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スクエニ最新RPG『オクトラ0』に神ゲーの予感。序盤プレイだけで強いこだわりが伝わってきた【オクトパストラベラー0:感想】

文:電撃オンライン

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 スクウェア・エニックスの人気RPGシリーズ最新作『オクトパストラベラー0』。その発売日である12月4日を目前に、先行プレイの機会をいただけました。今回は、物語の序盤をプレイしてのインプレッション記事をお届けします。

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 なお、筆者であるわたくしタダツグは、初代『オクトパストラベラー』や『オクトパストラベラーII』はもちろん発売日に購入してクリア済み。この『オクトラ0』の前身ともいえるスマートフォン版『オクトパストラベラー 大陸の覇者』は累計で1,200時間ほどプレイしております。

 イチファン目線として、どうしてもシリーズの既存プレイヤーに視線が向きがちかもしれませんが、だからこそあえてこのタイミングで、シリーズにまだ触れていない方々へ言っておきたいです。本作はRPGとしての手ごたえがすばらしいということを!

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 導入からして強烈なインパクトで心を鷲掴みにしてくるストーリー。シリーズを重ねたことで昇華され、コンシューマ版とアプリ版のいいところを凝縮したゲームシステムやユーザーインターフェース。シナリオを読み進めるごとに好きになっていく、個性豊かなキャラクターたち。レベル上げのストレスを軽減しつつ、ボスとの戦いには適度なヒリツキがあるバトルバランス。時間泥棒の気配が匂い立つタウンビルド。……どれも素晴らしいチューニング! 

 まだ10時間未満のプレイなので断定する気はありませんが、とはいえすでに感じています。これは“神ゲー”なのではなかろうか、と。ぶっちゃけ原稿を書く時間があるなら、もっとプレイを先に進めたくて仕方がない……そんなジレンマに苦悩していますからね(苦笑)。

 物語の直接的なつながりはありませんし、少しでも気になっている方は本作から『オクトラ』シリーズデビューしていいと思います。とくに、濃密なダークファンタジーが好きな方には強くオススメしたいところですね。

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 ……前置きが長くなりましたが。ここからはいくつか焦点を絞りつつ本作のプレイフィールをお伝えしていきたいと思います。

ストーリー:人の心はないのか……? いきなりの悲劇に心をグチャグチャにされる物語


 ライターたるもの、見出しにはちょっと強めの単語をチョイスしがち。でも、僕はこのゲームをプレイして1時間ほどで呟いてしまいましたよ。「人の心はないんか?」ってね。心が…心が痛いんだ!

 いや、これはむしろ逆な気がしてきました。むしろこのシナリオは、情動豊かで人の心の機微に鋭い人間によって書き記されているのでは? じゃなきゃこんなにも人の心をエグるストーリーが描けるはずがない!

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 心の痛みを知っている人間だからこそ、こちらがどんな瞬間に痛みを覚えるのかがわかるわけで。本作のシナリオを手掛けた普津澤画乃新氏がインタビューで“己の身を削った”と口にされたのも、決して誇張ではないと痛感しました。あくまで序盤を遊んでみての個人の感想ではありますが……。

 これまでのプレスリリース記事や、メディアインタビュー記事などをご覧になった方はご存知のとおり、本作には『大陸の覇者』で語られた“サイドオルステラ”の物語がバッチリ収録されています。それに加えて、本作独自のストーリーとなる“聖火を灯す者”編が新たにもう1つの軸として展開していく形です。

 こちら、インタビューでは“復興の物語”と表現されていましたが、内容はまさにその通り。主人公は滅ぼされてしまった故郷・ウィッシュベールを自分たちの手で復興させるため、仲間とともにオルステラ大陸を巡る冒険の旅へと出発します。その手に輝くのは……とある強力な力を秘めた指輪。やがて主人公は、この指輪に導かれるようにオルステラの影で暗躍する他の指輪所持者たちと相対していくことになるわけで……。

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 大筋はこんな感じとなっており、『大陸の覇者』をプレイしている方にとって導入こそ異なるものの、大きな違和感はないかと。

 むしろ問題は、序盤からしていきなり心をグチャグチャにされるところでしょう。これまでの情報で“ウィッシュベールは物語の冒頭で滅んでいる”ということは散々語られてきています。なので僕は、こう言ってはなんですが、“スタートから3分くらいでいきなり敵の襲撃を受けて町が滅ぼされるのかな~”と、勝手に思い込んでしまっていました。

 実際のところ、これはとんでもない誤解でしたね。

 オープニングではしっかり時間を使って、ウィッシュベールという町の魅力やそこに住まう人々の優しさがとても丁寧に描かれていました。そう、マジで丁寧なんですよ。ゆえに残酷。

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 主人公をはじめ、町の人々にどうしたって感情移入してしまったところで、とんでもなくエグい事件が発生し、町は壊滅してしまいます。こんなんトラウマになる……。インタビューで普津澤氏が“お話のダークさは『オクトラ0』が一番やばい”とおっしゃっていましたが、そりゃあそうだよね……って気持ちになりました。

 しかもこの襲撃事件。みなまで言いませんが、とある希少なアイテムを探してとある人物たちが攻め寄せてくるんですよ。こう書くと『大陸の覇者』プレイヤーは察する部分はあるかもですが(汗)。

 そして僕は今、憤っています。“首謀者たちが許せねえ!”って心の底から怒っているんですよ。ぶっちゃけ『大陸の覇者』の初プレイ時には、ここまで強烈な怒りの感情は抱かなかった気がするのですが。主人公たちの心に、簡単には癒えぬ傷が刻まれたと思うと、どうしてもね……。それでも“ウィッシュベールの町を自分たちの手で復興させよう”と、強い決意で前を向く主人公たち。こんなの人間として好きにならないはずがない……。

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 ホント、物語の導入としてはものすごくキャッチーでしたよ。このオープニングを介して“富を極めし者”、“権力を極めし者”、“名声を極めし者”へと物語が繋がっていくのもじつに秀逸。あまりにも自然すぎて「え、最初からこうデザインされていたんだっけ?」と驚いたほどです。

 まだオープニングしか触れていないので、この“聖火を灯す者”編がここからどのような展開を見せるのかはわかりませんが……本当に期待値は高い。きっと皆さんも先が気になって仕方がなくなるのではないでしょうか。

 なお、ストーリーに関して言うと、導線としては前述のとおり“三極”の話へとつながっていくものの引き続き“聖火を灯す者”編を追いかけていくことも可能でした。ここらへんは初代『オクトラ』や『オクトラII』で、主人公の物語をどう選んで遊んでいくかってところに似ていますね。“旅路終着点として目指す場所は同じでも、そこまでに歩む道のりはプレイヤーしだい”というこだわりを感じました。これこそが『オクトパストラベラー』といえるでしょう。

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 ちなみに“三極”の物語は、それぞれの1章を遊んだ感触として『大陸の覇者』で描かれた物語と大きく異なっているわけではありませんでした。むしろ違和感のなさにビビるほどです。

 じゃあ『大陸の覇者』プレイヤーにとっては退屈かと言われれば……僕はNOと答えたいですね。というのも、メインシナリオはフルボイス化されていまして、受ける印象がガラリと変わったんですよ。僕がずいぶん久しぶり(5年ぶりくらい?)にここらへんの物語に触れているって側面もあるかもしれませんが。

 たとえば“富を極めし者”編のバルジェロファミリーたち。窮地に陥っても軽いジョークを口にし、若者ならではの蛮勇さでマフィアの世界を突き進んでいく彼らですが、声優陣による声の演技が加わったことで、テキストだけでは伝わらないスゴみを感じました。

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▲ピエロの「チキン」呼ばわりもボイスで聞くと印象が少し違うんですよね。

 裏社会で生きてきた人間特有の圧とでもいうか、すっとぼけた軽口では隠しきれない人間としての重みがあるんですよね。ヘルミニア役を演じておられる故・田中敦子さんの怪演もあり、序盤からピカレスクロマン好きにはたまらない人間ドラマを味わえました。

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▲タイタスやアーギュストらも、ボスとしてのオーラはかなりのもの。僕が大好きな“マーヴェラス!”のセリフも、シチュエーションごとに演技が変わるので、受け取り方が変わってきます。

 ここからストーリーがどのような味わいになっていくのか……総じて期待感は高めです。

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▲要所で『大陸の覇者』にはなかった選択肢が増えているように思えます。どれを選んでも物語が大きく変化することはなさそうですが、主人公の人物像に関わってくる部分なので、内容によってはつい悩んでしまう……。

バトル:ザコ戦は基本的に快適。ボスとの戦いに全集中!


 次はバトルの手ごたえについて。ブレイク&ブーストや、8人のキャラのなかから前列の4人を操作して戦う本作のバトルシステムは、コンシューマ版とアプリ版のいいとこどりがされている感触です。

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▲物語の序盤から前列・後列にキャラを並べられるくらいには仲間がしっかり増えていきます。このテンポ感もいいですね。8人揃ってからが本作のバトルの真骨頂だと思うので。

 コンシューマ版しか遊んでいない方からすれば、やはり前列・後列に分かれた8人バトルが新鮮かと。4人バトルと比べるとシンプルに使えるアビリティの数が増えるわけで、それだけバトルの戦略に幅が出てきます。

 逆に、ターンスタート時にまとめて全員分のコマンドを入力するのではなく、素早さに即して行動順が決まり、それに沿って1人ずつ行動を決めることになる点は、コンシューマ版のプレイ感覚が踏襲されています。アプリ版しか遊んでいない方からすれば、これによって新たな戦い方ができるようになったことに驚くかもしれません。

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▲画面上のタイムバーに表示されたキャラの順番にコマンドを入力し、行動を実行する形です。

 序盤のプレイフィールとしては、難易度はそれほど高くない印象。インタビューで鈴木プロデューサーがおっしゃっていたとおり、とくにレベリングなどしなくても支障はなさそうな手ごたえです。

 むしろ僕は“道中で出会ったザコ敵は基本的にすべて倒せ”というタダツグ家の家訓を守っていることもあり、想定レベルより少し高めになってしまうことも多く(笑)。そういう意味ではめちゃくちゃサクサク進められています。サブストーリーもしっかり進めるタイプですし、新しい町についたらフィールドコマンドでNPCにかたっぱしからバトルを挑んだりもするので(まあ、明らかに勝てない相手は無視しますけど……笑)、そりゃレベルは上がりますよね。

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▲ちなみにバトルアビリティの使用感は初代『オクトラ』や『オクトラII』に近い感覚。単体に複数回攻撃するアビリティや、全体攻撃アビリティはそれだけでかなり強力です。今の『大陸の覇者』はだいぶ攻撃回数や効果範囲が強烈なので(そのぶん敵のシールドポイントも多いけど)、それを思い浮かべていると違和感を抱く方もいるかもですね。

 なお、ある程度レベルが高くてもボス戦だけはちょっと頭を使う感じ。歯ごたえがまったくないお粥のような調整ではないと思います。正直『オクトラ』のバトルはこれくらいの難易度がしっくりくる……。なまじストーリーがボリューミーなぶん、あまりにもバトルに時間がかかるとダレてしまいそうですし、歯ごたえを感じるのはボス戦くらいで十分な気もしちゃいますね。

 まあ、もしかするとこの先はせんべいのようにバリバリの難易度になるかもですし。なんなら、あず●バーのようなガチガチに強い敵に出会うこともあるかもしれません。それはそれでちょっと期待してしまう自分もいるわけですが……。少なくとも序盤はかなりサクサクでしたというご報告です。

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▲バトルスピードは常に2倍速でプレイしています。快適! 一方で「オートボタンがほしいぜ……」って思ってしまう部分も。ここらへんは『大陸の覇者』に慣れてるがゆえかもしれません(汗)。

 ちなみにボス戦というか、ストーリーの要所で発生する戦闘については、仲間キャラが参戦してサポートしてくれるのもだいぶ新鮮。頻度がやや高めなぶん『大陸の覇者』のときのようなスペシャル感はやや減りましたけど……やっぱりありがたいんですよね。直接攻撃で相手のシールドポイントを削ってくれたり、仲間にバフをかけてくれたりと、行動も多岐に渡っており、バトルに適度なランダム性が生まれているのも面白いと感じました。

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▲こちらは“名声を極めし者”編1章の終盤戦。重要キャラであるシュワルツが後ろに控えている姿が見えるかと思います。サポートする際はちゃんとしゃべってくれるのも味がありますね。

セレクトアビリティ:極意書の付け替えで戦略性の幅が広がる!


 ここで本作の新要素であるセレクトアビリティについても解説します。こちらは宝箱から入手したり、町に住んでいるNPCからフィールドコマンドでゲットしたりと、手に入れる手段はさまざま。各キャラ固有の技を考慮し、そこをうまくフォローできる技をセットすると便利そうな手ごたえでした。

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 注意したいのは“キャラの装備武器と異なる武器種の技は使えない”という点。たとえば剣と短剣を使える盗賊キャラに、槍で攻撃するセレクトアビリティはセットできないようになっています。

 つまりは“たくさんのセレクトアビリティをセットして色々な弱点を突けるキャラを作る”といったことはできない寸法。これが出来てしまうと「セレクトアビリティ技を繰り出すときだけ槍を持つの?」という疑問もわいてきますし、仕組みを考えればすぐに腑に落ちますけどね。

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▲属性攻撃系はジョブに関係なくセットできそうなのはうれしい部分。物理攻撃が中心となるキャラも属性攻撃ができると戦略の幅が広がりますからね。

 ちなみにセレクトアビリティは合計5つセット可能で、バトルアビリティは3つ、サポートアビリティは2つまでとなっています。仲間に加わったばかりのキャラは、基本的にバトルアビリティ枠とサポートアビリティ枠がそれぞれ1つずつ解放された状態。さらに枠を開放するにはジョブポイントが必要となります。

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▲主人公のみ最初からバトルアビリティ枠が2つ開放されているので強力!

 察するにこのセレクトアビリティ、誰に何をセットするかでキャラの使い勝手やバトルの難易度は大きく変化しそうです。ぶっちゃけ『オクトラ』のバトルはアビリティがナンボの世界だと思っているので、ここのカスタマイズ性の高さはそのままバトルの面白さに直結しそうです。特定のアビリティを組み合わせることでぶっ壊れダメージが出せるようなロマン編成もできたりするなら……めちゃくちゃアツいですよね。期待してしまいます。

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▲セレクトアビリティでセットしたバトルアビリティは“覚えた技”から使用できます。

 なお、本作には必殺技も存在! 序盤では、主人公のみ必殺技を使用することができました。ボス戦ではかなり頼りになりそうなこの要素、各キャラの必殺技がいつから使えるようになるのかも気になりますね。

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▲必殺技ゲージはわりとサクサクたまるのでガンガン使っていける感覚。なお、必殺技ゲージは3段階まで溜められますが、2以上たまった段階でも戦闘終了後は1に戻ります。

タウンビルド:めちゃくちゃ時間泥棒な予感……。ウィッシュベールのタウンビルドには物語がある!


 上でも少し触れましたが、新要素であるタウンビルドもしっかり体験できました。これ、滅亡したウィッシュベールにさまざまな施設を建築して町を復興させていくって内容なんですけど。やっていることはシンプルなビルド要素なんですが、それゆえにめちゃくちゃ奥が深そうなんですよね。正直かなりの時間泥棒要素だと感じています。

 今回はまだ序盤ということもあり、建てられる建築物には制限がありましたが。民家ひとつとっても“そこに誰を住ませるか”でプレイヤーのパーソナリティが出ると思うんですよ。

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 たとえば僕なんかは、異性同士の同居にはなんらかの意味合いを持たせたいタイプ。だって、同じ苦楽を分かち合いつつ生活を共にする仲なんですから、そこから恋愛感情が生まれてもなんらおかしくないよねって思っちゃうわけです。

 そうなると、幼なじみのスティアの家には(※彼女は“建築工房”に固定で居住)、やっぱり主人公以外は住まわせたくない……みたいな感情が生まれるわけであり。

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▲あ、このタイミングで書くべきことなのかはわかりませんが、スティアちゃんめっちゃ可愛いです。主人公のことを一番近くで支えてくれる王道ヒロイン!

 僕の妄想ヘキが強めというか、もうちょっとライトに「シェアハウスでしょ」って考える方もいるでしょうし、そこはホントに多様性の世界だと思いますけど(苦笑)。どの民家に誰を住まわせるのかって部分だけでもこういったドラマが生まれるんだから、さあ大変!

 ちなみに物語を少し進めれば、ウィッシュベールに畑や牧場も建築可能となります。畑からは穀物や野菜、フルーツなどが、牧場からは肉や卵などが手に入る形。これらは戦闘を繰り返すことで収穫可能になったりするので、ついこまめに町の様子を確かめに戻りたくなっちゃいました。

 面白いのは、各施設に誰を配置するかで収穫物などに変化が出ること。というのも、新しくウィッシュベールに招いたキャラクターたちにはそれぞれに“住民アビリティ”が設定されており、これが畑や牧場といった施設に影響を与えたりするんです。

 前述した畑にかんしていえば“収穫量を増やす”アビリティや“生産速度を上げる”アビリティが存在します。どちらを重要視するのかで配置するキャラが変わってくるわけで、ここにもプレイヤーの個性が反映されるわけですよね。

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▲ちなみにウィッシュベールへの移住はフィールドコマンドの“招く”で行います。このフィールドコマンドは特定の相手にだけ出現する仕様。序盤に訪れる町にはだいたい3~4人ほど移住希望者が居たので、彼らを探すだけで楽しかったです。

 もちろんある程度は適当に配置しても町は問題なく廻るのですが、やろうと思えばいくらでも細かいところにこだわることができるわけです。僕みたいな人間からすると、めっちゃ時間をかけて整えたくなりそうで怖い……時間が足りねえ……。

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▲民家も景観を考えればきれいに並べたい気もしつつ、導線を考えたらそうもいかない気がするし……。道の舗装や木や花を植える位置などにもこだわり始めると、えらいこっちゃになりますよ!

 施設のグレードアップであったり、ビルド範囲の拡張であったりと、手を入れる要素は本当に盛りだくさん。ビルド系のゲームが好きな人はきっとどっぷりハマれるんじゃないかな……。僕もどんどん手を入れて、自分だけのウィッシュベールを作り上げたいと思っております。

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▲施設の建築に使用する素材はフィールドコマンドなどで入手できるほか、旅の道すがら落ちているものを拾ったりできます。その際は緑色に光っているのでわかりやすいですね。

その他の気になった要素もたくさん存在!


 ここまでは本作の主だったことにかんして紹介してきましたが、ここでは個人的に気になった細かい要素に関して羅列していきます。

 まずはグラフィック。こちらは『大陸の覇者』からディティールアップしている印象です。ドット絵芸にも力が入っていて、フィールドや町の中を見て回るだけで楽しめましたね。

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▲たとえば序盤で訪れるエンバーグロウの町。ここには雪のなかで寒さを忘れるためか、“あっちむいてホイ”をしている親子(?)がいたりします。こんなの『大陸の覇者』にはいなかったのでは……げ、芸が細かい!

 フィールドコマンドについノメり込んでしまうのも『オクトラ』ならではの要素です。富の相手なら“買取る”“雇う”、権力なら“勝ち取る”“引き入れる”、名声なら“ねだる”“勧誘”といったコマンドを使うことができます。“買取る”のコマンド実行時は、さらに“値切る”ことも可能で、このときの成功率はパーティの“富の影響力”によって変化します。これは“ねだる”の成功率も同様(こちらは“名声の影響力”が影響)です。

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▲現在の影響力はパーティメニューの左下に表示。これらはメインストーリーやサブストーリーを進めていくことで上昇していくことを確認しています。他にも上昇の契機があるのかは気になりますね。

 初代『オクトラ』や『オクトラII』では、強力な武器やアイテムを3%の確率で“盗む”ことができたりしましたが。本作にもそれと同じ感覚というか、3%で“ねだる”ことができる武器などが存在します。

 いわゆる“3%アイテム”は、登場時点ではお店で買えるものより強力だったりするものも多く、僕なんかはつい「クレクレ!」って強欲になってしまったりします。ロードなんかも駆使したりしてね(笑)。このへんのプレイ感覚、身に覚えアリな『オクトラ』プレイヤーさんも多いと思いますが、本作にもちゃんとその要素は盛り込まれているのでご安心くださいませ。

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▲3%って、つまるところは約1/33ってことですよね。結構現実的な数字だと思ってます。ということで、見事“退魔の剣”をゲット! 主人公に装備させてニヤニヤしております。

 主人公といえば……彼だけはジョブチェンジも可能です。具体的には、オープニング終了後に最初に就くジョブを1つ選ぶことになりますが、その後は一定数のアビリティを覚えることで、別のジョブに就くことが可能に。ジョブチェンジ後はまた一定数のアビリティを覚えるまで、別のジョブにチェンジすることはできなくなります。もちろん、すでに解放済みのジョブに戻ることはできますよ。

 あと、ミニマップの充実っぷりも『大陸の覇者』譲りだと思いました。僕はPS5版でプレイさせてもらったのですが、L2ボタンを押すだけで、いつでもマップを呼び出せるんですよ。これ、地味に便利。ここらへんはスマートフォン版とはちょっと異なる部分ですね。

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▲ストーリーの目的地やショップなどの場所、建築素材や宝箱の場所からサブストーリーを開始する場所までマップ機能は充実しています。

 あとは本当に細かい演出なのですが。仲間を増やすときのサブストーリー、基本的にはボイスがなくて、それがすごくいいんです。「え、フルボイスのほうがいいじゃん!」って方もいると思うし、それはよくわかるんですけど。ここ、具体的には仲間に加入させることを主人公(=プレイヤー)が選択した瞬間、ボイス演出が入るようになるんですよ。

 この演出、“ここから本当の仲間になった”って感覚があってエモいんですよね。絶対に狙ってやってる演出だと思うんですけど、僕はまんまとその術中にハマってしまいました。「お前さん、こんな声をしてたんだね。これからよろしくなッ!」って気持ちになると言うか……。この感覚、皆さんにもぜひ体験してみてほしいです。

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▲テキストだとなかなか伝わりづらいのですが、西木康智さんが手掛けたサウンドも素敵ですよ! タイトル画面のバックにかかるメインテーマはこれまでの流れとちょっと違っていて味わい深いですし、新しいバトルテーマもカッコいいです。

 ということで、かなり駆け足気味に『オクトラ0』のプレイレポートを書かせていただきましたが、いかがでしたか? まだ全体の1/10もプレイできていないと思うので、総評を書くのはとても無理ですが。少なくともファーストインプレッションがすこぶる良好なのは間違いないところです。

 記事を読んで少しでも気になったという方は、ぜひ手に取って自分の目で確かめてほしいですね。随所からこだわりが感じられる素晴らしいクオリティに仕上がっていると思うので、ダークファンタジー好きはとくに要チェックといえるでしょう。僕自身、発売を心待ちにしつつ……それでは、本日はこのへんで!

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