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もうこれ新映画シリーズにして良いのでは⋯? 00ナンバーを振られる前のボンドが主人公の『007ファーストライト』クリア後レビュー前編【ほぼ週刊電撃スタッフコラム:オッシー】

文:電撃オンライン

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※この記事には『007ファーストライト』の重大なネタバレがありますので、ご注意ください。

 みなさんこんにちは。6月はゲームのショーケース多すぎる問題。ソニーからのマイクロソフトからの任天堂で収拾がつかない。でも先の方の情報で、足元の6月は意外とゲーム発売少ないのよね。まあ毎週2~3本はあるけども。十分か。自己完結オッシーがコラム49回目をお送りします。


 このコラムでは、狂ったようにプレイしている日々のゲーム体験や、ゲーム以外の趣味である映画鑑賞などで摂取したエンタメコンテンツを、短文レビュー形式でお送りしています。超ネタバレ注意。

『ヒットマン』のIOインタラクティブが『007』を作るなんて


タイトル:『007ファーストライト』
プレイ状況:PS5版クリア済み


 ゲームシリーズの『ヒットマン』大好きマンとしては、超期待していたと同時に不安もあった『007ファーストライト』。

 だってさ、『ヒットマン』はあの伝説の暗殺者のバーコードハゲこと47さんが真面目に潜入して暗殺するから楽しいみたいなとこあるやん?

 あんなハゲ散らかした頭にバーコード印字されてるとか、子犬助けてても通報されかねないルックスしたオッサンが、ピザ配達員に扮してターゲット宅の呼び鈴鳴らすとかギャグとしか思えない。

 でもそれがいいのよ。とにかく『ヒットマン』は自由度が高くて最高。どんな殺し方も許容する懐の深さが堪らない。

 一応、最近の『ヒットマン』はプレイの指針というか、ある程度用意された何通りかの殺し方があって、そこを辿っていくとスマートに殺せたりするんだけど、個人的にはそれも要らんなと。

 初期の『ヒットマン』みたいに、シチュエーションだけ与えられて、あとお好きにどうぞ、みたいなのが好きなんよ。とにかくターゲットをストーキングして、トイレに入った時に後ろから絞め殺して、発見される前に遠くに逃げる、みたいな計画性皆無の殺し方でも何とかなるような時代は良かったね。

 まあでも、近作の“ワールドアサシネーション”システムによって、とにかく舞台だけ用意すればいくらでもシチュエーション増やせる、みたいな進化は素晴らしい。ごっこ遊びの究極系よね。HOKKAIDOステージで寿司職人に扮して毒入り寿司握るのめっちゃ楽しかった。

 とまあ『ヒットマン』の感想だけで終わりそうだけど、話を戻すと、そんな自由度=楽しさの『ヒットマン』エンジンで『007』作ったらどうなんのって話。

 確かに、『007』もジェームズ・ボンドが変装したり謎ガジェットでターゲットを眠りの小五郎にしたりするよ? でもさ、白いタキシード着て花束にショットガン隠して突入したり⋯⋯はワンチャンしそうだな。まあでも車の整備員に扮してレーシングカーに細工して事故らせたり⋯⋯もするかも?

 あれ? 意外と『ヒットマン』と『007』の相性良いかも⋯⋯?

まだ何者でも無いジェームズくんの冒険【007ファーストライト】


 ということで期待と不安が混じりつつプレイ。

 いきなり、『CoD』の導入かと見紛うようなヘリに乗った兵隊たちの場面から始まる。この時点では結構不安が勝ってた。だって明らかにスパイゲームの導入ちゃうやろ。

 そしたらいきなり撃ち落とされるヘリ。海に落ちるジェームズ・ボンド(とこの時点では分からず。ヘルメット被ってたからね)。

 そして映画風オープニングが挿入される。これがまた、007映画シリーズ完全再現。謎の女がくねくね踊るやつ。さっぱり意味は分からんけど、やっぱり007のオープニングはこれじゃないとね!

 ヘルメットが外れて「これがオレのハンサム顔だ」するジェームズ・ボンド。あれ、若い⋯⋯! 最近だとすっかり、ダニエル・クレイグ顔で認識していたので、ジェームズ・ボンドが若くてビビる。

 いやさ、楽しみにしてるゲームの情報は極力入れないようにする派なんよ。だから、このゲームが前日譚的な話だって知らなかった! ああ、『ファーストライト』のファーストってそういうこと?

 ということで、まだ何者でもない、無鉄砲でヤンチャだけど、持ち前のユーモアセンスと色気はこの頃から持ち合わせている若ボンドが主人公の『007』が始まった!

映画『キングスマン』ばりに訓練される若ボンド【007ファーストライト】


 そもそも、若ボンドくんはまだMI6ですら無かった。ただ、最初の任務で曲がりなりにも生還したことで、Mの目に止まり、訓練を受けることに。

 ここからしばらくは訓練編。


 筆者の年代だと、ピアース・ブロスナン世代だから、ジェームズ・ボンドは割りかしベテラン状態なのよ。だから泥臭く訓練とかするイメージ無かったから、これは新鮮だった。

 映画『キングスマン』でも第一作はほぼ訓練だったよね。でも訓練を通して同期と友情を深めたり、同期の可愛い子ちゃんと仲良くなったりするのは青春やね。あと嫌な鬼教官がいたりね。定番だけど良い。

 まあいわゆるチュートリアル的な感じで訓練を進めていくんだけど、ただこなしていくだけじゃなくて、ダイジェストみたいな感じになってるのが映画的で良かった。

 いちいち項目ごとに「チュートリアルでござい~」みたいにやるとテンポ悪いじゃん? そうじゃなくて、映画のダイジェストみたいに、次々と場面が変わっていくのよ。腕立てしてたと思ったら格闘訓練始まったり、それで敵を倒したらすぐに車の運転訓練、みたいに場面がパパっと変わるの。これは映画的演出がゲームのテンポアップに繋がっていて、映画ゲームならではやね。


 そんで、最後の方の仕上げ訓練も楽しい。いわゆるフラッグ戦みたいなことをするのよ。敵の陣地に忍び込んで、フラッグを取ったチームが勝ち、っていうやつ。

 なんだけど、若ボンドと悪友たちは、なんと前日に忍び込んで旗を奪おうと画策する。なので、ガチンコの不意打ち潜入ミッション。

 単調なチュートリアル訓練じゃなくて、こういう変化球は楽しいし、アメリカ映画の青春学園モノみたいでいいよね。


 色々と問題を起こしながら前日にフラッグを盗んで、当日に嫌な訓練官に出すところは最高。

訓練生なのにどんどんとミッションに駆り出される。インターンみたいなもんか【007ファーストライト】


 結局、主人公たちは訓練生でありながら、ミッションに駆り出されることになる。とはいえ、ガチのドンパチは無くて、情報収集や人物調査がメインね。

 この辺りは『ヒットマン』っぽいというか、会話を盗み聞きしたり、変装して進入禁止ゾーンに入ったりして楽しい。

 あとは徐々にガジェットが使えるようになっていくんだけど、これが面白い。

 名探偵ナンコーばりに薬剤を射出する時計ガジェットがあるんだけど(というか元ネタが『007』だけどね)、それで毒的なヤツを打ち込むことができるのよ。そうすると打ち込まれたやつが体調不良になる。吐き気を催してトイレや洗面所に駆け込む。警備員とかに打ち込めば、その隙に潜入できるって寸法よ。

 これが潜入時の最強スキルで、とにかく邪魔なやつに打ち込みまくって潜入しまくれる。ちなみに、目の前で打ち込んでもOKなガバ仕様。さらに超エイムでほぼ必中な神仕様。

 これを開発したQは天才としか形容できない。

 ただ、打ち込む度に洗剤とかのバイオ製品を探さなきゃならない。それで補充するとまた撃てるようになるわけ。っていうか洗剤を体内に直接打ち込むとかヤバない⋯⋯? そりゃ体調不良になるわな。

どんどんシリアスになる展開。ボンドガールとのニャンニャンもあるよ【007ファーストライト】


 中盤くらいまでは訓練生ということもあり、割と青春映画のかほりなんだけど、その後は重くなっていく。

 とある任務で友人が死んだり、先輩エージェントの009が敵になったり、陰謀が見え隠れしたり⋯⋯確かに、映画『007』でも大体こんな感じで重くなってくよね。最初はステレオタイプなテロリストを追ってくんだけど、なんか裏切り者がいたりとか、敵が超兵器作ってて人類滅亡の危機! みたいに話がどんどん大きくなってくの。


 ちなみに、本作にもボンドガール的なのは何人かいる。一番は謎の女さんなんだけど、こいつが『バイオハザード』のエイダ・ウォン的な立ち位置なんよ。でもあんまり可愛くない強めの顔なのでイマイチ盛り上がらなかった。

 ブラジルで会う藻の研究者は美人でセクシーで良かった。水着姿も見られるし、真のヒロインは彼女ということに(勝手に)している。

(以下、恵体研究者ギャラリーになります。ご笑納ください)

007要素満載の終盤展開! 次回へ続く【007ファーストライト】


 ネタバレ満載の終盤展開は後編に譲るとして、予想よりかなり完成度高くて嬉しい誤算だった。

 もうこれ、映画にして『007』新シリーズにしてもいいと思う出来。さすがにもうジェームズ・ボンド役はオッサンばっかりだから、ここいらでリフレッシュしていいと思うんだよね。若ボンドの新しいミッションを描くでええやん。

 というか、その布石もあるような感じの終わりだったしね。その辺りは後編で。とにかくめちゃ面白いので、興味ある方はネタバレ食らう前に(後編でネタバレするんでその前に)ぜひプレイしてみてくだされ!

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