電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回は、コーラス・ワールドワイドとToge Productionsが開発、コーラス・ワールドワイドが5月21日に発売するPS5/Nintendo Switch 2/Nintendo Switch/Xbox/PC(Steam)用ゲーム『コーヒートーク トーキョー』のレビューをお届けします。

なお、電撃オンラインは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!
お客様の希望に寄り添う極上の一杯を。現代東京でのバリスタ体験【おすすめ度:8点】
本作は、カフェのバリスタとなり、来店する人々のリクエストに応じたドリンクを提供して会話を進めるノベルアドベンチャー『コーヒートーク』シリーズの最新作です。
筆者はシリーズ全てプレイ&実績コンプリート済。シリーズ2作目にあたる前作『コーヒートーク エピソード2:ハイビスカス&バタフライ』から3年ぶりにバリスタとしてのお仕事を再開いたしました。
好きな東京の喫茶店は神保町の“さぼうる”。チェーン店はフロートならカフェ・ヴェローチェ、ラテならドトール、チョコミントドリンクならカフェ・ド・クリエが好きな筆者が、1周目をクリアしての率直な感想をお届けします。
前作までは舞台はシアトルのカフェ、登場人物も人間の他にサキュバス、ヴァンパイア、人狼、エルフなど、ファンタジー要素が強い面々が常連客でしたが、本作ではのっぺらぼうや雪女、河童や幽霊などがお客様として登場し、我々日本人が親しみを持てる(?)面子が揃っています。
前作までのキャラが恋しいファンもご安心を。一部キャラクターは再登場しますし、隅々までプレイすればニヤリとする仕掛けがあるかもしれません……!
基本的なプレイ感はシリーズ通して変わりありません。7月末からお盆までの約2週間、バリスタ業に全力を注ぎます。
『エピソード2』にあった、忘れ物や預かり物の受け渡し要素はなくなり、その分ゲーム内SNSの重要度が上がった印象。
材料3つを選んで淹れる。シンプルだけど極めるには日々の接客が欠かせません!
提供するドリンクは、ベース・メイン・サブのカテゴリで各1つ、計3つの材料を選んで作成します。本作ではコーヒー、紅茶、抹茶、ほうじ茶、ココア、ソイミルクの6種類のベース。
メイン材料にはベースに加えゆず・ミント・はちみつなどの6種が追加、サブは更に2種追加になり、そこからリクエストに応える飲み物を作るのですが、同じ材料でもメインとサブを入れ替えるだけで出来上がりが変わってきます。
また、材料毎に甘み・酸っぱみ・スパイス感・苦みのパラメータが設定されています。

希望と違うものを出してもゲームオーバーになる事はありませんが、提供したドリンクの出来によって、物語の展開は変わっていきますし、何より気分はバリスタなので、お客様をうならせる至高の一杯を作りたくなっちゃいますよね!
希望の材料を細かく指定してくれるときは、すぐに美味しそうなドリンクが出来上がるのですが、「カフェイン抜きで、甘いやつ。」など、リクエストがふわっとしている時は悩ましいです。本作ではドリンク作成時にホットとアイスのどちらかを選ぶことで、出来上がりが変わるものも…。組み合わせが…多い!
特定の組み合わせで、“エスプレッソ”など名前のある54種類のドリンクが出来上がります。ストーリーを進めていればヒントも多く大半は見つけられるので、そこまで苦労する事はありません。新しいドリンクを見つけると嬉しい反面、同じ組み合わせでホットとアイスを試さないといけないのは、コンプリートしたいプレーヤーには少しストレスに感じるかもしれません。
10時間ほどプレイして、筆者はあと2種類レシピに空白が。試した組み合わせの結果がわかるようになれば嬉しかったかも…。でもそこはバリスタのプライドもあるので、なくても頑張ります!
筆者のように実績解除にこだわるプレーヤーは、エンドレスモードという時間制限ありで50杯リクエストに応えるおなじみのモードがあるので、なるべく多くのメニューを頭に叩き込みましょう。一流バリスタへの道は、一日にして成らず。【コーヒー・コーヒー・ミルク】でカプチーノ! 【ほうじ茶・マンゴー・〇〇〇】で新メニュー!
ある程度のレシピを覚えたら、ここからが真のバリスタへの道。次は甘みや苦みなどのリクエストに応えるためのパラメーターを覚えます。前作までは“ほっこり感”“さっぱり感”という抽象的な表現が酸っぱみとスパイス感に変わったので、覚えやすくなった印象。助かります。
そしてそして、一番嬉しかった新機能が“ステンシル”! ラテアートへたくそ選手権があったら、いい線いく自信があるほど苦手なので、簡単可愛くラテアートが作れるのは良いですね。味には自信あっても、ラテアートだけは…。毎回アロエみたいなのしか描けません。
妖怪たちの会話内容があまりにリアル。和風ファンタジーと見せかけた超社会派なストーリー
前作まではシアトルだったため、なじみの警官が息抜きにやってきたり、登場する種族も洋風ファンタジーの住人だったりと、会話内容は日常的でも異世界や洋画の雰囲気がただよっていました。
ここで、本作に登場するキャラを一部ご紹介します。
ヴィン
バリスタのアシスタント。とある悲劇により義肢を装着しており、それによる悩みと向き合う日々を送る。

ケンジ
河童のサラリーマン。判で押したような規則正しい生活を続けていたが、定年退職になり今後の生き方を模索する。
河童のサラリーマン。判で押したような規則正しい生活を続けていたが、定年退職になり今後の生き方を模索する。

マコト
ケンジの部下だったのっぺらぼう。感情を伝える為に液晶パネルのようなゴーグルをつけている。テンションアゲアゲ↑なパリピ系。
ケンジの部下だったのっぺらぼう。感情を伝える為に液晶パネルのようなゴーグルをつけている。テンションアゲアゲ↑なパリピ系。

アヤメ
記憶を失くした幽霊の少女。未練があって成仏できないが、何に未練があるのか思い出せずにいる。
記憶を失くした幽霊の少女。未練があって成仏できないが、何に未練があるのか思い出せずにいる。

ユキ
カフェの向かいにあるレストランをワンオペで営む物静かな雪女。
カフェの向かいにあるレストランをワンオペで営む物静かな雪女。

エリカ
カフェの上階に住む人間とピクシーのハーフの小学生。学校で何かあったらしく、親に心配されている。
カフェの上階に住む人間とピクシーのハーフの小学生。学校で何かあったらしく、親に心配されている。

種族こそ多様なれど、悩む内容はとても身近でリアル。時にはすれ違い、時には成長に驚かされる。カウンター越しに繰り広げられる人間ドラマは、とても暖かくて優しいものでした。
日本人がゆえに、過去作よりもキャラが身近なせいか、来店客を通して感じる社会的なテーマはより日常に寄り添った静かな味わいで、改めて『コーヒートーク』という作品が伝えたいことを実感しました。
おすすめ度は8点。ストーリーは派手ではないですが、シリーズファンなら間違いないはず。個人的には過去一涙腺を直撃するエピソードがありました。1回目で全員のグッドエンドを迎えることができたので、ノーマルエンドはまだ見ていないのですが、自分の淹れたコーヒーがこの結末を導けたのなら、頑張ってドリンク作って本当に良かった…!! と思えます。
一方で、1作目にあった考察させられるような深みは少し減ったかなという印象です。キャラももう少しぶっ飛んだ人物がいても良かった気がします。妖怪はまだまだいますからね! 鬼、天狗、妖狐、ろくろ首とかもお店に来て欲しいなぁ。『コーヒートーク トーキョー2』を期待したくなります。
また、シリーズの魅力を引き立たせる音楽は非常にチルい…。物語を邪魔せずに心を落ち着かせてくれるので、カフェ気分を盛り上げてくれます。
ゲームをプレイしたあとは、カフェに行きたくなったり、家で淹れるドリンクをいつもより味わいたくなりますよ。
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