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"泣ける"ノベルゲームおすすめ10選。名作『AIR』や『GINKA』など最近のタイトルもピックアップ

文:カワチ

公開日時:

 感情を大きく揺さぶり、心に深い余韻を残すノベルゲーム。この記事を開いてくださった方の中には、まだプレイしたことがない……という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 ノベルゲームは長時間の物語で築いたキャラクターへの愛着だったり、日常の描写が別れの悲しさを強調する構成だったり、プレイヤー自身が選択肢を通じて物語に関与するシステムだったりと、多様なテーマでプレイヤーの心を震わせてくれます。


 そこで本記事では、忙しない現代に疲れたあなたに“泣ける”ノベルゲーム10選をお届け。1990年代の原点から2020年代以降の最新タイトルまで幅広く揃えていますので、思い切り泣きたい夜や、物語の世界にどっぷりと浸りたい週末に、ぜひあなたにとっての特別な1本を見つけてみてください。

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1.AIR


発売日:2000年9月8日(オリジナル版)
メーカー:Key(ビジュアルアーツ)/PROTOTYPE
プラットフォーム:Switch、PC、iOS、Androidなど

 法術と呼ばれる不思議な力をもつ青年、国崎往人は人々に人形劇を見せながら旅を続けるなか、たどり着いた町で偶然にも3人の少女と出会います。

 明るく素直ですが友だちのいない神尾観鈴、何故か右手に黄色いバンダナを巻いた霧島佳乃、感情を表に出さない温和な遠野美凪……そんな彼女たちが持つ悩みや過去に触れながら、往人はこの町で夏を過ごしていくことに。

 セミのさざめく音や、日光がきらめいている景色、夏のせつなさを感じさせる演出がシリアスなストーリーと絡み合い、よりプレイヤーがのめりこめるようになっています。

 ノベルゲーなら『AIR』だ! という声もあるほどの名作です。

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2.魔法使いの夜


発売日: 2012年4月12日(PC版)/2022年12月8日(リマスター版)
メーカー:TYPE-MOON/アニプレックス
プラットフォーム:PS4、Switch、PC(Steam)

 “魔術師”という浮世離れした存在と、都会に馴染めない一人の少年が、古い洋館で織りなす共同生活。一見派手なファンタジー作品……と思われがちですが、その本質は“二度と戻らない一瞬の季節”を切り取った極めて文学的な青春モノです。

 誇り高く生きるヒロインたちの孤独や、当たり前の日常がいかに脆く尊いものであるかを、息を呑むほど美しい演出とテキストで描写。それらはプレイヤーの心に深く静かな余韻を残し、言葉にできない感動で視界を滲ませます。

 なお、アニメーションを手がけるufotableが劇場版の制作を進めており、今年公開予定です。現時点では公開日は未定ですが、その前にプレイしてみてはいかが?

3.リトルバスターズ! Converted Edition


発売日:2007年7月27日(オリジナル版)
メーカー:Key(ビジュアルアーツ)/PROTOTYPE
プラットフォーム:Switch、PC(Steam ※英語版)

 “友情”という、誰もが一度は憧れた眩しい関係性をテーマにした物語が描かれているのが『リトルバスターズ!』です。

 主人公を中心に、少年少女たちが野球チームを結成し、馬鹿げた遊びに興じる日々は、プレイヤー自身がその輪の中にいるような錯覚さえ覚えるほど賑やかで温かいものです。

 しかし、物語の終盤で突きつけられる“この世界の真実”と、仲間たちが必死に隠し続けていた“ある想い”が明かされた時、これまでの何気ない日常のすべてが、涙なしには振り返れないほどの重みを持ち始めます。

 理不尽な現実から逃げず、仲間を信じて一歩を踏み出す少年たちの勇姿を見届けることは、間違いなく人生の宝物になるはずです。

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4.イハナシの魔女


発売日:2022年8月20日
メーカー:Fragaria /ケムコ
プラットフォーム:Switch、PC(Steam)

 沖縄の離島を舞台に繰り広げられるボーイミーツガール。叔母に疎まれて育った少年・西銘光が、サトウキビ畑でサバイバル生活をする少女・リルゥと出会うところからはじまるストーリーです。

 光が村社会ならではの排他的かつ閉鎖的な環境に苦しむキャラクターたちを救っていき、最終的に心強い仲間となってくれた彼らと協力しながら歩んでいく展開は、王道ながら泣ける展開になっています。

5.Summer Pockets REFLECTION BLUE


発売日:2020年6月26日
メーカー:Key(ビジュアルアーツ)/PROTOTYPE
プラットフォーム:PS4、Switch、PC(Steam)、iOS、Android

 亡くなった祖母の遺品整理のために訪れた島で過ごす、眩しすぎる夏休み。仲間たちと秘密基地を作り、虫取りやゲームに興じるノスタルジックな前半から一転、後半のルートでは“家族の絆”や“親が子を想う無償の愛”という深いテーマへと切り込んでいきます。

 夏の盛りから秋へと向かう空気感の描写が秀逸で、楽しければ楽しいほど、やがて訪れる“夏の終わり”という予感が胸を締め付けます。

 特に、世代を超えて受け継がれる想いが描かれるクライマックスは、涙で画面が見えなくなるほどの名シーンです。

6.終のステラ


発売日:2022年9月30日
メーカー:Key(ビジュアルアーツ)
プラットフォーム:Switch、PC(Steam)、iOS、Android

 高度なAIや機械に支配され、人間が衰退した世界での逃避行。目的地までアンドロイドの少女を届けるというシンプルな依頼が、旅の中で「命とは何か」「魂とは何か」を問う壮大な叙事詩へと変わっていきます。

 感情を理解できないはずの少女が、主人公との交流を通じて少しずつ“変化”していく過程が非常に丁寧に描かれており、その無垢な姿がゆえに、過酷な現実がより一層際立ちます。

 結末で提示される“少女の選択”は、ハッピーエンドと言えるものではないですが、なによりも美しい愛の形として、プレイヤーの心に刻まれます。

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7.Kanon(カノン)


発売日:1999年6月4日
メーカー:Key(ビジュアルアーツ)/PROTOTYPE
プラットフォーム:Switch、PC(Steam)

 『Kanon(カノン)』は、雪が降り積もる街を舞台にした、再会と約束の物語です。

 7年ぶりに戻ってきた街で出会う5人の少女たち――彼女たちが抱える悲しみや、過去に交わした“小さな約束”が、物語のなかで解き明かされていきます。

 1990年代末の作品ながら、現代のHDリマスター版でもその感動が色褪せないのは、物語の根底にある“誰かを幸せにしたい”という純粋な願いが普遍的ゆえではないでしょうか。

 静かに降り積もる雪のように、プレイヤーの心にじんわりと温かなものを染み込ませてくれる、まさに泣きゲーの原点にして頂点です。

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8.ダレカレ


発売日:2025年7月(PC版)
メーカー:TearyHand Studio/講談社ゲームクリエイターズラボ
プラットフォーム:Switch、PC(Steam)

 2025年にリリースされ、その斬新な演出で“ノベルゲームの新たな地平を切り拓いた”と絶賛された一作。

 プレイヤー自身の認識を揺さぶるギミックが至る所に仕掛けられており、物語を進めるほどに“自分が見ているものは真実なのか”という不安に駆られます。しかし、その恐怖の霧が晴れた先に見えるのは……。

 手軽にプレイしやすい短編ながら、長編大作を読み終えた時のような感覚があります。

9.ナルキッソス((narcissu)


発売日:2005年(フリー版)
メーカー:ステージなな/Sekai Project
プラットフォーム:PC(Steam)

 “死”という重苦しいテーマを扱いながら、驚くほど淡々と、そして穏やかに進む物語です。

 不治の病を抱え、病院という閉鎖的な空間でただ最期を待つだけの日常。そこから一歩踏み出し、あてのないドライブに出る二人……。

 そこでの何気ない会話や車窓を流れる風景の描写の積み重ねが、失われゆく命の輝きを浮き彫りに。潔いほどの「静けさ」の中にこそ、真に魂を揺さぶる深い悲しみと癒やしが共存しています。

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10.GINKA(ギンカ)


発売日:2023年10月26日
メーカー:フロントウイング
プラットフォーム:Switch、PC(Steam)

 神隠しによって5年前に行方不明になった幼馴染と再会することから始まる、ファンタジックな物語。

 再会を喜ぶ一方で、彼女の姿が5年前のままであるという違和感が、物語に不穏な影を落とします。

 島に伝わる伝説、止まった時間、そして再び動き出した運命――美しい島の風景描写と対照的に、避けられない別れの足音が近づく展開には胸が締め付けられます。

 「もしも、もう一度会えるなら」という誰もが一度は夢見る願いが、切なくも美しい結末へと昇華されていきます。


 ……といった形で10選をお届けしましたが、いかがでしょうか?

 もう少しで梅雨となり、家で過ごしたくなる時間が増える季節となります。ほかのゲームジャンルでは得られない、リッチな読書体験ができる“ノベルゲー”、この機会にプレイしてみてください!

※今回は編集部のほうで厳選したため、「あの作品もめちゃくちゃ泣けるのに入ってないぞ!」というお声もあるかと思います。ぜひ本記事のポストへのリプライで教えてください!

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担当者プロフィール

  • カワチ

    カワチ

    「スーパーファミコンのRPGやゼロ年代の美少女ゲームを愛するライター」 1981年生まれ。東京都出身。2000年よりゲーム雑誌のアルバイトを経て、フリーライターとしての活動を開始する。執筆実績は『レイジングループ完全読本』(ホビージャパン)や『CHAOS;CHILD 公式資料集 Here Without You』(KADOKAWA)など多数。 アドベンチャーゲームやRPGなどのジャンルを好み、オールタイムベストは『東京魔人學園剣風帖』。ほかに思い入れのあるゲームは『かまいたちの夜』『月姫』『CROSS†CHANNEL』など。ゲーム歴:37年。知識:スーパーファミコン時代のRPGやゼロ年代美少女ゲームへの造詣が深い。

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