーである朱(しゅ)治氏も登壇予定でしたが、配信日を目前に控えた佳境の現場から離れられず、今回は欠席。

 鈴木氏と相羽氏の2名が、開発チームの思いを背負って本作の魅力を伝えました。

『約束のネバーランド』の出水ぽすか先生が紡ぐ、魅力的なキャラクターたち【アンベイル ザ ワールド】


 プロジェクトは、集英社の中で「新たなキャラクター、新たな世界、新たなゲームを創出する」という旗印のもとに発足。

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 その核となるキャラクターデザインを託されたのが、『約束のネバーランド』の作画で知られる“出水ぽすか”先生。

 相羽氏によると、出水先生に依頼した企画の初期段階では、「塔があって、その頂上の『エデン』という場所を少年たちが目指す話」という大枠しか決まっていなかったとのこと。

 しかし、出水先生が描いたキャラクターの服装などからインスピレーションを受け、逆に世界観が広がっていったのだそう。

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 発表会では、出水先生によって生み出されたメインキャラクターたちが紹介されました。

ラジ(声優:千葉翔也)

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本作の主人公。赤髪の熱血少年で、貧しい生まれながらもゴミ拾いで生計を立て、「いつか伝説になってやる」と塔の頂上を目指しています。

 相羽氏によれば、中国語で“ラジ”は“ゴミ”を意味するのだそう。ラジの名前は出水先生が名付けたものであり、この繋がりは偶然とのこと。

 王道の少年漫画の主人公として、プレイヤーに元気と希望を与える存在になるよう描かれています。

ユタ(声優:鬼頭明里)

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 ラジの相棒であり、塔の周辺に広がる砂漠の果てからやってきた謎の少女。

 幼い頃にラジと出会い、家族同然の存在として共にエデンを目指します。優しげな見た目とは裏腹に芯が強く、時にはラジを引っ張っていくほどの強さを見せます。

クレット(声優:杉山紀彰)

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主人公たちが所属するギルドマスターの息子で、貴族のエリート。クールで、熱血漢のラジとは対照的なライバル的存在。

 当初はギルドの意向を受けてラジたちの前に立ちはだかることもあるそうで、物語を通じて彼らの絆がどう深まっていくのかが見どころのひとつとのこと。

ミヤ(声優:東山奈央)

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クレットと同じく、ラジたちの先輩にあたる貴族のお嬢様。高飛車で強気な印象ですが、根は優しく兄には頭が上がらないという一面も。

デン(声優:大谷育江)

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 主人公パーティのマスコット的存在。

 ラジに物語の鍵となるアイテム“ライズギア”をもたらす。自身はどこから何のために来たのか覚えていない。

 トラブルメーカーでありながら憎めない愛らしさを持ち、NetEase Gamesによってコミカルなモーションや表情が豊かに表現されています。

 その他にも、主人公たちと敵対する魔人族の“ラーニャ”とジャルダや、ギルドの受付嬢で頼れるお姉さん“メイリー”など、出水先生がデザインした魅力的なキャラクターたちが物語を彩ります。

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巨大な塔と異世界「境界」を巡る壮大な物語【アンベイル ザ ワールド】


 本作の舞台となるのは、天を貫く巨大な塔。

 その頂上には、飢えも争いもない楽園“エデン”が存在するという伝説が。

 塔の麓に暮らす人々は、塔から得られる資源でかろうじて生活しており、ラジとユータはこの伝説を信じて塔の頂上を目指すことを決意。

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 しかし、冒険の舞台は塔の中だけにとどまりません。

 塔の内部には「ゲート」と呼ばれるものが存在し、それをくぐると「境界」と呼ばれる異世界が広がっています。プレイヤーは主人公たちと共に、全く雰囲気の異なる様々な世界を冒険することに。

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アクシス

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▲空に浮かぶ島々で構成された、水が豊かな世界。塔の麓の町の人々にとって、この世界から供給される水は生命線となっている。

メルべイユ

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▲西洋風の街並みが特徴的な、おとぎ話のような不思議な現象が起こる世界。

 塔の内部は危険なため、探索は“ライズ”と呼ばれるギルド所属の冒険者にしか許されていません。

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 「エデンなど存在しない」という立場のギルドと、「エデンを見つける」という夢を追うラジたち若者との間の対立や葛藤も、物語の大きな軸に。

仲間“アウラス”を召喚! 戦略性の高いカードバトルシステム【アンベイル ザ ワールド】


 本作のバトルは、ターン制のカードバトル形式。

 ライズたちは“ライズギア”という魔法の道具を使い、「アンベール!」という掛け声と共に“アウラス”と呼ばれる仲間を異世界から召喚して戦います。

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 発表会では、アウラスたちが映像と共に紹介されました。

●アレクサンドラ
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▲生真面目な騎士で、ラジを「主」と呼び、仕える。

●ウルバフト
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▲獣人族の少年。先輩風を吹かせるが、序盤から頼りになる存在。

●ヨランカ
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▲(左から2番目)アクシス出身の弓の名手。無口でミステリアスな雰囲気を漂わせる。


●リアン
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▲アクシスで信仰される水の女神に仕える神官。腐敗した教会に心を痛める悩める青年。

●リズ
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▲塔に無断で侵入する盗賊団のお頭。豪放磊落な姉御肌だが、可愛いものに目がない一面も。

 アウラスたちは、それぞれが世界の謎に迫る重要な情報を持っているとのこと。彼らの物語を追うことも、本作の大きな楽しみの一つになりそうです。

 バトルシステムは、ターンごとに配られるカードを駆使して戦います。

 同じアウラスのカードを2枚、3枚と重ねることでスキルが強化されるため、単体で攻撃するか、強力な一撃のためにカードを温存するかといった戦略的な判断が求められます。

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 さらに、スキルを多用することで強力な必殺技が発動可能に。各キャラクターの魅力的なカットシーンと共に、戦況を覆す一撃を放つことができます。

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出水ぽすか先生の原画を完全再現する為に「嫌われるかと思うくらいフィードバックを重ねた」【アンベイル ザ ワールド】


 本作のビジュアルは“出水ぽすか先生の原画の完全再現”を至上命題として開発を進行。

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 鈴木氏は、出水先生特有の透明感、繊細な線使い、独特の色合いをデジタルで再現するため、「NetEase Gamesさんに嫌われるかと思うくらいフィードバックを重ねた」のだそう。

 このこだわりを実現できた背景には、両社の強い信頼関係がありました。

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 プロジェクトはコロナ禍の2022年4月に本格始動。日本と中国・広州という約3,000kmの物理的な距離に加え、リモートでのやり取りしかできない状況が続きました。鈴木氏は、TGSの造作物の一部を広州のオフィスに送ったり、規制緩和後に直接会って酒を酌み交わしたりと、チームの熱量を共有し、信頼を育んできたエピソードを披露。

 シナリオ面でも活発な議論が交わされ、相羽氏は「毎日5〜6時間打ち合わせすることもあったが、お互いに言い合える関係になれた」と振り返ります。

 こうした国境を越えたチームの熱意が、インゲームでも原画のタッチを忠実に再現した美麗なグラフィックや、吹き出しやオノマトペといった漫画的な演出に結実しています。

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配信日が10月16日に決定! 橋本環奈さん起用など豪華キャンペーンを実施【アンベイル ザ ワールド】


 開発陣の熱い思いが語られた後、ついに本作の配信日が発表されました。

 『アンベイル ザ ワールド』の正式サービス開始は、
2025年10月16日

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 発表から約20日後には、壮大な冒険の続きが楽しめるとのこと。さらに、配信を盛り上げるための豪華な施策も4つ公開されました。

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▲アウラス“アレクサンドラ”の前日譚を描いた漫画(作画:高橋ヒデキ先生)が公式X(旧Twitter)で展開。
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▲マスコットキャラクター「デン」のブックマーカーが、全国100店舗以上の書店で書籍購入者にプレゼントされます。
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▲配信日前後に、本作のラッピングトラックが都内を走行します。
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▲女優の橋本環奈さんがコラボプレイヤーに就任。橋本さんが本作を楽しみながら、プレイヤーに冒険を呼びかける映像が今後公開される予定とのこと。

Q&Aセッションで明かされた開発の裏側【アンベイル ザ ワールド】


 発表会の最後には質疑応答の時間が設けられ、開発のさらに深い部分が語られました。

Q. 出水ぽすか先生を起用した決め手は?

鈴木氏 プロジェクトが発足した2019年当時、「荒野の塔で苦労しながら生活する主人公たち」という世界観を描くにあたり、その繊細なタッチと表現力から「出水先生しかいない」という結論に至ったと聞いています。

Q. NetEase Gamesと集英社ゲームズの役割分担は?

鈴木氏 プログラムやデザインなどゲームの主たる開発はNetEase Gamesさんが担当しています。集英社ゲームズは、出水先生やシナリオチームのコーディネーション、日本でのプロモーション、そして開発全体の音頭取りのような役割を担っています。パブリッシングと運営はNetEase Gamesさんが行います。

Q. なぜプラットフォームにスマートフォンを選んだのですか?

鈴木氏 プロジェクトの基礎が固まった2019年当時、生活に最も近いデバイスはスマートフォンでした。「漫画を読むように」という体験とゲーム体験をスムーズに融合させるには、スマートフォンが最適だったと考えています。

Q. タイトル『アンベイル ザ ワールド』の由来は?

鈴木氏 物語の中で世界の謎を一つずつ「剥がしていく(unveil)」ことと、アウラスを召喚する際の掛け声「アンベール」をかけています。世界中に散らばる謎に立ち向かっていくという意味を込めて、このタイトルを付けました。

『unVEIL the worldアンベイル ザ ワールド』概要

■配信日
2025年10月16日

■価格
基本無料 App内課金有り

■プラットフォーム
iOS/Android

■プレイ人数
1人

■ジャンル
冒険活劇ストラテジックRPG

■開発
集英社ゲームズ/NetEase Games

■発売
NetEase Games

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